大江戸の朝、君と駆ける

藤本 サクヤ

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第三章 当世合戦絵巻

3.それぞれの道(二)

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 秋が深まり、冬の足音が聞こえ始める頃。
 秋司と冬儀は本所の屯所の一室で、鉄二郎と向かい合っていた。

「では、朝陽はわざわざ己の馴染みの女を、誠之助様に引き合わせたと…?」

 新徴組屯所に身を置いての調べを終え、鉄二郎は明日奉行所へ送られる。死罪を免れる代わりに江戸からの追放、江戸払いが濃厚だろうと聞いているが、諒から秋司が託された手紙に目を通した鉄二郎は、何か良いことでも書いてあったのか、意外にも落ち込んだ様子が無かった。

 冬儀の問いに鉄二郎は少し迷い、答える。

「そこが、よく分からねぇとこでした。ほら俺、いかさまの仕掛け役だったんで…ねぎらう意味か、たまに朝陽さんに飲みに誘われてたんです。俺…酔っちゃうとますます馬鹿になるもんで、結構怖いもん知らずに突っ込んで聞いたりしてたんですよ。そん時も俺聞いたんです。何であんな真面目そうな若様がうちの賭場なんかに? って」

「…」

「そしたら遊郭の女だって。しかも朝陽さんの馴染みのとびきり綺麗な女だって。女に会いたきゃ金がいるだろ? って、そんな感じでしたよ。俺驚いて、思わず言ったんです。信じらんねぇ、馴染みの女を他の男に差し出すなんざ、俺にぁ無理だって。したら朝陽さん、まるでらしくない、餓鬼みてぇなこと言って…」

 鉄二郎はひとつ空咳からぜきをし、座りなおした。

「若様は所詮ただの客だって。自分は客と違って、心だけでその女と繋がってるんだって。心と体じゃ、心のほうがずっと上だろ、体を合わせた女のことなんか、一刻もすりゃ忘れちまうじゃねぇか、なんて」

 ふっ、と苦笑する鉄二郎。

「俺も偉そうなこと言えませんけど、朝陽さん、意外と男と女のことにゃうといのかな…って、ちょっと思っちまいました。あの若様なら顔立ちもいいし、優しそうだったし…博打で稼いだ金で毎日みたいに通ってくれりゃあ、普段辛ぇ思いしてる女なら嬉しくって、心と体の両方を捧げたっておかしくねぇだろって。けどさすがに俺、それは黙ってました」

 冬儀は思案するように、下唇に手を添えた。

「朝陽としては、女と自分のあいだに並々ならぬ絆があると信じていたのだろう。朝陽を庇うわけではないが、己の仕掛けたいかさま賭博で懐を潤し、足繁く女の元に通う誠之助様のお供をするというのは…普通なら心穏やかではいられまい。ある種の強がりだったのかもしれぬ」

 秋司の心の中に、再び重しが沈み込む。
 ――誠之助様の想い人は、本当に…遊女だった…。

 予測していたこととはいえ、動かせぬ真実として向き合うのは辛かった。
 秋司は罪の意識に苛まれながら、さらなる罰を求めるような思いで鉄二郎に問いを重ねて行く。

「そもそも朝陽が何を企んでいたのか…聞いているか?」

「何て言うか…最初は気楽なもんでしたね。要するに、若様が放蕩息子になりゃいいんだよ、って。俺が聞いてたのは、そのうち仕掛けで大負けさせて、賭場で借金作らせて、男衆が御屋敷に追い込みかけるって計画です。そのお仕置きで若様は他所よそに養子に出される手筈てはずなんだって。だけどそっちでも殿様なんだから、全然悪い話じゃねぇんだって…朝陽さん、俺にはそう話してました。俺はお武家様のことはよく分からねぇから、ふうん、そんなもんかって…」

 冬儀は思わず目を見開く。
 ――他家に、養子…! 嫡男としての身分を剥奪はくだつするその咎を作り出そうと…。

「しかしその計画は、最終的な結果とあまりに違いすぎる。朝陽も当初はそれ以上、害を成す気が無かったのだろうか」

 そうだと思いますよ。鉄二郎はうなずいた。

「そもそも朝陽さんにとっちゃ若様は、特別だったと思います。飲みの席でもやたらと朝陽さん、若様の話をしてましたし。こんなこと言った、あんなことしたって、そりゃあ面白そうに。きっと気に入ってたんです。朝陽さんと仲のいい奴なんて、後にも先にも若様しかいなかったと思うし…」

「それでも結局朝陽は当初の計画を捨て、破滅的な展開を選んだ。それはやはり…利根屋惣右衛門の指示だったのだろうか」

 冬儀の問いに、鉄二郎は少しのあいだ考え込む。

「そうですね…。そうなるように焚き付けたのは、やっぱり利根屋の旦那だと思います。若様を負けさせる仕掛けしたのに、一向に借金の話がこなくって…心配になって声かけた俺に、朝陽さん、こう言いました。計画が変わったんだって。利根屋の旦那がもっといいやり方を教えてくれたんだって。今思えばそれってつまり、若様のお命を…」

 人のよさそうな顔をしかめて、鉄二郎は言葉を続けた。

「そもそもいくら朝陽さんだって…あんだけ惚れてる女をてめぇで差し出すはずがねぇんですよ。そう考えると、朝陽さんがぶっ壊れちまったのも…はなから利根屋の旦那の仕掛けのうちだったのかもしれません。女はすっかり若様に惚れ込んじまってたし、何たって若様の子どもまで、腹に宿しちまってたんだから」

「な…っ! お子、だと?」

 あまりの衝撃に、腰を浮かせる秋司。
 ――お子が…誠之助様の、お子が…!

「て、鉄二郎、確かなのか、何故、何故そんなことを、お前が…!」

「すいやせん、先に言やぁ良かった! 俺、話の順序ってのがよく分かんなくって…」

 鉄次郎は平謝りをする。

「朝陽さんに頼まれたんです。三日後に女を訪ねてくれって。それぁ朝陽さんが死ぬ前の日のことでした。朝陽さん、突然賭場に来て、誰にも言うなよって俺を呼んで…。根津の牡丹楼って遊郭にまだその女がいたら、自分の勝負が失敗したってことだから…女の部屋にある書き付けの場所まで連れてってくれって。そんで近所の差配でも誰でもいいから…誰かに女の世話を頼んでくれって」

 秋司は呆然としたまま、心ここにあらずといった様子で床の一点を見つめていた。そんな秋司を横目で気遣いながら、冬儀は鉄二郎への聞き取りを進めていく。

「ではその女は、すでに根津遊郭にはいないのだな?」

「そうです。遊郭を出る手はずは整ってたから、もめごとも無くすんなり連れ出せました。なんでも妓楼の女将の話じゃ、若様が通いはじめてすぐの頃、朝陽さんが大金積んで、翠を…あ、翠ってのが女の名なんですが…身請けしたそうですよ。だけど当然すぐ出て行くはずが、まだここに置いとけって。しかも若様だけは、これからも客として通せって。けど身請けの話は絶対にばらすなって。訳の分からねぇことを、そりゃあ厳しく朝陽さんに言われたんだって…」

 鉄二郎は慌てたように、懐から一枚のくしゃくしゃになった紙を取り出した。

「あ、これ…朝陽さんの残した書き付けです。俺、翠のことずっと気になってて…この紙見るたんび、様子を見に行かなきゃって思ってたんですが…。良ければお二人で、見に行ってやってくれませんか?」

 紙を伸ばし広げながら、秋司と冬儀はぐっと覗き込む。

「深川の…それがね、裏長屋の貸し間じゃねぇんですよ。朝陽さん、通りに面した表店おもてだなの二階家を買ってたんで。利根屋の旦那に報酬前借りしたって聞いてましたけど、女の身請けに加えて家までって…一体ぇいくら、旦那に借りちまってたんでしょうね…」

「鉄二郎…この、家は…隣が…」

 ひゅっ、と息を呑む音とともに、秋司の言葉が途中で消えた。

「はい、ええと…その家の隣は、かんざし屋で。世話好きそうな娘っ子がいたんで、俺ひとまずその女に翠のこと頼みこんで、ねぐらに戻りました。父親と間違えられて、どういうつもりだって散々詰められちまったんで…逃げるみてぇに置いて来ちまったんです」

「…」

 秋司は書き付けを持った手を細かく震わせている。
 冬儀は秋司のただならぬ反応を気にしつつ、先刻からの大きな疑問を鉄二郎に問うた。

「妙なことを聞くが…解せぬことがある。朝陽も、お前も、そのかんざし屋の娘もだが、翠という女に対し…少し過保護に過ぎないか? 廓の中にいたとはいえ、もはや大人だろうに。何と言うか、翠本人の意思や気配が、一向に見えてこないのだが…」

「いや…冬儀。それは…仕方が無いんだ」

 秋司はかすれた声で、冬儀の問いに答える。

「俺は…その女を…翠を…知っている。翠には…ひとりで生きることは難しい。皆の手助けが…必要なんだ」

「知っている? 手助け? 待ってくれ秋司、それは…」

 鉄二郎は言葉を選びながら、その答えを引き継いだ。

「武崎様。その…つまり、翠って女は…。なりは大人の綺麗な女ですが、気持ちのところは…小せぇ子どもの頃の…七つか、八つぐれぇの…まんまなんでさぁ」

「…!」

 冬儀は驚きで、大きく息を吸い込む。
 秋司はうつむいたまま、ぽつりと言葉を発した。

「冬儀。翠はつつじやの…珠希の貸本屋の、客だ。家まで送って来た男に捨て置かれたのだと、おみつに…かんざし屋の娘に…聞いていた。だが…まさか…あの翠が、腹の中の子が、誠之助様の…。俺は気付かなかった、気付けなかった、こんなに近くに、誠之助様とのつながりが、あったのに…」

 秋司の言葉は消え入るように止まる。部屋の中に重たい沈黙が流れた。

 ――どうして…こんなにも現実は残酷なんだ。乗り越えようと、善き者になろうと、赦されようと懸命に努めても…現実は俺の想像を遥かに凌駕りょうがし、まるで嘲笑あざわらうように、再び俺を打ちのめす…。

「…冬儀。少しだけ…時間が欲しい」

「秋司…? どうした秋司。鉄二郎、そのまま少し待っていてくれ」

 驚きの声を上げる冬儀。けれども秋司は目を閉じ首を横に振った。

 ――心がひどく騒いでいる。もう限界だ。俺がここにいては…聞き取りが進まない。
 ゆらりと立ち上がる秋司。

「後を頼む。表を歩いて…頭を冷やしたい」

「秋司…」

 青ざめた秋司の様子が気にかかる。けれども許された面会の刻限まで、そう多くの時間は残されていないだろう。冬儀は頭の中で二つのことを天秤にかける。

「…分かった。だが必ず…必ずここに戻ってほしい。私は待っている。ここでお前を信じて…待っている」

 秋司にそう告げた冬儀は、再び鉄二郎に向き直った。
 ――信じよう、きっと秋司は戻る。私は私のすべきことをしなければならぬ。

「続けよう、鉄二郎。とは言え翠は何か言っていなかったか。自分が廓を出ることを、一体どのように認識していたのか…」

「それが…自分を最初に身請けしたのは、兄貴みてぇな幼馴染の朝陽さんだけど、好き合った若様に身請けし直してもらって、一緒に暮らすことになったんだって言ってました。二人で上州に移り住んで子どもを育てながら、百姓をやって…しかもそのことを、若様には内緒で朝陽さんが手助けしてくれるんだとか、何とか…」

「朝陽が手助けを? あり得ぬ、それはきっと朝陽の嘘…」

「朝陽さんは腹の子どものこと、最初はひどく怒ったけど、それは翠が本気なのかを試す芝居だったんだって…信じ切った目ぇして語るんですよ。俺、そりゃおかしいよ、とか、たぶんお前ぇを取り合って、結果二人とも死んだんだよ、なんてこたぁ…とても言えなくって…」

 秋司は静かに部屋を後にした。冬儀と鉄二郎、二人の話す声が次第に遠ざかる。

 今にも雨が降り出しそうな、どんよりとした空の下。
 ――今、俺が行くべき場所は…。

 屯所を出た秋司は心が彷徨いだしてしまわぬよう、足早に歩みを進めて行った。


 ***
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