【大正×異世界】妖に溺愛される軍曹は行く先々で狙われて、エッチな目にあう話【軍人】

ハヤイもち

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1章

妖との遭遇!戦闘開始

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久しぶりにシャバに出た気分だ。

男だらけの兵舎での長い集団生活、毎日のきつい訓練。
それらから離れて、のんびりと都を歩くのはそれだけで気持ちがいい。
それに今は堅苦しい軍服も脱ぎ、民間人に紛れるような服装をしていた。
襟シャツの上に着物を着ている俺は元の凡庸な顔立ちと相まって、
軍人には見えないだろう。

しかし、腰には刀を差し、小型のピストルも一丁胸ポケットに忍ばせている。

深呼吸をして、広い青空の下でぐっと伸びをすると、
解放された喜びから自然と笑顔になった。

「あまり、羽目を外しすぎないで」
「は、はいっ、申し訳ありません」

ぴしゃりと案外冷たい声で指摘され、
途端に俺はがちがちに姿勢を正した。
この人形のような冷たい雰囲気のの美青年は如月中尉。
しかし、今は彼も俺と同じようにうすい青の着物を羽織り、
はんなりとした様子で俺の隣を歩いている。

軍服を脱いでしまえば如月中尉も又軍人らには見えなかった。

「これから向かう場所はわかっていますか?」


はい、地図は覚えています。
実は昔この近くに遊びに行ったことがあるんですよ。
母がですね、結核になった時に療養所がこの近くにあって、
みんなに黙って一人で行ったんです。


「そうなんですね。お母様が、それで今は」

「ああ、母は俺が12の時に亡くなりました」

「申しわけありません。ぶしつけなことを聞いてしまいました」

「いや、そんなんじゃないですよ。もう昔のことですよ」

俺がからからと笑ったのと逆に、
如月中尉は黙り込んでしまった。

しまった、俺はまた考えなしに余計なことをしゃべってしまった。
気を付けないと。それにこれから敵地に行くんだし。

「ところで、妖は見たことがありますか?」


うーん、見たことがないと言えばうそになりますが、
なにせ小さい頃だったので、
ガキのたわごとだと言われると、何とも言えないのです


「ちなみにどんなものを見たんですか?」


まだ、本当に物心つく前のときです。
家の隅になにか小さな赤いものがあったんです。
よく見てみたらゆらゆら動いて、人の形になりました。
それが振り返ってこっちを見たと思ったら、
なんと一つ目だったんですよ


「それで?」


それだけですよ。おかっぱ頭の一つ目は俺が驚いたのを見ると
きゃははって笑って、俺をすり抜けて走っていったんです。
今考えると座敷童みたいですね。


「それは微笑ましい思い出ですね」


俺はあんな・・・、妖を使って何かできるなんて思えないんです。
本当に東の連中はあんな事件を起こしたのでしょうか?
それになんであんなひどいことを…


「佐倉軍曹は軍人らしくないのですね」

「えっ、あっ、うーむ」


バカにしたわけではありませんよ。
あなたはとてもやさしい人だと思ったのです。
その優しさは素晴らしいものですが、
それがあなたの足かせにならなければいいと思っただけです


如月中尉はそこで口を紡ぎ、そこからは険しい山道となった。
俺は如月中尉の意味深な言葉にちょっと引っ掛かりを覚えたが、
特に深く考えずもくもくと山道を登っていった。

「ここ、ですか?」

俺は山奥の林の中にぽつんと佇んだ古びたお堂を指さして
中尉に尋ねた。

「ええ、案内人とはこのお堂で落ち合う約束になっています」

「なんたってこんな山奥で?」

「とても人嫌いなんです。面倒ですが」


まぁ、そういうことなら仕方がないですね。
しかし、そろそろ日も落ちてきましたよ。
まだその、案内人は姿を現さないようですか?


「わかりません。何か不測の事態があったか、あるいは・・・」

そこまで言って中尉が口をつぐんだ。

「なにっ・・・!」
「しっ、あれを見なさい」

中尉が指したほうには、草葉の陰からこちらを見つめる
二つの赤い目があった。

怪しく光るそれは、二つ、四つ、八つと増えていく。

「危ないっ!」

「なっ!」

俺は何か考える前に体が動いていた。

その時、中尉に向かって巨大な毛むくじゃらの足が
凄まじい速さで伸びてきたのが見えた。

俺は中尉に向かってきた巨大な毛むくじゃらの足から
中尉を守るために庇っていた。

「っ!」

巨大な足の先端の尖った鋭い爪があり、
それが、俺の背中を切り裂いた。

だが、中尉はすぐに俺をひっつかんで放り投げたので、
爪は背中の生地をぱっくり裂き、皮膚をひっかいた程度ですんだ。

中尉が素早く抜いた刀で巨大な足を切り裂いた。
ぶしゃーっと真っ青な血しぶきが上がり、
その巨大な妖のようなものは
森の奥へと引っ込んでいった。

「これは、まずいですね。
一旦お堂に入りましょう!早く!」

中尉に促されながら、お堂の中に入った。
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