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第四章 集う娘達
第100話 皆の架け橋
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「結論から言おうかの」
僕はゴクリと唾を飲みトレ爺の言葉を待つ。
魔物と戦う事はこの星にとって悪なのだろうか?
僕は視界に映る緑溢れる大森林の姿にそう思えて仕方なかった。
「……マーシャよ、それもまたエターナル様のご意思なのじゃ」
思いもよらないトレ爺の言葉に僕は言葉が出ない。
てっきり人間の行為を咎められると思っていた。
いや、今トレ爺が言った言葉に比べたら、その方がまだ諦めが付いたと言えるだろう。
ライアの母であるエターナルは魔物と人間が戦う事を望んでいたと言うの?
エターナルはパンゲアがライアを兵器に利用する事を反対して殺されたんじゃなかったの?
それとも、その力を自分の欲望の為に使いたいから抵抗したって言うの?
けど、創魔術によって荒廃したこの星を再生する為ってトレ爺は言っていたじゃないか!
……もしかして、その方法が人類と戦わせる事……なの?
さっきトレ爺自身が話してくれたエターナルとは、あまりにもかけ離れている人物像に頭の中がグチャグチャになる。
始祖が夢見ていた魔物との共存、そしてその意志を継いだ僕の想いも全て間違っていたと言うの?
そんな……、そんなのってあんまりだ……。
トレ爺が語った現実に僕はその場に崩れ落ちそうになる。
それを誰かがギュッと抱き締めて支えてくれた。
とても柔らかくて暖かい……母さん?
いや、母さんはライアと一緒に向こうに居る筈だ。
じゃあ誰なんだろう?
僕が顔を上げるとそこにはとても優しく僕に微笑み掛けているドリーの顔が有った。
そしてその横には心配そうな顔で僕を見ているプラウの姿も……。
かつての僕の友達で、そして今も僕の事を友達だと思ってくれている魔物達。
僕らのこの関係も間違いだったと言うの?
僕の顔が悲しみで歪むのを見たドリーはキッと目付きを尖らせてトレ爺に顔を向けた。
「長老っ! いえ、トレ爺様! 今の発言は結論ではなく極論であり暴論です。可哀想にマーシャちゃんが悲しんでるじゃないですか」
僕を抱き締める力を少し強めながらドリーはトレ爺に対して抗議した。
プラウもその横で頬を膨らましてトレ爺を睨んでいる。
二人の様子に僕の混乱は収まらない。
極論? 暴論? 一体どう言うことなの?
「そ、そうかの? う~む、間違ってはいないと思うのじゃが。ドリーよ、おぬしも自然種だと言うのに人間の世俗に染まり細かい事を言うようになったの」
「放って置いて下さい。私はその事を誇りに思っておりますので。なにより絶対的に説明が足りていません。大切な部分を端折らないで下さい。悪い癖ですよ!」
ドリーの迫力に困った顔のトレ爺がいい訳染みた事を言うと、更なるドリーの抗議が続く。
なんだかトレ爺に言いたかった文句をこれ幸いにと吐き出しているように見える。
「テレパシーで会話出来るとは言え、主語も無い命令で伝わると思ってるんですか? 『トレ爺様が何言ってるのか分らない~』ってお屋敷にまで泣き付きに来る若木達の面倒をみる身にもなって下さい! 先日も――」
ドリーってばうちに来てからも色々苦労してるんだな~。
傍から見るとなんだかおじいちゃんにお説教する孫娘みたい。
二人のやり取りを見ていると少しだけ心が軽くなった。
けど、このままだと延々続きそうだからそろそろ止めないとね。
ダンテさん達もポカーンとした顔で見てるし。
「ありがとうドリー。それより大切な部分てなんなのか教えて?」
「ご、ごめんなさいマーシャちゃん。一回言い出すと文句が止まらなくて。先程の話ですが、確かにトレ爺様の仰られた言葉は結果だけを言えば、そう取れるかもしれません」
僕の問い掛けにドリーは少し悲しそうな顔をしてそう答える。
と言う事は、やっぱりそうなんだ……。
「但し……」
僕がまた悲しい顔をすると、その表情は優しく微笑みかけるものに変った。
ドリーはそのまま言葉を停める
但し? なに?
僕がドリーの回答を待っていると、その続きはトレ爺から齎された。
「但し、争いを望んでいた訳ではないと言う事じゃ」
えっと、意味が分かんない。
僕は目が点になってトレ爺を見た。
「エターナル様は魔物と人間と言う区別など考えておられなかったのじゃよ。人間の欲によってこの星は瀕死となった。そんな人間の愚かな行為に対する贖罪として、この星を救うべく新たな命を芽吹かせようとした。それが我等魔物なのじゃが、エターナル様はそんな我等の事もこの星で共にに暮らす仲間となる事を望んでおられた」
「うん、それは分かるよ。だから人間達が魔物を狩る事が間違いなのかを聞きたいんだ」
「それこそ『だから』じゃ。今言ったじゃろう。エターナル様は区別などしないと。おぬし達人間は野獣に仲間を殺されたら牛や豚までも憎むのか? 憎まんじゃろ? しかし、例えば相手がフォレストウルフならどうじゃ? 恐らくおぬし達は魔物全体を憎悪するじゃろう」
「そ、それは……」
確かにそうだ。
強い魔物に仲間が殺されたら、弱い魔物に復讐をする。
復讐と言うより憂さ晴らしって言葉ピッタリかもしれない。
冒険者の間でもよくある話だ。
「まぁこれもさっき言った事じゃが仕方の無い事じゃ。なにせ解放の日から人魔大戦終結までの間、魔物はアシュタロト様と共に、人間達は時の権力者達の命に従って互いに命を掛けて戦っておったのじゃからの。人類の敵、神の敵、今まで色々と呼ばれたわい」
トレ爺の言葉にハッとした。
これは僕だけじゃなくダンテさん達も同じなようだ。
魔物を神の敵だと信じ、この世界とは相容れぬ存在だと今まで思い込んで来た理由。
時の権力者達によってそう教えられて来たから。
だけど僕は思う。
それは決して悪い事だったと言えないんじゃないだろうか?
だって、今現在僕ら人間がこうして平和に暮らせているのは、襲い来る魔物達に対して『神の敵だ』と言う言葉を心の拠り所にして皆が一致団結し戦い抜いて来たからに他ならないんだもん。
何が間違っていて何が正しいのか?
話が大き過ぎて僕には答えを出せそうにないよ。
「エターナル様は我等魔物を世界を再生するただの道具として創りたくはなかった。それこそは創魔術を蘇らせた大地を蹂躙したパンゲアと変わらない行為であるからの。だから魔物に意思を持たせた。それはこの大地で共に暮らす者として対等な関係を望んだからなのじゃよ」
「対等な関係……でもそれじゃあ、今の僕達の関係はエターナルが望んでいた理想を踏み躙る行為じゃないか」
「ふむ、そこじゃ。よく考えてみよ。今の魔物と人間の関係を。互いに生死を掛けて戦うのも対等でないと成り立たぬ。『生存競争』それもまた自然の営みと言う訳じゃ。少しばかり形は違うがある意味エターナル様の理想の体現と言えなくもあるまい?」
「そ、そうかなぁ? やっぱりエターナルは悲しんでると思うよ」
僕は抱き締めてくれているドリーの暖かさを感じながらそう呟いた。
確かにこの世界は人間と魔物が共存していると言えるだろう。
でも、魔物達の……ライアのお母さんであるエターナルはこんな関係を望んでいたとは思えない。
それこそ僕とドリー達の様な友達の関係を求めていた筈だ。
だってライアのあの涙は『まま』から愛情を注がれていたからこそ、流れた物だと思うんだ。
「ほっほっほっ。そう思うならおぬしが魔物と人間の架け橋になってみせるのじゃな」
「え? 僕が皆の架け橋に?」
「ほっほっほっ。なに、これは荒唐無稽な話ではあるまい? 既にその力はおぬしの中にあるのだからの。なぁ、我等が友マーシャよ」
「あっ……」
その言葉に僕の中の何かがカチリと嵌った音がした。
そうだ、かつての僕はこの森の皆と友達になれたんだ。
今はその力は封印で失われちゃっているけど、取り戻す道はファフニールが示してくれた。
そう言えば始祖が書き残していたな。
『願わくば共存している世界が来ていたらいいな』って。
僕には生まれつき魔物と友達になれる不思議な力を持っていた。
けど、始祖はその力を持っていなかったんだと思う。
だけど、始祖は魔物との共存を夢見て『従魔術』を完成させたんだ。
僕はなぜこんな力を持って生まれたのかは分からない。
けど、この力を使えば魔物達の母エターナルと従魔術の始祖が夢見た形の皆が共存する世界に手が掴めるかもしれない!
僕の心の中の深い霧が晴れ新たな光が見えたのを感じた。
僕はゴクリと唾を飲みトレ爺の言葉を待つ。
魔物と戦う事はこの星にとって悪なのだろうか?
僕は視界に映る緑溢れる大森林の姿にそう思えて仕方なかった。
「……マーシャよ、それもまたエターナル様のご意思なのじゃ」
思いもよらないトレ爺の言葉に僕は言葉が出ない。
てっきり人間の行為を咎められると思っていた。
いや、今トレ爺が言った言葉に比べたら、その方がまだ諦めが付いたと言えるだろう。
ライアの母であるエターナルは魔物と人間が戦う事を望んでいたと言うの?
エターナルはパンゲアがライアを兵器に利用する事を反対して殺されたんじゃなかったの?
それとも、その力を自分の欲望の為に使いたいから抵抗したって言うの?
けど、創魔術によって荒廃したこの星を再生する為ってトレ爺は言っていたじゃないか!
……もしかして、その方法が人類と戦わせる事……なの?
さっきトレ爺自身が話してくれたエターナルとは、あまりにもかけ離れている人物像に頭の中がグチャグチャになる。
始祖が夢見ていた魔物との共存、そしてその意志を継いだ僕の想いも全て間違っていたと言うの?
そんな……、そんなのってあんまりだ……。
トレ爺が語った現実に僕はその場に崩れ落ちそうになる。
それを誰かがギュッと抱き締めて支えてくれた。
とても柔らかくて暖かい……母さん?
いや、母さんはライアと一緒に向こうに居る筈だ。
じゃあ誰なんだろう?
僕が顔を上げるとそこにはとても優しく僕に微笑み掛けているドリーの顔が有った。
そしてその横には心配そうな顔で僕を見ているプラウの姿も……。
かつての僕の友達で、そして今も僕の事を友達だと思ってくれている魔物達。
僕らのこの関係も間違いだったと言うの?
僕の顔が悲しみで歪むのを見たドリーはキッと目付きを尖らせてトレ爺に顔を向けた。
「長老っ! いえ、トレ爺様! 今の発言は結論ではなく極論であり暴論です。可哀想にマーシャちゃんが悲しんでるじゃないですか」
僕を抱き締める力を少し強めながらドリーはトレ爺に対して抗議した。
プラウもその横で頬を膨らましてトレ爺を睨んでいる。
二人の様子に僕の混乱は収まらない。
極論? 暴論? 一体どう言うことなの?
「そ、そうかの? う~む、間違ってはいないと思うのじゃが。ドリーよ、おぬしも自然種だと言うのに人間の世俗に染まり細かい事を言うようになったの」
「放って置いて下さい。私はその事を誇りに思っておりますので。なにより絶対的に説明が足りていません。大切な部分を端折らないで下さい。悪い癖ですよ!」
ドリーの迫力に困った顔のトレ爺がいい訳染みた事を言うと、更なるドリーの抗議が続く。
なんだかトレ爺に言いたかった文句をこれ幸いにと吐き出しているように見える。
「テレパシーで会話出来るとは言え、主語も無い命令で伝わると思ってるんですか? 『トレ爺様が何言ってるのか分らない~』ってお屋敷にまで泣き付きに来る若木達の面倒をみる身にもなって下さい! 先日も――」
ドリーってばうちに来てからも色々苦労してるんだな~。
傍から見るとなんだかおじいちゃんにお説教する孫娘みたい。
二人のやり取りを見ていると少しだけ心が軽くなった。
けど、このままだと延々続きそうだからそろそろ止めないとね。
ダンテさん達もポカーンとした顔で見てるし。
「ありがとうドリー。それより大切な部分てなんなのか教えて?」
「ご、ごめんなさいマーシャちゃん。一回言い出すと文句が止まらなくて。先程の話ですが、確かにトレ爺様の仰られた言葉は結果だけを言えば、そう取れるかもしれません」
僕の問い掛けにドリーは少し悲しそうな顔をしてそう答える。
と言う事は、やっぱりそうなんだ……。
「但し……」
僕がまた悲しい顔をすると、その表情は優しく微笑みかけるものに変った。
ドリーはそのまま言葉を停める
但し? なに?
僕がドリーの回答を待っていると、その続きはトレ爺から齎された。
「但し、争いを望んでいた訳ではないと言う事じゃ」
えっと、意味が分かんない。
僕は目が点になってトレ爺を見た。
「エターナル様は魔物と人間と言う区別など考えておられなかったのじゃよ。人間の欲によってこの星は瀕死となった。そんな人間の愚かな行為に対する贖罪として、この星を救うべく新たな命を芽吹かせようとした。それが我等魔物なのじゃが、エターナル様はそんな我等の事もこの星で共にに暮らす仲間となる事を望んでおられた」
「うん、それは分かるよ。だから人間達が魔物を狩る事が間違いなのかを聞きたいんだ」
「それこそ『だから』じゃ。今言ったじゃろう。エターナル様は区別などしないと。おぬし達人間は野獣に仲間を殺されたら牛や豚までも憎むのか? 憎まんじゃろ? しかし、例えば相手がフォレストウルフならどうじゃ? 恐らくおぬし達は魔物全体を憎悪するじゃろう」
「そ、それは……」
確かにそうだ。
強い魔物に仲間が殺されたら、弱い魔物に復讐をする。
復讐と言うより憂さ晴らしって言葉ピッタリかもしれない。
冒険者の間でもよくある話だ。
「まぁこれもさっき言った事じゃが仕方の無い事じゃ。なにせ解放の日から人魔大戦終結までの間、魔物はアシュタロト様と共に、人間達は時の権力者達の命に従って互いに命を掛けて戦っておったのじゃからの。人類の敵、神の敵、今まで色々と呼ばれたわい」
トレ爺の言葉にハッとした。
これは僕だけじゃなくダンテさん達も同じなようだ。
魔物を神の敵だと信じ、この世界とは相容れぬ存在だと今まで思い込んで来た理由。
時の権力者達によってそう教えられて来たから。
だけど僕は思う。
それは決して悪い事だったと言えないんじゃないだろうか?
だって、今現在僕ら人間がこうして平和に暮らせているのは、襲い来る魔物達に対して『神の敵だ』と言う言葉を心の拠り所にして皆が一致団結し戦い抜いて来たからに他ならないんだもん。
何が間違っていて何が正しいのか?
話が大き過ぎて僕には答えを出せそうにないよ。
「エターナル様は我等魔物を世界を再生するただの道具として創りたくはなかった。それこそは創魔術を蘇らせた大地を蹂躙したパンゲアと変わらない行為であるからの。だから魔物に意思を持たせた。それはこの大地で共に暮らす者として対等な関係を望んだからなのじゃよ」
「対等な関係……でもそれじゃあ、今の僕達の関係はエターナルが望んでいた理想を踏み躙る行為じゃないか」
「ふむ、そこじゃ。よく考えてみよ。今の魔物と人間の関係を。互いに生死を掛けて戦うのも対等でないと成り立たぬ。『生存競争』それもまた自然の営みと言う訳じゃ。少しばかり形は違うがある意味エターナル様の理想の体現と言えなくもあるまい?」
「そ、そうかなぁ? やっぱりエターナルは悲しんでると思うよ」
僕は抱き締めてくれているドリーの暖かさを感じながらそう呟いた。
確かにこの世界は人間と魔物が共存していると言えるだろう。
でも、魔物達の……ライアのお母さんであるエターナルはこんな関係を望んでいたとは思えない。
それこそ僕とドリー達の様な友達の関係を求めていた筈だ。
だってライアのあの涙は『まま』から愛情を注がれていたからこそ、流れた物だと思うんだ。
「ほっほっほっ。そう思うならおぬしが魔物と人間の架け橋になってみせるのじゃな」
「え? 僕が皆の架け橋に?」
「ほっほっほっ。なに、これは荒唐無稽な話ではあるまい? 既にその力はおぬしの中にあるのだからの。なぁ、我等が友マーシャよ」
「あっ……」
その言葉に僕の中の何かがカチリと嵌った音がした。
そうだ、かつての僕はこの森の皆と友達になれたんだ。
今はその力は封印で失われちゃっているけど、取り戻す道はファフニールが示してくれた。
そう言えば始祖が書き残していたな。
『願わくば共存している世界が来ていたらいいな』って。
僕には生まれつき魔物と友達になれる不思議な力を持っていた。
けど、始祖はその力を持っていなかったんだと思う。
だけど、始祖は魔物との共存を夢見て『従魔術』を完成させたんだ。
僕はなぜこんな力を持って生まれたのかは分からない。
けど、この力を使えば魔物達の母エターナルと従魔術の始祖が夢見た形の皆が共存する世界に手が掴めるかもしれない!
僕の心の中の深い霧が晴れ新たな光が見えたのを感じた。
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