才能無しの俺が指輪の力で最強幼馴染と共に異世界を冒険する話

9話 雑魚の逆襲

　毎日腹筋20回、腕立て20回、懸垂10回、スクワット30回、これを基本欠かさずにやっている、なので同年代のFランクとかの子よりは強いはず。


「それじゃ、みんな僕がリーダーで文句ないよね！」
　凄まじい破壊力を持つ人間の兵器……　アリスが村の子たちとリーダー争奪戦で、向かって来るものをフルボッコにしていった。　途中で固有魔法で作り出したりんごを投げつけて、アリスがりんごに夢中になっているところに一回蹴りを入れて一矢報いた戦士を俺は3分くらいは忘れないだろう。fin.

　ランクがあったり、固有魔法を貰ってたりする子たちは勇猛果敢にアリスに挑んでいくが、俺のようなランクのない、ノーランク、略してノーラン組はそれを眺めていた。　というかランクなんて精々才能でしかないはずなのになぜあんなにも強いのか、だが、大人が言うにはアリスでもモンスターには敵わないらしい、別に検証したわけではないが、今のアリスの実力と、森にいるFランクモンスターと今のアリスだと、僅かに森にいるモンスターのほうが強いらしい。

「ねぇノル！ノルも来なよ！」
「ヤだよ、絶対勝てないし、それに今戦った子たちよりも弱いよ？俺」
「いいの！やろうよ！」
「はぁ仕方ない……」
　そしてノーランとSランクの一方的な蹂躙が始まる。
　と誰もがそう思っていたはず。


　さてルール説明だ、このどちらが勝ちかというの降参するか、それか動かなくなったら負け。　それだけ。
　そして周りの子たちが開始を宣言する
「スタート！」

　やれやれ、どうすれば良いのだ？

　ヒュンッ
　……っ！
　高速の拳、目で追える、ぎりぎり避けきれない。
「くっ」
　かすった。
　とりあえず後ろに下がって、その後に反撃すれば
　横から足が俺の顎を捉える。
「ゴフッ」
　やばいクラクラする。　脳震盪か？
　少し頭を冷やそう
「フーッ」
　良し、これで行こう。
「アリス」
「ん？なに？」
「次の一撃に全力を注いでくれ」
「なんで？」
　そりゃわからないよな、ぼろ負けなのにもっと強くなんて、意味が分からないよな、それで良い。
「ちょっと……　な」
「良いよ！」
　良し！次は全力の一発を目で追えるか、その賭けに勝てるか。
「ヤ―ッ！」
　ギュン！
　ギリギリ……見える！狙いは胴体
「フッ！」
　右に半回転、そして
「うぇ！？」
　背中を弱めに押し、足を引っかける
「うわわ！」
　転ぶ。
「はい」
　直前に支える。
「あ～負けちゃった！」
「はは、勝てちゃった」
　やったー！勝てたー！……え？勝てるもんなの？