才能無しの俺が指輪の力で最強幼馴染と共に異世界を冒険する話

1話 死亡そして転生

　暗闇にネオンが輝き、あちこちから漂う美味しそうな香りが空腹の体を刺激する夜の街、俺は親友とラーメン屋を出たところだった。
「なぁまたこの店来ようぜ！すっげぇうまかったよな！」
　興奮気味で俺に話しかける親友
「あぁ、そうだな、また来よっか」
　口に残る醤油の余韻に浸りながら答える。

　と、その時数ｍ先の人ごみの方から悲鳴が聞こえた
「キャーッ！」
　甲高く、響く声。
「何があったんだろうな？……　そうだ！ちょっと見て来ようぜ！」
　瞳をキラキラさせて、ワクワクといった効果音が目に見えるほどワクワクしているのに、それを断ることなんて出来るまい。
「そだね、ほんじゃ、見に行っか」
　言い終わる直前に
「ぃよし！んじゃ、行こう行こう！」
　と腕を引っ張られ、そして、もう2,3メートルくらいのところで人ごみから人が飛び出てきた

　刃物を手に持って

「マジかよっ」
　横に避け
　られない
　足が竦んで
「危ないッ！」

　ドンッ！

　え？

「死んじまえぇ！」
「うわっ！」

　ザクッ
「い゛ッ！？、ぐうぅ」

　俺が刺さるはずだった、俺が居るべきだった場所に、居た。　腹を斬られて血を出してうずくまっている親友の姿が。
「おい！大丈夫か！？救急車！」
　座り込み、携帯の電源を付け、救急車を呼ぼうとしたが。
「あ、あ、あ、や、やばいどうしよう忘れた救急車の番号何だっけ」
　混乱し、119の3文字の番号すら忘れ、パニックになっていると。
「お前も死ねぇ！」
　包丁を俺に振り落とす切り裂き魔に対し
「お前が死ねぇぇ！」
　拳を突き上げ、殴られた衝撃で後ろに飛んだ切り裂き魔に右回し蹴りを叩き込み、かかと落としを喰らわせ、気絶したのを確認し、親友の元へ行くと。
「……」
　息をしていなかった。
「うわぁぁぁ！死ぬなぁ！まってろ今救急車を呼ぶ」
　少し冷静になり、慌てて救急車を呼ぼうとすると
「この野郎ぉ……！殺してやる！死ねぇ！」
　起き上がった通り魔に殺された。


　っは！？
　なんだよ、夢か……　はぁぁぁビビった。　全くビビり過ぎて漏らしちゃったぜ……　大を……
「バブぅ……」
　ん！？
「バブ！？アブバブブ！バブブ？バブゥ！」