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第一章 遠邊家顛末記
5.流砂(六)
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外に出るとすっかり夜が明けていた。
積もった雪が全ての音を吸い取って行く。
しんとした早朝の道を踏みしめながら、誠之助と朝陽はひたすらに無言だった。
「翠の身請けのことは…もう諦めましょう」
先に沈黙を破ったのは朝陽だった。
「金の切れ目が縁の切れ目。遊郭の女ってのはそういうもんです」
誠之助は立ち止まり、首を横に振った。
「駄目だ。諦めきれない…」
探るように朝陽が提案する。
「なら…。賭場で金を借りて、賭けますか」
先刻の痩せた男の姿と客の噂話が誠之助の脳裏をよぎる。
「いや…それは危険な選択だし…そもそも賭けごと自体が不確実なんだ。もっと確実に金を得られる方法は…無いだろうか」
――くそっ。しょっ引かれたあの男のせいで、誠之助様が日和っちまった。せっかくここまでいい感じで来てたのに…。
こんなことなら、今回の元手を賭場で、借りさせときゃ良かったよ。
参ったな…何とかもういっぺん、誠之助様を勝負の場に引きずり出さねぇと…。賭場からの借財、作らせねぇと…!
朝陽は大げさにため息をついた。
「確実な方法ったって、質に入れるか、売っぱらうかでしょう? そりゃ何か金目の物さえあれば…けど、刀は質の中だろ? もう誠之助様は、何もお持ちじゃない。賭場で借りて賭けねぇ限りは無理だよ。ここは思い切ってさ、賭場から金借りましょうよ、ね?」
誠之助は悔しそうに足元の雪を蹴る。
「くそっ。遠邊家の蔵の中には…金目の物が溢れているというのに…」
しばし押し黙った二人。誠之助は思う。
――父上や義母上、若のためならばいくらでも、高価な品や金が入ってくる遠邊家。
けれど私は、私だけは…いつだって蚊帳の外だ。
元服の時に父上からいただいた大小の刀。私の唯一の宝物が作った金はたった二十両。けれど、たとえば義母上が父上に贈ったいくつもの書画骨董ならば…翠を請け出す金だって、きっと簡単に生み出せる。
せめて一部。ほんの一部だけでいいんだ、その富を私にも分けてくれたら…私は、はみ出し者の女中の子は、お望み通り遠邊家を今すぐ出て行くのに。
「くそ…っ!」
からっぽの心から涙が込み上げる。
ずっと長いあいだ溜め続けていたその涙は、燃え盛るように熱かった。
「ここまで私を無下にするのなら…ならばどうして私を最初から、母上と共に捨ててくださらなかった…!」
――教えてください父上。
一体私たちがあなたに何をしたと言うのです。あなたに妾にされ、あげく追い出された母上と…屋敷に取り残された私とが。
引き裂かれ、孤独に泣いた母と自分。
一方でやすやすと父に愛され、この世の春を謳歌する義母と義弟。
体がぶるぶると震えている。心から吹き出す何かに己の全てが飲み込まれていく。
――あの二人と私たちの違いは何なのです。一体、何だと…!
「何故だ父上…! どうして…どうして私たちだけがあなたから、こんな仕打ちを受けねばならない…!」
誠之助の心の深淵から、これまでぎゅうと抑えつけていた異形の怪物がずるりと這い上がる。
その怪物は激しい怒りと悲しみに醜く顔をゆがめていた。
…おおおおお…憎い憎い憎い…!
…許せぬ…決して決して許せぬ…!
…返せ、償え、悔いろ…!
…私の前に跪き赦しを請うがいい…!
誠之助の顔を覆うどす黒い影。低く重たい呟きがその口をついて出る。
「…朝陽、大丈夫だよ。賭けごとなどせずとも遠邊家の蔵には…義母上が持ち込んだ書画が沢山あるじゃないか」
「…え?」
「あれは利根屋が遠邊家に贈ったものだ。だったら…そうだよ、本来私のものでもあるはずだ。ねぇ朝陽そうしよう、私のものを取りに行こう」
「誠之助…様…」
「書画はね、沢山あるんだよ朝陽。軽いからいくらでも持ち出せる。それを山ほど売れば…きっとね、莫大な金になるんだ」
誠之助は頬を涙で濡らしたまま暗い目で笑った。
「ふふ…初めからそうすれば良かったな。だってその金があれば…私と翠はもうどこへだって行ける。汗水たらして苦しい思いをしなくったって…ゆったりと楽しいことだけの毎日を…送れるんだからね」
呆然と誠之助の顔を見る朝陽。
――翠と…どこへだって、行ける?
みぞおちの辺りが、ずんと重くなる。
――この人ぁ、本気だ…。
金を持って翠を遠くに…。
連れて行っちまおうと、してる…。
『朝陽…』
朝陽の脳裏に、先日交わした利根屋惣右衛門との会話がよみがえった。
『お前…辛いんだね。借財の仕掛けを早めるだなんて。あの女のこと…拗れたんだろ?』
『はは、やだな旦那、別にそういうわけじゃ…』
『お前の忠誠心を試そうと、わざわざお前の女を仕掛けに使わせたのは…あたしのやり過ぎだった』
『旦那…』
『済まなかったね…朝陽。長年仕えてくれたお前を今さら試すような真似して…』
うつむく朝陽の肩にそっと手を置く惣右衛門。
『だからね朝陽。お前がそうしたいなら…あの方を始末したって、あたしはとめない』
朝陽は弾かれたように惣右衛門を見た。
『だ、旦那、そりゃあ…!』
『仕掛けがこじれたり、いよいよお前の女が持っていかれちまいそうになって、お前がそうするんだって決めたなら…あたしはお前を責めないし、その果てにたとえお前が逃げたってお前を追ったりしない。綺麗さっぱり…足抜けさせてやる』
『けど旦那、けど、俺…!』
『今回のことでよぉく分かったんだよ、朝陽、お前がどれだけあたしに尽くし続けてくれたのかってこと。そしてね、あたしがどんなにそういうお前を…実の息子みたいに大事に…心から大事に思ってるのかってこと…』
利根屋惣右衛門はぎゅうと目頭を押さえながら長台詞を締めた。
『親が息子を思うのは当たり前。あたしはお前に女と二人、幸せに…幸せに、なってほしいんだ…』
――どうやら旦那の読み、当たっちまったみてぇだよ。
朝陽は静かに目を閉じる。
――大金と翠と…楽しいことだけの毎日か。はは…あんたにしちゃあ、良くできた仕掛けじゃねぇか。いいね、誠之助様。
あんたの仕掛け…俺気に入ったよ。
だけどそれならあんたのことは…どうにかしねぇとな。
だってさ。
御褒美の翠はひとりだけ。上がりの枡目に辿り着けんのは、俺かあんたか…どっちかひとりだけなんだから。
「…分かりました。誠之助様が腹括ったんなら…俺も腹括って手伝いましょう」
朝陽は目を開くと真っ直ぐ誠之助を見た。
「誠之助様。俺も一緒にやりますよ」
誠之助は、ふっと嬉しげに吐息をつく。夢見るようなその笑顔は、まるでここではないどこかをゆらゆら彷徨っているかのようだった。
「ありがとう。信じていたよ朝陽。きっと分かってくれると信じていた…」
誠之助はそっと手を伸ばし、朝陽の頬を指でなぞる。
――これは…罪でも何でもない。
私と母上の当然の復讐だ。私たちの正当な取り分を頂くのですからね、父上。
父上。
ふふ、父上…。
今こそ遠邊家の棟梁として、そして私の父君として…その責任を存分にお果たしくださいね。
激しい憎しみの濁流が誠之助の心を満たして行く。
その微笑みは、底知れぬ哀しみにゆがんでいた。
積もった雪が全ての音を吸い取って行く。
しんとした早朝の道を踏みしめながら、誠之助と朝陽はひたすらに無言だった。
「翠の身請けのことは…もう諦めましょう」
先に沈黙を破ったのは朝陽だった。
「金の切れ目が縁の切れ目。遊郭の女ってのはそういうもんです」
誠之助は立ち止まり、首を横に振った。
「駄目だ。諦めきれない…」
探るように朝陽が提案する。
「なら…。賭場で金を借りて、賭けますか」
先刻の痩せた男の姿と客の噂話が誠之助の脳裏をよぎる。
「いや…それは危険な選択だし…そもそも賭けごと自体が不確実なんだ。もっと確実に金を得られる方法は…無いだろうか」
――くそっ。しょっ引かれたあの男のせいで、誠之助様が日和っちまった。せっかくここまでいい感じで来てたのに…。
こんなことなら、今回の元手を賭場で、借りさせときゃ良かったよ。
参ったな…何とかもういっぺん、誠之助様を勝負の場に引きずり出さねぇと…。賭場からの借財、作らせねぇと…!
朝陽は大げさにため息をついた。
「確実な方法ったって、質に入れるか、売っぱらうかでしょう? そりゃ何か金目の物さえあれば…けど、刀は質の中だろ? もう誠之助様は、何もお持ちじゃない。賭場で借りて賭けねぇ限りは無理だよ。ここは思い切ってさ、賭場から金借りましょうよ、ね?」
誠之助は悔しそうに足元の雪を蹴る。
「くそっ。遠邊家の蔵の中には…金目の物が溢れているというのに…」
しばし押し黙った二人。誠之助は思う。
――父上や義母上、若のためならばいくらでも、高価な品や金が入ってくる遠邊家。
けれど私は、私だけは…いつだって蚊帳の外だ。
元服の時に父上からいただいた大小の刀。私の唯一の宝物が作った金はたった二十両。けれど、たとえば義母上が父上に贈ったいくつもの書画骨董ならば…翠を請け出す金だって、きっと簡単に生み出せる。
せめて一部。ほんの一部だけでいいんだ、その富を私にも分けてくれたら…私は、はみ出し者の女中の子は、お望み通り遠邊家を今すぐ出て行くのに。
「くそ…っ!」
からっぽの心から涙が込み上げる。
ずっと長いあいだ溜め続けていたその涙は、燃え盛るように熱かった。
「ここまで私を無下にするのなら…ならばどうして私を最初から、母上と共に捨ててくださらなかった…!」
――教えてください父上。
一体私たちがあなたに何をしたと言うのです。あなたに妾にされ、あげく追い出された母上と…屋敷に取り残された私とが。
引き裂かれ、孤独に泣いた母と自分。
一方でやすやすと父に愛され、この世の春を謳歌する義母と義弟。
体がぶるぶると震えている。心から吹き出す何かに己の全てが飲み込まれていく。
――あの二人と私たちの違いは何なのです。一体、何だと…!
「何故だ父上…! どうして…どうして私たちだけがあなたから、こんな仕打ちを受けねばならない…!」
誠之助の心の深淵から、これまでぎゅうと抑えつけていた異形の怪物がずるりと這い上がる。
その怪物は激しい怒りと悲しみに醜く顔をゆがめていた。
…おおおおお…憎い憎い憎い…!
…許せぬ…決して決して許せぬ…!
…返せ、償え、悔いろ…!
…私の前に跪き赦しを請うがいい…!
誠之助の顔を覆うどす黒い影。低く重たい呟きがその口をついて出る。
「…朝陽、大丈夫だよ。賭けごとなどせずとも遠邊家の蔵には…義母上が持ち込んだ書画が沢山あるじゃないか」
「…え?」
「あれは利根屋が遠邊家に贈ったものだ。だったら…そうだよ、本来私のものでもあるはずだ。ねぇ朝陽そうしよう、私のものを取りに行こう」
「誠之助…様…」
「書画はね、沢山あるんだよ朝陽。軽いからいくらでも持ち出せる。それを山ほど売れば…きっとね、莫大な金になるんだ」
誠之助は頬を涙で濡らしたまま暗い目で笑った。
「ふふ…初めからそうすれば良かったな。だってその金があれば…私と翠はもうどこへだって行ける。汗水たらして苦しい思いをしなくったって…ゆったりと楽しいことだけの毎日を…送れるんだからね」
呆然と誠之助の顔を見る朝陽。
――翠と…どこへだって、行ける?
みぞおちの辺りが、ずんと重くなる。
――この人ぁ、本気だ…。
金を持って翠を遠くに…。
連れて行っちまおうと、してる…。
『朝陽…』
朝陽の脳裏に、先日交わした利根屋惣右衛門との会話がよみがえった。
『お前…辛いんだね。借財の仕掛けを早めるだなんて。あの女のこと…拗れたんだろ?』
『はは、やだな旦那、別にそういうわけじゃ…』
『お前の忠誠心を試そうと、わざわざお前の女を仕掛けに使わせたのは…あたしのやり過ぎだった』
『旦那…』
『済まなかったね…朝陽。長年仕えてくれたお前を今さら試すような真似して…』
うつむく朝陽の肩にそっと手を置く惣右衛門。
『だからね朝陽。お前がそうしたいなら…あの方を始末したって、あたしはとめない』
朝陽は弾かれたように惣右衛門を見た。
『だ、旦那、そりゃあ…!』
『仕掛けがこじれたり、いよいよお前の女が持っていかれちまいそうになって、お前がそうするんだって決めたなら…あたしはお前を責めないし、その果てにたとえお前が逃げたってお前を追ったりしない。綺麗さっぱり…足抜けさせてやる』
『けど旦那、けど、俺…!』
『今回のことでよぉく分かったんだよ、朝陽、お前がどれだけあたしに尽くし続けてくれたのかってこと。そしてね、あたしがどんなにそういうお前を…実の息子みたいに大事に…心から大事に思ってるのかってこと…』
利根屋惣右衛門はぎゅうと目頭を押さえながら長台詞を締めた。
『親が息子を思うのは当たり前。あたしはお前に女と二人、幸せに…幸せに、なってほしいんだ…』
――どうやら旦那の読み、当たっちまったみてぇだよ。
朝陽は静かに目を閉じる。
――大金と翠と…楽しいことだけの毎日か。はは…あんたにしちゃあ、良くできた仕掛けじゃねぇか。いいね、誠之助様。
あんたの仕掛け…俺気に入ったよ。
だけどそれならあんたのことは…どうにかしねぇとな。
だってさ。
御褒美の翠はひとりだけ。上がりの枡目に辿り着けんのは、俺かあんたか…どっちかひとりだけなんだから。
「…分かりました。誠之助様が腹括ったんなら…俺も腹括って手伝いましょう」
朝陽は目を開くと真っ直ぐ誠之助を見た。
「誠之助様。俺も一緒にやりますよ」
誠之助は、ふっと嬉しげに吐息をつく。夢見るようなその笑顔は、まるでここではないどこかをゆらゆら彷徨っているかのようだった。
「ありがとう。信じていたよ朝陽。きっと分かってくれると信じていた…」
誠之助はそっと手を伸ばし、朝陽の頬を指でなぞる。
――これは…罪でも何でもない。
私と母上の当然の復讐だ。私たちの正当な取り分を頂くのですからね、父上。
父上。
ふふ、父上…。
今こそ遠邊家の棟梁として、そして私の父君として…その責任を存分にお果たしくださいね。
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