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☆第七十一話 ピノッキオ+…?☆
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章太郎の目の前で、雪は素肌を露わにしてゆく。
雪女の肌は透き通るように白く滑らかで、視覚的に冷たさを感じさせながら、女性特有な温かい柔らかさも想像させる、不思議な肌艶だった。
「あら…私としたことが…」
原点の時代背景的には、女性の下着が存在していなかったからか、学校の制服時はともかく、家では下着を着けない雪。
なので白い衣を解いてしまうと、一糸まとわぬ裸身が現れるのだ。
純白の薄布で、慌てて裸を隠す。
「ふぅ…」
肌が隠れてホっとしながら、正直、残念な気持ちもある、健全な章太郎だ。
対して、雪の羞恥は。
「章太郎様のご指摘通り…私の衣は神通力の一つですから、脱衣をせずとも消去できましたものを…」
現代社会での生活で、入浴時などの脱衣という行為が習慣になっているらしく、神通力を使う事を忘れていたと、恥じていた。
「ぃや、そういう事では…」
「それでは…章太郎様、ご覧下さい。氷泳冷気…っ!」
綺麗な姿勢で、両腕を下方へ拡げた体勢となって神通力を称えると、脱いだ衣が光の粒となって消えて、更に周囲の空気が裸身の黒髪少女へと、集められてゆく。
「な、なんか、冷えてきた…!」
裸身から目を逸らしていた章太郎だけど、何やら初めて見せられる人外の術に強く興味を惹かれて、魅入ってしまっていた。
雪の白い裸身が水色に輝いて、足下からスネ、更にヒザから腿、そして腰の下着ラインまでを、覆い尽くす。
丸い美乳が水色の光に包まれると、光は粒になって散って、雪の神通力が完了をした。
「…ぉおおっ、これは…っ!」
この世界へ到着して、すぐに制服姿から変化をさせた白襦袢な雪が、裸身に繊細な氷の鱗を纏った人魚へと変化。
「ゆ、雪女なのに人魚っ?」
華奢なウエストから広い腰へのラインに沿って、滑らかな氷鱗が拡がっている。
雪自身の腰よりも少し拡がる鱗の腰左右には、氷の長いヒレが揺れていた。
腿よりも拡がった魚のシルエットは、雪の足下へ向かって綺麗に絞られていて、更に小さな腹ビレらしいヒレも、ヒラヒラしいる。
足下は優雅に拡がる尾ヒレが拡がっていて、後ろというか背面には、優雅な背ビレが立っていた。
平均的な乳房は氷の貝殻で隠されていて、黒髪の頭部には、魚のヒレを想像させる氷の髪飾りがキラめいている。
艶めく黒いサラサラヘアーを靡かせる、氷の人魚。
「如何でしょうか……」
「………」
章太郎は思わず、頭から尾ヒレの先までを、何度も視線往復させてしまったり。
「ぁの…私の姿、おかしいでしょうか…?」
無言な少年に、不安を感じたらしい。
「えっ、あっ、ぃやその…ふ、不思議だけど、綺麗だなぁって…」
見とれていた事を隠そうと取り繕ったけど、正直な感想しか出なかった。
「そ、そぅですか…?」
褒められた雪も、頬を赤く染めている。
そんな二人に、少女たちも考えた。
「うぅむ…ボクも、何か…」
「あたしも~、ちょっと考えようかな~」
「あ、有栖もで御座います…っ!」
雪の話によると、この神通力の使い方をお風呂で思いついて、ブーケたちに話したら西洋型の人魚スタイルに落ち着いたと言う。
「なるほど…。たしかに、人の頭+魚…とかな日本の人魚よりも、確実に西洋寄りだもんな…」
純和風な雪女の、西洋型な人魚コスプレは、ミスマッチ感も相まって、年頃少年の意識には妙にエッチに映っていた。
「それでは、章太郎様。海の探索へ、行って参ります」
「あ、うん。童話のキャラクターとは別に、普通にサメとかいるかも知れないから、無理な探索はしないように。危険を感じたら、直ぐに戻ってくるんだぞ。それと、童話では大きなサメは ゼベット爺さんを飲み込んだりしてるから、もし見つけても絶対に近づいちゃダメだからっ!」
「はい♡」
心配をする少年へ笑顔を魅せて、雪女というか雪人魚は、青い海へとダイビング。
水中雪女は人魚属性をフルに発揮して、肩から上を海面に出したまま、凄い速さで沖へと泳ぎ出て行った。
「速いなぁ…まあ、人語のマグロは 危険ではないと思うけど…」
広い海を見渡すと、水平線あたりに、帆を張った漁船が三隻ほど見える。
間違っても、あの漁師たちに捕まる事も無いだろう。
「この街がベネツィアで、チエリージャがいるんだから…まあこの世界は ピノッキオで確定なんだけど」
という、独り言っぽい話しかけを、ブーケたちは拾ってくれる。
「ショータロー、チエリージャとは 何者なのだ?」
「ああ、うん、それは」
知識欲を刺激されるこういう質問は、童話ヲタクな章太郎の大好物である。
ニッコニコな笑顔で、少年は解説開始。
「低年齢向けな童話では出てこない事も多いけど、ピノッキオは元々、ゼベット氏の親方に当たるチエリージャ氏が、言葉を話す桜の木を見つけるんだ。その木をゼベット氏に渡して――」
とか、無駄に熱の籠もった解説をしていたら、雪人魚が探索が帰ってきた。
「ぷぅ…ただいま戻りました」
「お帰り、雪」
海面から顔を出して息継ぎをした氷人魚の雪は、挨拶をするとそのまま海面からジャンプをして、章太郎たちの待つ陸地へと立つ。
「お帰りなさいませ、雪様」
「ごくろう様だったな」
「水泳~、楽しかった~?」
「うふふ…♪ それでは章太郎様、神通力を解除いたします」
「ああ…あっ!」
意味ありげな笑顔を見せた雪への了解をしてから、章太郎はハっと気付いた。
「ゆ、雪待ってっ――」
「氷泳解除~」
少年の制止も一足遅く、光輝いた黒髪人魚から、氷の鱗やヒレが光粒となって消失。
目の前で再び晒される、均整も美しい裸身に戸惑う章太郎をヨソに、雪の肌は水粒によって洗浄されて海水成分が流されて、水分が飛ばされて白い衣を纏った。
「ん…元に戻りました♪」
サラサラな黒い髪を靡かせながら、雪女が笑顔をくれる。
「あ、う、うん…」
真っ赤になって視線を逸らす章太郎に、雪は「?」な美顔を魅せていた。
「ゴホん…そ、それで、海の中に、サメとかいた?」
その為の探索である。
「あ、はい。それがですね…♪」
戻ってきた時と同じような、頬が上気した楽しげな笑顔の雪。
「? ど~したの~? あ、わかった! エビとか食べたんだ~!」
とか、美鶴が嬉しそうに羨ましそうに勘違いをしたり。
「いいえ~。ですが、サメは存在してました♪」
「やっぱりか。…で、あ、もしかして話せたの?」
楽しく会話ができたからニコニコしている。
嬉しそうな笑顔の理由を推察したら、それも違った。
「はい♪ お話はいたしましたのですが…なんとも可愛いらしいお友達が いらっしゃいまして~♡」
「友達…?」
ピノッキオのサメが会話出来るバージョンもレアだと思うけれど、更に友達が出てくるバージョンも、あるのだろうか。
とか、童話ヲタク少年は考える。
「サメの友達とは、どんな魚なのだ?」
ブーケも興味があるらしい。
「はい♪ 小さく黒色な 子供の魚でした♡ こんな…」
と、両掌の指先で、少女の首くらいの幅を作って、大きさを教えてくれる。
「へぇ~、ちっちゃいね~♪」
「そのサイズですと…主様の御夕飯の一品としては 不足に御座いますね…」
反応は様々だけど、それよりも、章太郎が引っかかった事は。
「小魚…? 雪、もしかして、その小魚の名前とか、聞いてる?」
慌てた感じの問いに、雪は笑顔で応えた。
「はい♪ すいみー という名前だそうです♪」
「スっ――スイミーだってぇっ!?」
思わず大声が出た。
「おぉっ…ショータロー、どうした突然」
「あーびっくりした~」
「章太郎様…?」
「主様、今宵は 魚料理を所望されますか?」
「え、あ、いや…さっき話したとおり、スイミーっていうのは、別の童話のキャラクターなんだ。ここはピノツキオの童話世界でほぼ確定なのに、別の世界のキャラクターが存在している…。って事になる…」
章太郎は、更に情報が欲しくて、雪へ問う。
スイミーは、家族を失って孤独になってしまった黒い小魚が、他の小魚と集まりスイミーが目となって大きな魚のシルエットを作り、生き延びる。
という物語だ。
「えっと…そのスイミーは、同じくらいの小魚とか、一緒にいなかった?」
「いいえ。ですが、大きなお優しいサメと一緒なので、安全に過ごしている。との事でした♪」
小魚の安全が確保されていて、少女たちには安心懸案の様子。
しかし章太郎には、不安材料でしかなかった。
「…ピノッキオの世界と、スイミーの物語が、変容している…?」
以前の童話世界転移とは、確実に何かが違っていた。
~第七十一話 終わり~
雪女の肌は透き通るように白く滑らかで、視覚的に冷たさを感じさせながら、女性特有な温かい柔らかさも想像させる、不思議な肌艶だった。
「あら…私としたことが…」
原点の時代背景的には、女性の下着が存在していなかったからか、学校の制服時はともかく、家では下着を着けない雪。
なので白い衣を解いてしまうと、一糸まとわぬ裸身が現れるのだ。
純白の薄布で、慌てて裸を隠す。
「ふぅ…」
肌が隠れてホっとしながら、正直、残念な気持ちもある、健全な章太郎だ。
対して、雪の羞恥は。
「章太郎様のご指摘通り…私の衣は神通力の一つですから、脱衣をせずとも消去できましたものを…」
現代社会での生活で、入浴時などの脱衣という行為が習慣になっているらしく、神通力を使う事を忘れていたと、恥じていた。
「ぃや、そういう事では…」
「それでは…章太郎様、ご覧下さい。氷泳冷気…っ!」
綺麗な姿勢で、両腕を下方へ拡げた体勢となって神通力を称えると、脱いだ衣が光の粒となって消えて、更に周囲の空気が裸身の黒髪少女へと、集められてゆく。
「な、なんか、冷えてきた…!」
裸身から目を逸らしていた章太郎だけど、何やら初めて見せられる人外の術に強く興味を惹かれて、魅入ってしまっていた。
雪の白い裸身が水色に輝いて、足下からスネ、更にヒザから腿、そして腰の下着ラインまでを、覆い尽くす。
丸い美乳が水色の光に包まれると、光は粒になって散って、雪の神通力が完了をした。
「…ぉおおっ、これは…っ!」
この世界へ到着して、すぐに制服姿から変化をさせた白襦袢な雪が、裸身に繊細な氷の鱗を纏った人魚へと変化。
「ゆ、雪女なのに人魚っ?」
華奢なウエストから広い腰へのラインに沿って、滑らかな氷鱗が拡がっている。
雪自身の腰よりも少し拡がる鱗の腰左右には、氷の長いヒレが揺れていた。
腿よりも拡がった魚のシルエットは、雪の足下へ向かって綺麗に絞られていて、更に小さな腹ビレらしいヒレも、ヒラヒラしいる。
足下は優雅に拡がる尾ヒレが拡がっていて、後ろというか背面には、優雅な背ビレが立っていた。
平均的な乳房は氷の貝殻で隠されていて、黒髪の頭部には、魚のヒレを想像させる氷の髪飾りがキラめいている。
艶めく黒いサラサラヘアーを靡かせる、氷の人魚。
「如何でしょうか……」
「………」
章太郎は思わず、頭から尾ヒレの先までを、何度も視線往復させてしまったり。
「ぁの…私の姿、おかしいでしょうか…?」
無言な少年に、不安を感じたらしい。
「えっ、あっ、ぃやその…ふ、不思議だけど、綺麗だなぁって…」
見とれていた事を隠そうと取り繕ったけど、正直な感想しか出なかった。
「そ、そぅですか…?」
褒められた雪も、頬を赤く染めている。
そんな二人に、少女たちも考えた。
「うぅむ…ボクも、何か…」
「あたしも~、ちょっと考えようかな~」
「あ、有栖もで御座います…っ!」
雪の話によると、この神通力の使い方をお風呂で思いついて、ブーケたちに話したら西洋型の人魚スタイルに落ち着いたと言う。
「なるほど…。たしかに、人の頭+魚…とかな日本の人魚よりも、確実に西洋寄りだもんな…」
純和風な雪女の、西洋型な人魚コスプレは、ミスマッチ感も相まって、年頃少年の意識には妙にエッチに映っていた。
「それでは、章太郎様。海の探索へ、行って参ります」
「あ、うん。童話のキャラクターとは別に、普通にサメとかいるかも知れないから、無理な探索はしないように。危険を感じたら、直ぐに戻ってくるんだぞ。それと、童話では大きなサメは ゼベット爺さんを飲み込んだりしてるから、もし見つけても絶対に近づいちゃダメだからっ!」
「はい♡」
心配をする少年へ笑顔を魅せて、雪女というか雪人魚は、青い海へとダイビング。
水中雪女は人魚属性をフルに発揮して、肩から上を海面に出したまま、凄い速さで沖へと泳ぎ出て行った。
「速いなぁ…まあ、人語のマグロは 危険ではないと思うけど…」
広い海を見渡すと、水平線あたりに、帆を張った漁船が三隻ほど見える。
間違っても、あの漁師たちに捕まる事も無いだろう。
「この街がベネツィアで、チエリージャがいるんだから…まあこの世界は ピノッキオで確定なんだけど」
