265 / 269
まんまるお月さまは笑顔と共に。 6
しおりを挟む
「スッゴいタマゴのおやつ」と解釈して、タマゴをパンに吸わせ隊のルークスさんは変な声を出したため、興奮極まって倒れてしまうかと思いきや、気絶したらスッゴいタマゴのおやつを食べられなくなる!!と判断したのか、私の予想に反してすぐさま持ち直していた。
そして、こちらまで聞こえるほど、小さな??静かな??声でず~っと呟いてるのよ。
それも、ルークスさんは「スッゴいタマゴ料理。口にするまでは倒れてはダメだ」って、ほんとず~っと。
結構というか、かなり怖いし、こども達以外はわりとガチで引いてる気がした。
ルークスさんのその変な気概にフリストさんとラインさんの顔には「どうしてこうなった」とデカデカと書いたまま、だけれども逃げようがないしなとばかりにしていた。
うん。私が同じ立場でもそうするし、なんなら、フェイドアウトする理由をひねくり出してサヨナラ~するね。
いや、ガチで。
あ、アルゴスくんとマルケスくんがいるから無理か。
さすがにこども達を置いてフェイドアウトは出来ないな~と思っていれば、場の空気をあえて読まずにもくもくと作業をしていたルッツォさんたちお料理部門の皆さんが手を止めていた。
そして、彼とアイコンタクトをとっていたディーバさんが立ち上がるとお辞儀をした。
この場にいた誰も彼もがディーバさんへ返すように静かに頭を垂れた。アルゴスくんは「すぐに食べたいです!!」とペコリとし、マルケスくんもまた「静かにしているので僕たちの分も焼いてください!!」と誰に向けているのか宣言していた。
それもそうだなと思ったのか、ルークスさんは急に口を閉じ、これ幸いとばかりにラインさんが何やらテーブル下で制止する行動をしているようで、アルゴスくんとマルケスくんに彼が続くこと無く、また、立ち上がることもしなかった。
「皆様。大変お待たせいたしました。皆様の目の前に置かれましたそちらがホットケーキ。こども達の言う真ん丸お月さまとなります。かかっているシロップやバターはお好みで加減してください。ささ、ぜひぜひ熱いうちにお召し上がりください」
ディーバさんの言葉に、王様も頷き、それを見たみんなが嬉しそうにナイフとフォークを手に取った。
「はい!!あちちだから!!ちょっとづつ、だけど早く食べるんだぞ」
「うん。真ん丸お月さま、冷めると美味しさもすくなくなるから」
そうね。がっつり卵白を泡立ててくれているから、スフレタイプなのにしぼみにくいと言う奇跡のホットケーキとはいえ、名前の通り暖かいうちに食べてなんぼ!!
さぁ、みんなでいただきます!!
こども達の言葉に、「真ん丸なうちに!!」と思ってくれたのか、みんなが静かにナイフを入れた。
そして、こちらまで聞こえるほど、小さな??静かな??声でず~っと呟いてるのよ。
それも、ルークスさんは「スッゴいタマゴ料理。口にするまでは倒れてはダメだ」って、ほんとず~っと。
結構というか、かなり怖いし、こども達以外はわりとガチで引いてる気がした。
ルークスさんのその変な気概にフリストさんとラインさんの顔には「どうしてこうなった」とデカデカと書いたまま、だけれども逃げようがないしなとばかりにしていた。
うん。私が同じ立場でもそうするし、なんなら、フェイドアウトする理由をひねくり出してサヨナラ~するね。
いや、ガチで。
あ、アルゴスくんとマルケスくんがいるから無理か。
さすがにこども達を置いてフェイドアウトは出来ないな~と思っていれば、場の空気をあえて読まずにもくもくと作業をしていたルッツォさんたちお料理部門の皆さんが手を止めていた。
そして、彼とアイコンタクトをとっていたディーバさんが立ち上がるとお辞儀をした。
この場にいた誰も彼もがディーバさんへ返すように静かに頭を垂れた。アルゴスくんは「すぐに食べたいです!!」とペコリとし、マルケスくんもまた「静かにしているので僕たちの分も焼いてください!!」と誰に向けているのか宣言していた。
それもそうだなと思ったのか、ルークスさんは急に口を閉じ、これ幸いとばかりにラインさんが何やらテーブル下で制止する行動をしているようで、アルゴスくんとマルケスくんに彼が続くこと無く、また、立ち上がることもしなかった。
「皆様。大変お待たせいたしました。皆様の目の前に置かれましたそちらがホットケーキ。こども達の言う真ん丸お月さまとなります。かかっているシロップやバターはお好みで加減してください。ささ、ぜひぜひ熱いうちにお召し上がりください」
ディーバさんの言葉に、王様も頷き、それを見たみんなが嬉しそうにナイフとフォークを手に取った。
「はい!!あちちだから!!ちょっとづつ、だけど早く食べるんだぞ」
「うん。真ん丸お月さま、冷めると美味しさもすくなくなるから」
そうね。がっつり卵白を泡立ててくれているから、スフレタイプなのにしぼみにくいと言う奇跡のホットケーキとはいえ、名前の通り暖かいうちに食べてなんぼ!!
さぁ、みんなでいただきます!!
こども達の言葉に、「真ん丸なうちに!!」と思ってくれたのか、みんなが静かにナイフを入れた。
30
お気に入りに追加
433
あなたにおすすめの小説
転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~
丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。
一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。
それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。
ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。
ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。
もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは……
これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します
黒木 楓
恋愛
隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。
どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。
巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。
転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。
そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。
こちらの世界でも図太く生きていきます
柚子ライム
ファンタジー
銀座を歩いていたら異世界に!?
若返って異世界デビュー。
がんばって生きていこうと思います。
のんびり更新になる予定。
気長にお付き合いいただけると幸いです。
★加筆修正中★
なろう様にも掲載しています。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる