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2章 ユウトの開発日記
いなくなったユウト
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※※※ここからシュン視点です
ユウトがいつまでたっても学校に来ないので、生き物係の俺は
学校で飼っているうさぎの餌やりを一人でやらないといけなかった。
亀の水槽掃除も一人でやった。
「…あいつ」
寝坊したのか。あいつのドジさに怒りが湧いた。
学校に来たらすぐに、嫌味を言ってやろう。
あいつの泣きそうな顔を思い浮かべて、すぐにいい気分になった。
「ホームルームを始めます」
登校の時間もとっくに過ぎて、明らかに遅刻の時間なのにユウトは来ない。
「先生、ユウトはどうしたの?」
俺は手を上げて先生に言う。たまに先生も生徒がいないことに気づかないことも
あるから、こうして気を利かせないといけない。
「そのことでみんなに言わないといけないことがあるの」
先生が真面目な顔でみんなに向き直った。
「ユウトくん、昨日から行方不明なの」
その言葉に俺は固まった。
どれだけ3日、一週間、一か月、どれだけ時間が経ってもユウトは学校に来なかった。
ユウトの家に行っても、悲しそうなおばさんが「まだ、ユウト帰ってなくてね」と
言うだけだった。
俺は、俺のせいだと思った。
下校の時、からかったから。
後ろからだったけど、ユウトは泣いてた、と思う。
あんなこと言わなければ、仲良くしてたら。
ユウトはいなくなることはなかった。
ユウトがいつまでたっても学校に来ないので、生き物係の俺は
学校で飼っているうさぎの餌やりを一人でやらないといけなかった。
亀の水槽掃除も一人でやった。
「…あいつ」
寝坊したのか。あいつのドジさに怒りが湧いた。
学校に来たらすぐに、嫌味を言ってやろう。
あいつの泣きそうな顔を思い浮かべて、すぐにいい気分になった。
「ホームルームを始めます」
登校の時間もとっくに過ぎて、明らかに遅刻の時間なのにユウトは来ない。
「先生、ユウトはどうしたの?」
俺は手を上げて先生に言う。たまに先生も生徒がいないことに気づかないことも
あるから、こうして気を利かせないといけない。
「そのことでみんなに言わないといけないことがあるの」
先生が真面目な顔でみんなに向き直った。
「ユウトくん、昨日から行方不明なの」
その言葉に俺は固まった。
どれだけ3日、一週間、一か月、どれだけ時間が経ってもユウトは学校に来なかった。
ユウトの家に行っても、悲しそうなおばさんが「まだ、ユウト帰ってなくてね」と
言うだけだった。
俺は、俺のせいだと思った。
下校の時、からかったから。
後ろからだったけど、ユウトは泣いてた、と思う。
あんなこと言わなければ、仲良くしてたら。
ユウトはいなくなることはなかった。
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