という、独り言っぽい話しかけを、ブーケたちは拾ってくれる。
「ショータロー、チエリージャとは 何者なのだ?」
「ああ、うん、それは」
知識欲を刺激されるこういう質問は、童話ヲタクな章太郎の大好物である。
ニッコニコな笑顔で、少年は解説開始。
「低年齢向けな童話では出てこない事も多いけど、ピノッキオは元々、ゼベット氏の親方に当たるチエリージャ氏が、言葉を話す桜の木を見つけるんだ。その木をゼベット氏に渡して――」
とか、無駄に熱の籠もった解説をしていたら、雪人魚が探索が帰ってきた。
「ぷぅ…ただいま戻りました」
「お帰り、雪」
海面から顔を出して息継ぎをした氷人魚の雪は、挨拶をするとそのまま海面からジャンプをして、章太郎たちの待つ陸地へと立つ。
「お帰りなさいませ、雪様」
「ごくろう様だったな」
「水泳~、楽しかった~?」
「うふふ…♪ それでは章太郎様、神通力を解除いたします」
「ああ…あっ!」
意味ありげな笑顔を見せた雪への了解をしてから、章太郎はハっと気付いた。
「ゆ、雪待ってっ――」
「氷泳解除~」
少年の制止も一足遅く、光輝いた黒髪人魚から、氷の鱗やヒレが光粒となって消失。
目の前で再び晒される、均整も美しい裸身に戸惑う章太郎をヨソに、雪の肌は水粒によって洗浄されて海水成分が流されて、水分が飛ばされて白い衣を纏った。
「ん…元に戻りました♪」
サラサラな黒い髪を靡かせながら、雪女が笑顔をくれる。
「あ、う、うん…」
真っ赤になって視線を逸らす章太郎に、雪は「?」な美顔を魅せていた。
「ゴホん…そ、それで、海の中に、サメとかいた?」
その為の探索である。
「あ、はい。それがですね…♪」
戻ってきた時と同じような、頬が上気した楽しげな笑顔の雪。
「? ど~したの~? あ、わかった! エビとか食べたんだ~!」
とか、美鶴が嬉しそうに羨ましそうに勘違いをしたり。
「いいえ~。ですが、サメは存在してました♪」
「やっぱりか。…で、あ、もしかして話せたの?」
楽しく会話ができたからニコニコしている。
嬉しそうな笑顔の理由を推察したら、それも違った。
「はい♪ お話はいたしましたのですが…なんとも可愛いらしいお友達が いらっしゃいまして~♡」
「友達…?」
ピノッキオのサメが会話出来るバージョンもレアだと思うけれど、更に友達が出てくるバージョンも、あるのだろうか。
とか、童話ヲタク少年は考える。
「サメの友達とは、どんな魚なのだ?」
ブーケも興味があるらしい。
「はい♪ 小さく黒色な 子供の魚でした♡ こんな…」
と、両掌の指先で、少女の首くらいの幅を作って、大きさを教えてくれる。
「へぇ~、ちっちゃいね~♪」
「そのサイズですと…主様の御夕飯の一品としては 不足に御座いますね…」
反応は様々だけど、それよりも、章太郎が引っかかった事は。
「小魚…? 雪、もしかして、その小魚の名前とか、聞いてる?」
慌てた感じの問いに、雪は笑顔で応えた。
「はい♪ すいみー という名前だそうです♪」
「スっ――スイミーだってぇっ!?」
思わず大声が出た。
「おぉっ…ショータロー、どうした突然」
「あーびっくりした~」
「章太郎様…?」
「主様、今宵は 魚料理を所望されますか?」
「え、あ、いや…さっき話したとおり、スイミーっていうのは、別の童話のキャラクターなんだ。ここはピノツキオの童話世界でほぼ確定なのに、別の世界のキャラクターが存在している…。って事になる…」
章太郎は、更に情報が欲しくて、雪へ問う。
スイミーは、家族を失って孤独になってしまった黒い小魚が、他の小魚と集まりスイミーが目となって大きな魚のシルエットを作り、生き延びる。
という物語だ。
「えっと…そのスイミーは、同じくらいの小魚とか、一緒にいなかった?」
「いいえ。ですが、大きなお優しいサメと一緒なので、安全に過ごしている。との事でした♪」
小魚の安全が確保されていて、少女たちには安心懸案の様子。
しかし章太郎には、不安材料でしかなかった。
「…ピノッキオの世界と、スイミーの物語が、変容している…?」
以前の童話世界転移とは、確実に何かが違っていた。
~第七十一話 終わり~
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