31 / 57
第四話 人と上手く接することができないあなたへ
心から変わりたいから
しおりを挟む
「あら」
レジカウンターには、先ほど私がシフトを上がってから店番をしていた詩乃さんがいて、私たち二人の顔を見るとゆっくり微笑んだ。
「ただいま戻りました」
「おかえり~」
ただいまと、おかえりと。
たったこれだけの会話だったけれど、沙子を連れ戻すことができた私に、詩乃さんが「良かったね」と心の中で語りかけてくれるのが分かった。
思わず私も、「はい」と胸の奥で返事をした。詩乃さんのおかげです。女将のおかげで、私は宮脇沙子という女の子に、自分の過ちを許してもらうことができたのだと、もう一度彼女に感謝して。
それから沙子は、「こっち?」と階段の方を指さして私にそう聞いた。
「はい、そちらからお上りください」
私がそう指示すると、彼女はどことなく軽快な足取りで、タンタンと木製の階段を踏み鳴らし、二階に上がった。
そして沙子は二階のカウンター席に座る。
「これ、読み終わるまでどうぞ」
私は彼女に、オリジナルブレンドコーヒーを差し出した。高校生でブラックは飲めないかもしれないと思い、ミルクと砂糖を添えて。
「ありがとう」
コーヒーと、それからミルクも砂糖も受け取った彼女は、早速『かがみの孤城』の表紙を開いて読み始めた。
私は彼女が座っているカウンター席の後ろにあるソファに腰掛けて、彼女と同じオリジナルブレンドを啜りながら、沙子が小説を読み終えるのを待った。ただ待つだけの時間なのに、店内を流れる心地よいBGMを聞いてコーヒーを飲んでいるだけで、心が安らいだし、全然退屈だとも思わなかった。
そこからおよそ三時間。
ぱたん、と音がして振り返った私は、沙子が閉じた表紙の上に右手をそっと添えているのを見た。
「終わった」
大切な誰かからの手紙を読んだ後みたいに、充足感に満ちた声色だった。
沙子は、読了した『かがみの孤城』を大事そうに胸に抱えて、私のいるソファまで歩み寄り、たった一言、こう言ったのだ。
「闘わなくていい。あたし、もう、闘わなくていいんだ」
他の誰でもない自分に言い聞かせるような言葉なのに、瞳だけは私の方をじっと見据えている。
「はい。もう、闘わなくて、いいんです」
学校で友達との関係が上手くいかなくて引きこもりになってしまった中学生の女の子、こころ。
そんな彼女はある日、部屋にある鏡の中に吸い込まれ、城があり、自由に過ごすことができる世界にたどり着く。
そこにいたのは、自分と同じくらいの歳の七人の子どもたち。
共通していたのは、みんなそれぞれの現実で、学校に行けずに生きづらさを抱えていたということ。
「沙子さんみたいに、ちょっとでも生きづらいなって感じてる人は、たくさんいると思うんです」
鏡の世界には、どこかに宝物が眠っている。
それを見つけることが七人のミッションなのだが、鏡の世界での交流を通して、子どもたちは時にぶつかり合い、時に励まし合って過ごしてゆく。しかし、そんな子どもたち一人一人の現実には、大人でも解決できないような苦しい出来事がいっぱいあって。
その一つ一つのエピソードに触れた時、読者である私たちも、胸をぎゅっと掴まれたように苦しくなることがある。
それは、誰もが身に覚えのある出来事だから。
学校でいじめられたという経験こそないにしても、久しぶりに行った大学のサークルで、みんなの会話の輪の中に入れなかったり。
体育の授業で二人組になってと言われて、自分のバディが見つからなかったり。
異国の地に一人で放浪しに行って、言葉が通じなくて孤独に陥ったり。
そんな、誰しも感じ得る孤独感や寂しさがいっぱいに詰まったお話。
それだけでなく、登場人物たちの思わぬ関係が分かるラストには、感動せずにはいられない。
だからこそ、この物語を読んで欲しかったのだ。
きっと沙子ならばとても共感してくれるに違いないと思った。
それに。
「沙子さん」
「なに?」
「楽しかった、ですか? 『かがみの孤城』、私も女将も大好きなお話なんです。だから、ぜひ読んで欲しくて。だから、楽しんでくれたら嬉しいなって……」
彼女にそう聞いた時、本当は心臓がドキドキして止まらなかった。
「面白くなかった」って言われたらどうしようって思った。
「楽しかった! あたし、一冊の本を三時間で読み終わったことないもん」
年相応の明るい朗らかな声で彼女がそう言うのを聞いて、私は心からほっとした。
彼女にこの本を渡せて良かったと思う。
それから、私にこの本を思い出させてくれた詩乃さんに、ありがとうと思う。
「あたし、今から美容室、行ってきます!」
「え?」
突然彼女が「美容室」なんて言い出すものだから、私は驚く。
「だってあたし、こんな髪じゃなくて、本当は普通の黒髪がいいもん。そっちの方が、自分らしくて好き」
この時私は初めて、宮脇沙子という人物のことが分かった気がした。
素朴で素直。
だからこそ嘘がつけなくて、人間関係で手こずってしまったのだろう。
けれど、そんな彼女を、私はもっと見たいと思う。
「そっか。あ、でも美容室はもう閉まってると思うから、明日にしてくださいね」
「分かった! 明日、あたし、自分になるよ。変わってくる、心から」
心から変わりたいって思う?
