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同級生を脅してオメガオークションに参加する
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「だから、お前、オメガなんだってな」
「黙れ!」
俺は大声を出した後、物凄く後悔した。
「え、なに?喧嘩?」
「先生呼んできたほうがいい?」
ああ、失敗した。
「お前、ちょっとこっちこい」
「なんだよ、オメガから直々のお誘いか?」
同級生を廊下に呼び出すと、俺は改めてそいつに向き直る。
「なんで俺がオメガだって言ってんだ?」
こいつ、何て名前だっけ。
しばらく不登校だったから覚えてない。
「ああ、正真正銘オメガだけが登録できるアプリがあってな。
その情報がな、このサイトで見れるんだよ。」
「これって海外サイトか?」
「ああ、ダークネットって呼ばれていて、表で出せないような情報が
見れるんだよ。今は日本のオメガの情報流出っていうニュースで
もちきりだな。」
「俺にも、ちょっとそのサイトURL送れ」
「お前さっきからオメガのくせになんなんだよ。すげー偉そうだな」
「うるせ。オメガだろうが何だろうが、お前に関係ないだろ」
「俺、アルファなんだけど…」
「お前と俺が番になることなんてありえないんだから、お前が例え本当に
アルファだろうが関係ないって言ってんだよ」
「ひ、ひでぇ」
しょんぼりとした同級生からスマホを奪い取ると俺はサイトのurlを俺のスマホにコピーした。
同級生をほっといて俺はトイレに行って個室にこもる。
サイトをじっくり見ていくと、『オメガオークションについて』という悪趣味なタイトルのリンクを見つける。
「くそっ」
俺はそのサイトをクリックすると、ページが開く。
5人ほどの写真が載せられていた。
どれも知った顔だった。
彼らは身ぐるみはがされ全裸にされて、腕を手錠で拘束された状態だ。
うつろな目でこちらを見つめる瞳を見ると、胸が苦しくなる。
あの人は同じ高校生で将来は医者になりたいって言ってた。
オメガが安心して医者にかかれるように専用のオメガ科を作りたいって。
彼は番がいるサラリーマンで、来月結婚するって言っていた。
彼の番はもう…。
彼の番は彼との番の契約を裏切ることよりも、彼を生涯の番と誓う方を選んだのだ。
西川さんは・・・・。
その中に西川さんの写真はなかった。
もしかしたら西川さんは昨日捕まえられたばかりだからサイトに載ってないのかもしれない。
「開催は2日後…」
俺はそのオークションに潜入することに決めた。
※※※※
「おい、お前の個人証明カード預かるぞ」
「え、ええ!なんでだよ。ダメだろ。返せよ」
「お前持ってても大して使わないんだからいいだろ。
あとアルファ証明書持ってるか?」
「あ、カード入れに入っているって、てめっ、海斗なんで勝手に
出してんだよ。やめろよ」
「気軽に名前呼ぶな。俺はお前の名前を知らねぇ。
ちょっと一瞬借りる。後でぐちゃぐちゃにして返す」
「ひどすぎだろ!一年は同じクラスだろ、それに俺お前の前の席!
っていうか俺のカード使って何する気だよ、さすがに俺でもキレるぞ。
犯罪だからな。先生と親に言うから」
「…うるせぇな。」
俺はぎゃんぎゃんと騒ぎ出した同級生に向かってちょっと上着を脱いで、
体重をかける。
同級生の首元に顔を近づけて、息を吹きかけるようにしながら言ってやった。
「おとなしく言う通りしてたら、後でヤらせてやる」
同級生が固まった。
あちゃーと後から羞恥心がこみあげてくる。
まずかったか?
さすがにオメガだって言っても男だし、きもかったかも。
「…ほ、本当に?」
心配する必要はなかったようだ。
同級生は馬鹿みたいに上ずった声でこちらに問いかけてきた。
見たら顔はゆでだこみたいに真っ赤になっていた。
うわー、童貞っぽい。(俺も童貞だけど)
「ああ、だからな…」
「貸します!貸します、何でも貸します、海斗さま」
こうしてアルファとしてオークションに忍び込むための準備が整った。
「黙れ!」
俺は大声を出した後、物凄く後悔した。
「え、なに?喧嘩?」
「先生呼んできたほうがいい?」
ああ、失敗した。
「お前、ちょっとこっちこい」
「なんだよ、オメガから直々のお誘いか?」
同級生を廊下に呼び出すと、俺は改めてそいつに向き直る。
「なんで俺がオメガだって言ってんだ?」
こいつ、何て名前だっけ。
しばらく不登校だったから覚えてない。
「ああ、正真正銘オメガだけが登録できるアプリがあってな。
その情報がな、このサイトで見れるんだよ。」
「これって海外サイトか?」
「ああ、ダークネットって呼ばれていて、表で出せないような情報が
見れるんだよ。今は日本のオメガの情報流出っていうニュースで
もちきりだな。」
「俺にも、ちょっとそのサイトURL送れ」
「お前さっきからオメガのくせになんなんだよ。すげー偉そうだな」
「うるせ。オメガだろうが何だろうが、お前に関係ないだろ」
「俺、アルファなんだけど…」
「お前と俺が番になることなんてありえないんだから、お前が例え本当に
アルファだろうが関係ないって言ってんだよ」
「ひ、ひでぇ」
しょんぼりとした同級生からスマホを奪い取ると俺はサイトのurlを俺のスマホにコピーした。
同級生をほっといて俺はトイレに行って個室にこもる。
サイトをじっくり見ていくと、『オメガオークションについて』という悪趣味なタイトルのリンクを見つける。
「くそっ」
俺はそのサイトをクリックすると、ページが開く。
5人ほどの写真が載せられていた。
どれも知った顔だった。
彼らは身ぐるみはがされ全裸にされて、腕を手錠で拘束された状態だ。
うつろな目でこちらを見つめる瞳を見ると、胸が苦しくなる。
あの人は同じ高校生で将来は医者になりたいって言ってた。
オメガが安心して医者にかかれるように専用のオメガ科を作りたいって。
彼は番がいるサラリーマンで、来月結婚するって言っていた。
彼の番はもう…。
彼の番は彼との番の契約を裏切ることよりも、彼を生涯の番と誓う方を選んだのだ。
西川さんは・・・・。
その中に西川さんの写真はなかった。
もしかしたら西川さんは昨日捕まえられたばかりだからサイトに載ってないのかもしれない。
「開催は2日後…」
俺はそのオークションに潜入することに決めた。
※※※※
「おい、お前の個人証明カード預かるぞ」
「え、ええ!なんでだよ。ダメだろ。返せよ」
「お前持ってても大して使わないんだからいいだろ。
あとアルファ証明書持ってるか?」
「あ、カード入れに入っているって、てめっ、海斗なんで勝手に
出してんだよ。やめろよ」
「気軽に名前呼ぶな。俺はお前の名前を知らねぇ。
ちょっと一瞬借りる。後でぐちゃぐちゃにして返す」
「ひどすぎだろ!一年は同じクラスだろ、それに俺お前の前の席!
っていうか俺のカード使って何する気だよ、さすがに俺でもキレるぞ。
犯罪だからな。先生と親に言うから」
「…うるせぇな。」
俺はぎゃんぎゃんと騒ぎ出した同級生に向かってちょっと上着を脱いで、
体重をかける。
同級生の首元に顔を近づけて、息を吹きかけるようにしながら言ってやった。
「おとなしく言う通りしてたら、後でヤらせてやる」
同級生が固まった。
あちゃーと後から羞恥心がこみあげてくる。
まずかったか?
さすがにオメガだって言っても男だし、きもかったかも。
「…ほ、本当に?」
心配する必要はなかったようだ。
同級生は馬鹿みたいに上ずった声でこちらに問いかけてきた。
見たら顔はゆでだこみたいに真っ赤になっていた。
うわー、童貞っぽい。(俺も童貞だけど)
「ああ、だからな…」
「貸します!貸します、何でも貸します、海斗さま」
こうしてアルファとしてオークションに忍び込むための準備が整った。
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