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16 アリスの夢
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私には婚約者がいる。ずっとずっと大好きだった婚約者がーーーー。
「ジュドー、騎士副団長に昇格したんだって?!男爵令息で、しかも最年少なのにだぞ!あのむかつく侯爵令息の悔しそうな顔見たかよ?最高だったぜ!やったな!」
「将軍が直々に推薦してくれたんだろう?ルパノン将軍といえば国王陛下の右腕として君臨するすごい方だし、将軍からの推薦となれば聖騎士も夢じゃないな!」
「さすがにそんな簡単にはいかないさ。でも、ルパノン将軍からは期待しているって言われたよ」
「すごいじゃないか!」
「お前は俺たちの希望だよ!」
そう言って肩を叩き合って喜んでいるのは王国騎士団に所属する貴族令息たちだった。
王国騎士団とは国王陛下に認められた、厳しい試験をくぐり抜けた者たちだけに与えられる栄誉ある団体だ。それこそ副団長ともなれば皆の羨望の的だろう。
「お前の婚約者は確か伯爵令嬢だろう?これで肩身の狭い思いをしなくて済むな!」
「そうだよ、当時は男爵令息のくせに伯爵令嬢を誑し込んだって嫌味を言われてたもんな!」
「あぁ、でもこれで正式にアリスにプロポーズが出来るよ。副団長なら公爵家にだって負けない権力がある……もう誰にも文句は言わせないさ」
そう言って彼は笑っていた。
私はその姿を見ていた。そして彼の言葉が嬉しくて涙を流した。やっと、夢が叶うのだと……。
私には秘密がある。それは、大好きな彼にも言えない秘密。でも夢が叶えば真実を言える。それが約束だ。私は夢が叶う瞬間を待っていた。あと、もう少し。
だが、私の幸せな夢はすぐに終わってしまった。
「アリス・タナトス。もう、お前とは結婚できない。婚約破棄だ」
「……」
「なんだ、不服そうだな?だがよく考えてみろ。俺は最年少で王国騎士副団長に選ばれたエリートなんだぞ。将軍に認められ俺の将来は約束されたも同然だ!これまで偉そうだった上位貴族の令息共が俺にペコペコするんだ。まるでバッタみたいにな!男爵令息の俺にだぞ?最高の気分だ!
……そんな素晴らしい俺に、伯爵令嬢などでは釣り合わないだろう?」
「…………」
「俺に釣り合うのはもっと身分の高い令嬢……そう、例えばブレドー公爵家のサリフィみたいな令嬢がな」
「………………」
「美しくて気高く、財力もある。彼女こそ王国騎士副団長の婚約者に相応しいレディだと確信したんだ。だからーーーーお前はもういらないんだ」
私の髪の毛色と同じ赤茶色の瞳から涙が溢れたのを見て、彼は笑う。私の大好きな笑顔じゃない笑みを浮かべたのだ。
「もう、うんざりなんだよ。お前のその地味な瞳も髪も……せめてサリフィみたいに金髪碧眼なら愛人にくらいしてやったのにな!おっと、逆恨みしたりするなよ?まさか、たかだか伯爵令嬢のくせにこの最年少王国騎士副団長様に慰謝料を請求するとかみっともないことをするなんて言わないよな?自分が余計に惨めになるだけだからやめておいた方が懸命だぜ。じゃあな」
そうして振り向きもせずにその場を立ち去ってしまった彼の後ろ姿を、私はただ黙って見ていたのだった。
***
数日後、ジュドーは将軍の元へ呼び出された。なぜか、婚約者と共に。
ジュドーは意気揚々と扉を開けた。自分を認めてくれた将軍にサリフィ公爵令嬢を紹介したらきっと喜んで祝福してくれるだろう。なにせ俺は、最年少王国騎士副団長に選ばれた男なのだからーーーー。
「お前はクビだ、ジュドー。もう騎士団の人間だとは認めない」
「は?」
開口一番に言われたのは解雇通達だった。
意味がわからずにいると、将軍は眉間に皺を寄せて深いため息をつく。「とんでもない事をしてくれたな」と呟きながら。
「……確か、婚約者を連れて来いと連絡したはずだが、その令嬢は誰だ?お前の婚約者はタナトス伯爵令嬢だったはずでは?」
「えっ、あっ。彼女は……俺の新しい婚約者です!サリフィは公爵令嬢で金髪碧眼の素晴らしい美女でしょう?あんな伯爵令嬢などより俺に相応しいと思いまして!」
きっと褒められる。そう思って一歩前に出た途端、ジュドーの頬に固く握り締められた拳がめり込みその体は壁へと吹っ飛んだ。それを見たサリフィは理由もわからぬままガタガタと震えていた。
「とんでもないことをしてくれたな!お前のせいでこの国が亡びる所だったんだぞ……!」
「お、俺を認めてくれたのでは……」
「あぁ、認めたさ。それもこれもお前がアリス・タナトスの婚約者だったからだ。あの方の婚約者が男爵令息な上にただの下級騎士では申し訳ないし、だが爵位を簡単に上げる事もできない。それにお前も真実を知った時に肩身が狭いだろうと思って、せめて俺の権限で出来る事を全てやってやったのに……恩を仇で返しやがって!
まぁいい、それはもういい。なんとか説き伏せる事が出来たからな。これは幸運だ。本当ならこの国の住民全てが犠牲になるはずが、お前ひとつで済んだんだから。
お待たせ致しました。ーーーーアリス様」
そう言って将軍がある方向に頭を下げる。つられるようにそちらに視線を向けると、そこにはいつの間にかアリスが立っていた。なぜたかだか伯爵令嬢に将軍が頭を下げているのか。ジュドーは将軍が何を言っているのか何ひとつわからなかった。
すると、アリスがゆっくりと薄い唇を開く。いつもならなんとも思わないその唇の動きが、今はやけに艷やかに見える。
「……私の初めてのわがままだったの。本当なら疫病によりこの国は滅びるはずだったのだけど、あなたを好きになってしまったから助けたかったの。あなたは優しい人だったから自分だけ助かっても喜ばないと思ってこの国の人間全部を助けてって……。お父様はわがままを聞く代わりにひとつ試練を与えられたわ。それは、私があなたと結婚すること。あなたが私を愛してくれたならお父様は私に人間としてこの国で暮らすことを許して下さると約束してくれたの。そして、私が暮らす国は決して滅びることはないと」
「は?な、何を言って……」
「本当ならあなたと同じ爵位の男爵家になりたかったのだけど、さすがに伯爵家までしかお許しが出なくて……せっかくプロポーズしやすいようにって将軍が気を利かせてくれたのに、こんな結果になって残念だわ」
「だから、なにをーーーー」
「昔……とても幼い頃にね、気まぐれにこの国にやってきた時に小さな紳士に出会ったのよ。その紳士は花を枯らした私に命の大切さを教えてくれたの。それまで私にそんな風に接してくれる人はいなかったから私はすぐにその紳士に恋をしたわ。そんな紳士が、国ごと滅びてしまうとわかってジッとしてられなかったの。だから、お父様にお願いをしてこの国の国王や将軍にも協力してもらったのにーーーー。でもね、もういいの。私には普通の結婚なんて無理だったのよ。所詮、ただの夢。それにわかったのよ……愛は、奪うものだって。私の愛は奪われた……それなら、奪い返せばいいって……!」
そう言ったアリスの瞳が、いつもの地味な赤茶色から妖しく光る金色へと変貌しーーーージュドーの瞳からは光が失われたのだった。
アリスは幸せな夢を見る。その手には愛しい人の魂がひとつ。もう愛を語ってもらうことは出来ないけれど、転生することも消滅すること許されぬ姿となったジュドーは、永遠にアリスのモノとなった。
「可愛い我が娘よ。本当にそんな魂ひとつにあの国全部の魂以上の価値があるのかい?」
黒マントを頭からすっぽりと被った骸骨がため息を付いた。その白く細い骨の指で握った大きな鎌をつまらなそうに見つめる。
「せっかく、全員惨殺してやろうと張り切っていたのに……」
「あら、お父様。コレは私の大切な魂なのよ?それに、どうせ私がいなくなったら数年もしないうちにまた疫病が流行り出すわ。お楽しみは後に残しておかなきゃ……」
だって、その時には私から彼を奪おうとしたあの女や、役立たずだった国王や将軍もぜーんぶ死んじゃうんだから。あぁ、どうせなら最も苦しんで死ぬような疫病に変更しておこうかしら。そうだわ!あの女だけは、体が腐りながら永遠に生きるようにして私のペットにしたいわ!……それが、今の私の夢なの。
ここは死の国。人間の死を司り操る死の神が住まう国だ。
夢見る乙女であるアリスは、今日もまた夢を語る。
「ジュドー、騎士副団長に昇格したんだって?!男爵令息で、しかも最年少なのにだぞ!あのむかつく侯爵令息の悔しそうな顔見たかよ?最高だったぜ!やったな!」
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「さすがにそんな簡単にはいかないさ。でも、ルパノン将軍からは期待しているって言われたよ」
「すごいじゃないか!」
「お前は俺たちの希望だよ!」
そう言って肩を叩き合って喜んでいるのは王国騎士団に所属する貴族令息たちだった。
