上 下
56 / 110
第一章 ~第三ウェーブ~

56話 圧倒!

しおりを挟む
 まずはダークマター、全部まとめて私に従え!

「なっ、なんだ!? ダークマターが……」

「隊長、ダークマターが使えません!」

「俺もです! 一体どうなってるんだ!?」

 よし、全員ダークマターを使えなくなったみたいだね。
 これで戦いは強制終了だ。

「くそっ、だったら銃だ! お前等──」

 させるわけないでしょ、ゴミ溜りをまとめて拘束!

「ぐっ! ぐうぅっ、動けない!?」

「隊長、体が動きません!」

「拘束されている? 馬鹿な!!」

 よしよし、ゴミ溜りの動きは封じた。
 これでお姫ちゃんが捕まっちゃう心配はなくなったね。

「なんですの? 一体何が起きてますの!?」

「大丈夫だよ、お姫ちゃんは下がって休んでてね」

「はい……って、お姫ちゃん!?」

 おっと、つい勢いでお姫ちゃんって呼んじゃったよ。
 まあいいか、別に悪口じゃないからね。

「そこの小娘! これは貴様の仕業か!!」

「うん? そうだけど、それが何か?」

「ふざけやがってガキが! さっさと離しやがれ!!」

「調子に乗るんじゃねえ! ちんちくりん!!」

 はぁ? ガキ? ちんちくりん?
 この体ってユイタソちゃんのものなんだけど、こいつ等ユイタソちゃんのことも悪く言ってるじゃん。
 普通にムカつく。

「クソガキ! さっさと──」

「うるさい! ちょっと黙って!!」

「何をむっ! むぐぅ!? むうぅ~」

 流石ダークマターは仕事が早い! 一瞬でゴミ溜りの口を塞いでくれた。
 さて、どうやってゴミ溜りを掃除しようかな?

「凄いですわ……ダークマターが完璧にコントロールされていますの……」

「うん、これくらい楽勝だよ!」

「楽勝? 強化スーツを相手に楽勝だなんて……信じられませんわ!」

 おや、私を見るお姫ちゃんの目がキラキラしてる。
 お姫ちゃん、もしかして私に惚れちゃった?
 ちょっとカッコつけすぎちゃったかな?
 
「──ソーラ──」

 またお嫁さんが増えちゃうかも。ふふっ、何人いても私は大歓迎だけどね!
 ダークマター分身で全員と──。

「ソーラ! ソーラ! しっかりするニャ!!」

「うふぁっ!?」

「ソーラ、突然ボーッとしてどうしたニャ? もしかしてダークマターを使いすぎタ? 疲れちゃっタ?」

「違いますよミィシャン、きっと変な妄想にふけっていたのですよ……」

 ぐうぅ……なぜバレている……。
 チコタン、もしかして私の心を読む能力を身につけた?

「とにかくソーラ、まずは奴らをなんとかしましょう」

「う、うん……そうだね」

 なんだか腑に落ちないけど、まずはゴミ溜りの処理だよね。
 さて、どうしようかな……。
 せっかくだから色々と実験してみようかな?

 あ、ちょっと思いついちゃったかも。
 よし決めた!

「皆、少し下がっててね」

 ダークマター、私の元に集まって……。
 集中して……集中……よし!

「ダークマター、やっちゃって!!」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

屑星の英雄はランプを擦る/対抗狙撃戦

二市アキラ(フタツシ アキラ)
SF
人造神グレーテルキューブによって惑星アークへ転送された地球人類は、惑星表面に設置された幾つかの巨大コロニーに分散して生き延びていた。中でも最大規模の人口を有するコロニー・エバーグリーンは、先住生物である昆爬虫類の侵攻から自らの生活圏を守る事に成功し着実にその領土を拡充しつつあった。  だがそれは表向きの話。歴史には様々な暗黒面がある。昆爬虫類と最前線で対峙する一人の若き軍人スパイナーが、英雄的行為によって戦場での壊滅的大打撃を回避した。 しかし彼は、軍上層部からある事実を隠蔽する為に、英雄の称号を与えられながらも強制退役させられていた。  ブロンズメダルの万能兵器コネクターを持つこの英雄スパイナーの渾名はロックロウ。  ロックロウが、しがない特別退役軍人年金の穴埋めに始めた始末屋稼業は、様々なトラブルを彼に運んで来るのだが、、。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

鉄錆の女王機兵

荻原数馬
SF
戦車と一体化した四肢無き女王と、荒野に生きる鉄騎士の物語。 荒廃した世界。 暴走したDNA、ミュータントの跳梁跋扈する荒野。 恐るべき異形の化け物の前に、命は無残に散る。 ミュータントに攫われた少女は 闇の中で、赤く光る無数の目に囲まれ 絶望の中で食われ死ぬ定めにあった。 奇跡か、あるいはさらなる絶望の罠か。 死に場所を求めた男によって助け出されたが 美しき四肢は無残に食いちぎられた後である。 慈悲無き世界で二人に迫る、甘美なる死の誘惑。 その先に求めた生、災厄の箱に残ったものは 戦車と一体化し、戦い続ける宿命。 愛だけが、か細い未来を照らし出す。

「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした

御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。 異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。 女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。 ――しかし、彼は知らなかった。 転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?

山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。 2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。 異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。 唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

処理中です...