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第八話 嫉妬
しおりを挟む「ふぁあ~」と可愛らしいあくびをするアイリスを見てヨハクは、もうそんな時間かとスマホを見ると時刻は21時を回っていた。寝るには少々早い気がするが、アイリスは目をしぱしぱさせている。
こんな早い時間に眠くなるなんてアイリスの姿にあった年相応な感じにヨハクはなんだか、安心感を覚えた。
「ヨハク、そこに座りなさい」
長いまつ毛が伏せられ、黄色の虹彩は半分以上隠れている。一見不機嫌そうにも思えるが、単に眠いのだろう。ヨハクは素直にアイリスに指示されたように座った。
すると、
「えっ、ああアイリス?!」
「何よ、静かにしなさい」
アイリスは、なんとヨハクの体をベット代わりに使う気のようだ。膝の上に座り、体を預けてきた。太ももにアイリスの冷たい体温と女の子特有の柔らかさにを感じ、眼下にはアイリスの鮮やかな藍紫色の長髪からメッシュのように入った金髪の前髪が映り、そこからふわりとシナモンを思わせるさわやかな甘い香りが立ち込めていた。
その柔らかそうな髪に顔を埋めて鼻腔から肺いっぱいににおいを嗅ぎたい衝動に駆られ、思わず顔を背けた。
これは色々とまずいな、とヨハクが思ったとき、あの~という声にびくりと背を震わせ、振り返ると、
「ふぁっ?! あっ、すみません。驚かせてしまいましたか」
「いや、こちらこそ」
目の前には小豆が立っていた。今は蛇を出していないようで普通の、いやかなり可愛い女子中学生のように思えた。
「アイリスちゃんはおねむですか?」
「うん、そうみたい」
「でしたら、私が使っていたステージのほうをよかったら、使ってください」
「ステージ?」
小豆に指さされた方向に目を向けると半開きにカーテンが空いており、毛布などが置いてあるのが伺えた。
「ありがとう、でもそうすると小倉さんが」
「小豆、でいいですよ。ヨハク先輩」とパタパタと手を振りつつ、それにとつづけた。
「なにせ私の能力はアイリスちゃんの調子次第なところもありますから、しっかり休んでもらわないと」
うーん、そうか。でも、後輩の女子中学生を雑魚寝させるのも、とヨハクがいつもの優柔不断さを発揮していると、アイリスが身じろぎし、半目を開けた。
「うるさい」と不機嫌そうに一言放った。
「ご、ごめんなさい。でもここよりあっちのほうがいいですよ。毛布もありますし」
アイリスは指さされたほうを一瞥すると、別にここでいいわと言いまた目を閉じた。
「それとヨハク」
「何かな、アイリス」
「なんかお尻に硬いのが当たって痛いんだけど」とアイリスが何気なくつぶやいた。
瞬間、世界が凍り付いたのをヨハクは感じた。
「えっと、」
「ヨハクせんぱぁい!」
ヨハクの言葉を遮るように小豆が可愛らしく声をかけてきた。
ヨハクが恐る恐るそちらを見ると、顔はにっこりと笑っているが、目は蛇の瞳孔のように見開かれ完全に笑っていない。
「アイリスちゃんとステージで寝ようと思います。いいですよね?」
LEDの光にキラキラと光る銀髪の毛先が今にも黄金の蛇となってこちらに噛みついてきそうなオーラを漂わせ有無を言わせないオーラにヨハクが頷こうとしたとき、
「どうしたの?」
「あ、朝霞さん?!」
「何か揉めているみたいだけど、何かあったの?」
そう心配そうに小首をかしげられ、ヨハクはなんてタイミングで朝霞さんが!と心臓が跳ね上がる。いつもならなんと可愛らしいのかと顔を赤めるところだが、、今は朝霞さんに誤解されないようにと精一杯だった。
「はい、今はヨハク先輩と」
「いや、別に! なんでも、ないよ?」
ヨハクは小豆を遮るように声をあげた。
それに小豆は見開かれた瞳孔のままに、訝しめに半目でこちらを見て、小百合はそう……と思案気に唇に手を当てた。
「何かあったら、言ってね。立花君、私は小豆ちゃんや立花君みたいに特別な力はないから、何も出来ないから」
「そんなことないよ」
朝霞さんは、そこに居てくれるだけでいいから、と心の中でつづけた。
「本当にそうだよ。だから言ってね、私に出来ることだったらなんでもするから」
そう小百合に微笑みかけられて、ヨハクの脳は完全に沸騰した。
だめだ、だめだよ、朝霞さん。なんでもするなんて、ヨハクが池に餌を投げられた鯉のように口をパクパクとさせていると。
「何かトラブル?」
笹が会話に入ってきた。
「いえ、そういうわけでは明日の作戦では役に立てないので何かできたらと思って」
「まぁそんな気にすることないよ。って僕が言うことじゃないか、ねぇ立花君」
「えっあ、はい」
「確かに比重や危険なことはあるよ。でもみんなそれぞれ役割があって協力していかないといけないんだ、自分が役に立ってないなんて思わなくていいよ。明日は僕も行くからね。朝霞さんたちのバックアップには期待しているよ」
そう小百合に微笑みかける笹を見て、ヨハクは感心し、そして少し不快に思った。
自分がしどろもどろもになっているところを流暢に場を進めていくのが単純にすごいと思い、せっかく朝霞さんと話せているのに会話を取られたみたいな不快感がない交ぜいになった。
「はぁい、笹先輩。バックアップゥ~は怜奈にお任せくださいね!」
いつの間にか笹の背中からひょっこり顔を出すように現れた怜奈が右手を額に当て敬礼している。
「はっはは、期待している灰原さんも」
「もぅ、怜奈でいいですよ。笹先輩」
笹の腕を取り、ばっちりとウィンクをしている怜奈。
「明日の打ち合わせはこの辺で、ではアイリスちゃんを連れていきますね」
怜奈と笹のやりとりに付き合う気はないのか小豆がそういってきた。いままでのやりとりで毒気が抜かれたのか開いた瞳孔は閉じているが、目は相変わらず笑っていない。
「連れていくって?」
「はい、アイリスちゃんにちゃんと休んでもらおうとステージで寝てもらおうと」
「それはいいかもね、小豆ちゃんには僕の毛布を渡すよ」
「じゃあ、先輩には、れ・い・な・の、渡すね」
「いや僕はなくてもいいよ。夏だし」
「えっー、お腹冷やしちゃいますよ!」
「そうですね、私は怜奈と一緒に寝ますので。怜奈のは笹さんが使ってください」
「うっ!、まぁそういうことで」
「うるさぁい!」
アイリスの一喝で熱を帯びた空気が水をかけられたようにぴっしゃりと収まった。
「妖精たる私の眠りを妨げるなんていい度胸ね。美しいといっても所詮野花ね、私がキッチリと教育しないといけないようね!」
アイリスは、お尻のあたり先ほど硬くて痛いと言っていた部分に手を突っ込むとヨハクがホルスターに入れていた357マグナムを引っ張り出そうとしていた。
それを見て、小豆はじめ小百合たちは蜘蛛の子を散らすように去っていたのだった。
「ふんっ」と可愛らしくアイリスは鼻を鳴らして再び寝入ったのだった。
それを見てヨハクも動く機を逃してしまい、仕方なく眠ることにしたのだが、目を閉じてみると神経が過敏になっているのか視線を感じた。
目を開け、視線を感じたほうを見るとステージのカーテンが若干空いており、じっと見開かれた琥珀色の瞳と目があった。
ちょっとしたホラーだ。ヨハクは薄気味悪い思いを感じながら、手を後ろに回して何もしないよとアピールしてから眠ったのだった。
こんな早い時間に眠くなるなんてアイリスの姿にあった年相応な感じにヨハクはなんだか、安心感を覚えた。
「ヨハク、そこに座りなさい」
長いまつ毛が伏せられ、黄色の虹彩は半分以上隠れている。一見不機嫌そうにも思えるが、単に眠いのだろう。ヨハクは素直にアイリスに指示されたように座った。
すると、
「えっ、ああアイリス?!」
「何よ、静かにしなさい」
アイリスは、なんとヨハクの体をベット代わりに使う気のようだ。膝の上に座り、体を預けてきた。太ももにアイリスの冷たい体温と女の子特有の柔らかさにを感じ、眼下にはアイリスの鮮やかな藍紫色の長髪からメッシュのように入った金髪の前髪が映り、そこからふわりとシナモンを思わせるさわやかな甘い香りが立ち込めていた。
その柔らかそうな髪に顔を埋めて鼻腔から肺いっぱいににおいを嗅ぎたい衝動に駆られ、思わず顔を背けた。
これは色々とまずいな、とヨハクが思ったとき、あの~という声にびくりと背を震わせ、振り返ると、
「ふぁっ?! あっ、すみません。驚かせてしまいましたか」
「いや、こちらこそ」
目の前には小豆が立っていた。今は蛇を出していないようで普通の、いやかなり可愛い女子中学生のように思えた。
「アイリスちゃんはおねむですか?」
「うん、そうみたい」
「でしたら、私が使っていたステージのほうをよかったら、使ってください」
「ステージ?」
小豆に指さされた方向に目を向けると半開きにカーテンが空いており、毛布などが置いてあるのが伺えた。
「ありがとう、でもそうすると小倉さんが」
「小豆、でいいですよ。ヨハク先輩」とパタパタと手を振りつつ、それにとつづけた。
「なにせ私の能力はアイリスちゃんの調子次第なところもありますから、しっかり休んでもらわないと」
うーん、そうか。でも、後輩の女子中学生を雑魚寝させるのも、とヨハクがいつもの優柔不断さを発揮していると、アイリスが身じろぎし、半目を開けた。
「うるさい」と不機嫌そうに一言放った。
「ご、ごめんなさい。でもここよりあっちのほうがいいですよ。毛布もありますし」
アイリスは指さされたほうを一瞥すると、別にここでいいわと言いまた目を閉じた。
「それとヨハク」
「何かな、アイリス」
