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第十六章
必死な俺 SIDE柾⑤
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「はい」
愛しの彼女の声を聞いた瞬間、やっと心から安心できるのだ。
「俺」
「仕事中だよね?どうしたの?」
月の疑問は最もだが、俺は声を聞くまで不安だったのだ。連絡もなく、電話中で心配したと素直に伝えたら、月からは友達と通話していたと言われた。その瞬間、男か女かはわからないが、嫉妬心が芽生える。志乃ちゃんというかわいい女の子だと聞いても安心できない。
俺はどうしてしまったのだろうか。こんなに嫉妬深い肝の小さい男だったのだろうか。月が俺を狂わせるのだ。
今日は、遅くなっても帰るつもりにしていたが、すぐに帰りたい……。
月に何が食べたいか聞かれるも、月を食べたいに決まっている。空腹は感じないが、性欲を感じる――。
電話を切り、ある人物を探す。目的の人物は医局でパソコンに向かっていた。
「祐介、お前昨日早く帰ったよな」
「あ、ああ……」
「俺が残りの仕事したよな?」
「ああ、ありがとう?」
「別に礼は求めてない。持ちつ持たれつ助け合いだ」
「お前いいやつだな……」
「そうか?人として当たり前のことをしたまでだ。ということで、今日は俺が帰る」
「はあ?」
「なにか問題があるか?」
祐介の視線が俺の手元に向けられるが、もう今すぐに帰りたいのだ。無言で祐介にカルテの山を差し出した。もちろん俺にしかできない仕事は終わらせた。俺の圧力に負けたのか祐介の手にカルテが渡った瞬間、「お疲れ」と言葉と共に身体はすでに動き出している。
電話から一時間ほどで帰ってきた俺の姿を見て、月が驚いている。
「おかえりなさい?」
疑問に思うのも無理はないが、その顔ですら可愛く俺を煽る。俺は飢えた獣のように月を欲しているのだ。
「柾さん、お風呂に入る?夕食にする?」
俺の欲しい言葉がない――。
「月にする」
今にも玄関で押し倒してしまいそうだ。キスを我慢し月を抱き上げ目指すはベッドルームだ。月をベッドに下し、自分でも何を急いでいるのかわからないほど、無意識に自らの服を脱ぎ捨てた。
可愛い唇を塞ぐと、月からは俺を煽っているとしか思えない声が漏れる。
服の中に手を這わせ、胸を刺激する。そのたびに敏感に反応する月を見て、俺のモノまで硬くなる。
愛しの彼女の声を聞いた瞬間、やっと心から安心できるのだ。
「俺」
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俺はどうしてしまったのだろうか。こんなに嫉妬深い肝の小さい男だったのだろうか。月が俺を狂わせるのだ。
今日は、遅くなっても帰るつもりにしていたが、すぐに帰りたい……。
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「あ、ああ……」
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「お前いいやつだな……」
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「はあ?」
「なにか問題があるか?」
祐介の視線が俺の手元に向けられるが、もう今すぐに帰りたいのだ。無言で祐介にカルテの山を差し出した。もちろん俺にしかできない仕事は終わらせた。俺の圧力に負けたのか祐介の手にカルテが渡った瞬間、「お疲れ」と言葉と共に身体はすでに動き出している。
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「おかえりなさい?」
疑問に思うのも無理はないが、その顔ですら可愛く俺を煽る。俺は飢えた獣のように月を欲しているのだ。
「柾さん、お風呂に入る?夕食にする?」
俺の欲しい言葉がない――。
「月にする」
今にも玄関で押し倒してしまいそうだ。キスを我慢し月を抱き上げ目指すはベッドルームだ。月をベッドに下し、自分でも何を急いでいるのかわからないほど、無意識に自らの服を脱ぎ捨てた。
可愛い唇を塞ぐと、月からは俺を煽っているとしか思えない声が漏れる。
服の中に手を這わせ、胸を刺激する。そのたびに敏感に反応する月を見て、俺のモノまで硬くなる。
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