猫神様のお気に召すまま

結香こっこ

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八章

今週もやるよ!

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休憩から戻ると案の定刈谷さんは帰っていた。


瑠偉くん曰く


「バイト契約に変更することでアッサリ決まって、手続きまで終わらせてすぐ帰ったよ。」


呆れた顔で話してくれた。


「あ…相原さん、打海くん。

これ今週のスタッフコーデのリスト。

今週は品番の配信が早くて助かるわー。」


バックルームから出てきた店長がそれぞれに渡してくれた。


「この中からライブ配信で紹介するものもあるでしょうから、相原さんは念のため3パターンくらいは決めておきたいわね。」


さ…3パターンも…!?


2パターンでも結構大変だったのに。


「まあ今日明日あれば大丈夫でしょ?」


とアッサリ言われてしまって無理とは言えなかった…。


「すぐ考えます…!」


焦るー!本当、早い時間に配信してくれてよかった。


瑠偉くんは休憩中に考えると言って、お店を出た。


私も入店が落ち着いたタイミングを見計らってリストと睨めっこする。


今まで着たことがないのは…シャツか…。


オーバーサイズのシャツを羽織りに使って、インナーも今週初めて出たノースリーブのカットソーにして…。


昨日指定品番の商品が全て入荷していたから、実物を見ながら考える。


ボトムはどうしようかな?


ショートパンツでもいいけど、先週ミニスカートだったし…瑠偉くんが選びそうな気もするし…。


ダメージデニムにしようかな?


アイスブルーで爽やか!


ちょうど店長の手が空いたので相談してみる。


「オーバーサイズのシャツを羽織ってみようと思うんですけど…リネンのカラーとシースルーの白、どっちがいいと思いますか?」


ボトムはアイスブルーのダメージデニムにするつもりであることも伝える。


「そうねー、今回のリネンはこだわった素材だから推したいところだけど…相原さんにはシースルーね!」


リネンは打海くんに着てもらおうかしら?と言っているところに、ちょうど瑠偉くんが休憩から戻ってきた。


「リネンシャツ、ちょうど考えてました!
オレンジのシャツに楊柳ようりゅうのワイドパンツを合わせようかなって。」



色は薄いベージュにして、見た目も着心地もリラックス感のあるコーデにする。ということらしい。


今回もやっぱりオシャレ!


これでシャツスタイルがそれぞれ決定になった。


あと2パターン。


せめてもう1パターンは決めて帰りたい!


「打海くんは他に何か着たいのある?」


「はい、ネイビーのポロシャツを着たいなって。

ボトムもネイビーのくるぶし丈のタックパンツと合わせて、ワントーンコーデとかいいかな?と。」


シャツスタイルとは打って変わって落ち着いたコーデで、雰囲気がガラッと変わっていい!


休憩時間の間に2パターン決められるなんてすごいな…焦って再びリストと睨めっこする。


すると店長が


「キャミのロングワンピ着ない?」


「ロングワンピですか!?インナーに何を合わせましょう?」


Tシャツ合わせは普通だし…なんて考えていたら、


「Tシャツを上から着て、キャミワンピをロンスカみたいに見せて合わせるのが今年っぽいと思うの。」


インナーに何か合わせるコーデは他の店舗もやるだろうから、と睨んで他の店舗と被らないコーデにしよう!ということになった。


さすが店長!


そういう新しいコーデがすぐに出てくるのがすごい!


勉強になるなあ。
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