王国騎士団とは国王陛下に認められた、厳しい試験をくぐり抜けた者たちだけに与えられる栄誉ある団体だ。それこそ副団長ともなれば皆の羨望の的だろう。
「お前の婚約者は確か伯爵令嬢だろう?これで肩身の狭い思いをしなくて済むな!」
「そうだよ、当時は男爵令息のくせに伯爵令嬢を誑し込んだって嫌味を言われてたもんな!」
「あぁ、でもこれで正式にアリスにプロポーズが出来るよ。副団長なら公爵家にだって負けない権力がある……もう誰にも文句は言わせないさ」
そう言って彼は笑っていた。
私はその姿を見ていた。そして彼の言葉が嬉しくて涙を流した。やっと、夢が叶うのだと……。
私には秘密がある。それは、大好きな彼にも言えない秘密。でも夢が叶えば真実を言える。それが約束だ。私は夢が叶う瞬間を待っていた。あと、もう少し。
だが、私の幸せな夢はすぐに終わってしまった。
「アリス・タナトス。もう、お前とは結婚できない。婚約破棄だ」
「……」
「なんだ、不服そうだな?だがよく考えてみろ。俺は最年少で王国騎士副団長に選ばれたエリートなんだぞ。将軍に認められ俺の将来は約束されたも同然だ!これまで偉そうだった上位貴族の令息共が俺にペコペコするんだ。まるでバッタみたいにな!男爵令息の俺にだぞ?最高の気分だ!
……そんな素晴らしい俺に、伯爵令嬢などでは釣り合わないだろう?」
「…………」
「俺に釣り合うのはもっと身分の高い令嬢……そう、例えばブレドー公爵家のサリフィみたいな令嬢がな」
「………………」
「美しくて気高く、財力もある。彼女こそ王国騎士副団長の婚約者に相応しいレディだと確信したんだ。だからーーーーお前はもういらないんだ」
私の髪の毛色と同じ赤茶色の瞳から涙が溢れたのを見て、彼は笑う。私の大好きな笑顔じゃない笑みを浮かべたのだ。
「もう、うんざりなんだよ。お前のその地味な瞳も髪も……せめてサリフィみたいに金髪碧眼なら愛人にくらいしてやったのにな!おっと、逆恨みしたりするなよ?まさか、たかだか伯爵令嬢のくせにこの最年少王国騎士副団長様に慰謝料を請求するとかみっともないことをするなんて言わないよな?自分が余計に惨めになるだけだからやめておいた方が懸命だぜ。じゃあな」
そうして振り向きもせずにその場を立ち去ってしまった彼の後ろ姿を、私はただ黙って見ていたのだった。
***
数日後、ジュドーは将軍の元へ呼び出された。なぜか、婚約者と共に。
ジュドーは意気揚々と扉を開けた。自分を認めてくれた将軍にサリフィ公爵令嬢を紹介したらきっと喜んで祝福してくれるだろう。なにせ俺は、最年少王国騎士副団長に選ばれた男なのだからーーーー。
「お前はクビだ、ジュドー。もう騎士団の人間だとは認めない」
「は?」
開口一番に言われたのは解雇通達だった。
意味がわからずにいると、将軍は眉間に皺を寄せて深いため息をつく。「とんでもない事をしてくれたな」と呟きながら。
「……確か、婚約者を連れて来いと連絡したはずだが、その令嬢は誰だ?お前の婚約者はタナトス伯爵令嬢だったはずでは?」
「えっ、あっ。彼女は……俺の新しい婚約者です!サリフィは公爵令嬢で金髪碧眼の素晴らしい美女でしょう?あんな伯爵令嬢などより俺に相応しいと思いまして!」
きっと褒められる。そう思って一歩前に出た途端、ジュドーの頬に固く握り締められた拳がめり込みその体は壁へと吹っ飛んだ。それを見たサリフィは理由もわからぬままガタガタと震えていた。
「とんでもないことをしてくれたな!お前のせいでこの国が亡びる所だったんだぞ……!」
「お、俺を認めてくれたのでは……」
「あぁ、認めたさ。それもこれもお前がアリス・タナトスの婚約者だったからだ。あの方の婚約者が男爵令息な上にただの下級騎士では申し訳ないし、だが爵位を簡単に上げる事もできない。それにお前も真実を知った時に肩身が狭いだろうと思って、せめて俺の権限で出来る事を全てやってやったのに……恩を仇で返しやがって!
