普段は敵わない大嫌いな先生が怪我して弱っているから、お持ち帰りして拘束して逆らえないように徹底調教する不良生徒の話

ハヤイもち

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プロローグ

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かなり注意の作品になります。



「あ、あゃぁん❤️・・・・ふぁっ、ああん」

俺の目の前には大嫌いな先公がいる。
それも顔を真っ赤にして、とろりと快楽にとろけ切った顔をして。

「・・・くそっ」

俺は静かに深呼吸すると、痛いほど膨らんだ股間を取り出した。



==============================




#どうして俺は、人間という人種の中でも大嫌いな先公、さらにその中でも
一番嫌いな山田という担任をこんな目に合わせているのか?





どこにでもいる不良高校生、学年は2年(17歳)。
それが俺だ。
名前は清野誠(アキ)。

俺はいつものように授業をサボって、学校の屋上の青空の下、
連れ(俺と同じ不良、つまり出来損ない)三人と一緒にだべっていた。

「おいおい、またさぼりかぁ!清野」
「くそっ、、また来やがったあの教師、まじうぜー」

連れの一人の気合の入った金髪のリーゼント頭)が
砂でも食べたように顔を顰めて、教師(山田)に悪態をついた。
もちろん山田には聞こえないだろう小声で。
(見た目はいかついリーゼントだが、結構人の気持ちを気にする心根は優しいやつなのだ)
俺はそれに同意して、舌打ちをした。

「おい、どうする清野」
「またあいつだよ」
「お前といると必ずあいつ来るんだよな」

他の赤髪と茶髪のパーマも口ぐちに俺に文句をつける。
いや文句をつけるなら、山田にだろ。なんで俺なんだよ。

「おいおい、あいつが来るのは俺のせいだって言いてぇのか」

金髪リーゼントは俺がひと睨みすると「ひぃ」と情けない声を出したが、
赤髪とパーマに促されて、小声で話し始める。

「いや、だってよ、今までだってあいつお前のストーカーかってくらいお前の居場所とか知ってんじゃん。
俺たちだって注意されるけどさ、お前ほどじゃねぇし」

「きめぇこというな」

ぽこっと軽めに殴るとギャッといってそいつは取り巻きの一人に助けを求める。

「おい、暴力はよくないんじゃないのか?」
「てめぇが言うかよ、暴力教師」

いつの間にかあのうぜー教師、山田が目の前に来ていた。
普段生徒には暴力を振るわないが、俺たちみたいな生徒に対しては容赦なく鉄拳制裁も辞さない事で知られている。
なんでも小学校のスポ少から続けている格闘技のせいで、そこら辺の不良には負けなしらしい。
俺も今まで何かやらかすたびにこっぴどく制裁を受けてきた。

「じゃ、俺たちはそういうことで…」
「あとは清野とお楽しみください~」
「じゃあ、そういうことでまたな、清野!」

取り巻き三人はこの機会を逃すまいと一足先に逃げようとする。
それを見た山田は目にもとまらぬ速さで3人の首根っこを捕まえた。

「お前らも同罪だ。ぼけ。3人とも補修、放課後職員室に来るように」

お前らが授業さぼった先生には言ってあるから。逃げたらわかるよな。
山田は俺たちにウィンクしながら、絶対零度の視線で脅した。

「ほれ、これから6限目が始まるぞ、ついていってやるから先生に謝って授業受けなさい」

そのまま猫のようにおとなしくなった3人を引きずって教室に向かっていく。

「お前も来い!清野」
「誰が行くかよ、バーカ」

俺は持ち前の運動神経を生かし、山田の脇をすり抜けて素早く階段を駆け下りた。
山田は「ちっ、バカはお前だろ」と悪態をついたが、さすがに3人を捕まえた状態で俺を追いかけることを諦めたらしい。

「補修は出ろよ!」

背中にその言葉を受けたが、振り返らずにその場から走り去っていった。





俺は山田が嫌いだった。
理由は明白だ。
あいつは山田はお節介な偽善者だからだ。

俺、つまり清野誠(アキ)は片親だった。
今どき珍しくないシングルマザーに育てられ、今も変わらず経済的に困窮している。

しかし、俺はこの事情に対して周りに引け目を感じたことは一度もなかった。
母さんは優しい。それなりに年を取った今も綺麗だし元気だ。本人には言わないが。
それに家族のことについてバカにするやつは拳で黙らせてきた。
もともと腕っぷしは強かったし、近所のじいちゃんがやっている道場で合気道を習わせてもらったから、
そこら辺の奴には負けないくらい強くなった。
このあたりで喧嘩したら負け知らず。

一人を除いては。

「~くそっ!」

そこで俺はおもいっきり頭を掻いた。
急にあいつの顔を思い出し、イライラが湧き上がりどうにかなりそうだった。

殴りてぇ。

そう、あいつは俺よりも強い。
何の格闘技だか知らないがずっと続けているらしく、強い。
一回本気で苛立ちぼこぼこにしてやろうと襲い掛かった。

結果ぼこぼこにされて返り討ちにあった。

初めてだった。

あんなに完敗したのは。

悔しくて、悔しくて、そしてイライラした。数日は顔の腫れが引かない酷い状態だった。
そのせいで女からも避けられた。

ともかくあいつは俺のことを片親に育てられたかわいそうな子どもだと決めつけ、
自分が助けてやろうという大層な理想を掲げたただの偽善者だ。
だから必要以上に俺にかまってくるのだ。

そういうやつは今までもいた。

「片親なんてかわいそう」
「だから勉強もついていけないのね」
「何か助けてほしいことがあったら言ってね」

人のことをかわいそうだとか、不幸せとか決めつける気持ち悪い偽善者ども。
そいつらが心の底から嫌いだった。
そうやって自分よりもかわいそうな人間を作って見下しているだけだ。

「ぜってーあいつの本性暴いてやる」

どうせ口では綺麗ごと言ってても、本性はただの偽善者。親とか校長とかからの評価が欲しいだけだろう。
---酷い不良だった高校生を改心させて、立派な人間に育てました。
そうすれば山田は周りから大いに賞賛されるだろうさ。
そのための生贄が俺なのだ。

「バカにしやがって!」

俺は吠えると、ポイ捨てされていた空き缶を勢いよく蹴っ飛ばした。


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