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第一章 ~第三ウェーブ~

47話 宇宙一の友達

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「ふぅ、食べた~」

「お腹いっぱいだナ~」

 時刻はすっかり夜。
 今夜は住民の皆が、快適な宿と美味しい食事を用意してくれた。
 宇宙二日酔いも収まったし、まったりと夜を過ごせそう。

「ソーラもミィシャンもよく食べますね」

「明日はラハルを出発するから、沢山食べて元気をつけておかないとニャ」

「それにしてもあっという間でしたね、数日前ラハルに到着したばかりですのに」

「ホントにあっという間の数日だったね」

 短い間だったけど色々なことがあった。
 子供達は救うことが出来たし、ゴミクズも倒した……っていうかリサイクル出来た。
 体は取り戻せなかったけど、それよりも大切なものが守れたって感じかな。

 ただちょっと心残りが……聞いておきたいことが残ってるけどね……。

「チコタン、聞いてもいい?」

「はい、なんですか?」

「今回ラハルに来て、ユイタソちゃんの敵討ちは出来たと思うんだけど……」

「はい! ソーラのおかげで敵討ちが出来ました」

「それでね……えっと……その……」

 う……やっぱり聞くのは怖いかも。
 どうしよう……。

「チコタンは──」

「まだ自分の星には帰りませんよ?」

「えっ!?」

 先に言われちゃったよ……。
 帰らないのは嬉しいけど、なんだかチコタンの機嫌が悪そう?

「でもチコタン、敵討ちが出来たら星に帰るって言ってたから……」

「だから私が星に帰ると思っていたんですか? だとしたら怒りますよ?」

「怒る……?」

「怒るに決まっていますよ、なんのためにラハルまで来たと思っているんですか? ユイタソの敵討ちのためだけ? そんな訳ないじゃないですか、ソーラのためにここまで一緒に来たんですよ」

「私のために……」

「そうです、ソーラがいたからここまで来ることが出来たです。そして、ソーラのためにこれからも頑張れるのです。ソーラの体が元に戻るまでは一緒に決まっています」

「チコタン……」

 ヤバい、泣きそうだ。
 私が思っていた以上に、私って思われてたんだ。

「えっと、ミィシャンは……」

「ボクにも同じことを聞く気ニャ? だとしたら怒っちゃうニャ」

「ミィシャンまで……」

「ボクはソーラと一緒にいるのが楽しいんだ、もちろんチコタンもナ。二人のことが大好きなんだニャ、だから二人と一緒ならどこでもついていくニャ!」

 ううぅ……ミィシャン……嬉しいよ……。
 あ、ダメだ。
 泣いちゃう。

「ソーラ、目が真っ赤だナ」

「ソーラでも泣くことがあるのですね」

「ううぅ~……二人のせいだよぉ……二人とも大好きだよぉ……」

「はい、私も大好きですよ!」

「ボクも、大好きだニャ!」

 私は宇宙一の幸せ者だ、そして二人は宇宙一の仲間で友達だ。
 二人に出会えてホントによかった。

「さ、明日は朝から出発ですから、あまり遅くならないようにしないと」

「お腹いっぱいで眠くなっちゃったミャ」

「そうだね、そろそろ寝ようか」

 さあ、明日は出発だ。
 二人ともお休み、また明日ね。
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