まぁいい、それはもういい。なんとか説き伏せる事が出来たからな。これは幸運だ。本当ならこの国の住民全てが犠牲になるはずが、お前ひとつで済んだんだから。
お待たせ致しました。ーーーーアリス様」
そう言って将軍がある方向に頭を下げる。つられるようにそちらに視線を向けると、そこにはいつの間にかアリスが立っていた。なぜたかだか伯爵令嬢に将軍が頭を下げているのか。ジュドーは将軍が何を言っているのか何ひとつわからなかった。
すると、アリスがゆっくりと薄い唇を開く。いつもならなんとも思わないその唇の動きが、今はやけに艷やかに見える。
「……私の初めてのわがままだったの。本当なら疫病によりこの国は滅びるはずだったのだけど、あなたを好きになってしまったから助けたかったの。あなたは優しい人だったから自分だけ助かっても喜ばないと思ってこの国の人間全部を助けてって……。お父様はわがままを聞く代わりにひとつ試練を与えられたわ。それは、私があなたと結婚すること。あなたが私を愛してくれたならお父様は私に人間としてこの国で暮らすことを許して下さると約束してくれたの。そして、私が暮らす国は決して滅びることはないと」
「は?な、何を言って……」
「本当ならあなたと同じ爵位の男爵家になりたかったのだけど、さすがに伯爵家までしかお許しが出なくて……せっかくプロポーズしやすいようにって将軍が気を利かせてくれたのに、こんな結果になって残念だわ」
「だから、なにをーーーー」
「昔……とても幼い頃にね、気まぐれにこの国にやってきた時に小さな紳士に出会ったのよ。その紳士は花を枯らした私に命の大切さを教えてくれたの。それまで私にそんな風に接してくれる人はいなかったから私はすぐにその紳士に恋をしたわ。そんな紳士が、国ごと滅びてしまうとわかってジッとしてられなかったの。だから、お父様にお願いをしてこの国の国王や将軍にも協力してもらったのにーーーー。でもね、もういいの。私には普通の結婚なんて無理だったのよ。所詮、ただの夢。それにわかったのよ……愛は、奪うものだって。私の愛は奪われた……それなら、奪い返せばいいって……!」
そう言ったアリスの瞳が、いつもの地味な赤茶色から妖しく光る金色へと変貌しーーーージュドーの瞳からは光が失われたのだった。
アリスは幸せな夢を見る。その手には愛しい人の魂がひとつ。もう愛を語ってもらうことは出来ないけれど、転生することも消滅すること許されぬ姿となったジュドーは、永遠にアリスのモノとなった。
「可愛い我が娘よ。本当にそんな魂ひとつにあの国全部の魂以上の価値があるのかい?」
黒マントを頭からすっぽりと被った骸骨がため息を付いた。その白く細い骨の指で握った大きな鎌をつまらなそうに見つめる。
「せっかく、全員惨殺してやろうと張り切っていたのに……」
「あら、お父様。コレは私の大切な魂なのよ?それに、どうせ私がいなくなったら数年もしないうちにまた疫病が流行り出すわ。お楽しみは後に残しておかなきゃ……」
だって、その時には私から彼を奪おうとしたあの女や、役立たずだった国王や将軍もぜーんぶ死んじゃうんだから。あぁ、どうせなら最も苦しんで死ぬような疫病に変更しておこうかしら。そうだわ!あの女だけは、体が腐りながら永遠に生きるようにして私のペットにしたいわ!……それが、今の私の夢なの。
ここは死の国。人間の死を司り操る死の神が住まう国だ。
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