35 / 50
第35話 譲渡の儀
しおりを挟む
ビュシェルツィオ皇城の大会場――本番の譲渡の儀は、昼だというのに灯された複数のシャンデリアが天井できらめき、夜会のように華やいだ雰囲気を漂わせていた。来賓たちもそれぞれ華々しく着飾っている。
しかしその明るさとは裏腹に、衛兵たちの数が多い。
全体として、会場はどこか息を潜めた緊張感を張り付かせながら、本日の主役である皇帝陛下とアル=ファイラの大富豪の登壇を待っていた。
「所長、あれ……」
ポレットが指差すその先には、リハーサルで見たとおり、朱色の布を掛けた絵画が専用の器具に掛けられていた。一段高くなったステージで、来賓たちによく見えるようになっている。
ちなみにポレットは黄色のドレス姿である。さすがにメイド服で式の群衆に混ざることはできないからだ。
「ええ。このまま無事に大富豪に引き渡されるといいのだけれどね……」
「どうかな?」
私の隣でアステル殿下が肩をすくめて、その整った顔に意地悪そうな笑みを浮かべた。
「案外、もう絵は盗まれているのかもしれないよ。あの布の下には何もないんだ、僕ならそうする」
さすが本物の怪盗皇子ブラックスピネルの言うことである、説得力がある。
「まあ、そんなことおっしゃって」
窘めながらも、私の心に疑念がよぎる。
もしかしたらアステル殿下のいうとおりなのかもしれない。
まさかね……。そう思いつつも心臓が嫌な鼓動を打つ。早くあの布の下を見て安心したいところだ。
と、そのとき。壇上に並んだ近衛騎士たちが一斉に礼をとった。
「始まるみたいです」
ポレットの言葉通り、煌びやかな衣装を纏った皇帝陛下と皇后陛下が姿を現した。その後ろから、アル=ファイラの伝統的で豪華な衣装に身を包んだ男性が入ってくる。彼が例の、絵画を買い求めた大富豪だろう。
大富豪のすぐ後ろには美しい女性が付き添っていた。女性は見慣れたこちらのドレスを着用していたが、顔の下半分を薄紅色のベールで覆っている。
大会場に集まった大勢の来賓たちが静かに見守るなか、まずは皇帝陛下が挨拶し、そして大富豪も挨拶をした。
大富豪――ナシーム・シャヒードと名乗った彼の挨拶は異国の言葉で、代理人の女性がさらさらと流れるように通訳している。
その間、私とポレット、ディアン、それにアステル殿下は、大会場の隅々まで注意深く視線を巡らせていた。
もしアステル殿下のいうとおり犯行がもう終わってしまっているのだとしたら、偽ブラックスピネルがここにいる必要はない。それとも、犯行の行く末を見定めるために残っているだろうか?
そんなことを考えていたら、拍手が響いた。いつの間にかナシーム様の挨拶が終わったようだ。
ポレットが私の腕をツンツンと突いてきた。
「ついにお披露目ですよ」
彼女の言葉のとおり、皇帝陛下が絵画の布に手を掛けた。
お願い、無事であって……。心の中で祈りながら、私もじっと見つめる。
布がゆっくりと取り除かれる――あの穏やかな馬の絵が現れ、会場中が感嘆のため息に包まれるはずだった。
「っ!?」
一瞬、会場が凍り付く。そして次の瞬間にはざわめきが波のように広がっていった。
「なんだ? どうなってるんだ」「白……?」「絵が……ない?」
豪華な額縁の中には、あるべき馬の絵はなく、真っ白なキャンバスだけが無情に広がっていた。まるで、神秘の力で絵の具だけを消し去ったかのように――。
アステル殿下は口元に苦笑を浮かべ、私に囁いた。
……やられた!
