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26 謎は、はぐらかされてばかりです
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ジルさんとアミィ嬢が仲良く(?)どこかへ行ってしまった後、私と王女様だけがぽつんと残されてしまいました。本来なら公爵令嬢のアミィ嬢も含めた3人でのお茶会でしたのに、そのお茶会が始まる前にアミィ嬢が聖女の付き人でもある大使を連れて出ていってしまった状況に周りに控えている使用人たちも困惑の表情を見せています。まぁ、王女様は諦めたご様子でしたしいつもあのような感じなのでしょう。とにかく王女様とは無事にお友達になれましたし、私的には楽しいお茶会を過ごせました。
「メルローズ様、本日はとても楽しかったです」
「わたくしもすっごく楽しかったわ!ロティーナ様はわたくしの知らない事を本当になんでも知っているのね……まさか、カバが陸上では短距離であれば時速30kmで走る事が出来るなんて初めて知ったもの!これまで野生動物の事なんて誰も教えてくれなかったけれど、いついかなる時も冷静に物事を見るにはやはり知識が必要なんだわ!それに、食べられる雑草がそんなにあったなんて……もしもに備えて色々な手段を考えられるのはすごい事よ。博識の聖女様なんて本当に尊敬するわ!」
「そう言って頂けると嬉しいです。私は昔から勉強しか取り柄がないので……」
「何言ってるの、ロティーナ様の知識はすごいわ!それに比べてわたくしは……。わたくしもロティーナ様を見習ってもっと勉強しなきゃって思ったの。だって、知らないより知っている方が絶対にいいもの!ロティーナ様を見てたら家庭教師に変に反発していた自分が恥ずかしくなってきたのよ」
少し照れた様子でモジモジしながらそう言う王女様の姿に思わずキュン!と胸が高鳴ります。か、可愛らしいです……!それに、これまでの自分を褒められた気がしてなんだか気恥ずかしい気分になりました。
「メルローズ様……ありがとうございます」
こうして私とメルローズ王女様の間に友情が生まれたのでした。
結局アミィ嬢に近づいて探りを入れるのは出来ませんでしたが、メルローズ様が噂とは違い本当はちょっと反抗期を拗らせただけの可愛らしい少女だとわかっただけでもよかったかもしれません。ちゃんと話してみればあの国王の娘とは思えないくらいしっかりした方でしたから。この王女様ならこの国の未来も今よりもずっと良くなる気がします。
そしてお茶会も終わりの時間を迎えた頃、やっとジルさんが戻ってきました。……ひとりで。
「やぁ、お待たせしたかな?」
にこにこと笑顔を振り撒きながらやって来たジルさんからはほのかにですがアミィ嬢がつけていたあの香水と同じ香りがしました。それって香りが移るくらい密着してきたって事ですよね?一体、何をしてきたのでしょうか。するとジルさんがにこりと私に視線を向けてきたので……思わず目を背けてしまいました。ちょっと露骨だったかしら。でも……。
まさかとは思いますが、ジルさんまでもアミィ嬢の魔の手に堕ちてしまったなんて事はないですよね?確かにアミィ嬢は男性から見たら魅力的な女性かもしれませんが……アミィ嬢は私の復讐対象でもありますし、ジルさんにはそうなって欲しくないな……と思ってしまいました。ほら、いざ復讐する時に邪魔されてはいけませんから!
「ロティーナ様、異国へ行く前にもう1度会って下さいね!約束よ!それまでにわたくし、もっとお勉強しておくわ!」
「ええ、必ず」
メルローズ様と手を取り合って次の約束を交わし、無事に偽の聖女とバレることなく王城を後にしたのですが……。
***
なぜかしーんと静まり返る帰りの馬車の中、私はアミィ嬢とのことを問い質したい気持ちでいっぱいでした。
ふたりきりで一体何をしていたのか。どうしてあんなにアミィ嬢の香りを纏っていたのか。……ここまで考えたくはなかったですが、実はジルさんが元からアミィ嬢の信者だった場合はどうなるのか。そんな複雑な気持ちだったのです。
もしも、元々がアミィ嬢の為に動いていたならば……スパイ云々は全て嘘で公爵家の別邸で助けてくれたのも演技だったことになります。愛するアミィ嬢に纏わりつくエドガーを駆除するために私に協力するフリをしたのならば、公爵家に……アミィ嬢にダメージのないようにおこなったあの婚約破棄も納得がいくじゃないですか。
それでなくても隠し事ばかりなのに、こんの疑心暗鬼な状態ではとてもではありませんがこのままではいられません。私は拳に力を入れて、意を決して口を開きました。
「……それで、結局アミィ嬢と何をしてたんですか?ずいぶんと楽しかったみたいですけれど」
ちょっとツンとした言い方になってしまいましたが、ズバリ核心に触れた事を聞けました。どんな返答がくるかドキドキしていると、ジルさんは少し間を開けてからいつものにんまり顔を見せてきました。
「あれ?もしかしてヤキモチ?「火かき棒でぶん殴りますよ」じょーだん!冗談だって」
そう言って懐から小瓶を出して私に見せてきたのです。
「実は、これを取り返してきたんだ。ロティーナのおかげですんなり近づけたし助かったよ」
ジルさんが軽く揺らした小瓶の中身がちゃぷんと揺れると、あの鼻に付く香りがしました。
「この微かな香りは……もしかしてアミィ嬢の香水ですか?なんでそんなものを……」
「うーん、なんていうか……これは媚薬みたいなもんなんだよね。異国でとある薬の研究開発中に偶然出来た物なんだけど、麻薬成分が検出された上にその効果がえげつない毒だとわかってね。しかし即刻処分しようにも水や土に混ざったらどんな影響が出るかわからない。人間の肌の上でゆっくり蒸発させると一定時間で毒が分解されるとわかったものの、その人間の体臭と混ざると相性によってはさらに大変な事になるかもってなったから厳重に鍵をかけて劇物として保管されてたんだ。けど、それが盗まれて大騒動だよ。しかも盗まれたなんて知られたら異国にも大ダメージ確定なわけで、秘密裏に探して探して……隣国での断罪劇からアミィ嬢に目をつけたわけさ。まったくあの女、ジャバジャバ使ってくれちゃってもう半分しか残ってないや。それにしても相当この香水と相性が良かったんだろうね?護衛の騎士や使用人もほとんどが魅了されていたみたいだったからね」
どうやらアミィ嬢はとんでもない品物を使っていたようですね。まさか、ずっとアミィ嬢から匂っていたあの香りが毒だったなんて……。
「つまり、アミィ嬢はその香水の効果で今の現状を手にいれたと言うことですか?……アミィ嬢がどこでどうやってそんなものを入手していたかについては……聞かない方が良さそうですね「うん、国家機密~☆」では、これだけは聞かせてください」
入手ルートが国家機密ならそんな危険な香水が存在する事実すらも国家機密なのでは?とも思いましたが、まぁいいでしょう。たぶん私を巻き込む事を前提として話しているのでしょうしね。そしてこんな事を聞いてしまったからには逃げられないぞって意味もあるかもしれません。たぶん、香水の事は本当な気がします。学園の頃から異常な程にアミィ嬢は男性に囲まれていましたので、それがその媚薬のせいだというならばしっくりくる気がするからです。だって……つまりは、アミィ嬢はレベッカ様と正々堂々とは戦っていなかったということですもの。その香水を奪って来たとなれば、アミィ嬢は困ったことになるはずです。もしジルさんがアミィ嬢の信者ならばそんなことしないでしょうし……少しは信用してもいいのかしら?とりあえずは、アミィ嬢の魅了されている様子はなさそうですしね。
それに、気になることもあります。これは私にとってかなり重要案件です。
「ねぇ、ジルさん?私、聞きたいことがあるんです。「ん?なーにー?」聖女騒ぎからずーっと“異国”関連ばかりですけど、ジルさんは隣国のスパイだったのではないんですか?」
「……あっ」
あからさまに「やべっ」って顔をしてます。さすがに私だってここまで露骨に“異国”ばかり出てきたら不審に思うに決まってるじゃないですか?私のことを侮り過ぎでは?!
「もしかしなくても、やっぱり嘘をつ「あ、そうだ!また頼みがあるんだけどそのアミィ嬢に面会したいって手紙出してくれない?」へ?」
勢いに乗じて尋問しようとした途端、またもやにんまり顔で畳み掛けるように別の話を割り込ませてきました。ご、誤魔化させたりしませんから……!
「い、今はジルさんの事を「ほら!お茶会ではちゃんとお話が出来ませんでしたから~とかなんとか書いて公爵家に遊びに行きたいって言えば食いついてくるから! あ、ちゃんと“大使”も連れていくって書きなよ?それ重要ね!日程は3日後にしよう。反動が現れて実感する頃だからさ」え、え?えぇっ?」
「は、反動?あの、だからジルさんの事を……いえ、だから本当に何をさせるつもりなんですか!?それに、反動って一体何がなんの……!」
早口でそう言い、どこから出したのか紙とペンを渡してくるジルさんに必至に抗議をするといつものにんまり顔を見せて「メインディッシュの下準備だよ」とだけ言って結局は肝心なことは何も教えてくれません。こうなったら取り押さえてでも聞き出そうと手を伸ばしたのですが、ちょうど屋敷に到着したのか馬車が止まった反動で伸ばした手をヒラリとかわされてしまいました。そしてジルさんは私を置いてさっさと馬車を降りてしまったのです。
「ちょっと待ってください!どこに行くんですか?!話がまだ……!」
そそくさと立ち去ろうとするジルさんを再び捕まえようとしますが「ん?体の臭いが気になるからシャワー浴びに行くんだけど……一緒に入りたいの?ロティーナはえっちだなぁ~」とにんまり顔でとんでもない事を言ってきたのです。
「は、入るわけありませんーーーーっ!」
馬車の中にあったクッションを投げ付けますが、それすらもひょいとかわしてそのままジルさんはひとり先に屋敷に戻っていってしまったのでした。
……またはぐらかされた!と悔しくなります。
もうっ!いっつもこうなんだから!やっぱりジルさんは胡散臭い不審者です!!
「メルローズ様、本日はとても楽しかったです」
「わたくしもすっごく楽しかったわ!ロティーナ様はわたくしの知らない事を本当になんでも知っているのね……まさか、カバが陸上では短距離であれば時速30kmで走る事が出来るなんて初めて知ったもの!これまで野生動物の事なんて誰も教えてくれなかったけれど、いついかなる時も冷静に物事を見るにはやはり知識が必要なんだわ!それに、食べられる雑草がそんなにあったなんて……もしもに備えて色々な手段を考えられるのはすごい事よ。博識の聖女様なんて本当に尊敬するわ!」
「そう言って頂けると嬉しいです。私は昔から勉強しか取り柄がないので……」
「何言ってるの、ロティーナ様の知識はすごいわ!それに比べてわたくしは……。わたくしもロティーナ様を見習ってもっと勉強しなきゃって思ったの。だって、知らないより知っている方が絶対にいいもの!ロティーナ様を見てたら家庭教師に変に反発していた自分が恥ずかしくなってきたのよ」
少し照れた様子でモジモジしながらそう言う王女様の姿に思わずキュン!と胸が高鳴ります。か、可愛らしいです……!それに、これまでの自分を褒められた気がしてなんだか気恥ずかしい気分になりました。
「メルローズ様……ありがとうございます」
こうして私とメルローズ王女様の間に友情が生まれたのでした。
結局アミィ嬢に近づいて探りを入れるのは出来ませんでしたが、メルローズ様が噂とは違い本当はちょっと反抗期を拗らせただけの可愛らしい少女だとわかっただけでもよかったかもしれません。ちゃんと話してみればあの国王の娘とは思えないくらいしっかりした方でしたから。この王女様ならこの国の未来も今よりもずっと良くなる気がします。
そしてお茶会も終わりの時間を迎えた頃、やっとジルさんが戻ってきました。……ひとりで。
「やぁ、お待たせしたかな?」
にこにこと笑顔を振り撒きながらやって来たジルさんからはほのかにですがアミィ嬢がつけていたあの香水と同じ香りがしました。それって香りが移るくらい密着してきたって事ですよね?一体、何をしてきたのでしょうか。するとジルさんがにこりと私に視線を向けてきたので……思わず目を背けてしまいました。ちょっと露骨だったかしら。でも……。
まさかとは思いますが、ジルさんまでもアミィ嬢の魔の手に堕ちてしまったなんて事はないですよね?確かにアミィ嬢は男性から見たら魅力的な女性かもしれませんが……アミィ嬢は私の復讐対象でもありますし、ジルさんにはそうなって欲しくないな……と思ってしまいました。ほら、いざ復讐する時に邪魔されてはいけませんから!
