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同棲編
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次の日の朝、先に目を覚ましたのは僕だった。冷房が寒くて、恐らくは昨日そのまま寝落ちてしまったんだろう体の表面が、冷たく冷え切ってしまってた。僕だけじゃなく透もパンツひとつ履いてない状態で寝てて、僕は慌てて冷房を切って透にタオルケットをかけた。
その時、びくっと体を揺らして透が目を覚ました。布団の上にぺちゃんこ座りをした僕を、びっくりしたように見つめてから、呆然と体を起こす。
「ごめん、起こして。体が冷たくなってたから……まだ寝てていいよ?」
「いや……」
透が、何が起きたのか一生懸命考えてるみたいな、見たことがない表情をしてる。だって透はいつだって冷静で余裕があって、慌てたりとか取り乱したりとか全然なくて……
「悪い……エアコン、タイマー入れて寝るつもりだったのに」
「ううん、僕もそのまま寝ちゃったし。透くんは運転もしたし、疲れてたんだよ」
僕は透が何をそんなに驚いてるのか分からなくて、思い当たることを言ってみたけどピンとは来ないみたい。おまけに今度はその表情のまま自分の体を見てハッとして、僕の顔を見た。
大丈夫か?と訊かれて、同時に気付く。そうだ……透の裸を見ても、朝日に明らかな肌を見ても、息苦しくなったり鼓動が早くなったりしてない。
彼を見て、どきどきはする。それは好きだから。でも、普通に……ちょっとエッチな目で、彼の裸を見れてる。それってあまりにも ”普通” で、びっくりだ。緊張から解かれた時に緊張していたことを知るみたいに、普通だ、と思うことで、今までが普通じゃなかったことを知った感じ。
「透くん……なんか僕、大丈夫になってる……かも」
今度は僕が驚きながら呆然と透を見たら、やっといつもの調子を取り戻し始めた彼が「くん、はいらない。さっきのと合わせてペナルティ2回な」と僕を見やり、部屋の端にあったパンツを履いて部屋を出てった。
トイレかな?僕も行こ……それに口の中が気持ち悪いから歯磨き歯磨き。っていうかペナルティってなんだろう……
パンツを履こうと思ったら、どこにもない。そうだ、昨日バスタオル巻いて来たんだった、と部屋の角に丸まったものを見て思い出し、取ってみたものの湿っていてもう一回巻く気が起きなくて、僕は仕方なくバスタオルを持ったまま部屋を出た。
例の急な階段を降りようとして、滑って尻もちで階段を降りた昨日の事件を思い出して、僕は後ろ向きになって四つん這いで降り始めた。そしたら下から「あんたね……」って透の低い声が──
「煽ってんの?」
「えっや、あの、昨日ね、滑ったから。怖くて、それで……」
「まぁいいよ。どうせペナルティだし。さっさと用事済ませて上に戻って」
なんか……微妙に不機嫌……?僕は恐る恐る下まで降りると、仁王立ちしてる透を上目遣いにチラリと見ながら、洗濯機にバスタオルを入れて、トイレに行った。
僕、なんかしたっけ……エッチがダメだった……? そう言えば、喘ぎ過ぎたかも……? AVみたいに喘いだら萎えるって聞いたことある……でも、でも、そんなの仕方ないし、だってすごく気持ち良かったし……
ハテナいっぱいのままパンツを履き、ついでにTシャツ着て半パン履いて、歯磨きして二階に戻った。透はパンツ一丁のまま仰向けに寝転び、頭の後ろに手を組んで、左の足に右足をかけて天井を睨んでた。やっぱり、なんかいつもと違う。
「なんで服着てんの」
「えっ」
「ペナルティ。二回」
「えと。それは、どういう──」
ペナルティって何? そんな話したっけ? どうしよう。ほんとに覚えてない。
「約束守れなかったら、なんでも俺の言うことを聞くこと。2回破ったから2回分」
「そ、そんなこと、言ってたっけ?」
「いや。俺がさっき決めた」
何それーー!! もう!勝手に決めといてそんな威張って言う?
「びっくりした。僕が忘れてるのかと思った」
「どっちでもいいよ。ほら、早く来て」
「どっちでもよくな──」
強く引っ張られて、布団になだれ込んだら、透がすぐに伸し掛かって来て。目が、色っぽくなってて。
「え、今から?」
「そう。ペナルティだから」
「透がしたいだけじゃないの?」
「言ってくれるね。俺がしたいだけかどうか、証明してやる。まぁそうなったらペナルティじゃなくなるかもだけど」
なんでそうなったのか……結局朝っぱらから散々喘がされた。嫌って言うほど ”欲しい” だの ”触って” だの ”舐めて” だの ”入れて” だの言わされて……気持ちよくて気持ち良くて、最後には僕の方がねだる羽目になって。
セックスって、こんなんだったんだ。ヒートの時じゃなくてもこんなに気持ちがいいって知らなくて、すごいなぁってあんまり感心したから、全部が終わって朝と昼を兼ねたご飯を食べてる時に思わず「透ってセックスが上手だね」って言ったの。
そしたら空気がぴきってなって。あれ?変なこと言った?と焦った。僕、今褒めたよね。褒められたらうれしい、よね?
「そんな余裕ぶってられんのも、今のうちだから」
「え、あの……透くん、怒ってる……?」
「また言った。ペナルティ1回」
僕はそれを聞いて奥がずくんと疼くのを感じた。うわぁ、どうしよう……ペナルティって言葉の意味が、僕の中でだけ変わっちゃいそう。
結局三泊四日の旅行の間中、何度もペナルティを喰らった。最初は僕が ”くん” を付けちゃうことでついてたのに、そのうち「目つきがやらしい」とか「声が誘ってる」とか、もう言いがかりとしか思えないことにペナルティを付けて来て、
「も、やだ……やだぁ……!」
過剰な快感に泣いてしまったら少し優しくなるけど、でも最初の夜以降、透はエッチの時は輪をかけて意地悪っていうか……今までは僕のトラウマのこともあって色々加減してくれてたらしいのが、全然なくなったっていうか。
アルファって性欲強いって聞いてたけど、一人の人とこんなに長い時間過ごしたことがなかったから、ここまでとは思わなかった。僕、持久力があって良かったなって本気で思ったよ。
四日目のお昼過ぎ、お世話になった昭和ハウスの掃除をして鍵を閉めた。たった四日過ごしただけなのに、かなり寂しい。だってなんだか、僕はここで新しく生まれたような気がしてたから。僕だけじゃなく、透と僕の関係も。
だからまた長いお休みが取れた時は、ナントカっていうリゾート地にある満さんの別荘より、この昭和ハウスに帰りたかった。太陽と、月と、美しい海をぎゅっと閉じ込めたようなあの砂浜に。
旅行から帰ると僕はいつも通りの生活に戻り、透は残りの休みを絵を描くことに費やしてた。夕方に帰宅して入口のドアを開けると、入ってすぐのアトリエの奥に絵筆を取る透がいて、僕が「ただいま」というと「おかえり」と返してくれる。
僕の透呼びはすぐに板について、やっぱり言葉の持つパワーなのか、透と本当に対等になれたっていうか……むしろ、最近なんかは本来の年齢通り年下に見えることが増えた。
透はそれが気に入らないみたい。その小さな不満がベッドで僕に意地悪をする方向で発散されるからなんだか理不尽なんだけど……でもさ。僕、透には言わないけど、意地悪されるのが嫌じゃない。
焦らされたり、恥ずかしいことをさせられたり……そういう意地悪をしたって、最終的には僕の中で果てる透の、あの快感を隠すように押し殺した声。あれを聞いたら、僕はもう他に何もいらないっていうくらい満足するし、すべてを許せる。
僕の部屋の机の上には、あのブルーグリーンの海底で透が拾ってくれた貝殻が置いてある。
耳に当てれば懐かしい、僕が生まれた海の音がする。
END.
その時、びくっと体を揺らして透が目を覚ました。布団の上にぺちゃんこ座りをした僕を、びっくりしたように見つめてから、呆然と体を起こす。
「ごめん、起こして。体が冷たくなってたから……まだ寝てていいよ?」
「いや……」
透が、何が起きたのか一生懸命考えてるみたいな、見たことがない表情をしてる。だって透はいつだって冷静で余裕があって、慌てたりとか取り乱したりとか全然なくて……
「悪い……エアコン、タイマー入れて寝るつもりだったのに」
「ううん、僕もそのまま寝ちゃったし。透くんは運転もしたし、疲れてたんだよ」
僕は透が何をそんなに驚いてるのか分からなくて、思い当たることを言ってみたけどピンとは来ないみたい。おまけに今度はその表情のまま自分の体を見てハッとして、僕の顔を見た。
大丈夫か?と訊かれて、同時に気付く。そうだ……透の裸を見ても、朝日に明らかな肌を見ても、息苦しくなったり鼓動が早くなったりしてない。
彼を見て、どきどきはする。それは好きだから。でも、普通に……ちょっとエッチな目で、彼の裸を見れてる。それってあまりにも ”普通” で、びっくりだ。緊張から解かれた時に緊張していたことを知るみたいに、普通だ、と思うことで、今までが普通じゃなかったことを知った感じ。
「透くん……なんか僕、大丈夫になってる……かも」
今度は僕が驚きながら呆然と透を見たら、やっといつもの調子を取り戻し始めた彼が「くん、はいらない。さっきのと合わせてペナルティ2回な」と僕を見やり、部屋の端にあったパンツを履いて部屋を出てった。
トイレかな?僕も行こ……それに口の中が気持ち悪いから歯磨き歯磨き。っていうかペナルティってなんだろう……
パンツを履こうと思ったら、どこにもない。そうだ、昨日バスタオル巻いて来たんだった、と部屋の角に丸まったものを見て思い出し、取ってみたものの湿っていてもう一回巻く気が起きなくて、僕は仕方なくバスタオルを持ったまま部屋を出た。
例の急な階段を降りようとして、滑って尻もちで階段を降りた昨日の事件を思い出して、僕は後ろ向きになって四つん這いで降り始めた。そしたら下から「あんたね……」って透の低い声が──
「煽ってんの?」
「えっや、あの、昨日ね、滑ったから。怖くて、それで……」
「まぁいいよ。どうせペナルティだし。さっさと用事済ませて上に戻って」
なんか……微妙に不機嫌……?僕は恐る恐る下まで降りると、仁王立ちしてる透を上目遣いにチラリと見ながら、洗濯機にバスタオルを入れて、トイレに行った。
僕、なんかしたっけ……エッチがダメだった……? そう言えば、喘ぎ過ぎたかも……? AVみたいに喘いだら萎えるって聞いたことある……でも、でも、そんなの仕方ないし、だってすごく気持ち良かったし……
ハテナいっぱいのままパンツを履き、ついでにTシャツ着て半パン履いて、歯磨きして二階に戻った。透はパンツ一丁のまま仰向けに寝転び、頭の後ろに手を組んで、左の足に右足をかけて天井を睨んでた。やっぱり、なんかいつもと違う。
「なんで服着てんの」
「えっ」
「ペナルティ。二回」
「えと。それは、どういう──」
ペナルティって何? そんな話したっけ? どうしよう。ほんとに覚えてない。
「約束守れなかったら、なんでも俺の言うことを聞くこと。2回破ったから2回分」
「そ、そんなこと、言ってたっけ?」
「いや。俺がさっき決めた」
何それーー!! もう!勝手に決めといてそんな威張って言う?
「びっくりした。僕が忘れてるのかと思った」
「どっちでもいいよ。ほら、早く来て」
「どっちでもよくな──」
強く引っ張られて、布団になだれ込んだら、透がすぐに伸し掛かって来て。目が、色っぽくなってて。
「え、今から?」
「そう。ペナルティだから」
「透がしたいだけじゃないの?」
「言ってくれるね。俺がしたいだけかどうか、証明してやる。まぁそうなったらペナルティじゃなくなるかもだけど」
なんでそうなったのか……結局朝っぱらから散々喘がされた。嫌って言うほど ”欲しい” だの ”触って” だの ”舐めて” だの ”入れて” だの言わされて……気持ちよくて気持ち良くて、最後には僕の方がねだる羽目になって。
セックスって、こんなんだったんだ。ヒートの時じゃなくてもこんなに気持ちがいいって知らなくて、すごいなぁってあんまり感心したから、全部が終わって朝と昼を兼ねたご飯を食べてる時に思わず「透ってセックスが上手だね」って言ったの。
そしたら空気がぴきってなって。あれ?変なこと言った?と焦った。僕、今褒めたよね。褒められたらうれしい、よね?
「そんな余裕ぶってられんのも、今のうちだから」
「え、あの……透くん、怒ってる……?」
「また言った。ペナルティ1回」
僕はそれを聞いて奥がずくんと疼くのを感じた。うわぁ、どうしよう……ペナルティって言葉の意味が、僕の中でだけ変わっちゃいそう。
結局三泊四日の旅行の間中、何度もペナルティを喰らった。最初は僕が ”くん” を付けちゃうことでついてたのに、そのうち「目つきがやらしい」とか「声が誘ってる」とか、もう言いがかりとしか思えないことにペナルティを付けて来て、
「も、やだ……やだぁ……!」
過剰な快感に泣いてしまったら少し優しくなるけど、でも最初の夜以降、透はエッチの時は輪をかけて意地悪っていうか……今までは僕のトラウマのこともあって色々加減してくれてたらしいのが、全然なくなったっていうか。
アルファって性欲強いって聞いてたけど、一人の人とこんなに長い時間過ごしたことがなかったから、ここまでとは思わなかった。僕、持久力があって良かったなって本気で思ったよ。
四日目のお昼過ぎ、お世話になった昭和ハウスの掃除をして鍵を閉めた。たった四日過ごしただけなのに、かなり寂しい。だってなんだか、僕はここで新しく生まれたような気がしてたから。僕だけじゃなく、透と僕の関係も。
だからまた長いお休みが取れた時は、ナントカっていうリゾート地にある満さんの別荘より、この昭和ハウスに帰りたかった。太陽と、月と、美しい海をぎゅっと閉じ込めたようなあの砂浜に。
旅行から帰ると僕はいつも通りの生活に戻り、透は残りの休みを絵を描くことに費やしてた。夕方に帰宅して入口のドアを開けると、入ってすぐのアトリエの奥に絵筆を取る透がいて、僕が「ただいま」というと「おかえり」と返してくれる。
僕の透呼びはすぐに板について、やっぱり言葉の持つパワーなのか、透と本当に対等になれたっていうか……むしろ、最近なんかは本来の年齢通り年下に見えることが増えた。
透はそれが気に入らないみたい。その小さな不満がベッドで僕に意地悪をする方向で発散されるからなんだか理不尽なんだけど……でもさ。僕、透には言わないけど、意地悪されるのが嫌じゃない。
焦らされたり、恥ずかしいことをさせられたり……そういう意地悪をしたって、最終的には僕の中で果てる透の、あの快感を隠すように押し殺した声。あれを聞いたら、僕はもう他に何もいらないっていうくらい満足するし、すべてを許せる。
僕の部屋の机の上には、あのブルーグリーンの海底で透が拾ってくれた貝殻が置いてある。
耳に当てれば懐かしい、僕が生まれた海の音がする。
END.
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