大きく脈打つ胸のまま、私はそばにいたポレット、ディアン、アステル殿下と顔を見合わせた。
「ほらね」
アステル殿下だけが苦笑して肩をすくめていた。
「言ったとおりだろ? ブラックスピネルを名乗るんだったらこれくらいはして当然だよな」
その口調には余裕さえも感じられ、私は思わず殿下を睨み付ける。
確かにそうかもしれないけど、そんな言い方ってないんじゃない? ちょっと殿下の良識を疑ってしまうわ。
って、本物のブラックスピネルに良識を問うても仕方がないような気もするけど。
一方壇上ではナシーム様の代理人である女性が顔を真っ青にして皇帝陛下に詰め寄っていた。
「あの馬の絵はどこです! 早く出していただけますか!」
気色ばむ女性代理人の横で、ナシーム様が見るからにおろおろしている。
そんな彼らとは対照的な、どこか期待に満ちたような皇后陛下の声が聞こえてきた。
「ブラックスピネルよ。ブラックスピネルが予告状通りに盗んだんだわ!」
その言葉に、城内の人々は一斉にざわめき始めた。
「ブラックスピネル?」「それって確か、ハルツハイムの首飾りを盗んだとかいう怪盗……」「怪盗皇子ブラックスピネルが、絵を、盗んだ?」
来賓客たちが口々にブラックスピネルの名を呟き緊張していくその向こうで、今にも倒れそうな青い顔の皇帝陛下が絵に手を伸ばすのが見える。
「嘘だろう……ここにあったはずなのだ、ここに……」
「絵に触らないで下さい!」
ディアンだ。ディアンが止める間もなく人混みを縫って素早くステージに駆け寄っていく。
「余計な匂いがついてはいけません! 触らないで下さい!」
ディアンが大声で制止すると、周囲のざわめきが一瞬、静まった。
皇帝陛下も驚いたように手を止めている。その隣に立つヘレーネ皇后陛下が、皇帝陛下の腕を軽く引いて絵から離した。
「ヴァル、ディアンの言うとおりにしたほうがいいわ。彼の鼻の邪魔をしちゃだめ。これは――事件よ」
「事件……!」
皇帝陛下が悔しそうに声を震わせる。
その言葉に、会場中から不安げな囁きが漏れる。
「事件?」「じゃあやっぱり」「ブラックスピネルが……!」
ざわめきのなかステージに上がったディアンは、慎重に白紙のキャンバスを嗅ぎ始めた。
その表情はいつになく真剣で、会場全体の視線が彼に集中する。空気が張り詰め、誰もが息を呑むように彼の一挙手一投足を見守っている。
そして、ディアンが低く鋭い声で告げた。
「ここにいる。ブラックスピネルはこの会場にいます!」
会場は凍り付いたように静まりかえり、その一瞬あと、怒濤のようなざわめきが巻き起こった。
「ブラックスピネルがここにいるだって!?」「まさか変装しているの?」「おっ、俺じゃないぞ「私でもないわよ!」「お前、怪しいんじゃないか」「そういうあなたこそ怪しいではないですか!」「怖いー!」
貴族たちは疑いの視線を交わしあい、そして恐怖していた。
もうっ、ディアンったら。いくら緊急事態だからって、こんな時に言葉が強すぎるわよ。
会場を混乱させてどうするのよ……!
しかしその明るさとは裏腹に、衛兵たちの数が多い。
全体として、会場はどこか息を潜めた緊張感を張り付かせながら、本日の主役である皇帝陛下とアル=ファイラの大富豪の登壇を待っていた。
「所長、あれ……」
ポレットが指差すその先には、リハーサルで見たとおり、朱色の布を掛けた絵画が専用の器具に掛けられていた。一段高くなったステージで、来賓たちによく見えるようになっている。
ちなみにポレットは黄色のドレス姿である。さすがにメイド服で式の群衆に混ざることはできないからだ。
「ええ。このまま無事に大富豪に引き渡されるといいのだけれどね……」
「どうかな?」
私の隣でアステル殿下が肩をすくめて、その整った顔に意地悪そうな笑みを浮かべた。
「案外、もう絵は盗まれているのかもしれないよ。あの布の下には何もないんだ、僕ならそうする」
さすが本物の怪盗皇子ブラックスピネルの言うことである、説得力がある。
「まあ、そんなことおっしゃって」
窘めながらも、私の心に疑念がよぎる。
もしかしたらアステル殿下のいうとおりなのかもしれない。
まさかね……。そう思いつつも心臓が嫌な鼓動を打つ。早くあの布の下を見て安心したいところだ。
と、そのとき。壇上に並んだ近衛騎士たちが一斉に礼をとった。
「始まるみたいです」
ポレットの言葉通り、煌びやかな衣装を纏った皇帝陛下と皇后陛下が姿を現した。その後ろから、アル=ファイラの伝統的で豪華な衣装に身を包んだ男性が入ってくる。彼が例の、絵画を買い求めた大富豪だろう。
大富豪のすぐ後ろには美しい女性が付き添っていた。女性は見慣れたこちらのドレスを着用していたが、顔の下半分を薄紅色のベールで覆っている。
大会場に集まった大勢の来賓たちが静かに見守るなか、まずは皇帝陛下が挨拶し、そして大富豪も挨拶をした。
大富豪――ナシーム・シャヒードと名乗った彼の挨拶は異国の言葉で、代理人の女性がさらさらと流れるように通訳している。
その間、私とポレット、ディアン、それにアステル殿下は、大会場の隅々まで注意深く視線を巡らせていた。
もしアステル殿下のいうとおり犯行がもう終わってしまっているのだとしたら、偽ブラックスピネルがここにいる必要はない。それとも、犯行の行く末を見定めるために残っているだろうか?
そんなことを考えていたら、拍手が響いた。いつの間にかナシーム様の挨拶が終わったようだ。
ポレットが私の腕をツンツンと突いてきた。
「ついにお披露目ですよ」
彼女の言葉のとおり、皇帝陛下が絵画の布に手を掛けた。
お願い、無事であって……。心の中で祈りながら、私もじっと見つめる。
布がゆっくりと取り除かれる――あの穏やかな馬の絵が現れ、会場中が感嘆のため息に包まれるはずだった。
「っ!?」
一瞬、会場が凍り付く。そして次の瞬間にはざわめきが波のように広がっていった。
「なんだ? どうなってるんだ」「白……?」「絵が……ない?」
豪華な額縁の中には、あるべき馬の絵はなく、真っ白なキャンバスだけが無情に広がっていた。まるで、神秘の力で絵の具だけを消し去ったかのように――。
アステル殿下は口元に苦笑を浮かべ、私に囁いた。
……やられた!
大きく脈打つ胸のまま、私はそばにいたポレット、ディアン、アステル殿下と顔を見合わせた。
「ほらね」
アステル殿下だけが苦笑して肩をすくめていた。
「言ったとおりだろ? ブラックスピネルを名乗るんだったらこれくらいはして当然だよな」
その口調には余裕さえも感じられ、私は思わず殿下を睨み付ける。
確かにそうかもしれないけど、そんな言い方ってないんじゃない? ちょっと殿下の良識を疑ってしまうわ。
って、本物のブラックスピネルに良識を問うても仕方がないような気もするけど。
一方壇上ではナシーム様の代理人である女性が顔を真っ青にして皇帝陛下に詰め寄っていた。
「あの馬の絵はどこです! 早く出していただけますか!」
気色ばむ女性代理人の横で、ナシーム様が見るからにおろおろしている。
そんな彼らとは対照的な、どこか期待に満ちたような皇后陛下の声が聞こえてきた。
「ブラックスピネルよ。ブラックスピネルが予告状通りに盗んだんだわ!」
その言葉に、城内の人々は一斉にざわめき始めた。
「ブラックスピネル?」「それって確か、ハルツハイムの首飾りを盗んだとかいう怪盗……」「怪盗皇子ブラックスピネルが、絵を、盗んだ?」
来賓客たちが口々にブラックスピネルの名を呟き緊張していくその向こうで、今にも倒れそうな青い顔の皇帝陛下が絵に手を伸ばすのが見える。
「嘘だろう……ここにあったはずなのだ、ここに……」
「絵に触らないで下さい!」
ディアンだ。ディアンが止める間もなく人混みを縫って素早くステージに駆け寄っていく。
「余計な匂いがついてはいけません! 触らないで下さい!」
ディアンが大声で制止すると、周囲のざわめきが一瞬、静まった。
皇帝陛下も驚いたように手を止めている。その隣に立つヘレーネ皇后陛下が、皇帝陛下の腕を軽く引いて絵から離した。
「ヴァル、ディアンの言うとおりにしたほうがいいわ。彼の鼻の邪魔をしちゃだめ。これは――事件よ」
「事件……!」
皇帝陛下が悔しそうに声を震わせる。
その言葉に、会場中から不安げな囁きが漏れる。
「事件?」「じゃあやっぱり」「ブラックスピネルが……!」
ざわめきのなかステージに上がったディアンは、慎重に白紙のキャンバスを嗅ぎ始めた。
その表情はいつになく真剣で、会場全体の視線が彼に集中する。空気が張り詰め、誰もが息を呑むように彼の一挙手一投足を見守っている。
そして、ディアンが低く鋭い声で告げた。
「ここにいる。ブラックスピネルはこの会場にいます!」
会場は凍り付いたように静まりかえり、その一瞬あと、怒濤のようなざわめきが巻き起こった。
「ブラックスピネルがここにいるだって!?」「まさか変装しているの?」「おっ、俺じゃないぞ「私でもないわよ!」「お前、怪しいんじゃないか」「そういうあなたこそ怪しいではないですか!」「怖いー!」
貴族たちは疑いの視線を交わしあい、そして恐怖していた。
もうっ、ディアンったら。いくら緊急事態だからって、こんな時に言葉が強すぎるわよ。
会場を混乱させてどうするのよ……!
