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第6章 惑星フェニックスの訪問者
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おれに「一歩を踏み出せ」と、そう言ってくれた男が、宇宙の星を破壊している……そんなこと、どうしたって信じられない。
(くそ……、良い奴だと思ってたのに、また分からなくなってきたぞ!)
「だったら、この目で確かめてやる。ヴィトとジョバンニが、敵か味方なのかってよ!」
★ ★ ★
空から孤島の様子を眺めていたヴィトが、ローブの中から黒い石を取り出す。
「この星が、本当に強くて美しいなら、いちど試してみる価値はありそうだな」
「サンセイっ! ヴィトっ、サンセイっ!」
不気味に微笑んだヴィトが石を額にかかげ、ぶつぶつと怪しげな呪文を唱え始める。
次の瞬間、ヴィトの手の石が、バリバリバリッと、大きな音を立てて割れた。
「ぐうっ、ふへへ、ぐへへへ――」
さっきの黒い石から産まれ出たのは、体に炎をまとう、巨大なふくろうだった。
「ふふふ、おまえの名はバーンズだ。この星に変化の風を巻き起こせ!」
ヴィトの命令に、バーンズは巨大な翼をばたつかせた。そして、「ナバービとケイティの友情を破壊してみせま
しょう!」と告げ、バーンズは急降下していった。
「ふふふ、これでおもしろいものが見れそうだな、ジョバンニ」
「ヴィトっ、サイコウっ!」
赤毛のオウムが叫んだとたん、惑星フェニックスの空が突然、真っ赤な炎に包まれていく。なんと赤く染まった
この星は、ふくろうの呪いにかかってしまったのだ。
★ ★ ★
「ヴィトの奴っ、あんなバケモノを! あいつは、味方なんかじゃねえんだ!」
平和な星にふくろうを放ったヴィトに、おれは怒りで拳が震えた。
本を記録していたヘンリも「噂通りなり……」と、広げた本の上で頭を抱えている。
信じたくはなかったけど、これでハッキリした。
(ヴィトとジョバンニは、惑星フェニックスを破壊しにやってきたんだ!)
(くそ……、良い奴だと思ってたのに、また分からなくなってきたぞ!)
「だったら、この目で確かめてやる。ヴィトとジョバンニが、敵か味方なのかってよ!」
★ ★ ★
空から孤島の様子を眺めていたヴィトが、ローブの中から黒い石を取り出す。
「この星が、本当に強くて美しいなら、いちど試してみる価値はありそうだな」
「サンセイっ! ヴィトっ、サンセイっ!」
不気味に微笑んだヴィトが石を額にかかげ、ぶつぶつと怪しげな呪文を唱え始める。
次の瞬間、ヴィトの手の石が、バリバリバリッと、大きな音を立てて割れた。
「ぐうっ、ふへへ、ぐへへへ――」
さっきの黒い石から産まれ出たのは、体に炎をまとう、巨大なふくろうだった。
「ふふふ、おまえの名はバーンズだ。この星に変化の風を巻き起こせ!」
ヴィトの命令に、バーンズは巨大な翼をばたつかせた。そして、「ナバービとケイティの友情を破壊してみせま
しょう!」と告げ、バーンズは急降下していった。
「ふふふ、これでおもしろいものが見れそうだな、ジョバンニ」
「ヴィトっ、サイコウっ!」
赤毛のオウムが叫んだとたん、惑星フェニックスの空が突然、真っ赤な炎に包まれていく。なんと赤く染まった
この星は、ふくろうの呪いにかかってしまったのだ。
★ ★ ★
「ヴィトの奴っ、あんなバケモノを! あいつは、味方なんかじゃねえんだ!」
平和な星にふくろうを放ったヴィトに、おれは怒りで拳が震えた。
本を記録していたヘンリも「噂通りなり……」と、広げた本の上で頭を抱えている。
信じたくはなかったけど、これでハッキリした。
(ヴィトとジョバンニは、惑星フェニックスを破壊しにやってきたんだ!)
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