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第四章
平穏の裏①
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今回ドバイに建設中のホテルは、広大な敷地に高層タワーの建物が一棟とオシャレなコテージが複数点在し、更にはショッピングモールやアミューズメント施設まで一体となっている。
特に注目されているのが、コテージに採用されているテーマだ。なかでも、城之内社長の案で採用された和を取り入れたお部屋には海外セレブから問い合わせが殺到している。
城之内不動産では、ショッピングモールの建設とテナント誘致をメインに担当し、開発を担っている。
社内の3分の1の人員が動く大きなプロジェクトで、半年後のオープンに向け大詰めだ。
昨日帰国したメンバーからの報告と今後の対策が話し合われる。
会議の10分前、真琴が社長室に声を掛けに行く。
『コンコン』「はい」
「失礼します。お時間10分前です」
「ああ。ありがとう」
社長は、手元の資料から顔を上げ伸びをする。
「会議室の準備は整っておりますので、資料を忘れずお持ちください」
「了解」
会議室に向かう社長の一歩あとから真琴もついて行く。
会議室には、既にみんな揃って座っている。
「お疲れ様。早速だが始めよう」
「「「はい」」」
「では、ドバイでの現時点での進捗状況と今後の課題を説明させていただきます」
現地に行っていた社員から、半年後のオープンに向け、ホテルもショッピングモールもアミューズメントパークも順調に進んでいると報告された。
建物の完成が間近で、今は内装や搬入作業、従業員採用や教育の真っ只中のようだ。
社長も、報告に満足顔で頷いている。
真琴も議事録を取りながら、順調で安心した。
「ただ一点、先程現地の本社社員から連絡がありまして……」
「何か問題か?」
「私達と入れ違いに城之内社長が現地に入られたようでして」
「何か変更点か?」
「テナント予定のブランドですが、業績不振の情報が出ているから調査と再検討が必要で、後ほど花田社長の方にも連絡を入れると伝言がありました」
「わかった。テナント変更になると、あと半年しかないから今から候補をあたった方がいいな」
「そのつもりです」
「随時、報告してくれ」
「わかりました」
特に注目されているのが、コテージに採用されているテーマだ。なかでも、城之内社長の案で採用された和を取り入れたお部屋には海外セレブから問い合わせが殺到している。
城之内不動産では、ショッピングモールの建設とテナント誘致をメインに担当し、開発を担っている。
社内の3分の1の人員が動く大きなプロジェクトで、半年後のオープンに向け大詰めだ。
昨日帰国したメンバーからの報告と今後の対策が話し合われる。
会議の10分前、真琴が社長室に声を掛けに行く。
『コンコン』「はい」
「失礼します。お時間10分前です」
「ああ。ありがとう」
社長は、手元の資料から顔を上げ伸びをする。
「会議室の準備は整っておりますので、資料を忘れずお持ちください」
「了解」
会議室に向かう社長の一歩あとから真琴もついて行く。
会議室には、既にみんな揃って座っている。
「お疲れ様。早速だが始めよう」
「「「はい」」」
「では、ドバイでの現時点での進捗状況と今後の課題を説明させていただきます」
現地に行っていた社員から、半年後のオープンに向け、ホテルもショッピングモールもアミューズメントパークも順調に進んでいると報告された。
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社長も、報告に満足顔で頷いている。
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「ただ一点、先程現地の本社社員から連絡がありまして……」
「何か問題か?」
「私達と入れ違いに城之内社長が現地に入られたようでして」
「何か変更点か?」
「テナント予定のブランドですが、業績不振の情報が出ているから調査と再検討が必要で、後ほど花田社長の方にも連絡を入れると伝言がありました」
「わかった。テナント変更になると、あと半年しかないから今から候補をあたった方がいいな」
「そのつもりです」
「随時、報告してくれ」
「わかりました」
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