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13話 市街地戦 その1

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「ドルト宰相、いらっしゃいますか?」
「おお、これはニッグ殿! お久しぶりですな。如何なされましたか?」

 アルビオン王国の首都、デイトナ。そこにあるロードスター宮殿の宰相の私室に現れた男が居た。ドルト宰相はニッグと呼ぶ男の姿を確認すると、読書を中断し、すぐに立ち上がる。

「ヨルムンガントの森の調査は我々、評議会メンバーで行うことになりました」
「なんと、評議会の方々が自らですか?」
「ええ、ハンニバルからの報告書を吟味した結果になります。私、ニッグ・コーストとエルメス・ブラウン、ランパード・グリーン。そして、サラ・ガーランドの4名での調査に決まりました」
「4名の評議会メンバーでの調査とは……頼もしいですな」

 ニッグ・コーストは挑発の黒髪を後ろで束ねており、赤く鋭い瞳をドルト宰相に向けていた。年齢で言えば、彼は20代後半であるが、立場的には宰相の上にくる人物だ。ただし、服装は黒づくめの街中を歩く程度の代物であり、とても位が高い人物には見えない。

「強大な魔物が発生している場合は非常に危険。バラクーダなどの既存の魔物も含めて数を減らして参ります」
「よろしくお願いいたします。評議会の方々に神の加護のあらんことを」
「ありがとうございます、ニッグ宰相。それでは、失礼いたします」

 深々と頭を下げたニッグはそのまま部屋を出て行った。

「まさか、天網評議会が動き出すとはな。それほどの危険性を考慮したというのか」

 ドルト宰相はニッグの出て行った後、静かに言葉を発した。





 場所は変わり、ランシール学園。

「ここは魔法で造られた仮想空間や。得意武器は基本的に何でも出せるで」
「原理がよくわからないけど……」

 市街地戦は開始され、詳細情報がない状態の智司とリリーはナイゼルに連れられて、近くの建物の中に隠れていた。その建物はコンサートホールなのか舞台とたくさんの椅子が備えられている。



 智司はよくわかっていないが、ナイゼルに言われた通り右手に武器のイメージを持って念じてみる。魔法による収束……淡い光が智司の右手を包み込んだ。

「おお、上手く行ったやん。こういうの慣れていれば、現実世界でも出せるようになるやろ」
「なるほど、そういう練習にもなるのか」

 バーチャルリアリティに似た現象ではあるが、現実の世界にも影響がある点では勉強になるということだ。智司が手に持っているのは、鞘だけでなく、刀身までが漆黒の剣だった。禍々しいオーラを放っており、一瞬場は凍り付いてしまう。

「またえらい真っ黒な剣やな……お前、これが得意武器なんか?」
「いや……これは……」

 魔神の剣とでも呼べばいいのか。仮想空間で創り出した物だけに、本来の破壊力は体現されていないが、無意識の内に智司は自らの秘めている武器を具現化させたのだ。

「このような剣は珍しいですね。どこかの民族剣ですか?」
「え? ま、まあ民族の剣みたいなものですかね……はは」
「なんか、歯切れ悪いわね、智司。別に隠すことでもないんでしょ?」

 リリーの言う通り、隠すことでもないが、智司としては剣の由来については話しづらかった。その為に、適当な地方の民族的な武器ということでその場は濁した。

「俺はとりあえず、棍棒やな。棍棒言うても、トロールが持ってる鈍器とは違うけどな」

 そう言いながらナイゼルが取り出した武器は細長い棒状の武器だ。棍棒という名称ではあるが、棘が付いているタイプではなく、シンプルな形状の物となっていた。そして、リリーはブーツを創り出し、それに履き替えていた。

「リリーの武器はブーツ?」
「ま、蹴り攻撃の威力を上げる為のね」

「なんや、ちょっとエロい攻撃やんけ」
「どこがよ。へんな妄想やめてよね」


 リリーは少し怒ったのか、ナイゼルの顔面目掛けて蹴りを繰り出した。加減の攻撃とはいえ、彼女はそれで1000オーバーの数値を叩き出したのだ。細く引き締まった長い脚は、ナイゼルの眼前でストップした。

そんな彼女は体操着の短パン姿ではあるが、どこかエッチな印象を受ける智司であった。

「喰らったらただでは済みそうにないな。期待してるで」
「あたりまえでしょ。それで? 作戦とかってどうするの?」
「それについては、私から」

 リリーの質問に対してはサラが回答とばかりに口を開いた。

「ビシャスの班が12人。教官率いる班が、教官を入れて8人。デルトの班が10人になります。私達は4人で、智司くんとリリーは市街地戦は初めてということは、皆が知っています。それを鑑み、シンプルに囮作戦がいいかと思いますが如何ですか?」

「それってつまり……俺とリリーが敵の攻撃を誘い出すってことですか?」
「ええ。あくまで囮作戦ですから、返り討ちにしていくことになります」

 ランキング1位のサラの言葉の為か、妙に納得してしまう智司とリリー。通常であれば否定の言葉の一つでも出て来るはすだが。この場では特に出す気にはならなかった。

「シンプルな作戦やけど、分かりやすくてええやん。ほな行こうか」
「いきなり行くのか?」
「そやで、ほら智司はおどおどした小動物のような態度で市街地を歩いていればええんや」
「小動物って……」

 智司は納得はしていなかったが、初心者である彼にはそれ以上の作戦はすぐには思いつかなかった。具現化させた剣はとりあえず消した状態でコンサートホールのような建物の外へと出る。


