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第二章 寺小姓立志譚
4.邂逅(かいこう)(五)
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運河沿いの広大な敷地にその材木問屋はあった。横付けされた舟から、角材が次々と中庭へ運び込まれていく。
侍を引き連れた珠希の姿を認め、角材を担いだ熊五郎はぎょっと足を止める。積まれた角材の山の前で帳面を手にする吉左はさっと青くなった。
そんな二人のことはちらりと一瞥したのみで、珠希は秋司と共に構わず進む。
秋司を一旦外で待たせて珠希ひとりで帳場へ入って行くと、お茶を運んでいたお美与は思わず盆を取り落した。がちゃんと響く音に、奥から呆れたような番頭の声がする。
「ああもう何してるんだい、お茶も満足に運べないなんてね、どんくさい子だよ、まったく…」
なおもぐちぐち小言を吐きながら帳場へ出てきた番頭。眉間に寄る縦皴も、への字に歪んだ唇も、もはや長年の癖になっている。だが珠希に気付いた途端、口の中の梅干しが飴に変わったかのように相好を崩した。
「珠希…! ほんとに心配してたんだよ、お前が今朝がた急に来ないから…」
番頭は草履を引っかけ土間に駆け下りると、立ちすくむ珠希の手を取り愛しげに撫でた。
「きっと何かあったんだね、可哀想に…ゆっくり話を聞くよ。ちょうど旦那様も御留守だし、一緒にあたしの部屋へ行こう。お前と二人っきりで話がしたいと、あたしはずっと思ってたんだ…」
顔を引きつらせる珠希の手をぐっと引き、強引に奥へ誘う番頭。千載一遇の好機に胸を高鳴らせる番頭に向かい、飛び込んだ秋司が声を荒げた。
「おい番頭! 我が弟、珠希から手を放せっ、たわけ者が!」
偉丈夫な侍が己に鋭い眼差しを向けている。整った髷、まとう羽織を見るに、どうやら煤けた浪人者ではなさそうだ。腰に下げた大小の刀を見遣り、番頭は凍り付いた。
帳場の隅で立ち尽くすお美与も、入り口から恐る恐る中を覗く吉左と熊五郎も、秋司の意外な言葉に目を見張っている。秋司と珠希を交互に見ながら口をぱくぱくさせる番頭は、泣き笑いのような表情を浮かべた。
「お、弟…? 珠希が…? い、嫌ですよお武家様、そりゃ一体どういう御冗談で…」
秋司はさも不快そうに眉根を上げて見せる。
「冗談を…わざわざ俺が言いに来るとでも?」
秋司がかける圧に番頭の血の気が引いて行く。滅相もございませんっ、と番頭は平伏した。
秋司はおもむろに語り出す。
「わけあって珠希は町人に身をやつしているのだ、家のことが落ち着くまでな。ここで主人に世話になり、安堵していたのだが…お前に迫られることが辛くて、辞めたいと申すではないか。よもやそんなことはあるまいと見に来ればこの有様。ええい不心得者めが、そこへ直れ!」
番頭は目をぱちくりさせた。あまりの衝撃に思わず心の声が漏れる。
「へっ…? 辛、い…? いや、そんなそぶりは一度も…だからまんざらでも…ないのかと…」
秋司は珠希の名誉のために、思い切り番頭を叱りつけた。
「馬鹿者! 上役に迫られて、きっぱり断ることのできる使用人などいるはずもなかろう…!」
珠希は悲しそうな顔を番頭に向ける。
「番頭さん、その…僕らは番頭さんに嫌われたら明日の御飯が食べられなくなってしまうから、何をされても言われても、ただ番頭さんに従うしかありません。だけど番頭さん、僕は嫌でした。いつも…いつも震えるほどに、嫌でした…!」
「震え…そ、そんな、珠希…」
どうせ辞めるんだ。その思いが勇気になり、珠希は押し込めた思いを一気に語った。
「番頭さんはいつだって、みんなに辛く当たります。いっそ僕にもそうしてくださったなら、僕だってみんなと番頭さんの悪口を言い合って、ちゃんと仲良くなれたかもしれません。そんなの、いいことじゃないけど…嫌われるよりはずっとましだから…」
肩を落とし、ぎゅっと両手を握りしめる珠希。
「だけど僕にはそれもできなかった。番頭さんが僕ばかりを贔屓してみんなに辛く当たるから…だから僕はどんなに頑張っても…頑張っても…」
目に涙がにじむ。初めてここに来た日、心に溢れていた夢と希望は日々少しずつ消えて、もはや自分の中には欠片すら残っていなかった。
番頭は慌てたように身を乗り出す。
「誤解だよ珠希、別に辛く当たってるわけじゃない、あたしはただ気の利かない奴らに毎日うんざりさせられてるだけで…」
ずれた言葉を重ねる番頭に、秋司は呆れ果てる。
「うんざりしているのは皆のほうだろう…! これほど懸命に語られても分からぬのなら、やはり主人に灸を据えてもらうほかあるまいな。おい番頭っ、主人はどこだ…!」
番頭は目を白黒させて幾度も頭を下げた。
「お、お侍様、それはどうか御勘弁ください、あたくしが悪うございました、今後は改めます、この通り、反省しておりますから…!」
番頭は鳩のようにぺこぺこと頭を下げ続けている。真摯に反省したとは思えないが、もはや今、これ以上できることはない。
そろそろ幕引きか。そっと視線を合わせた秋司と珠希は、背後から掛かった声に驚き振り向いた。
「これは一体…何の騒ぎだね」
問いかけるのは初老の主人。
訝しげな眼差しに、番頭はよたよたと後ろに下がる。
――あ、あ、最悪だよ…旦那様がこんな時に限ってお戻りだなんて…。
「だ、旦那様…これはその、あの…」
主人は気づかわしげに秋司の様子を伺った。
「お侍様、一体どうなさいました? もしやうちの者が、何か失礼でも…」
主人のいぬ間に皆の肝を冷やさせ、珠希の溜飲を下げてやろう。本当にそんな程度の軽い思い付きだった。ばつの悪さを押し込めながら、秋司は主人に言葉を返す。
「いや…珠希のことで、な。今後の話があり、参ったのだ」
「珠希の…?」
何かを察したように、ふっと笑みを漏らす主人。落ち着き払ったその表情には、これまでくぐり抜けてきた浮世の大波小波が刻み込まれている。
「そういうことでしたら、まずは奥へ参りましょうか。いいかいお前たち、大切なお話しだからね、誰も客間へ近づくんじゃないよ、いいね」
予想外の第二幕に動揺する秋司と珠希は、主人にいざなわれるまま客間へと向かった。
***
侍を引き連れた珠希の姿を認め、角材を担いだ熊五郎はぎょっと足を止める。積まれた角材の山の前で帳面を手にする吉左はさっと青くなった。
そんな二人のことはちらりと一瞥したのみで、珠希は秋司と共に構わず進む。
秋司を一旦外で待たせて珠希ひとりで帳場へ入って行くと、お茶を運んでいたお美与は思わず盆を取り落した。がちゃんと響く音に、奥から呆れたような番頭の声がする。
「ああもう何してるんだい、お茶も満足に運べないなんてね、どんくさい子だよ、まったく…」
なおもぐちぐち小言を吐きながら帳場へ出てきた番頭。眉間に寄る縦皴も、への字に歪んだ唇も、もはや長年の癖になっている。だが珠希に気付いた途端、口の中の梅干しが飴に変わったかのように相好を崩した。
「珠希…! ほんとに心配してたんだよ、お前が今朝がた急に来ないから…」
番頭は草履を引っかけ土間に駆け下りると、立ちすくむ珠希の手を取り愛しげに撫でた。
「きっと何かあったんだね、可哀想に…ゆっくり話を聞くよ。ちょうど旦那様も御留守だし、一緒にあたしの部屋へ行こう。お前と二人っきりで話がしたいと、あたしはずっと思ってたんだ…」
顔を引きつらせる珠希の手をぐっと引き、強引に奥へ誘う番頭。千載一遇の好機に胸を高鳴らせる番頭に向かい、飛び込んだ秋司が声を荒げた。
「おい番頭! 我が弟、珠希から手を放せっ、たわけ者が!」
偉丈夫な侍が己に鋭い眼差しを向けている。整った髷、まとう羽織を見るに、どうやら煤けた浪人者ではなさそうだ。腰に下げた大小の刀を見遣り、番頭は凍り付いた。
帳場の隅で立ち尽くすお美与も、入り口から恐る恐る中を覗く吉左と熊五郎も、秋司の意外な言葉に目を見張っている。秋司と珠希を交互に見ながら口をぱくぱくさせる番頭は、泣き笑いのような表情を浮かべた。
「お、弟…? 珠希が…? い、嫌ですよお武家様、そりゃ一体どういう御冗談で…」
