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第五章

俺様ドクターとの日常③

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「ハアハア」

 荒い息を繰り返し、ぐったりする私とは違い、柾さんはなにかゴソゴソしている。

 そして――。

 私を上から見下ろす柾さんの下半身が目に入った。恐ろしく大きく獰猛に見えるモノ。先程よりも大きくリアルに見えた。

「えっ?!」
「月が可愛過ぎて、俺の身体がすぐに反応する。俺を誘惑する責任を取ってくれ」
「誘惑なんてしてません」
「月の存在が俺を刺激するんだ」
「そんなこと言われても……」
「俺自身も驚いてる。こんなに何かを欲しいと思ったのも、愛しいと思ったのも初めてだ。俺を目覚めさせたんだ。覚悟しろよ」

 嬉しそうにニヤッと笑った柾さんの表情は次の瞬間、獰猛なオスの射抜くような視線に変わった。

 初心者の私には、為す術もない……。

 大きく左右に開かれた脚の間に柾さんの身体が入り込み、ゆるゆると擦りつけられたモノが私の愛液に濡れる。

 先程快感を知ったばかりの身体は、すでに次の快感を期待しているかのように、素直に反応してしまう。

「挿入れるぞ」

 言葉と同時に口は柾さんの唇で塞がれ、口内まで激しく舌が入り込み、下の口にも柾さんのモノがギチギチと入り込む。

 一度目とは違い、今度は痛さよりも気持ちよさが強い。最奥まで挿れられ、口は塞がれ、手は胸を刺激する。

 どちらの喘ぎかわからないほどの声が部屋に響き、ヌチャヌチャとした淫乱な水音が動きに合わせて鳴り響く。

 柾さんによって微妙に変えられる体勢に、動くたびに違う刺激がやってくる。

「ハアッ」
「アアッ」

 私の身体だが柾さんに翻弄され、私の意思とは関係なく内側から快感が迫り上がってくる。
 
「イクぞ」

 言葉と同時に、一際強く揺さぶらると柾さんと一緒に達した。

 荒い息を繰り返し脱力した私達は、しばらくベッドの上から動けなかった。

 明日の朝にはお互い仕事だ。

 身体も繋がり、私の中では気持ちに変化が生まれている。まだまだ甘い時間を過ごしたいという思いが出てきた。だが、そういう訳にもいかない。

 シャワーを浴び、夢のような時間は終わった。

 ただ、私達の関係はこれから――。

 けれど、現実は――。


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