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第五話
やっと、やっと腐本がっ!
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優一達が移動したのを見た神ことミシェルは、即座に察した。
『優一くんがなにやら楽しそう………!これはっ!』
『な、何だ?』
『もしかして……ははぁ~ん。』
『だから何なんだっ!』
ナリスはツッコミ、ミシェルが焦らしているとリクが言った。
『ユーイチを見失っちゃうっス!』
『『あっ!』』
そう言った時にはもう、優一とレインの姿はなかった。
ーーーーーー
「この道行けば近道だからね?」
「はい。」
「っ!はえっ!」
突然優一の手を繋ぐレインに、優一は戸惑った。
ーえっ、な、何で手をっ!
「さぁ、行きましょう!ユーイチ。」
「は、はい!」
やっぱり王子なんだなぁ、と思う優一であった。
ーーーーーー
一方その頃………
「あーっ!完全に見失っちゃったじゃないスカ!」
「あ、ご、ごめん………」
「リクたんっ!嫌いにならないでっ!」
ミシェルは目から涙を流し、ごめんなさいごめんなさい………と言い続けた。
「えっ!な、何で謝るの?そんな怒ってた訳じゃないよ?ああ!な、泣かないで!!」
「ぼ、僕のこと……グスン……お、怒って……ない?」
瞳をうるうるさせながら言うミシェルに、リクはああ、と狼狽えていた。ナリスはと言うと。
ー………早く付き合っちゃえば良いのに。
完結的な答えを出していた。
ーーーーー
「おおっ!」
本。
「うおーっ!」
本。
「お、おー………」
本。感激のあまり何回かおーおー言ってしまった。
「そんなに本屋に行きたかったの?」
「あ、はいっ!」
ーだって腐があるかもじゃんっ!
それにしても、だ。
凄い数の本がずらりと並んでいる。
ーこれじゃ、どこに何があるか分からないな……
困っていた優一にレインが、声をかける。
「何か悩んでる?」
「あ、はい……実は……そのー………」
「?何?」
ーい、言いづらい!何か言いづらいっ!だってそうだろっ!BL系の本ってあります?何て言えるかっ!今までどんだけ必死こいてこの事を隠してきたかっ!………ここなら、大丈夫。だよな?
優一は今までにヲタクを隠し、BL本を隠し、自分で描いた絵を隠し、(BL関係でござる)自分で書いた小説を隠してきた。(BL関係であるぞっ!)そんな中唯一言えるのが姉と、姉の友達(腐っている。)だった。それを一国の王子に聞くのだ。緊張するだろう。
ー大丈夫、大丈夫だ。仮にも婚約して欲しいっ!て言った人だ。そんな引かれる物ではない!は、ず………
優一は覚悟を決め、レインに言う。
「あの~、び………じゃなかった。恋愛系の本ってあります?」
答えは………
「あるよ。」
ー……………しゃーーーっ!やったっ!あった!よっしゃっ!
喜びの歓喜に浸っていると、ああ、けど、とレインが言った。
「“17歳”以上じゃないと買えないよ?」
ー…………17歳以上?………あ、大丈夫じゃん。
優一の言葉にレインはこのあと唖然とする。
「俺今、“17歳”だけど?」
「………えっ?」
『優一くんがなにやら楽しそう………!これはっ!』
『な、何だ?』
『もしかして……ははぁ~ん。』
『だから何なんだっ!』
ナリスはツッコミ、ミシェルが焦らしているとリクが言った。
『ユーイチを見失っちゃうっス!』
『『あっ!』』
そう言った時にはもう、優一とレインの姿はなかった。
ーーーーーー
「この道行けば近道だからね?」
「はい。」
「っ!はえっ!」
突然優一の手を繋ぐレインに、優一は戸惑った。
ーえっ、な、何で手をっ!
「さぁ、行きましょう!ユーイチ。」
「は、はい!」
やっぱり王子なんだなぁ、と思う優一であった。
ーーーーーー
一方その頃………
「あーっ!完全に見失っちゃったじゃないスカ!」
「あ、ご、ごめん………」
「リクたんっ!嫌いにならないでっ!」
ミシェルは目から涙を流し、ごめんなさいごめんなさい………と言い続けた。
「えっ!な、何で謝るの?そんな怒ってた訳じゃないよ?ああ!な、泣かないで!!」
「ぼ、僕のこと……グスン……お、怒って……ない?」
瞳をうるうるさせながら言うミシェルに、リクはああ、と狼狽えていた。ナリスはと言うと。
ー………早く付き合っちゃえば良いのに。
完結的な答えを出していた。
ーーーーー
「おおっ!」
本。
「うおーっ!」
本。
「お、おー………」
本。感激のあまり何回かおーおー言ってしまった。
「そんなに本屋に行きたかったの?」
「あ、はいっ!」
ーだって腐があるかもじゃんっ!
それにしても、だ。
凄い数の本がずらりと並んでいる。
ーこれじゃ、どこに何があるか分からないな……
困っていた優一にレインが、声をかける。
「何か悩んでる?」
「あ、はい……実は……そのー………」
「?何?」
ーい、言いづらい!何か言いづらいっ!だってそうだろっ!BL系の本ってあります?何て言えるかっ!今までどんだけ必死こいてこの事を隠してきたかっ!………ここなら、大丈夫。だよな?
優一は今までにヲタクを隠し、BL本を隠し、自分で描いた絵を隠し、(BL関係でござる)自分で書いた小説を隠してきた。(BL関係であるぞっ!)そんな中唯一言えるのが姉と、姉の友達(腐っている。)だった。それを一国の王子に聞くのだ。緊張するだろう。
ー大丈夫、大丈夫だ。仮にも婚約して欲しいっ!て言った人だ。そんな引かれる物ではない!は、ず………
優一は覚悟を決め、レインに言う。
「あの~、び………じゃなかった。恋愛系の本ってあります?」
答えは………
「あるよ。」
ー……………しゃーーーっ!やったっ!あった!よっしゃっ!
喜びの歓喜に浸っていると、ああ、けど、とレインが言った。
「“17歳”以上じゃないと買えないよ?」
ー…………17歳以上?………あ、大丈夫じゃん。
優一の言葉にレインはこのあと唖然とする。
「俺今、“17歳”だけど?」
「………えっ?」
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