「なんかお尻に硬いのが当たって痛いんだけど」とアイリスが何気なくつぶやいた。
瞬間、世界が凍り付いたのをヨハクは感じた。
「えっと、」
「ヨハクせんぱぁい!」
ヨハクの言葉を遮るように小豆が可愛らしく声をかけてきた。
ヨハクが恐る恐るそちらを見ると、顔はにっこりと笑っているが、目は蛇の瞳孔のように見開かれ完全に笑っていない。
「アイリスちゃんとステージで寝ようと思います。いいですよね?」
LEDの光にキラキラと光る銀髪の毛先が今にも黄金の蛇となってこちらに噛みついてきそうなオーラを漂わせ有無を言わせないオーラにヨハクが頷こうとしたとき、
「どうしたの?」
「あ、朝霞さん?!」
「何か揉めているみたいだけど、何かあったの?」
そう心配そうに小首をかしげられ、ヨハクはなんてタイミングで朝霞さんが!と心臓が跳ね上がる。いつもならなんと可愛らしいのかと顔を赤めるところだが、、今は朝霞さんに誤解されないようにと精一杯だった。
「はい、今はヨハク先輩と」
「いや、別に! なんでも、ないよ?」
ヨハクは小豆を遮るように声をあげた。
それに小豆は見開かれた瞳孔のままに、訝しめに半目でこちらを見て、小百合はそう……と思案気に唇に手を当てた。
「何かあったら、言ってね。立花君、私は小豆ちゃんや立花君みたいに特別な力はないから、何も出来ないから」
「そんなことないよ」
朝霞さんは、そこに居てくれるだけでいいから、と心の中でつづけた。
「本当にそうだよ。だから言ってね、私に出来ることだったらなんでもするから」
そう小百合に微笑みかけられて、ヨハクの脳は完全に沸騰した。
だめだ、だめだよ、朝霞さん。なんでもするなんて、ヨハクが池に餌を投げられた鯉のように口をパクパクとさせていると。
「何かトラブル?」
笹が会話に入ってきた。
「いえ、そういうわけでは明日の作戦では役に立てないので何かできたらと思って」
「まぁそんな気にすることないよ。って僕が言うことじゃないか、ねぇ立花君」
「えっあ、はい」
「確かに比重や危険なことはあるよ。でもみんなそれぞれ役割があって協力していかないといけないんだ、自分が役に立ってないなんて思わなくていいよ。明日は僕も行くからね。朝霞さんたちのバックアップには期待しているよ」
そう小百合に微笑みかける笹を見て、ヨハクは感心し、そして少し不快に思った。
自分がしどろもどろもになっているところを流暢に場を進めていくのが単純にすごいと思い、せっかく朝霞さんと話せているのに会話を取られたみたいな不快感がない交ぜいになった。
「はぁい、笹先輩。バックアップゥ~は怜奈にお任せくださいね!」
いつの間にか笹の背中からひょっこり顔を出すように現れた怜奈が右手を額に当て敬礼している。
「はっはは、期待している灰原さんも」
「もぅ、怜奈でいいですよ。笹先輩」
笹の腕を取り、ばっちりとウィンクをしている怜奈。
「明日の打ち合わせはこの辺で、ではアイリスちゃんを連れていきますね」
怜奈と笹のやりとりに付き合う気はないのか小豆がそういってきた。いままでのやりとりで毒気が抜かれたのか開いた瞳孔は閉じているが、目は相変わらず笑っていない。
「連れていくって?」
「はい、アイリスちゃんにちゃんと休んでもらおうとステージで寝てもらおうと」
「それはいいかもね、小豆ちゃんには僕の毛布を渡すよ」
「じゃあ、先輩には、れ・い・な・の、渡すね」
「いや僕はなくてもいいよ。夏だし」
「えっー、お腹冷やしちゃいますよ!」
「そうですね、私は怜奈と一緒に寝ますので。怜奈のは笹さんが使ってください」
「うっ!、まぁそういうことで」
「うるさぁい!」
アイリスの一喝で熱を帯びた空気が水をかけられたようにぴっしゃりと収まった。
「妖精たる私の眠りを妨げるなんていい度胸ね。美しいといっても所詮野花ね、私がキッチリと教育しないといけないようね!」
アイリスは、お尻のあたり先ほど硬くて痛いと言っていた部分に手を突っ込むとヨハクがホルスターに入れていた357マグナムを引っ張り出そうとしていた。
それを見て、小豆はじめ小百合たちは蜘蛛の子を散らすように去っていたのだった。
「ふんっ」と可愛らしくアイリスは鼻を鳴らして再び寝入ったのだった。
それを見てヨハクも動く機を逃してしまい、仕方なく眠ることにしたのだが、目を閉じてみると神経が過敏になっているのか視線を感じた。
目を開け、視線を感じたほうを見るとステージのカーテンが若干空いており、じっと見開かれた琥珀色の瞳と目があった。
ちょっとしたホラーだ。ヨハクは薄気味悪い思いを感じながら、手を後ろに回して何もしないよとアピールしてから眠ったのだった。
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