1
お気に入りに追加
236
あなたにおすすめの小説

【完結】名前もない悪役令嬢の従姉妹は、愛されエキストラでした
犬野きらり
恋愛
アーシャ・ドミルトンは、引越してきた屋敷の中で、初めて紹介された従姉妹の言動に思わず呟く『悪役令嬢みたい』と。
思い出したこの世界は、最終回まで私自身がアシスタントの1人として仕事をしていた漫画だった。自分自身の名前には全く覚えが無い。でも悪役令嬢の周りの人間は消えていく…はず。日に日に忘れる記憶を暗記して、物語のストーリー通りに進むのかと思いきや何故かちょこちょこと私、運良く!?偶然!?現場に居合わす。
何故、私いるのかしら?従姉妹ってだけなんだけど!悪役令嬢の取り巻きには絶対になりません。出来れば関わりたくはないけど、未来を知っているとついつい手を出して、余計なお喋りもしてしまう。気づけば私の周りは、主要キャラばかりになっているかも。何か変?は、私が変えてしまったストーリーだけど…

仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──

不機嫌な悪役令嬢〜王子は最強の悪役令嬢を溺愛する?〜
晴行
恋愛
乙女ゲームの貴族令嬢リリアーナに転生したわたしは、大きな屋敷の小さな部屋の中で窓のそばに腰掛けてため息ばかり。
見目麗しく深窓の令嬢なんて噂されるほどには容姿が優れているらしいけど、わたしは知っている。
これは主人公であるアリシアの物語。
わたしはその当て馬にされるだけの、悪役令嬢リリアーナでしかない。
窓の外を眺めて、次の転生は鳥になりたいと真剣に考えているの。
「つまらないわ」
わたしはいつも不機嫌。
どんなに努力しても運命が変えられないのなら、わたしがこの世界に転生した意味がない。
あーあ、もうやめた。
なにか他のことをしよう。お料理とか、お裁縫とか、魔法がある世界だからそれを勉強してもいいわ。
このお屋敷にはなんでも揃っていますし、わたしには才能がありますもの。
仕方がないので、ゲームのストーリーが始まるまで悪役令嬢らしく不機嫌に日々を過ごしましょう。
__それもカイル王子に裏切られて婚約を破棄され、大きな屋敷も貴族の称号もすべてを失い終わりなのだけど。
頑張ったことが全部無駄になるなんて、ほんとうにつまらないわ。
の、はずだったのだけれど。
アリシアが現れても、王子は彼女に興味がない様子。
ストーリーがなかなか始まらない。
これじゃ二人の仲を引き裂く悪役令嬢になれないわ。
カイル王子、間違ってます。わたしはアリシアではないですよ。いつもツンとしている?
それは当たり前です。貴方こそなぜわたしの家にやってくるのですか?
わたしの料理が食べたい? そんなのアリシアに作らせればいいでしょう?
毎日つくれ? ふざけるな。
……カイル王子、そろそろ帰ってくれません?
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?

【完結】悪役令嬢の反撃の日々
くも
恋愛
「ロゼリア、お茶会の準備はできていますか?」侍女のクラリスが部屋に入ってくる。
「ええ、ありがとう。今日も大勢の方々がいらっしゃるわね。」ロゼリアは微笑みながら答える。その微笑みは氷のように冷たく見えたが、心の中では別の計画を巡らせていた。
お茶会の席で、ロゼリアはいつものように優雅に振る舞い、貴族たちの陰口に耳を傾けた。その時、一人の男性が現れた。彼は王国の第一王子であり、ロゼリアの婚約者でもあるレオンハルトだった。
「ロゼリア、君の美しさは今日も輝いているね。」レオンハルトは優雅に頭を下げる。

踏み台令嬢はへこたれない
IchikoMiyagi
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。

王太子が悪役令嬢ののろけ話ばかりするのでヒロインは困惑した
葉柚
恋愛
とある乙女ゲームの世界に転生してしまった乙女ゲームのヒロイン、アリーチェ。
メインヒーローの王太子を攻略しようとするんだけど………。
なんかこの王太子おかしい。
婚約者である悪役令嬢ののろけ話しかしないんだけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる