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第十五章
俺様ドクターの嫉妬⑫
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久しぶりにお気に入りのワンピースを出してきた。膝丈で、ふんわりとしたシルエットのワンピースは、背の低い私にぴったりで一目惚れしたのだ。
髪はもちろんお団子ではなく、サラサラなストレートを毛先だけアイロンでふんわり巻いた。
いつもよりはしっかり化粧をし準備を整えた。
「お待たせしました」
リビングのソファに座る柾さんに声をかけると、こちらに視線を向け、なぜかポカンとしている。
「やっぱり、行かせたくない……」
「へ?!」
「可愛すぎるだろう?ジーパンとTシャツでいいんじゃないか?」
「似合ってない?」
頑張ってオシャレしたつもりだったので、一気にテンションが下がり不安になる。
「月、勘違いするな。俺は可愛い過ぎて男共に見せたくないって言ってるんだ。キスマークをつけるほど嫉妬している俺をさらに心配にさせるんだから本当に小悪魔ちゃんだ」
「……」
可愛いと言ってもらえて嬉しいが、ここまで誉められると恥ずかしくなる。今気づいたが、柾さんは視力が悪いのかもしれない。
「柾さんの視力って……」
「ここでどうして視力なんだ?裸眼で1.0だ」
「一緒だ」
「そういえば、月もメガネやコンタクトをしていないなと思ってた」
「じゃあ柾さんは、私の姿がはっきり見えてるんだよね?」
「??ああ」
ここまで確認して本当に柾さんが私のことを可愛いと言ってくれたのが間違いではないと確信した。途端に恥ずかしさが大きくなり、頬が真っ赤に染まる。
「どうした?顔真っ赤だぞ」
「大丈夫……。そろそろ行かないと」
「ああ……」
テンションの低い返事をしてソファから立ち上がった柾さんを見て、今度は私が目を見開く。私服姿を何度も見ているが、今日は一段と格好良くいつもより若く見える。思わずジロジロ見てしまう。私の兄もイケメンだと言われているが、比べものにならない。手足がすらっと長く、顔は小さい。まさに貴公子だ。きっと志乃ちゃんやお母さんが、柾さんを見たら大騒ぎするだろう。二人揃ってイケメンが大好きなのだ。
髪はもちろんお団子ではなく、サラサラなストレートを毛先だけアイロンでふんわり巻いた。
いつもよりはしっかり化粧をし準備を整えた。
「お待たせしました」
リビングのソファに座る柾さんに声をかけると、こちらに視線を向け、なぜかポカンとしている。
「やっぱり、行かせたくない……」
「へ?!」
「可愛すぎるだろう?ジーパンとTシャツでいいんじゃないか?」
「似合ってない?」
頑張ってオシャレしたつもりだったので、一気にテンションが下がり不安になる。
「月、勘違いするな。俺は可愛い過ぎて男共に見せたくないって言ってるんだ。キスマークをつけるほど嫉妬している俺をさらに心配にさせるんだから本当に小悪魔ちゃんだ」
「……」
可愛いと言ってもらえて嬉しいが、ここまで誉められると恥ずかしくなる。今気づいたが、柾さんは視力が悪いのかもしれない。
「柾さんの視力って……」
「ここでどうして視力なんだ?裸眼で1.0だ」
「一緒だ」
「そういえば、月もメガネやコンタクトをしていないなと思ってた」
「じゃあ柾さんは、私の姿がはっきり見えてるんだよね?」
「??ああ」
ここまで確認して本当に柾さんが私のことを可愛いと言ってくれたのが間違いではないと確信した。途端に恥ずかしさが大きくなり、頬が真っ赤に染まる。
「どうした?顔真っ赤だぞ」
「大丈夫……。そろそろ行かないと」
「ああ……」
テンションの低い返事をしてソファから立ち上がった柾さんを見て、今度は私が目を見開く。私服姿を何度も見ているが、今日は一段と格好良くいつもより若く見える。思わずジロジロ見てしまう。私の兄もイケメンだと言われているが、比べものにならない。手足がすらっと長く、顔は小さい。まさに貴公子だ。きっと志乃ちゃんやお母さんが、柾さんを見たら大騒ぎするだろう。二人揃ってイケメンが大好きなのだ。
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