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第6章 惑星フェニックスの訪問者
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★ ★ ★
孤島の草原を、さわやかな風が吹き抜けていく。
小屋から出てきた魔女のナバービが、伸びをした。
「うーん、いい気持ち。今日も黄色い空が、キラキラと輝いてるわ」
そうしてナバービは、手のほうきを海にかざした。
パンパパンッ、シュルッ!
たちまちエメラルドグリーンの海が、赤い海へと変化する。色の変わった海を確認したナバービが、持ってきた
木筒に海水を汲み入れた。
手についた海水をなめると「まあ、おいしい」と、ナバービは満足そうに微笑んだのだ。
「このイチジクのスープなら、きっとケイティも、喜んでくれそうね」
そのころ、妖精のケイティは雲の上で、元気に発声練習に励んでいた。
「ララン……あっ、あー。タララ~ン。うん、今日もわたしの声は絶好調!」
そんなケイティのもとに、たくさんの小鳥たちが集まってくる。
「あら、あなたたちも、わたしの歌をききたいの?」
するとケイティは、さっそく小鳥たちに自慢の歌声を披露した。そのうっとりするような妖精の声に、小鳥たち
もさえずり始め、雲の上が愉快な音楽に包まれていく。
「よし! これならきっと、ナバービも喜んでくれるわね」
この星はとっても小さいけれど、幸せに満ちていた――だが、そこへ、惑星フェニックスに、訪問者がやってき
たのだ……、そしてこの惑星は、たいへんな危機におちいってしまうことになるの……だった――。
「この星が不死鳥のように強くて美しいのなら、ぜひ見せてもらおう、ふふ」
そのとき雲の間から、ものすごい速さで飛来するなにかが見えてきた。それは平べったい円盤のような形をした
乗物で、その上には紫のローブを羽織る男が立っていた。
肩の上には赤毛のオウム――男はブロンドの髪をなびかせ、惑星フェニックスの空で円盤を華麗な足さばきで操
る。上空でピタッと円盤を止めると、肩のオウムがくちばしを動かした。
「ヴィトっ、ココっ、ヴィトっ、ココっ!」
孤島を見つめた男は、肩のオウムをなでながら、口もとに笑みを浮かべている。
「ここか、ふふふ。これから、おもしろいショーを見せてもらおうか、ハハハっ!」
★ ★ ★
孤島の草原を、さわやかな風が吹き抜けていく。
小屋から出てきた魔女のナバービが、伸びをした。
「うーん、いい気持ち。今日も黄色い空が、キラキラと輝いてるわ」
そうしてナバービは、手のほうきを海にかざした。
パンパパンッ、シュルッ!
たちまちエメラルドグリーンの海が、赤い海へと変化する。色の変わった海を確認したナバービが、持ってきた
木筒に海水を汲み入れた。
手についた海水をなめると「まあ、おいしい」と、ナバービは満足そうに微笑んだのだ。
「このイチジクのスープなら、きっとケイティも、喜んでくれそうね」
そのころ、妖精のケイティは雲の上で、元気に発声練習に励んでいた。
「ララン……あっ、あー。タララ~ン。うん、今日もわたしの声は絶好調!」
そんなケイティのもとに、たくさんの小鳥たちが集まってくる。
「あら、あなたたちも、わたしの歌をききたいの?」
するとケイティは、さっそく小鳥たちに自慢の歌声を披露した。そのうっとりするような妖精の声に、小鳥たち
もさえずり始め、雲の上が愉快な音楽に包まれていく。
「よし! これならきっと、ナバービも喜んでくれるわね」
この星はとっても小さいけれど、幸せに満ちていた――だが、そこへ、惑星フェニックスに、訪問者がやってき
たのだ……、そしてこの惑星は、たいへんな危機におちいってしまうことになるの……だった――。
「この星が不死鳥のように強くて美しいのなら、ぜひ見せてもらおう、ふふ」
そのとき雲の間から、ものすごい速さで飛来するなにかが見えてきた。それは平べったい円盤のような形をした
乗物で、その上には紫のローブを羽織る男が立っていた。
肩の上には赤毛のオウム――男はブロンドの髪をなびかせ、惑星フェニックスの空で円盤を華麗な足さばきで操
る。上空でピタッと円盤を止めると、肩のオウムがくちばしを動かした。
「ヴィトっ、ココっ、ヴィトっ、ココっ!」
孤島を見つめた男は、肩のオウムをなでながら、口もとに笑みを浮かべている。
「ここか、ふふふ。これから、おもしろいショーを見せてもらおうか、ハハハっ!」
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