「ロティーナ様、異国へ行く前にもう1度会って下さいね!約束よ!それまでにわたくし、もっとお勉強しておくわ!」
「ええ、必ず」
メルローズ様と手を取り合って次の約束を交わし、無事に偽の聖女とバレることなく王城を後にしたのですが……。
***
なぜかしーんと静まり返る帰りの馬車の中、私はアミィ嬢とのことを問い質したい気持ちでいっぱいでした。
ふたりきりで一体何をしていたのか。どうしてあんなにアミィ嬢の香りを纏っていたのか。……ここまで考えたくはなかったですが、実はジルさんが元からアミィ嬢の信者だった場合はどうなるのか。そんな複雑な気持ちだったのです。
もしも、元々がアミィ嬢の為に動いていたならば……スパイ云々は全て嘘で公爵家の別邸で助けてくれたのも演技だったことになります。愛するアミィ嬢に纏わりつくエドガーを駆除するために私に協力するフリをしたのならば、公爵家に……アミィ嬢にダメージのないようにおこなったあの婚約破棄も納得がいくじゃないですか。
それでなくても隠し事ばかりなのに、こんの疑心暗鬼な状態ではとてもではありませんがこのままではいられません。私は拳に力を入れて、意を決して口を開きました。
「……それで、結局アミィ嬢と何をしてたんですか?ずいぶんと楽しかったみたいですけれど」
ちょっとツンとした言い方になってしまいましたが、ズバリ核心に触れた事を聞けました。どんな返答がくるかドキドキしていると、ジルさんは少し間を開けてからいつものにんまり顔を見せてきました。
「あれ?もしかしてヤキモチ?「火かき棒でぶん殴りますよ」じょーだん!冗談だって」
そう言って懐から小瓶を出して私に見せてきたのです。
「実は、これを取り返してきたんだ。ロティーナのおかげですんなり近づけたし助かったよ」
ジルさんが軽く揺らした小瓶の中身がちゃぷんと揺れると、あの鼻に付く香りがしました。
「この微かな香りは……もしかしてアミィ嬢の香水ですか?なんでそんなものを……」
「うーん、なんていうか……これは媚薬みたいなもんなんだよね。異国でとある薬の研究開発中に偶然出来た物なんだけど、麻薬成分が検出された上にその効果がえげつない毒だとわかってね。しかし即刻処分しようにも水や土に混ざったらどんな影響が出るかわからない。人間の肌の上でゆっくり蒸発させると一定時間で毒が分解されるとわかったものの、その人間の体臭と混ざると相性によってはさらに大変な事になるかもってなったから厳重に鍵をかけて劇物として保管されてたんだ。けど、それが盗まれて大騒動だよ。しかも盗まれたなんて知られたら異国にも大ダメージ確定なわけで、秘密裏に探して探して……隣国での断罪劇からアミィ嬢に目をつけたわけさ。まったくあの女、ジャバジャバ使ってくれちゃってもう半分しか残ってないや。それにしても相当この香水と相性が良かったんだろうね?護衛の騎士や使用人もほとんどが魅了されていたみたいだったからね」
どうやらアミィ嬢はとんでもない品物を使っていたようですね。まさか、ずっとアミィ嬢から匂っていたあの香りが毒だったなんて……。
「つまり、アミィ嬢はその香水の効果で今の現状を手にいれたと言うことですか?……アミィ嬢がどこでどうやってそんなものを入手していたかについては……聞かない方が良さそうですね「うん、国家機密~☆」では、これだけは聞かせてください」
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それに、気になることもあります。これは私にとってかなり重要案件です。
「ねぇ、ジルさん?私、聞きたいことがあるんです。「ん?なーにー?」聖女騒ぎからずーっと“異国”関連ばかりですけど、ジルさんは隣国のスパイだったのではないんですか?」
「……あっ」
あからさまに「やべっ」って顔をしてます。さすがに私だってここまで露骨に“異国”ばかり出てきたら不審に思うに決まってるじゃないですか?私のことを侮り過ぎでは?!
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「は、反動?あの、だからジルさんの事を……いえ、だから本当に何をさせるつもりなんですか!?それに、反動って一体何がなんの……!」
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