私のお節介を、彼女は心で受け止めてくれていた。
それが嬉しくて。
「ありがとう、本当に」
私の「ありがとう」に、沙子は首を傾げて不思議そうな顔をしていたのだけれど。
私は彼女に、私の大好きな物語を受け取ってくれたことを、心から感謝している。
人と上手く接することができないあなたへ。
辻村深月著『かがみの孤城』はいかがでしょう?
レジカウンターには、先ほど私がシフトを上がってから店番をしていた詩乃さんがいて、私たち二人の顔を見るとゆっくり微笑んだ。
「ただいま戻りました」
「おかえり~」
ただいまと、おかえりと。
たったこれだけの会話だったけれど、沙子を連れ戻すことができた私に、詩乃さんが「良かったね」と心の中で語りかけてくれるのが分かった。
思わず私も、「はい」と胸の奥で返事をした。詩乃さんのおかげです。女将のおかげで、私は宮脇沙子という女の子に、自分の過ちを許してもらうことができたのだと、もう一度彼女に感謝して。
それから沙子は、「こっち?」と階段の方を指さして私にそう聞いた。
「はい、そちらからお上りください」
私がそう指示すると、彼女はどことなく軽快な足取りで、タンタンと木製の階段を踏み鳴らし、二階に上がった。
そして沙子は二階のカウンター席に座る。
「これ、読み終わるまでどうぞ」
私は彼女に、オリジナルブレンドコーヒーを差し出した。高校生でブラックは飲めないかもしれないと思い、ミルクと砂糖を添えて。
「ありがとう」
コーヒーと、それからミルクも砂糖も受け取った彼女は、早速『かがみの孤城』の表紙を開いて読み始めた。
私は彼女が座っているカウンター席の後ろにあるソファに腰掛けて、彼女と同じオリジナルブレンドを啜りながら、沙子が小説を読み終えるのを待った。ただ待つだけの時間なのに、店内を流れる心地よいBGMを聞いてコーヒーを飲んでいるだけで、心が安らいだし、全然退屈だとも思わなかった。
そこからおよそ三時間。
ぱたん、と音がして振り返った私は、沙子が閉じた表紙の上に右手をそっと添えているのを見た。
「終わった」
大切な誰かからの手紙を読んだ後みたいに、充足感に満ちた声色だった。
沙子は、読了した『かがみの孤城』を大事そうに胸に抱えて、私のいるソファまで歩み寄り、たった一言、こう言ったのだ。
「闘わなくていい。あたし、もう、闘わなくていいんだ」
他の誰でもない自分に言い聞かせるような言葉なのに、瞳だけは私の方をじっと見据えている。
「はい。もう、闘わなくて、いいんです」
学校で友達との関係が上手くいかなくて引きこもりになってしまった中学生の女の子、こころ。
そんな彼女はある日、部屋にある鏡の中に吸い込まれ、城があり、自由に過ごすことができる世界にたどり着く。
そこにいたのは、自分と同じくらいの歳の七人の子どもたち。
共通していたのは、みんなそれぞれの現実で、学校に行けずに生きづらさを抱えていたということ。
「沙子さんみたいに、ちょっとでも生きづらいなって感じてる人は、たくさんいると思うんです」
鏡の世界には、どこかに宝物が眠っている。
それを見つけることが七人のミッションなのだが、鏡の世界での交流を通して、子どもたちは時にぶつかり合い、時に励まし合って過ごしてゆく。しかし、そんな子どもたち一人一人の現実には、大人でも解決できないような苦しい出来事がいっぱいあって。
その一つ一つのエピソードに触れた時、読者である私たちも、胸をぎゅっと掴まれたように苦しくなることがある。
それは、誰もが身に覚えのある出来事だから。
学校でいじめられたという経験こそないにしても、久しぶりに行った大学のサークルで、みんなの会話の輪の中に入れなかったり。
体育の授業で二人組になってと言われて、自分のバディが見つからなかったり。
異国の地に一人で放浪しに行って、言葉が通じなくて孤独に陥ったり。
そんな、誰しも感じ得る孤独感や寂しさがいっぱいに詰まったお話。
それだけでなく、登場人物たちの思わぬ関係が分かるラストには、感動せずにはいられない。
だからこそ、この物語を読んで欲しかったのだ。
きっと沙子ならばとても共感してくれるに違いないと思った。
