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準備は念入りにーお風呂
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「ふーんふふふーん♪」
俺は鼻歌を歌いながらふろの準備をしていた。
寒くないようにふろ用のヒーターを一応セット。そして。
盗撮できるようにダチから借りた超小型のカメラをセットする。
さらに暴れれたときに使うスプレー、大人の男も力が抜けるらしい。(これも時々お金をくれるお姉さんから借りた奴)
拘束するための皮のベルトをこっそり腰あたりにセットする。
家から持ってきた洗浄用の細めのホースをセットする。(どこの部位の洗浄かは言わなくてもわかるはずだ、以前セフレとそういうプレイを行ったときに使った予備を持ってきた)
「それにしてもせめーな」
これは暴れられたら厄介そうだ。
「よし、準備完了!」
腕まくり、ズボンのすそもまくった状態で居間に戻ると、哀れな獲物は早々に俺の仕込んだ薬の効果で苦しんでいるようだった。
トイレの方からくぐもった声が聞こえる。
「ただの下剤のはずだが、結構即効性あるのな」
ポケットから錠剤の入った瓶を取り出し、側面の説明書をしげしげと眺める。専門用語ばかりでよくわからないが薬ってすげー。
「やっぱり風呂はやめにしたいんだが…」
「いやだめだ。子どもみたいなこと言ってねーで早く入るぞ」
顔色が青を通り越して白くなった山田がようやくトイレから出てきた。顔はやつれてげっそりしている。
それを引っ張って無理やり風呂に連れていく。
本当におとなしいな、こいつ。
実際けがで弱っているのもあるだろうが、普段からは考えられない様子に本当にあの暴力教師の山田なのかと首をひねりたくなる。
風呂場に引きずるように連れていき、服を脱がせていく。「自分で脱げる」と少し抵抗されたが、無理やり脱がせた。今の山田の状態なら俺の力でも制御できる。
全裸に剥いた山田の体は、無駄な脂肪がなく、すらりと綺麗に筋肉がついていた。肌は張りがあり、すべすべだ。
そして。
「綺麗なピンクだな、使ってねーの?」
「くそっ、この」
下半身の股の間にぶら下がっている竿を指さしてゲラゲラ笑うと、パンチが飛んできた。しかしいつものキレのある動きに比べると、片手だけの力が抜けてふにゃふにゃパンチ。こんなよわよわパンチしかできないようじゃ、俺じゃなくてもやられちまうぞ。
「ムキになるなよ、ほら、風呂はいんぞ」
「お前がッ…」
言いたいことはあるようだが、口をつぐんで風呂場に向かう。高校生相手に大人げないと思ったのか。
その後ろを俺はついていき、後ろ手にそっと拘束具を取り出した。
山田は風呂場に行くとシャワーをひねろうと少しかがむ。
山田は手をシャワーの蛇口に伸ばす。
その瞬間を逃さなかった。
俺は山田の伸ばした左手を素早くつかみひねると、蛇口の水栓(金属部分)に拘束具で固定した。
驚いてとっさに振り上げた足をガシッとつかみ一方に拘束具を通すと、もう一方も拘束具を通し、両足を一纏めにする。
最期に尻から落ちないようにゆっくり足を支えながら床に下ろしてやった。
「…清野、お前、どういうつもりだ」
驚きはすぐに消え、山田の表情は爆発しそうなほどの怒りで支配されていることが分かった。ピキリとこめかみには青筋が立っている。抑えきれない感情によって唇はぶるぶると震えている。
さすが元格闘選手。
本気ですごむさまは猛獣もビビらせるだろう。だが全裸に拘束されて、片手は不自由。所詮は手負いの獣。今の俺の前では子猫よりも弱い。
「バーカ。あんた、騙されたんだよ。俺が本気であんたを心配して家に来たと思った?」
「俺は初めからあんたが大嫌いだった」
「今日はあんたにとって忘れられない夜になるだろうな」
ニタリと笑うさまはさすがの悪役。
風呂場の鏡に映った俺の顔は自分でも引くほど悪人面。凶悪な殺人鬼のようだ。
ああ、でもあのままだらだら夜過ごしてもよかったかも。
子どもみたいにオムライスを頬張る山田を思い出しながら、そんなことが頭をよぎったのはなんの気まぐれか。
バカなのはどちらか。
そんな考えを振り払うように俺はシャワーのコックをひねった。
俺は鼻歌を歌いながらふろの準備をしていた。
寒くないようにふろ用のヒーターを一応セット。そして。
盗撮できるようにダチから借りた超小型のカメラをセットする。
さらに暴れれたときに使うスプレー、大人の男も力が抜けるらしい。(これも時々お金をくれるお姉さんから借りた奴)
拘束するための皮のベルトをこっそり腰あたりにセットする。
家から持ってきた洗浄用の細めのホースをセットする。(どこの部位の洗浄かは言わなくてもわかるはずだ、以前セフレとそういうプレイを行ったときに使った予備を持ってきた)
「それにしてもせめーな」
これは暴れられたら厄介そうだ。
「よし、準備完了!」
腕まくり、ズボンのすそもまくった状態で居間に戻ると、哀れな獲物は早々に俺の仕込んだ薬の効果で苦しんでいるようだった。
トイレの方からくぐもった声が聞こえる。
「ただの下剤のはずだが、結構即効性あるのな」
ポケットから錠剤の入った瓶を取り出し、側面の説明書をしげしげと眺める。専門用語ばかりでよくわからないが薬ってすげー。
「やっぱり風呂はやめにしたいんだが…」
「いやだめだ。子どもみたいなこと言ってねーで早く入るぞ」
顔色が青を通り越して白くなった山田がようやくトイレから出てきた。顔はやつれてげっそりしている。
それを引っ張って無理やり風呂に連れていく。
本当におとなしいな、こいつ。
実際けがで弱っているのもあるだろうが、普段からは考えられない様子に本当にあの暴力教師の山田なのかと首をひねりたくなる。
風呂場に引きずるように連れていき、服を脱がせていく。「自分で脱げる」と少し抵抗されたが、無理やり脱がせた。今の山田の状態なら俺の力でも制御できる。
全裸に剥いた山田の体は、無駄な脂肪がなく、すらりと綺麗に筋肉がついていた。肌は張りがあり、すべすべだ。
そして。
「綺麗なピンクだな、使ってねーの?」
「くそっ、この」
下半身の股の間にぶら下がっている竿を指さしてゲラゲラ笑うと、パンチが飛んできた。しかしいつものキレのある動きに比べると、片手だけの力が抜けてふにゃふにゃパンチ。こんなよわよわパンチしかできないようじゃ、俺じゃなくてもやられちまうぞ。
「ムキになるなよ、ほら、風呂はいんぞ」
「お前がッ…」
言いたいことはあるようだが、口をつぐんで風呂場に向かう。高校生相手に大人げないと思ったのか。
その後ろを俺はついていき、後ろ手にそっと拘束具を取り出した。
山田は風呂場に行くとシャワーをひねろうと少しかがむ。
山田は手をシャワーの蛇口に伸ばす。
その瞬間を逃さなかった。
俺は山田の伸ばした左手を素早くつかみひねると、蛇口の水栓(金属部分)に拘束具で固定した。
驚いてとっさに振り上げた足をガシッとつかみ一方に拘束具を通すと、もう一方も拘束具を通し、両足を一纏めにする。
最期に尻から落ちないようにゆっくり足を支えながら床に下ろしてやった。
「…清野、お前、どういうつもりだ」
驚きはすぐに消え、山田の表情は爆発しそうなほどの怒りで支配されていることが分かった。ピキリとこめかみには青筋が立っている。抑えきれない感情によって唇はぶるぶると震えている。
さすが元格闘選手。
本気ですごむさまは猛獣もビビらせるだろう。だが全裸に拘束されて、片手は不自由。所詮は手負いの獣。今の俺の前では子猫よりも弱い。
「バーカ。あんた、騙されたんだよ。俺が本気であんたを心配して家に来たと思った?」
「俺は初めからあんたが大嫌いだった」
「今日はあんたにとって忘れられない夜になるだろうな」
ニタリと笑うさまはさすがの悪役。
風呂場の鏡に映った俺の顔は自分でも引くほど悪人面。凶悪な殺人鬼のようだ。
ああ、でもあのままだらだら夜過ごしてもよかったかも。
子どもみたいにオムライスを頬張る山田を思い出しながら、そんなことが頭をよぎったのはなんの気まぐれか。
バカなのはどちらか。
そんな考えを振り払うように俺はシャワーのコックをひねった。
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