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シェアハウス編
想い人
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駐車場に停められた透さんの白い軽自動車までやってくると、透さんは背中から僕をそっと下ろしてエンジンをかけた。
まだ真夏ほどじゃないけどこの時期の太陽は車内をサウナみたいにするから、透さんにドアを開けてもらって座った助手席は、ただそれだけで汗が滲むくらいにシートが熱くなっていた。
「倒すか」
透さんが僕に覆いかぶさるように体を寄せて、シートの横のレバーを引いた。
距離にどきどきして、目を閉じる。
すぐに離れた透さんの残り香を、鼻が探す。
初めて透さんの車に乗せてもらった時のことを思い出してた。ただ透さんが怖くて仕方がなかったあの頃。こんなに好きになるなんて知らなかったあの頃。
透さんの素敵さを知る前の僕と、知ったからこそ狂おしいほど求めてそれが手に入らない今の僕と、どっちが幸せなんだろう。
車内にはあの時とは違って静かな音楽が流れてる。なんていう曲なのかは知らない。クラッシック? ピアノの。軽やかな音がころころ転がって、耳に心地良い。
暑いな、と透さんが呟く。車は全力でエアコンの音をさせてるけど、確かにまだぜんぜん涼しくはない。
「喉渇いてない? コンビニあるけど」
「僕はどっちでも……透さんがいるんなら」
「どっちでもいいは──」
透さんがそこまで言って言葉を切る。僕は初対面の会議室での透さんを思い出して、ふ、と笑いが漏れた。あの時は怖くて仕方がなかったのにね。
「じゃあ、飲みたい」
「ん」
「カフェオレの甘いの」
「分かった」
車がコトンコトンと揺れてコンビニの駐車場に入って停まる。アイドリングのまま透さんが出て行って、彼を待つ事が出来る幸せを感じる。
今の彼は僕だけのもの。
もう先の事なんかどうでもいい。家までの濃縮されたふたりの時間をただ味わう。まるで、デートのように。
透さんが帰ってくると、僕はシートを起こしてひんやり冷たいカフェオレのパックの横に付いてるストローを外した。
それで上の蓋に穴を開けようとしたんだけど、引っ張って完成するそのストローの、引っ張り方がどうも甘かったみたい。穴を開けてすーっと中に刺してって、あれ?止まらないな?と思ってる内に中に完全に入ってしまった。
穴をちょっとほじってみたけど取れそうもないし、この穴から飲めるかな、とか口をすぼめて考えてたら隣から含み笑いが聞こえて、振り向いたら、透さんが「あんたって、ほんと飽きないな」と僕のカフェオレのパックを取って蓋を剥がしてくれた。
こんな、あったかい時間。
僕はこの瞬間、世界で一番幸せに違いない。
透さんがくれるあったかいパワーとカフェオレの糖分のおかげか、車が家に着く頃には体がだいぶしゃんとして、自分で普通に歩けるようになってた。
透さんに続いて中に入ると、締め切っていた部屋の熱気とアトリエの画材の匂いが僕を包む。
ふと、奥のイーゼルに置かれたカンバスに目が行った。
前見た時は茶色とピンクがうっすら塗られていたそれは、木枠の外の部分にだけその余韻を残してすっかり別の絵になってる。
「あの絵、だいぶ変わったね」
もっとよく見てみたくて近づくと、それはガラス製っぽいキャンディボックスと色とりどりのキャンディだった。全体的にレトロでポップな色や柄が、可愛くて楽しい雰囲気。
「どうしても気になる人がいて……そいつのことを考えながら描いてた」
隣に並んで絵を見ている透さんが言った。突然僕の内側のガラスのキャンディボックスにひびが入る。
カラフルで可愛いキャンディの向こうに、金塚さんを見ていたのだと知って。
「そう……」
透さんが見た金塚さんってこういうイメージなんだ。可愛くて、楽しいっていう……確かに金塚さんは可愛いし、ファッショントークから難しい話まで、喋ってるのすごい楽しそうだったもんね。