秋司はさも不快そうに眉根を上げて見せる。
「冗談を…わざわざ俺が言いに来るとでも?」
秋司がかける圧に番頭の血の気が引いて行く。滅相もございませんっ、と番頭は平伏した。
秋司はおもむろに語り出す。
「わけあって珠希は町人に身をやつしているのだ、家のことが落ち着くまでな。ここで主人に世話になり、安堵していたのだが…お前に迫られることが辛くて、辞めたいと申すではないか。よもやそんなことはあるまいと見に来ればこの有様。ええい不心得者めが、そこへ直れ!」
番頭は目をぱちくりさせた。あまりの衝撃に思わず心の声が漏れる。
「へっ…? 辛、い…? いや、そんなそぶりは一度も…だからまんざらでも…ないのかと…」
秋司は珠希の名誉のために、思い切り番頭を叱りつけた。
「馬鹿者! 上役に迫られて、きっぱり断ることのできる使用人などいるはずもなかろう…!」
珠希は悲しそうな顔を番頭に向ける。
「番頭さん、その…僕らは番頭さんに嫌われたら明日の御飯が食べられなくなってしまうから、何をされても言われても、ただ番頭さんに従うしかありません。だけど番頭さん、僕は嫌でした。いつも…いつも震えるほどに、嫌でした…!」
「震え…そ、そんな、珠希…」
どうせ辞めるんだ。その思いが勇気になり、珠希は押し込めた思いを一気に語った。
「番頭さんはいつだって、みんなに辛く当たります。いっそ僕にもそうしてくださったなら、僕だってみんなと番頭さんの悪口を言い合って、ちゃんと仲良くなれたかもしれません。そんなの、いいことじゃないけど…嫌われるよりはずっとましだから…」
肩を落とし、ぎゅっと両手を握りしめる珠希。
「だけど僕にはそれもできなかった。番頭さんが僕ばかりを贔屓してみんなに辛く当たるから…だから僕はどんなに頑張っても…頑張っても…」
目に涙がにじむ。初めてここに来た日、心に溢れていた夢と希望は日々少しずつ消えて、もはや自分の中には欠片すら残っていなかった。
番頭は慌てたように身を乗り出す。
「誤解だよ珠希、別に辛く当たってるわけじゃない、あたしはただ気の利かない奴らに毎日うんざりさせられてるだけで…」
ずれた言葉を重ねる番頭に、秋司は呆れ果てる。
「うんざりしているのは皆のほうだろう…! これほど懸命に語られても分からぬのなら、やはり主人に灸を据えてもらうほかあるまいな。おい番頭っ、主人はどこだ…!」
番頭は目を白黒させて幾度も頭を下げた。
「お、お侍様、それはどうか御勘弁ください、あたくしが悪うございました、今後は改めます、この通り、反省しておりますから…!」
番頭は鳩のようにぺこぺこと頭を下げ続けている。真摯に反省したとは思えないが、もはや今、これ以上できることはない。
そろそろ幕引きか。そっと視線を合わせた秋司と珠希は、背後から掛かった声に驚き振り向いた。
「これは一体…何の騒ぎだね」
問いかけるのは初老の主人。
訝しげな眼差しに、番頭はよたよたと後ろに下がる。
――あ、あ、最悪だよ…旦那様がこんな時に限ってお戻りだなんて…。
「だ、旦那様…これはその、あの…」
主人は気づかわしげに秋司の様子を伺った。
「お侍様、一体どうなさいました? もしやうちの者が、何か失礼でも…」
主人のいぬ間に皆の肝を冷やさせ、珠希の溜飲を下げてやろう。本当にそんな程度の軽い思い付きだった。ばつの悪さを押し込めながら、秋司は主人に言葉を返す。
「いや…珠希のことで、な。今後の話があり、参ったのだ」
「珠希の…?」
何かを察したように、ふっと笑みを漏らす主人。落ち着き払ったその表情には、これまでくぐり抜けてきた浮世の大波小波が刻み込まれている。
「そういうことでしたら、まずは奥へ参りましょうか。いいかいお前たち、大切なお話しだからね、誰も客間へ近づくんじゃないよ、いいね」
予想外の第二幕に動揺する秋司と珠希は、主人にいざなわれるまま客間へと向かった。
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