 市街地戦の部隊。近代的な建物が乱立した仮想空間は、まさに現実と変わらぬ造りで広がっていた。小さな瓦礫などが適度に破壊された状態で道端にも転がっており、まさに戦争の跡が垣間見える。痛覚を始めとした感覚器官も通常通りであり、とてつもない技術だ。



「この世界は凄いな……これが魔法による効果なのか」

 智司は街の荒れた歩道を歩きながら、魔法というものの素晴らしさを改めて感じ取っていた。世紀末を連想させる市街地である為に、この街に住みたいとは思わないが、とんでもない技術というのには変わりがない。心が晴れるようだ……彼の心は一瞬、その場所にはなかった。

 そんな隙だらけの智司を見逃さなかったのは、ビシャス率いる遠距離主体の銃撃部隊。狙いは素人の智司一人だ。智司の不意を突き、建物の屋上と前方、後方に12人が一斉に飛び出した。

「ちょっ! 智司、あぶない!!」

 敵が飛び出してくる直前に、背後から彼を見ていたリリーが声をあげるが、全ては遅かった。既に智司は隠れられる状態にはなっていない。

「よし! 今だ、撃て!」

 ビシャスの声に合わせるようにして、一斉に銃撃が智司を襲う。その弾丸のスピードはすさまじい速度であり、さらに12人からの違う方向からの一斉射撃だ。智司には防ぐ手立てなど、あるはずがなかった。

「風船とか割れたらアウトじゃなくて、良かったよ。多分、それだと守り切れなかった」
「えっ?」

 智司は弾丸を全て避けて……はいなかった。いくら彼でも全ての弾丸を不意を突かれて避け切ることはできなかったのだ。しかし、彼は平然としていた。

咄嗟に狙いを前方だけに定め突進を開始、瞬間的に前方に居た、5名の意識を奪った。現実世界であれば、骨折は免れない程の強烈な攻撃で。

「……なんや? 今の動きは……? それにあいつ、ピンピンしてないか?」

 智司の動きに対して、ナイゼルは意味がわかっていなかった。智司は前方からの弾丸は全て弾き飛ばしていたが、後方や上側からの弾丸の攻撃は直撃している。しかし、ダメージを受けている気配がないのだ。仮想空間内である為、実際は死亡したとしても現実には影響を与えない。しかし、痛みなどはデータとして感じるので、智司が明確な傷を負っていれば、それ相応の痛みとして残っていはずだ。

「ダメージ負ってないんでしょ。あれだけの銃撃受けて、ちょっと信じられないけど」
「その言葉一つで片づけていいんか? まあええ、とにかく他の奴ら仕留めるで!」

 奇襲を受けた智司のグループではあるが、智司の防御能力の高さに、敵は完全に動きが止まっている。その隙を逃す意味はなかった。リリーとナイゼルは智司の後方から銃撃した生徒たちの、さらに背後から接近し、気付かせる間もなく仕留めていく。

 ナイゼルの棒術とリリーの蹴撃により、気絶した生徒たちは強制的に現実世界へと戻って行った。

「よし、とりあえず終了やな。後は上のビシャスたちだけや」

 奇襲により智司の背後の生徒も一掃された。これで建物の屋上に残っているビシャスともう2人の生徒のみとなっていた。ナイゼルの表情は陽気に戻っており、既に勝ちを確信している。

「智司、大丈夫?」
「この通り、大丈夫だよ。奇襲された時はさすがに焦ったけど」
「なら、よかった。びっくりさせないでよね」
「ごめん。でもあれくらいの攻撃ならどうってことないよ」

 簡単に言ってのける智司。リリーは頭を抱えながら驚きを見せていた。とても簡単に捌ける攻撃などではないからだ。しかも、彼は攻撃を捌くときや、相手を倒すときは素手で行っており、禍々しい黒の剣は使用してしなかった。

「どういう身体しとんねん、お前は。しかも速度も目で追えんレベルやったぞ?」
「か、火事場の馬鹿力みたいなものだよ、ほら。俺も初戦で必死だしさ」
「火事場の馬鹿力ね~」


 智司は自らの力のことを驚かれるのは避けたかった。いや、正確には称賛されるのは歓迎だが、リリーやナイゼルの表情はへたをすると恐れているとも言えたのだ。智司としても折角できた友人に怖がられたくはない。

「上に居る人たちは、私が倒しておきます」

 そんな時、智司たちの後ろからサラの声が聞こえた。そして、彼女の周りには強烈な魔力の渦が生まれていく。

「不味い!! サラの奴が本気だ!」
「撃ちましょうか!?」
「無理だ! とにかく逃げるぞ!」

 ビシャスたちはすぐに屋上から退避して、智司達からは見えなくなった。だが、サラの魔力の渦は消えることはない。やがてその渦は精霊のような人型へと姿を変えた。

「では、お願いします」
「了解」
「しゃべった!?」

 智司とリリーの二人は同時に精霊が話したことに驚愕した。ナイゼルは既にわかっているのか、いつものままだが。

 そして、緑色の人型の精霊は弓を創り出し、風属性の強烈な魔力の矢を装填した。狙いは既に屋上から退避したビシャスたち。

「さようなら、永遠に」

 女性型なのか、精霊は可愛らしい言葉遣いでそう言うと、一気に風の矢を撃ち出す。その一撃は弧を描き、智司達からは視認できなかったが、狙いを定めたビシャス達を見事に撃ち抜いた。

大きな爆発音が聞こえ、ビシャスを含む生徒は現実世界への帰還を余儀なくされた。
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