「可愛い絵だね……」
「ぱっと見はな。けどこの飴玉は色ごとに味が違うんだ。しかも包み紙じゃその味を予測できない。食べる度にちょっとわくわくする」
胸が軋む。聞きたくない。僕は絵から目を逸らして自分の靴の先を見た。
「そして口に入れると、ほっと癒される。どの味も、共通して優しい」
まるで好きな人から聞かされるのろけ話だ。
僕は何も言えずに、革靴の中で足の指をもじもじさせた。
「そいつもどうやら俺のことが好きらしいって分かったものの、今までに出逢ったことのないタイプだし、惹かれる気持ちがどういう種類のものか分からなくてずっと見てた。自分の、心の動きを」
そして透さんは気付いたんだ。自分の気持ちに。
だからふたりは──
「避けられて、やっとはっきりした。だからもう、経過観察は終了」
透さんはちょっと笑ってるみたいな声でそういうと、突然僕を抱き寄せた。
頭が真っ白になった。
話を聞きながら透さんと金塚さんの恋が今まさに始まるというページをめくったら、なんでこうなったの……!?
「避けるなよ。困るから」
「え……」
「あんたがいないとオバケが出るんだって」
「えっえっなんの話? あれ、金塚さんは──」
「金塚さん? なに言ってんの」
透さんの力が強くなって、僕は密着した透さんの体温と匂いと一体になる。
何も考えられない。
抱きしめられてる、そのことだけしか。
「そういうわけで、明日から早起きはやめること」
耳元に注がれる低い声が、新しい命令を僕にインプットする。
「はい……」
「それから……前みたいにここに来いよ。で、このソファに座って──」
僕を抱き締めたままゆらりと体重移動した透さんが、茶色の一人掛けソファにどさりと腰を下ろし、僕を膝の上に横抱きにした。僕は呆然とされるがままになってたけど、透さんの顔がどんどん近づいてきたから──
「えっ!?」
思わず手を突っ張って離れようとしたけど、透さんの力がそれを許さない。
「ちょっと待って。何。えっと、えっと……絵が気になる人で、キャンディはわくわくする味で、避けられたから気持ちが分かって、おばけが──」
「だから。俺の気になってた人って、あんただよ」
「……」
「おーい。フリーズすんな」
「か、金塚さんは」
「だからなんで金塚さんが出てくんの」
そう言って、また近づいてくる。
待って! 待って、なんで? え? 透さんの気になってた人、僕……!?
透さんの胸に必死に曲げた腕を突っ張って考えて、考えて、考えたけど──
「嘘だぁ……」
「なんで嘘だよ」
なんか……嬉しいよりも呆然とするというか、何がなんだか分からないっていうか……
「だって……医務室で……金塚さんが好きって……」
「はぁ? そんなこと言って──……」
透さんが首をひねって思い出す顔をして、あぁ、と頷く。
「中途半端な所から聞いてんなよ。あれはあんたの話だって。俺があんたを好きだって、金塚さんは気づいてたって話」
透さんの眼鏡越しの綺麗な目を、じっと見る。僕を見つめる、その目を。
だんだん視界がぼやける。吐く息が、震える。
そんなはずない、そんなはず……
「嘘だぁ……」
「嘘じゃない」
近づいてくるのがそういう意味だって、思い込みとかじゃなくそうなんだって分かったけど、でもなんかもうこれ以上はパンクしそうで突っ張ってた手を緩めて透さんの胸へ顔を押し付けた。
「なんか、さらっと拒否られた」
「違くて……だってそんなの、急に、無理だし」
「へぇ。じゃあ予告すればいいわけ。今から1分後にキスしまーす」
「そういう意味じゃない~~~」
もう全身から湯気がでてるんじゃないかってくらい熱くなって、そうしたら透さんが笑いながら「うそうそ」といって僕の背中をポンポンと叩いた。
ほんと、なんて日だろう……
神様、一日に詰め込みすぎじゃないですか……?
まだ真夏ほどじゃないけどこの時期の太陽は車内をサウナみたいにするから、透さんにドアを開けてもらって座った助手席は、ただそれだけで汗が滲むくらいにシートが熱くなっていた。
「倒すか」
透さんが僕に覆いかぶさるように体を寄せて、シートの横のレバーを引いた。
距離にどきどきして、目を閉じる。
すぐに離れた透さんの残り香を、鼻が探す。
初めて透さんの車に乗せてもらった時のことを思い出してた。ただ透さんが怖くて仕方がなかったあの頃。こんなに好きになるなんて知らなかったあの頃。
透さんの素敵さを知る前の僕と、知ったからこそ狂おしいほど求めてそれが手に入らない今の僕と、どっちが幸せなんだろう。
車内にはあの時とは違って静かな音楽が流れてる。なんていう曲なのかは知らない。クラッシック? ピアノの。軽やかな音がころころ転がって、耳に心地良い。
暑いな、と透さんが呟く。車は全力でエアコンの音をさせてるけど、確かにまだぜんぜん涼しくはない。
「喉渇いてない? コンビニあるけど」
「僕はどっちでも……透さんがいるんなら」
「どっちでもいいは──」
透さんがそこまで言って言葉を切る。僕は初対面の会議室での透さんを思い出して、ふ、と笑いが漏れた。あの時は怖くて仕方がなかったのにね。
「じゃあ、飲みたい」
「ん」
「カフェオレの甘いの」
「分かった」
車がコトンコトンと揺れてコンビニの駐車場に入って停まる。アイドリングのまま透さんが出て行って、彼を待つ事が出来る幸せを感じる。
今の彼は僕だけのもの。
もう先の事なんかどうでもいい。家までの濃縮されたふたりの時間をただ味わう。まるで、デートのように。
透さんが帰ってくると、僕はシートを起こしてひんやり冷たいカフェオレのパックの横に付いてるストローを外した。
それで上の蓋に穴を開けようとしたんだけど、引っ張って完成するそのストローの、引っ張り方がどうも甘かったみたい。穴を開けてすーっと中に刺してって、あれ?止まらないな?と思ってる内に中に完全に入ってしまった。
穴をちょっとほじってみたけど取れそうもないし、この穴から飲めるかな、とか口をすぼめて考えてたら隣から含み笑いが聞こえて、振り向いたら、透さんが「あんたって、ほんと飽きないな」と僕のカフェオレのパックを取って蓋を剥がしてくれた。
こんな、あったかい時間。
僕はこの瞬間、世界で一番幸せに違いない。
透さんがくれるあったかいパワーとカフェオレの糖分のおかげか、車が家に着く頃には体がだいぶしゃんとして、自分で普通に歩けるようになってた。
透さんに続いて中に入ると、締め切っていた部屋の熱気とアトリエの画材の匂いが僕を包む。
ふと、奥のイーゼルに置かれたカンバスに目が行った。
前見た時は茶色とピンクがうっすら塗られていたそれは、木枠の外の部分にだけその余韻を残してすっかり別の絵になってる。
「あの絵、だいぶ変わったね」
もっとよく見てみたくて近づくと、それはガラス製っぽいキャンディボックスと色とりどりのキャンディだった。全体的にレトロでポップな色や柄が、可愛くて楽しい雰囲気。
「どうしても気になる人がいて……そいつのことを考えながら描いてた」
隣に並んで絵を見ている透さんが言った。突然僕の内側のガラスのキャンディボックスにひびが入る。
カラフルで可愛いキャンディの向こうに、金塚さんを見ていたのだと知って。
「そう……」
透さんが見た金塚さんってこういうイメージなんだ。可愛くて、楽しいっていう……確かに金塚さんは可愛いし、ファッショントークから難しい話まで、喋ってるのすごい楽しそうだったもんね。
「可愛い絵だね……」
「ぱっと見はな。けどこの飴玉は色ごとに味が違うんだ。しかも包み紙じゃその味を予測できない。食べる度にちょっとわくわくする」
胸が軋む。聞きたくない。僕は絵から目を逸らして自分の靴の先を見た。
「そして口に入れると、ほっと癒される。どの味も、共通して優しい」
まるで好きな人から聞かされるのろけ話だ。
僕は何も言えずに、革靴の中で足の指をもじもじさせた。
「そいつもどうやら俺のことが好きらしいって分かったものの、今までに出逢ったことのないタイプだし、惹かれる気持ちがどういう種類のものか分からなくてずっと見てた。自分の、心の動きを」
そして透さんは気付いたんだ。自分の気持ちに。
だからふたりは──
「避けられて、やっとはっきりした。だからもう、経過観察は終了」
透さんはちょっと笑ってるみたいな声でそういうと、突然僕を抱き寄せた。
頭が真っ白になった。
話を聞きながら透さんと金塚さんの恋が今まさに始まるというページをめくったら、なんでこうなったの……!?
「避けるなよ。困るから」
「え……」
「あんたがいないとオバケが出るんだって」
「えっえっなんの話? あれ、金塚さんは──」
「金塚さん? なに言ってんの」
透さんの力が強くなって、僕は密着した透さんの体温と匂いと一体になる。
何も考えられない。
抱きしめられてる、そのことだけしか。
「そういうわけで、明日から早起きはやめること」
耳元に注がれる低い声が、新しい命令を僕にインプットする。
「はい……」
「それから……前みたいにここに来いよ。で、このソファに座って──」
僕を抱き締めたままゆらりと体重移動した透さんが、茶色の一人掛けソファにどさりと腰を下ろし、僕を膝の上に横抱きにした。僕は呆然とされるがままになってたけど、透さんの顔がどんどん近づいてきたから──
「えっ!?」
思わず手を突っ張って離れようとしたけど、透さんの力がそれを許さない。
「ちょっと待って。何。えっと、えっと……絵が気になる人で、キャンディはわくわくする味で、避けられたから気持ちが分かって、おばけが──」
「だから。俺の気になってた人って、あんただよ」
「……」
「おーい。フリーズすんな」
「か、金塚さんは」
「だからなんで金塚さんが出てくんの」
そう言って、また近づいてくる。
待って! 待って、なんで? え? 透さんの気になってた人、僕……!?
透さんの胸に必死に曲げた腕を突っ張って考えて、考えて、考えたけど──
「嘘だぁ……」
「なんで嘘だよ」
なんか……嬉しいよりも呆然とするというか、何がなんだか分からないっていうか……
「だって……医務室で……金塚さんが好きって……」
「はぁ? そんなこと言って──……」
透さんが首をひねって思い出す顔をして、あぁ、と頷く。
「中途半端な所から聞いてんなよ。あれはあんたの話だって。俺があんたを好きだって、金塚さんは気づいてたって話」
透さんの眼鏡越しの綺麗な目を、じっと見る。僕を見つめる、その目を。
だんだん視界がぼやける。吐く息が、震える。
そんなはずない、そんなはず……
「嘘だぁ……」
「嘘じゃない」
近づいてくるのがそういう意味だって、思い込みとかじゃなくそうなんだって分かったけど、でもなんかもうこれ以上はパンクしそうで突っ張ってた手を緩めて透さんの胸へ顔を押し付けた。
「なんか、さらっと拒否られた」
「違くて……だってそんなの、急に、無理だし」
「へぇ。じゃあ予告すればいいわけ。今から1分後にキスしまーす」
「そういう意味じゃない~~~」
もう全身から湯気がでてるんじゃないかってくらい熱くなって、そうしたら透さんが笑いながら「うそうそ」といって僕の背中をポンポンと叩いた。
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神様、一日に詰め込みすぎじゃないですか……?
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