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あれから、王家(王子)から私に関する手紙が届いた事を教えてくれた伯爵夫妻は「「どうやって王家を滅ぼそうかなって考えてたら楽しくなっちゃって~」」と息ぴったりに言いながらなにやら見たことのないような武器?道具?などを私の目の前に山盛りに積み出した。上機嫌のように見えるがその目はふたりとも一切笑っていない。ずっと乾いた笑いが響いていて軽く恐怖だ。このままでは本当にやりかねないと焦った私は、なんとか止めてもらおうとアーシャ様と目覚めたばかりのアーノルド様を見た。
「アーノルド様……(伯爵夫妻を止めるのを)お願いします!」
私の懇願にアーノルド様は真剣な眼差しで深く頷いてくれる。私の言いたいことをわかってくれたことになんだか嬉しくな「……父さん、母さん。ーーーーそれはもちろん物理的にですよね?」駄目だ。伝わっていなかった。
すると今度はアーシャ様がアーノルド様に向かって「そうじゃないですわ、お兄様!」と身を乗り出した。きっと、アーシャ様なら……!
「まずは、精神的に滅ぼしませんと!プライドを打ち砕いてやってあのボンクラ王子をエトランゼ様の前に跪かせるのです!」
それも違う!!
「地べたに這いつくばらせて、エトランゼ様の足拭きマットにしてやるのも一興ですわね!」
「それじゃご褒美だろう」
「それをご褒美だと思考するのは、その道の変態だけですわ」
その道って、なんでしょうか?いや、今はそれよりも伯爵夫妻を落ち着かせないと……。
「つまり、王子を調教したいと言う事か?なるほど、それなら低コストですぐに実行出来るし王家を滅ぼすより簡単だ!裏工作するのも手間がかかるからな!」
「まぁ、アーシャったらナイスアイデアね~っ!青い猫型ロボットのポケットを参考にして作った色々な試作品を使う絶好の機会かとも思ったけど、下手したら王家どころか国を滅ぼしちゃうかもしれなかったからそっちの方がいいかしら~」
またもや意味のわからない言葉が出てきた。どうやらこの眼の前に積まれている数々の物騒な品物たちは、猫型……ろ、ろぼ?のポケットを参考にした作品らしい。え?なんでポケットを参考にして武器?ができるの?この方たちの未来予知の能力はすごいけれど、私に理解するのは難解のようだ。
……って!調教ってどこからそんな話に?!このままでは絶対に変な方向に行ってしまう気がして来た。あぁ、もう!王子が伯爵夫妻を刺激するような手紙なんか送ってくるから事態がややこしいことに!っていうか、私はもう人妻なのに側妃にしようなんて企むなど言語道断だわ!しかし怒りはあるものの、まさか本当に王家の反感を買うわけにはいかない。私のせいでセノーデン伯爵家に迷惑をかけるのだけは避けなくては……。
「皆さん、落ち着いて下さい……!王子で足を拭くなんてできるわけ……「エトランゼ嬢」え?」
慌てふためく私の肩に、そっとアーノルド様の手が置かれた。
「大丈夫です。王子を調教なんて、ほんの冗談ですよ」
「アーノルド様……そうだったのですね」
いやだわ、私ったら。皆さんの冗談を本気にしてひとりで慌ててしまっていたのね。そうよね、さすがに本気で王子をどうにかしようなんてーーーー。
「あんな王子なんかに、エトランゼ嬢のペットになるなんてご褒美を与えるなど言語道断!ちゃんと去勢して二度と人前に出れない体にしてやりますから!」
自信満々にそう言い切ったアーノルド様の笑顔に、気が遠くなる気がした。
やっぱり、ぜんぜん伝わってなぁーい!!
「アーノルド様……(伯爵夫妻を止めるのを)お願いします!」
私の懇願にアーノルド様は真剣な眼差しで深く頷いてくれる。私の言いたいことをわかってくれたことになんだか嬉しくな「……父さん、母さん。ーーーーそれはもちろん物理的にですよね?」駄目だ。伝わっていなかった。
すると今度はアーシャ様がアーノルド様に向かって「そうじゃないですわ、お兄様!」と身を乗り出した。きっと、アーシャ様なら……!
「まずは、精神的に滅ぼしませんと!プライドを打ち砕いてやってあのボンクラ王子をエトランゼ様の前に跪かせるのです!」
それも違う!!
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「それじゃご褒美だろう」
「それをご褒美だと思考するのは、その道の変態だけですわ」
その道って、なんでしょうか?いや、今はそれよりも伯爵夫妻を落ち着かせないと……。
「つまり、王子を調教したいと言う事か?なるほど、それなら低コストですぐに実行出来るし王家を滅ぼすより簡単だ!裏工作するのも手間がかかるからな!」
「まぁ、アーシャったらナイスアイデアね~っ!青い猫型ロボットのポケットを参考にして作った色々な試作品を使う絶好の機会かとも思ったけど、下手したら王家どころか国を滅ぼしちゃうかもしれなかったからそっちの方がいいかしら~」
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……って!調教ってどこからそんな話に?!このままでは絶対に変な方向に行ってしまう気がして来た。あぁ、もう!王子が伯爵夫妻を刺激するような手紙なんか送ってくるから事態がややこしいことに!っていうか、私はもう人妻なのに側妃にしようなんて企むなど言語道断だわ!しかし怒りはあるものの、まさか本当に王家の反感を買うわけにはいかない。私のせいでセノーデン伯爵家に迷惑をかけるのだけは避けなくては……。
「皆さん、落ち着いて下さい……!王子で足を拭くなんてできるわけ……「エトランゼ嬢」え?」
慌てふためく私の肩に、そっとアーノルド様の手が置かれた。
「大丈夫です。王子を調教なんて、ほんの冗談ですよ」
「アーノルド様……そうだったのですね」
いやだわ、私ったら。皆さんの冗談を本気にしてひとりで慌ててしまっていたのね。そうよね、さすがに本気で王子をどうにかしようなんてーーーー。
「あんな王子なんかに、エトランゼ嬢のペットになるなんてご褒美を与えるなど言語道断!ちゃんと去勢して二度と人前に出れない体にしてやりますから!」
自信満々にそう言い切ったアーノルド様の笑顔に、気が遠くなる気がした。
やっぱり、ぜんぜん伝わってなぁーい!!
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