93 / 138
第十五章
俺様ドクターの嫉妬⑩
しおりを挟む
同窓会の日のシフトが出た。
なんと、非番の日に当たっていて、翌日が公休日だったのだ。偶然にも理想的なシフトだったので、今回は出席しようかと志乃ちゃんに連絡を入れた。
「志乃ちゃん、今大丈夫?」
「うん。仕事が終わって、星くん待ってるの。どうしたの?」
志乃ちゃんが待っている星くんとは、雫石星、私の兄だ。
「同窓会の日のシフトが出て、非番だったの。翌日も運よくお休みだったから、志乃ちゃんが行くなら一緒に行こうと思って」
「砂川くん喜ぶね」
「せっかく誘ってくれたもんね」
「そうじゃないんだけど、まあいっか」
「ん?」
「なんでもない。じゃあ、会場で会えるの楽しみにしてる」
「うん」
志乃ちゃんと約束をして電話を切り、忘れないうちにと柾さんにも同窓会に行くとメールを入れた。
仕事中のはずが、柾さんからすぐに電話がかかってきた。
「同窓会いつだ?」
「へ⁈」
「日にち」
「来月の5日金曜日だよ」
「わかった。場所も決まったらメール入れといて」
用件だけ言って、忙しいのか電話は切れてしまった。
志乃ちゃんに場所を確認すると、地元にある大きな中華料理店の宴会場だった。老舗で、私達の小さい頃から、お祝いなどで使われている馴染みの店だ。
柾さんには縁のないお店だろうとは思いながらも、聞かれていたのでお店の場所と時間を入れた。遅くなったら実家に泊まってもいいかなと、私は呑気に思っていた。
同窓会当日、朝まで勤務だった私は、帰ってシャワーを浴び目覚ましをかけて仮眠をした。
遠くでスマホのアラームが鳴っている……。
スマホを置いているベッドボードに手を伸ばそうとした時、なぜか柔らかいものを触った気がした。
「え⁈」
驚き目を開けると、なぜか私の横で眠る柾さんの姿が……。
朝帰ってきた時にはいなかった。いつ帰ってきたのだろうか?よく眠っている柾さんを起こさないように、慌ててアラームを止めた。
眠っている顔ですら美しい。だが、目の下には隈ができている。ずっと見ていたいが、同窓会に行く用意をしなくてはならない。起き上がりベッドから出ようとした時だった。
なんと、非番の日に当たっていて、翌日が公休日だったのだ。偶然にも理想的なシフトだったので、今回は出席しようかと志乃ちゃんに連絡を入れた。
「志乃ちゃん、今大丈夫?」
「うん。仕事が終わって、星くん待ってるの。どうしたの?」
志乃ちゃんが待っている星くんとは、雫石星、私の兄だ。
「同窓会の日のシフトが出て、非番だったの。翌日も運よくお休みだったから、志乃ちゃんが行くなら一緒に行こうと思って」
「砂川くん喜ぶね」
「せっかく誘ってくれたもんね」
「そうじゃないんだけど、まあいっか」
「ん?」
「なんでもない。じゃあ、会場で会えるの楽しみにしてる」
「うん」
志乃ちゃんと約束をして電話を切り、忘れないうちにと柾さんにも同窓会に行くとメールを入れた。
仕事中のはずが、柾さんからすぐに電話がかかってきた。
「同窓会いつだ?」
「へ⁈」
「日にち」
「来月の5日金曜日だよ」
「わかった。場所も決まったらメール入れといて」
用件だけ言って、忙しいのか電話は切れてしまった。
志乃ちゃんに場所を確認すると、地元にある大きな中華料理店の宴会場だった。老舗で、私達の小さい頃から、お祝いなどで使われている馴染みの店だ。
柾さんには縁のないお店だろうとは思いながらも、聞かれていたのでお店の場所と時間を入れた。遅くなったら実家に泊まってもいいかなと、私は呑気に思っていた。
同窓会当日、朝まで勤務だった私は、帰ってシャワーを浴び目覚ましをかけて仮眠をした。
遠くでスマホのアラームが鳴っている……。
スマホを置いているベッドボードに手を伸ばそうとした時、なぜか柔らかいものを触った気がした。
「え⁈」
驚き目を開けると、なぜか私の横で眠る柾さんの姿が……。
朝帰ってきた時にはいなかった。いつ帰ってきたのだろうか?よく眠っている柾さんを起こさないように、慌ててアラームを止めた。
眠っている顔ですら美しい。だが、目の下には隈ができている。ずっと見ていたいが、同窓会に行く用意をしなくてはならない。起き上がりベッドから出ようとした時だった。
2
お気に入りに追加
727
あなたにおすすめの小説
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
溺愛彼氏は消防士!?
すずなり。
恋愛
彼氏から突然言われた言葉。
「別れよう。」
その言葉はちゃんと受け取ったけど、飲み込むことができない私は友達を呼び出してやけ酒を飲んだ。
飲み過ぎた帰り、イケメン消防士さんに助けられて・・・新しい恋が始まっていく。
「男ならキスの先をは期待させないとな。」
「俺とこの先・・・してみない?」
「もっと・・・甘い声を聞かせて・・?」
私の身は持つの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界と何ら関係はありません。
※コメントや乾燥を受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。

【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
雪井しい
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
敏腕ドクターは孤独な事務員を溺愛で包み込む
華藤りえ
恋愛
塚森病院の事務員をする朱理は、心ない噂で心に傷を負って以来、メガネとマスクで顔を隠し、人目を避けるようにして一人、カルテ庫で書類整理をして過ごしていた。
ところがそんなある日、カルテ庫での昼寝を日課としていることから“眠り姫”と名付けた外科医・神野に眼鏡とマスクを奪われ、強引にキスをされてしまう。
それからも神野は頻繁にカルテ庫に来ては朱理とお茶をしたり、仕事のアドバイスをしてくれたりと関わりを深めだす……。
神野に惹かれることで、過去に受けた心の傷を徐々に忘れはじめていた朱理。
だが二人に思いもかけない事件が起きて――。
※大人ドクターと真面目事務員の恋愛です🌟
※R18シーン有
※全話投稿予約済
※2018.07.01 にLUNA文庫様より出版していた「眠りの森のドクターは堅物魔女を恋に堕とす」の改稿版です。
※現在の版権は華藤りえにあります。
💕💕💕神野視点と結婚式を追加してます💕💕💕
※イラスト:名残みちる(https://x.com/___NAGORI)様
デザイン:まお(https://x.com/MAO034626) 様 にお願いいたしました🌟
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる