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秘密の計画①
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「結婚式?
でも、内緒って無理じゃ…」
江莉香に訊ねる敬
「大丈夫!協力な助っ人が
いるからね!」
青山家のリビング
江莉香
敬
輝
尚登
そして玄関のベルが鳴る
「いらっしゃい
みんな待ってるわよ
おかえりなさいあなた」
春海の声がする
「英司が帰って来た
みたいだな」
足音がこちらへ近づいてくる
「ごめん、待たせたな…」
怜が慌てて入って来る
「おまえがどうして?」
「尚さん、何か言いたい
みたいだね」
意味ありげな怜
「いやっ、助っ人じゃなく
本人だろが」
「結婚式の主役は
花嫁だよ」
「まぁ、そうだけど」
「それで怜、僕たちは
何をしたらいいの?」
敬が彼に聞く
「だから…」
楓子のマンション
1人で食事をする
❨怜、最近帰り遅いんだよね
仕方ないか職場変わった
ばかりだからね…❩
この春から2人は
一緒に住んでます
「いつ入籍するの?」
江莉香が聞く
「俺は別にどっちでも
いいんだけど」
「駄目よ!」
叱責する江莉香
渋い顔の怜
「ほんと、エリさんが
うるさくてさ」
みんなを見ながら言った
「当たり前でしょ!
いい加減な人だったら
許さないんだから」
彼を睨みつけた
それを見ていた尚登が一言
「父親が娘の彼氏に言う
言葉みたいだな!」
敬や輝も相づちを打つ
「でも、私のおとうさん
最近は早く嫁に行けって
うるさいわよ」
みんなに言った
「口だけだよ
ほんとにそうなったら
大騒ぎするさ」
「そうかしら」
首を傾げる彼女
「当たり前だろ!
大事な娘なんだからさ」
ため息まじりに話す尚登
いつの間にか
英司と春海も来ていた
「親かぁ…」
そう言いながら2人を見た
「実は英司さんと春海さんに
頼みがあるんです」
「なんだい?怜くん」
自宅に戻って来た怜
「ただいま」
❨静かだなぁ…❩
リビングへ行く
テーブルでうたた寝をする
楓子にそっと声をかける
「風邪ひくよ」
人の気配で目を開ける
「あっ、怜
おかえりなさい
食事は?」
「いらないって
言わなかったけ」
彼女の顔を覗き込んだ怜
「そうだったわね
じゃあ、お風呂入ってよ
明日も早いんでしょ」
「着替え置いとくね
新しい職場は慣れたの?」
「英司さんにいろいろ
教えてもらってる」
春から怜は英司の居る
総合病院に勤めています
「でも、尚登先生
ひとりで大丈夫なの?」
「もうすぐ新しいドクターが
来るって言ってたよ」
「そうなんだ」
「でも尚さんに
ついていけるかだけど…ね」
寝室の布団の中
❨尚登先生と怜
親子みたいなものだからね
お互いのことわかってるから
上手くいってたんだよね❩
そんなことを考えてるうちに
眠り始めた
寝室のドアが開き
怜が入って来る
彼女の寝顔をじっと見る
❨楓子…❩
彼女の寝顔を見ながら
さっきの話しを思いだす怜
「怜はふぅちゃんの
どこが好きなの?」
輝が聞いてくる
「どこって…」
戸惑う彼の代わりに
江莉香が言う
「気がついたら
その人のことばかり
考えてる
姿が見えないと
探している
輝くんはこんな気持ちに
なったことあるの?」
「まだ、そこまでは…」
少し考える
「その人が幸せなら
自分も同じように幸せ
悲しんでいたら
同じように悲しい…」
寂しげな江莉香の横顔
「エリさん
君の好きな人って…」
怜が彼女を見る
そんな怜の思いとは裏腹に
「怜くん、彼女に内緒なら
衣装はどうするの?」
「う~ん、そうだなぁ
じゃあさ、エリさんに
任すからお願いします」
「私でいいの?」
「女性の方がいいでしょ
それに彼女のこと一番
わかってるのエリさんだから」
「怜くん、ありがとう」
少し笑顔になり怜に言った
江莉香の気持ちを思いながら
眠る楓子を見る怜
人の気配を感じ
目を開ける楓子
「怜」
目の前に彼の顔
「楓子」
「何…」
「俺、絶対
幸せにするから!」
「違うでしょ、
一緒に幸せになるんでしょ」
優しく唇を重ね合わす
濃密な時間が流れていく
「おはよう」
「輝、早いのね」
春海が声をかける
「一限目からなんだ」
テーブルに並んだ朝食
「いただきます
ねぇ、おとうさんは?」
「今日は昼から出勤だから」
食べながら言う
「ねぇ、おかあさん
江莉香さんの好きな人って
ひょっとして…」
輝の質問に満面の笑みで
「誰でもいいじゃない…
人を好きになるって
素敵でしょ!
輝も早く見つけなきゃね」
「でもそんな人
見つかるのかな…」
少し考える輝
「いるわよ
楽しみにしてるわね」
敬の自宅、誰かと電話中
「もしもし毅
それでいつ来るの?
怜が教えてほしいって…」
「うん、わかった
後で連絡するよ」
少し間が空いて敬が言う
「怜の奴さ
幸せそうなんだよね」
なんだか寂しそうな声
「いいことだろ」
「そうだけど
でも、なんだか」
戸惑う彼
「敬、オレは嬉しいよ!
相手がふぅちゃんなら
余計にね!」
毅の素直な言葉
「そうだよね
僕も一緒だよ
でも、僕はあんな風に
誰かを愛することできない
だから奴が羨ましい…」
「敬、オレだって人と
付き合うのは苦手だよ
でも逃げてたら
何も変わらないよ」
「うん、そうだよね
ありがとう毅」
電話を切った
❨怜には偉そうに
言ったけど
本当に逃げているのは
僕なんだろうな
奴とは何かといえば
喧嘩してたよな…
怜はあの頃と変わってない
確かに口は悪いけど
あいつらに何かあったとき
一番に駆けつけ
守ってやってた!❩
でも、内緒って無理じゃ…」
江莉香に訊ねる敬
「大丈夫!協力な助っ人が
いるからね!」
青山家のリビング
江莉香
敬
輝
尚登
そして玄関のベルが鳴る
「いらっしゃい
みんな待ってるわよ
おかえりなさいあなた」
春海の声がする
「英司が帰って来た
みたいだな」
足音がこちらへ近づいてくる
「ごめん、待たせたな…」
怜が慌てて入って来る
「おまえがどうして?」
「尚さん、何か言いたい
みたいだね」
意味ありげな怜
「いやっ、助っ人じゃなく
本人だろが」
「結婚式の主役は
花嫁だよ」
「まぁ、そうだけど」
「それで怜、僕たちは
何をしたらいいの?」
敬が彼に聞く
「だから…」
楓子のマンション
1人で食事をする
❨怜、最近帰り遅いんだよね
仕方ないか職場変わった
ばかりだからね…❩
この春から2人は
一緒に住んでます
「いつ入籍するの?」
江莉香が聞く
「俺は別にどっちでも
いいんだけど」
「駄目よ!」
叱責する江莉香
渋い顔の怜
「ほんと、エリさんが
うるさくてさ」
みんなを見ながら言った
「当たり前でしょ!
いい加減な人だったら
許さないんだから」
彼を睨みつけた
それを見ていた尚登が一言
「父親が娘の彼氏に言う
言葉みたいだな!」
敬や輝も相づちを打つ
「でも、私のおとうさん
最近は早く嫁に行けって
うるさいわよ」
みんなに言った
「口だけだよ
ほんとにそうなったら
大騒ぎするさ」
「そうかしら」
首を傾げる彼女
「当たり前だろ!
大事な娘なんだからさ」
ため息まじりに話す尚登
いつの間にか
英司と春海も来ていた
「親かぁ…」
そう言いながら2人を見た
「実は英司さんと春海さんに
頼みがあるんです」
「なんだい?怜くん」
自宅に戻って来た怜
「ただいま」
❨静かだなぁ…❩
リビングへ行く
テーブルでうたた寝をする
楓子にそっと声をかける
「風邪ひくよ」
人の気配で目を開ける
「あっ、怜
おかえりなさい
食事は?」
「いらないって
言わなかったけ」
彼女の顔を覗き込んだ怜
「そうだったわね
じゃあ、お風呂入ってよ
明日も早いんでしょ」
「着替え置いとくね
新しい職場は慣れたの?」
「英司さんにいろいろ
教えてもらってる」
春から怜は英司の居る
総合病院に勤めています
「でも、尚登先生
ひとりで大丈夫なの?」
「もうすぐ新しいドクターが
来るって言ってたよ」
「そうなんだ」
「でも尚さんに
ついていけるかだけど…ね」
寝室の布団の中
❨尚登先生と怜
親子みたいなものだからね
お互いのことわかってるから
上手くいってたんだよね❩
そんなことを考えてるうちに
眠り始めた
寝室のドアが開き
怜が入って来る
彼女の寝顔をじっと見る
❨楓子…❩
彼女の寝顔を見ながら
さっきの話しを思いだす怜
「怜はふぅちゃんの
どこが好きなの?」
輝が聞いてくる
「どこって…」
戸惑う彼の代わりに
江莉香が言う
「気がついたら
その人のことばかり
考えてる
姿が見えないと
探している
輝くんはこんな気持ちに
なったことあるの?」
「まだ、そこまでは…」
少し考える
「その人が幸せなら
自分も同じように幸せ
悲しんでいたら
同じように悲しい…」
寂しげな江莉香の横顔
「エリさん
君の好きな人って…」
怜が彼女を見る
そんな怜の思いとは裏腹に
「怜くん、彼女に内緒なら
衣装はどうするの?」
「う~ん、そうだなぁ
じゃあさ、エリさんに
任すからお願いします」
「私でいいの?」
「女性の方がいいでしょ
それに彼女のこと一番
わかってるのエリさんだから」
「怜くん、ありがとう」
少し笑顔になり怜に言った
江莉香の気持ちを思いながら
眠る楓子を見る怜
人の気配を感じ
目を開ける楓子
「怜」
目の前に彼の顔
「楓子」
「何…」
「俺、絶対
幸せにするから!」
「違うでしょ、
一緒に幸せになるんでしょ」
優しく唇を重ね合わす
濃密な時間が流れていく
「おはよう」
「輝、早いのね」
春海が声をかける
「一限目からなんだ」
テーブルに並んだ朝食
「いただきます
ねぇ、おとうさんは?」
「今日は昼から出勤だから」
食べながら言う
「ねぇ、おかあさん
江莉香さんの好きな人って
ひょっとして…」
輝の質問に満面の笑みで
「誰でもいいじゃない…
人を好きになるって
素敵でしょ!
輝も早く見つけなきゃね」
「でもそんな人
見つかるのかな…」
少し考える輝
「いるわよ
楽しみにしてるわね」
敬の自宅、誰かと電話中
「もしもし毅
それでいつ来るの?
怜が教えてほしいって…」
「うん、わかった
後で連絡するよ」
少し間が空いて敬が言う
「怜の奴さ
幸せそうなんだよね」
なんだか寂しそうな声
「いいことだろ」
「そうだけど
でも、なんだか」
戸惑う彼
「敬、オレは嬉しいよ!
相手がふぅちゃんなら
余計にね!」
毅の素直な言葉
「そうだよね
僕も一緒だよ
でも、僕はあんな風に
誰かを愛することできない
だから奴が羨ましい…」
「敬、オレだって人と
付き合うのは苦手だよ
でも逃げてたら
何も変わらないよ」
「うん、そうだよね
ありがとう毅」
電話を切った
❨怜には偉そうに
言ったけど
本当に逃げているのは
僕なんだろうな
奴とは何かといえば
喧嘩してたよな…
怜はあの頃と変わってない
確かに口は悪いけど
あいつらに何かあったとき
一番に駆けつけ
守ってやってた!❩
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