【BL】ヒーローが裏切り者を地下に監禁して、ひたすら性的拷問を繰り返す話【ヒーロー高校生×悪の科学者大学生】

1章～葛葉信の思惑～

十字架拘束_ヒーロー組織をスパイしていた悪の科学者を捕まえたので、尋問する

暗い地下のアジト。

ひっそり悪と戦う秘密組織【アスカー】の拠点である。
そこに二人の男がいた。


「なんで、裏切ったんだ？」

苦虫をかみ潰したような顔をした日向はわしのほうを見た。

わしは十字架のようなものに両手足を繋がれて、拘束され、
全く動けない状態だった。

思いっきり蹴られた腹が痛い。
気絶させられたときに絞められた首にはくっきりと手の跡が残っている。

それでもわしは余裕気に日向を見下ろした。

「わしが本気でお前らみたいな高校生、相手にしとるとでも思ったか？
残念やったなぁ」

なまりの強いゆったりとした独特の口調だと、よく言われる。
わしは内心の動揺を一切感じさせずに言葉を紡ぎながら、日向を見る。
そして、にっこりと独特の狐顔で笑って見せた。

「なんで…」

「そんなん聞いたってしゃーないやん。給料よかったんやから」

「そんな、そんなもののために、人間を連れ去って奴隷にしたり、
実験に使うような奴らの片棒担いだって言うのかよ！」

「…わかってへんな。大人になったら、ほかの人間のことよりも
自分のことのほうが大事になるんよ。
自分らみたいにまだまだ誰かに守られているうちはわからんやろけど」

「…わかんねぇ。けどお前はもう仲間じゃねぇ。
お前はこれからは俺たち【アスカー】の捕虜として、
いや、俺の個人的な奴隷として地下で一生拷問してやる」

「おお！こわ」

わしはにやにやしながら、日向を見た。
ヒーローとして命を懸けて宇宙人と戦っているだけあって、体つきはしっかりしており、
そこらの高校生よりも、いや雇われサラリーマンよりも、よっぽど大人びている。

だが、まだ年相応に幼い顔立ちをしており、
その口から『捕虜』だの『奴隷』だの『拷問』などの言葉が出てくると、
背伸びして難しい言葉を使っている子どもを見るようで、
こそばゆい気持ちになってくる。

日向はわしのその態度に対して、すさまじく怒ってくるかと思った。
わしがたびたび年上風を吹かせると、
「子ども扱いするな」と怒ってきたものだ。

しかし、予想に反して日向は氷のような無表情を向けてきた。

「…今更後悔しても遅いからな」

耳元で低い声で呟かれたとき、わしは初めて日向が別人に見えた。
そして、彼が本気で恐ろしいと感じた。




※※※



日向は拘束されているわしのほうに近寄り、手をかざした。

服の上から腹を撫で、そしてへそ辺りで手のひらを止める。

ごくり、と唾を飲み込む。

…電流を流す気だ。

わしはすぐにわかった。

彼の得意技だ。彼はそのスーツの能力で手から電流を出すことができる。
それは微弱の電流から雷ほどの威力を持つ、超強力の電流まで。

バチンッ！

「…あっ！がぁッ！」

腹に熱と、焼かれるような激痛が走り、思わず声を上げる。
痛みは一瞬なのに、脳みそが覚えて、ブルブル震えるくらいの衝撃だ。

ぎりっと唇を噛む。