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第十一話
そうか、キミが………
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仕事は無事に終了し、ナリスや他のメンバーは迎えに来た馬車に、村から貰った報酬をつぎ込みながら、自身も乗っていく。
「ハァ、ハァ、ハァ………」
「ん?」
後ろから誰かが走ってくる。誰だろう?とナリスは足音のする方向へと身体を向ける。
「あ、あの………」
─あっ、この子赤黒のあの子だ。
一見地味な赤色だが、目の良いナリスはその赤を見逃さなかった。
─良かった、この子動けるようになったんだ。
そう思いながら、どうしたの?と声をかける。
「あっ!えっと………た、助けてくれて、あ、ありが、とう………」
しっぽをフリフリさせながら、顔を紅らめがらお礼の言葉を言う。
─か、可愛いっっ!!ウソっ!?ヤバい!下がちょっとヤバいんだけどっ!!
ナリスはお礼に来てくれてありがとう、と紳士の様な顔をしながら自重出来ない自身の息子を手に持っていた荷物でスッ、と隠す。バレたらヤバいと心の中で慌てながら。
「あっ、ま、また会える?」
「うん、また会えるよ?キミが会いたいと思えばね。」
凄くイケメンっぽく見えるが下半身は変態である。真性の変態である。可愛い子、逃げたまえ。
「えっ?思えばってそんなんじゃ会えないよ?」
「あっ………」
─そうか、この子年頃か………かわせなさそう………
「えっとね、ここの近くにあるカインズヘルムっていう王都があるでしょう、そこの郊外に住んでるんだ」
「あの森の?」
「そうだよ」
─まぁ、そこまで郊外じゃないんだけど。この方が楽かな?
あのナリスが可愛らしい子供相手になぜ、こんなにもめんどくさそうなのか分かるだろうか?
実は獣人、嫉妬深く忠誠心がある、そしていつまでも恋した相手を追い回すのだ。簡単に言うとストーカーというやつなのである。
─バレたらヤバいよな~、モフモフでカワイイけど………っ、我慢だっ。
ナリスは堪えた。大変な目にあわないために、未来の自分の清らかで綺麗な身体のために。
─────
「…………ここにいた獣人って………アイツって………あの………」
おろおろとした表情でなにかを思い出したかの様な発言をする。そのことがアスカの好奇心を掻き立てたのたろう、しっぽがフリフリですぞ。
「ストーカー少年………」
「ハァ、ハァ、ハァ………」
「ん?」
後ろから誰かが走ってくる。誰だろう?とナリスは足音のする方向へと身体を向ける。
「あ、あの………」
─あっ、この子赤黒のあの子だ。
一見地味な赤色だが、目の良いナリスはその赤を見逃さなかった。
─良かった、この子動けるようになったんだ。
そう思いながら、どうしたの?と声をかける。
「あっ!えっと………た、助けてくれて、あ、ありが、とう………」
しっぽをフリフリさせながら、顔を紅らめがらお礼の言葉を言う。
─か、可愛いっっ!!ウソっ!?ヤバい!下がちょっとヤバいんだけどっ!!
ナリスはお礼に来てくれてありがとう、と紳士の様な顔をしながら自重出来ない自身の息子を手に持っていた荷物でスッ、と隠す。バレたらヤバいと心の中で慌てながら。
「あっ、ま、また会える?」
「うん、また会えるよ?キミが会いたいと思えばね。」
凄くイケメンっぽく見えるが下半身は変態である。真性の変態である。可愛い子、逃げたまえ。
「えっ?思えばってそんなんじゃ会えないよ?」
「あっ………」
─そうか、この子年頃か………かわせなさそう………
「えっとね、ここの近くにあるカインズヘルムっていう王都があるでしょう、そこの郊外に住んでるんだ」
「あの森の?」
「そうだよ」
─まぁ、そこまで郊外じゃないんだけど。この方が楽かな?
あのナリスが可愛らしい子供相手になぜ、こんなにもめんどくさそうなのか分かるだろうか?
実は獣人、嫉妬深く忠誠心がある、そしていつまでも恋した相手を追い回すのだ。簡単に言うとストーカーというやつなのである。
─バレたらヤバいよな~、モフモフでカワイイけど………っ、我慢だっ。
ナリスは堪えた。大変な目にあわないために、未来の自分の清らかで綺麗な身体のために。
─────
「…………ここにいた獣人って………アイツって………あの………」
おろおろとした表情でなにかを思い出したかの様な発言をする。そのことがアスカの好奇心を掻き立てたのたろう、しっぽがフリフリですぞ。
「ストーカー少年………」
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