それに。
「沙子さん」
「なに?」
「楽しかった、ですか? 『かがみの孤城』、私も女将も大好きなお話なんです。だから、ぜひ読んで欲しくて。だから、楽しんでくれたら嬉しいなって……」
彼女にそう聞いた時、本当は心臓がドキドキして止まらなかった。
「面白くなかった」って言われたらどうしようって思った。
「楽しかった! あたし、一冊の本を三時間で読み終わったことないもん」
年相応の明るい朗らかな声で彼女がそう言うのを聞いて、私は心からほっとした。
彼女にこの本を渡せて良かったと思う。
それから、私にこの本を思い出させてくれた詩乃さんに、ありがとうと思う。
「あたし、今から美容室、行ってきます!」
「え?」
突然彼女が「美容室」なんて言い出すものだから、私は驚く。
「だってあたし、こんな髪じゃなくて、本当は普通の黒髪がいいもん。そっちの方が、自分らしくて好き」
この時私は初めて、宮脇沙子という人物のことが分かった気がした。
素朴で素直。
だからこそ嘘がつけなくて、人間関係で手こずってしまったのだろう。
けれど、そんな彼女を、私はもっと見たいと思う。
「そっか。あ、でも美容室はもう閉まってると思うから、明日にしてくださいね」
「分かった! 明日、あたし、自分になるよ。変わってくる、心から」
心から変わりたいって思う?
私のお節介を、彼女は心で受け止めてくれていた。
それが嬉しくて。
「ありがとう、本当に」
私の「ありがとう」に、沙子は首を傾げて不思議そうな顔をしていたのだけれど。
私は彼女に、私の大好きな物語を受け取ってくれたことを、心から感謝している。
人と上手く接することができないあなたへ。
辻村深月著『かがみの孤城』はいかがでしょう?
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
【完結】召しませ神様おむすび処〜メニューは一択。思い出の味のみ〜
四片霞彩
キャラ文芸
【第6回ほっこり・じんわり大賞にて奨励賞を受賞いたしました🌸】
応援いただいた皆様、お読みいただいた皆様、本当にありがとうございました!
❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.
疲れた時は神様のおにぎり処に足を運んで。店主の豊穣の神が握るおにぎりが貴方を癒してくれる。
ここは人もあやかしも神も訪れるおむすび処。メニューは一択。店主にとっての思い出の味のみ――。
大学進学を機に田舎から都会に上京した伊勢山莉亜は、都会に馴染めず、居場所のなさを感じていた。
とある夕方、花見で立ち寄った公園で人のいない場所を探していると、キジ白の猫である神使のハルに導かれて、名前を忘れた豊穣の神・蓬が営むおむすび処に辿り着く。
自分が使役する神使のハルが迷惑を掛けたお詫びとして、おむすび処の唯一のメニューである塩おにぎりをご馳走してくれる蓬。おにぎりを食べた莉亜は心を解きほぐされ、今まで溜めこんでいた感情を吐露して泣き出してしまうのだった。
店に通うようになった莉亜は、蓬が料理人として致命的なある物を失っていることを知ってしまう。そして、それを失っている蓬は近い内に消滅してしまうとも。
それでも蓬は自身が消える時までおにぎりを握り続け、店を開けるという。
そこにはおむすび処の唯一のメニューである塩おにぎりと、かつて蓬を信仰していた人間・セイとの間にあった優しい思い出と大切な借り物、そして蓬が犯した取り返しのつかない罪が深く関わっていたのだった。
「これも俺の運命だ。アイツが現れるまで、ここでアイツから借りたものを守り続けること。それが俺に出来る、唯一の贖罪だ」
蓬を助けるには、豊穣の神としての蓬の名前とセイとの思い出の味という塩おにぎりが必要だという。
莉亜は蓬とセイのために、蓬の名前とセイとの思い出の味を見つけると決意するがーー。
蓬がセイに犯した罪とは、そして蓬は名前と思い出の味を思い出せるのかーー。
❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.
※ノベマに掲載していた短編作品を加筆、修正した長編作品になります。
※ほっこり・じんわり大賞の応募について、運営様より許可をいただいております。

包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~
吉沢 月見
恋愛
ひたすら妻を溺愛する夫は50歳の仕事人間の服飾デザイナー、新妻は23歳元モデル。
結婚をして、毎日一緒にいるから、君を愛して君に愛されることが本当に嬉しい。
何もできない妻に料理を教え、君からは愛を教わる。
皇太后(おかあ)様におまかせ!〜皇帝陛下の純愛探し〜
菰野るり
キャラ文芸
皇帝陛下はお年頃。
まわりは縁談を持ってくるが、どんな美人にもなびかない。
なんでも、3年前に一度だけ出逢った忘れられない女性がいるのだとか。手がかりはなし。そんな中、皇太后は自ら街に出て息子の嫁探しをすることに!
この物語の皇太后の名は雲泪(ユンレイ)、皇帝の名は堯舜(ヤオシュン)です。つまり【後宮物語〜身代わり宮女は皇帝陛下に溺愛されます⁉︎〜】の続編です。しかし、こちらから読んでも楽しめます‼︎どちらから読んでも違う感覚で楽しめる⁉︎こちらはポジティブなラブコメです。
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
裏吉原あやかし語り
石田空
キャラ文芸
「堀の向こうには裏吉原があり、そこでは苦界の苦しみはないよ」
吉原に売られ、顔の火傷が原因で年季が明けるまで下働きとしてこき使われている音羽は、火事の日、遊女たちの噂になっている裏吉原に行けると信じて、堀に飛び込んだ。
そこで待っていたのは、人間のいない裏吉原。ここを出るためにはどのみち徳を積まないと出られないというあやかしだけの街だった。
「極楽浄土にそんな簡単に行けたら苦労はしないさね。あたしたちができるのは、ひとの苦しみを分かつことだけさ」
自称魔女の柊野に拾われた音羽は、裏吉原のひとびとの悩みを分かつ手伝いをはじめることになる。
*カクヨム、エブリスタ、pixivにも掲載しております。
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
京都に修学旅行に行ったら、異世界に着いていました ~矢頭くんと私の異世界放流記~
菱沼あゆ
ファンタジー
修学旅行で京都に行った紅井水門(あかい みなと)。
謎の鳥居の向こうに引きずり込まれたそこは異世界だった。
ゾンビに襲われ、水門は叫ぶ。
「矢頭(やとう)くん、助けてっ」
優等生で学校一のイケメン、矢頭が召喚された。
「お前、なんで俺を呼んだ~っ」
「え? クラス委員だから」
チート能力、ヤンキーを得た矢頭と水門は元の世界に帰るため、転移の鳥居を求め、異世界を旅する――。
(小説家になろうでも公開しています。)
不埒な社長と熱い一夜を過ごしたら、溺愛沼に堕とされました
加地アヤメ
恋愛
カフェの新規開発を担当する三十歳の真白。仕事は充実しているし、今更恋愛をするのもいろいろと面倒くさい。気付けばすっかり、おひとり様生活を満喫していた。そんなある日、仕事相手のイケメン社長・八子と脳が溶けるような濃密な一夜を経験してしまう。色恋に長けていそうな極上のモテ男とのあり得ない事態に、きっとワンナイトの遊びだろうとサクッと脳内消去するはずが……真摯な告白と容赦ないアプローチで大人の恋に強制参加!? 「俺が本気だってこと、まだ分からない?」不埒で一途なイケメン社長と、恋愛脳退化中の残念OLの蕩けるまじラブ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる