102 / 137
第十三章
変化の時 SIDE蒼空④
しおりを挟む
『それはわかってるけど、もう知り合って何年だと思う? 進展しないまま、凛花に彼氏ができてしまうんだと正直思ってた』
「俺が凛花を諦めるわけないだろ?」
『それにしては、のんびりしすぎだ』
「喜んでくれないのか?」
『親友としてはもちろん嬉しいし、心から祝福してる。ただ驚きが大きすぎて、まだ信じられない』
「俺と凛花がつき合ってることを直接確かめてくれたらいいだろう?」
『わかった。すぐに計画する。ただ、地元を離れている奴らが多いから、場所は蒼空の住んでいる辺りがいいな。いい所があったら教えてくれ』
「人数にもよるけど、場所は神楽坂リゾートの『SAKURA』のパーティールームとかどうだ?」
『それは理想的だけど、みんなの予算もあるからな』
「大体の人数が決まったら教えてくれ。場所は俺の方で確認するから」
『了解。はぁ~久しぶりに連絡してきたと思ったら心臓に悪いわ。とにかく、おめでとう。凛花に逃げられないようにな』
「俺を誰だと思ってる」
『プッ、はいはい』
昔から変わらないテンポのいい会話が心地良い。
そして仕事の早い親友は、あっという間に全員から出欠を取って参加人数が決まった。
卒業以来会っていないメンバーも多いが、優勝当時62人いた部員とマネージャーの内、55人が出席するという。すぐに、陽さんに相談して会場と予算を決めた。冷静に考えたら、凛花と優香の二人を除くとすべて男だ。俺の凛花に手を出す奴はいないだろうが、当時より更に綺麗になった凛花を見られると思うと嫉妬心が沸く。
そんな俺の心配なんて微塵も感じていない凛花は、服装に悩んでいる。いっそのこと、普段着でいいのにとさえ思ってしまう。服装に関係なく凛花自身が目を惹く存在なのだ。
案の定、当日は大介をはじめ男共がこぞって凛花が綺麗になったと褒めている。もう、俺の凛花を見ないでくれと真剣に思っていた。
解散する頃には、みんなが俺達の結婚式に呼んでくれと言って盛り上がっていたので、一先ずホッとした。心が狭いと思われるかも知れないが、手に入れたからには誰にも渡すつもりはない。いや、そもそも誰にも渡すつもりはなかった。
結婚式で、ウエディングドレスに身を包んだ美しい凛花を見せびらかすのも悪くない。
「俺が凛花を諦めるわけないだろ?」
『それにしては、のんびりしすぎだ』
「喜んでくれないのか?」
『親友としてはもちろん嬉しいし、心から祝福してる。ただ驚きが大きすぎて、まだ信じられない』
「俺と凛花がつき合ってることを直接確かめてくれたらいいだろう?」
『わかった。すぐに計画する。ただ、地元を離れている奴らが多いから、場所は蒼空の住んでいる辺りがいいな。いい所があったら教えてくれ』
「人数にもよるけど、場所は神楽坂リゾートの『SAKURA』のパーティールームとかどうだ?」
『それは理想的だけど、みんなの予算もあるからな』
「大体の人数が決まったら教えてくれ。場所は俺の方で確認するから」
『了解。はぁ~久しぶりに連絡してきたと思ったら心臓に悪いわ。とにかく、おめでとう。凛花に逃げられないようにな』
「俺を誰だと思ってる」
『プッ、はいはい』
昔から変わらないテンポのいい会話が心地良い。
そして仕事の早い親友は、あっという間に全員から出欠を取って参加人数が決まった。
卒業以来会っていないメンバーも多いが、優勝当時62人いた部員とマネージャーの内、55人が出席するという。すぐに、陽さんに相談して会場と予算を決めた。冷静に考えたら、凛花と優香の二人を除くとすべて男だ。俺の凛花に手を出す奴はいないだろうが、当時より更に綺麗になった凛花を見られると思うと嫉妬心が沸く。
そんな俺の心配なんて微塵も感じていない凛花は、服装に悩んでいる。いっそのこと、普段着でいいのにとさえ思ってしまう。服装に関係なく凛花自身が目を惹く存在なのだ。
案の定、当日は大介をはじめ男共がこぞって凛花が綺麗になったと褒めている。もう、俺の凛花を見ないでくれと真剣に思っていた。
解散する頃には、みんなが俺達の結婚式に呼んでくれと言って盛り上がっていたので、一先ずホッとした。心が狭いと思われるかも知れないが、手に入れたからには誰にも渡すつもりはない。いや、そもそも誰にも渡すつもりはなかった。
結婚式で、ウエディングドレスに身を包んだ美しい凛花を見せびらかすのも悪くない。
12
お気に入りに追加
448
あなたにおすすめの小説
地味系秘書と氷の副社長は今日も仲良くバトルしてます!
めーぷる
恋愛
見た目はどこにでもいそうな地味系女子の小鳥風音(おどりかざね)が、ようやく就職した会社で何故か社長秘書に大抜擢されてしまう。
秘書検定も持っていない自分がどうしてそんなことに……。
呼び出された社長室では、明るいイケメンチャラ男な御曹司の社長と、ニコリともしない銀縁眼鏡の副社長が風音を待ち構えていた――
地味系女子が色々巻き込まれながら、イケメンと美形とぶつかって仲良くなっていく王道ラブコメなお話になっていく予定です。
ちょっとだけ三角関係もあるかも?
・表紙はかんたん表紙メーカーで作成しています。
・毎日11時に投稿予定です。
・勢いで書いてます。誤字脱字等チェックしてますが、不備があるかもしれません。
・公開済のお話も加筆訂正する場合があります。
独占欲強めな極上エリートに甘く抱き尽くされました
紡木さぼ
恋愛
旧題:婚約破棄されたワケアリ物件だと思っていた会社の先輩が、実は超優良物件でどろどろに溺愛されてしまう社畜の話
平凡な社畜OLの藤井由奈(ふじいゆな)が残業に勤しんでいると、5年付き合った婚約者と破談になったとの噂があるハイスペ先輩柚木紘人(ゆのきひろと)に声をかけられた。
サシ飲みを経て「会社の先輩後輩」から「飲み仲間」へと昇格し、飲み会中に甘い空気が漂い始める。
恋愛がご無沙汰だった由奈は次第に紘人に心惹かれていき、紘人もまた由奈を可愛がっているようで……
元カノとはどうして別れたの?社内恋愛は面倒?紘人は私のことどう思ってる?
社会人ならではのじれったい片思いの果てに晴れて恋人同士になった2人。
「俺、めちゃくちゃ独占欲強いし、ずっと由奈のこと抱き尽くしたいって思ってた」
ハイスペなのは仕事だけではなく、彼のお家で、オフィスで、旅行先で、どろどろに愛されてしまう。
仕事中はあんなに冷静なのに、由奈のことになると少し甘えん坊になってしまう、紘人とらぶらぶ、元カノの登場でハラハラ。
ざまぁ相手は紘人の元カノです。
【R18・完結】甘溺愛婚 ~性悪お嬢様は契約婚で俺様御曹司に溺愛される~
花室 芽苳
恋愛
【本編完結/番外編完結】
この人なら愛せそうだと思ったお見合い相手は、私の妹を愛してしまった。
2人の間を邪魔して壊そうとしたけど、逆に2人の想いを見せつけられて……
そんな時叔父が用意した新しいお見合い相手は大企業の御曹司。
両親と叔父の勧めで、あっという間に俺様御曹司との新婚初夜!?
「夜のお相手は、他の女性に任せます!」
「は!?お前が妻なんだから、諦めて抱かれろよ!」
絶対にお断りよ!どうして毎夜毎夜そんな事で喧嘩をしなきゃならないの?
大きな会社の社長だからって「あれするな、これするな」って、偉そうに命令してこないでよ!
私は私の好きにさせてもらうわ!
狭山 聖壱 《さやま せいいち》 34歳 185㎝
江藤 香津美 《えとう かつみ》 25歳 165㎝
※ 花吹は経営や経済についてはよくわかっていないため、作中におかしな点があるかと思います。申し訳ありません。m(__)m

俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。
出逢いがしらに恋をして 〜一目惚れした超イケメンが今日から上司になりました〜
泉南佳那
恋愛
高橋ひよりは25歳の会社員。
ある朝、遅刻寸前で乗った会社のエレベーターで見知らぬ男性とふたりになる。
モデルと見まごうほど超美形のその人は、その日、本社から移動してきた
ひよりの上司だった。
彼、宮沢ジュリアーノは29歳。日伊ハーフの気鋭のプロジェクト・マネージャー。
彼に一目惚れしたひよりだが、彼には本社重役の娘で会社で一番の美人、鈴木亜矢美の花婿候補との噂が……

隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
クールな御曹司の溺愛ペットになりました
あさの紅茶
恋愛
旧題:クールな御曹司の溺愛ペット
やばい、やばい、やばい。
非常にやばい。
片山千咲(22)
大学を卒業後、未だ就職決まらず。
「もー、夏菜の会社で雇ってよぉ」
親友の夏菜に泣きつくも、呆れられるばかり。
なのに……。
「就職先が決まらないらしいな。だったら俺の手伝いをしないか?」
塚本一成(27)
夏菜のお兄さんからのまさかの打診。
高校生の時、一成さんに告白して玉砕している私。
いや、それはちょっと……と遠慮していたんだけど、親からのプレッシャーに負けて働くことに。
とっくに気持ちの整理はできているはずだったのに、一成さんの大人の魅力にあてられてドキドキが止まらない……。
**********
このお話は他のサイトにも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる