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事実とすりあわせのお時間です。 12

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「大丈夫よ。二人とも」
「ん??大丈夫なのか??」
「大丈夫なの??」
『ママのことが心配です!!じ~じが変態とフゥじいちゃんのとこにまでばれたらどうしよう!?』とデカデカと顔に描かれているアルゴスくんとマルケスくんは、しゅたっ!!とばかりにお立ち台代わりにしていた椅子から飛び降りると私の腕をとり、再びピトリと寄り添ってきた。
「ん。今、皆が笑っているのは、真面目な話をしているときにアルゴスくんとマルケスくんが、おっぱいとちん◯◯のお話をしたからだよ」
真面目な話の最中、沈黙に満たされた空間におかれた時の下ネタや一発ギャグって、めっちゃくちゃクるじゃん??
それなんだよ!!をオブラートにくるんで言えば、二人は首をかしげた。
「んん!?俺、した??」
「え??あ!!した!!お胸すりすりは変態って!!」
それそれ!!それなのよ。
悪い言葉というわけではないけれど、変態行為は諌めた方が良いし、だからと言って、頭ごなしに叱りつけるのもおかしな話だし~。
子供たちにどう伝えようかと迷っていれば、キャッキャウフフするこどもたちの姿に反比例するかのように、この場に居る皆さんはバイブレーションがききまくっている。
始祖様なんて、遠慮なくまさかの床にゴロゴロ転げながら笑っている。
「「「じ~じ、カッコいい」」」
「は!?」
聞こえた声は三つ!?
え??アルゴスくんとマルケスくんは判る。
なんかよく判らない事象をカッコいー!!と子供は思ってたりするからね??
え??や、ほんと誰??
思っていれば、フリストさんが額に手を当て、力なく首を左右に振ってる!?ってことはまさかリオさん!?
アルゴスくんとマルケスくんの視線をたどれば、やはり、声の主はリオさんだったようだ。
「「リオ兄ぃもそう思う??」」
「ん!!」
うそでしょ??まさかあれ??
リオさんは不良に憧れるお年頃なの??
ありえない!!と切り捨てたくなるような光景に、心のなかで悶々としていれば、子供たちに負けず劣らずキラキラな目をしたリオさんが大きくうなずいた。
「大人、出来ない!!じ~じ、やった!!すごい!!」
「ん??なにがだ??」
ん??なにかおかしい??と思ったのだろう始祖様が体を起こしながらリオさんへと聞き返す。
「じ~じがカッコいいってるだけだろ??」
「「ね~♪」」
子供たちはにっこにこで居るけど、多分、カッコいいの意味合いがリオさんは違うと思う。
『大人は出来ないのに、始祖様はやった!!それがスゴイしカッコいい!!』
そう、リオさんは言いたいのかもしれないけど、大人がやらなくて当然のスゴいことがなんなのか、正直、見当もつかない。
ん~??ほんとになんだろ。
「体、痒い、転がる。じ~じ、虫、落とした。違う??」
皆の視線を感じたのか、リオさんが口を開いたけど……
「「「「「はっ!?」」」」」
「な、なん!?は!?」
……全会一致で一文字が出た。
え!?は!?『体、痒い、転がる、虫!?』って、それ、寄生虫を落とすために大人の始祖様がこの場でゴロゴロしたてた思って、なかなか出来ることじゃないからこその「自分の道を突っ走るじ~じカッコいい!!」に繋がったってこと!?
一方、リオさんの勘違いに気付いた大人たちは等身大の電動人形になっていた。
ん??いや、ほんとに、肩なんて可愛いもんじゃなくて、押さえきれなかった笑いが体を揺らしてるんだって。
多分、私もそうなんだろうけど。
「「え!?虫!?」」
「虫、落とさないで、俺たちにくれよ!!」
「そうだよ!!じ~じ、落とすなら僕たちにちょうだい??」
アルゴスくんとマルケスくんが始祖様にクレームをつけるが、言われた彼は呆けたままでいる。
アルゴスくんとマルケスくんはカブトムシ大作戦の記憶と結び付いたようで、素敵な虫だったんじゃないか!?と思ったのだろう。
あ"~。地団駄踏んでる。
もう有耶無耶になりそうだけどどうしようかなっかな~と思っていれば、フリストさんにリオさんは腕を捕まれ、部屋のすみに連れていかれ、子供たちはディーバさんに手を握られ、オーシャンとは反対側に位置する場所で同じく何かを言われていた。
そして、多分、説教されたと思われる三人は示し合わせたように頭を下げた。
「「ごめんなさい」」
「すまん」
「やめろー!!マジで謝られる方がクルわ!!嗤えー!!」
「っ、ぶふ!!」
涙目になった始祖様は結構なレアなんじゃないかな??と思いながら、さんざん笑ってはいけないと我慢させられていたせいで一気に沸いた渦の中に私も参戦した。
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