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にこにこ大作戦 2

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「なんだぁ??ミーナちゃんが居なくて、泣きたくなったのか??」
 もう!!
 じ~じが楽しそうに俺たちのベッドに乗り上がってきて、俺の頬っぺたをツンツンしてきた。
「違う!!」
「うん!!」
 ママだけでなく、皆が夢だったんじゃないかと思って、ホントは泣きたかったけど、でも、なんか「うん」って言いたくなくて、じ~じの指をペイってしてから叫んだ。
 ……え!?
「え!?」
「ん??」
 うんって言った!?
 え!?違くないのか!?マルケス!?
 マルケスは、俺より頭がすごく良くて、でも、ちょっぴり泣き虫だから「うん」ったのか!?
 や!?でも、じ~じに笑われないか!?
 良いのか!?マルケス!!
 マルケスは「どうしたの?」って顔で不思議そうに俺を見てきた。
「ふふ。まん丸だよ??お目目。どうしたの?」
「や。違くないのか??泣きたいのか??」
 俺のモヤモヤも判ってるのか、判ってないのかわからんちんだけど、マルケスはニコニコして俺の目を見てくれる。
「うん。あのね?僕、泣きたい。ホントはママー!!って泣きたいの。でもね?それ、したらダメだなって」
「ダメじゃない!!」
 ちょびっと下を向いたマルケスの頭をガバチョとだっこして叫ぶと、俺の胸の辺りがポワンって暖かくなった。
 ホントに泣いてるのかな??
 でも、なんで「したらダメ」って思ったんだ?
 泣きたいときは泣けば良いじゃん??
 ちょっと……はじかちーけどさ??
「そっか。ミーナちゃんとずっと一緒だったもんな」
「うん!!」
 じ~じはマルケスの頭をパフって優しく撫でてた。
 リオ兄は、頭もげるんじゃない!?な怖いくらいな勢いで頷いてくれてた。
 けど、……もげないよな??落ちないよな??
「なんで、マルケスは泣きたいけど、我慢するんだ?」
「ガマン、じゃないの」
 マルケスは顔を上げて……、ちょっとうるうるした目だったけど、ちらっとリオ兄を見てから口を開いた。
「あの、ね??今、僕たちにはいっぱい、ほんとにい~っぱい色んな優しい人が居るでしょ??」
「ん」
「でも、……だから、なの」
 んん??
 判らん!!マルケスの言いたいことが、ぜんっぜん!!判らん!!
 でも、リオ兄をチラッと見たってことは関係あるってことだよな??
 「ん~」と思ってると、じ~じはマルケスと俺の頭を片手づつで「待ってるからゆっくりで良いよ」ってるみたいにホワホワ撫でてくれた。
「ランとリーンは??」
 あ!!
「ランとリーンは、寂しいとき、ナデナデしてくれる人、居る??二人でキュッてしたまんま、こどもだけで泣いてないかなって……」
 だから、マルケスは、リオ兄を見たんだ!!
 ママが居なかった頃、じ~じが俺たちに色々答えてくれたり、ナデナデしてくれてたけど、「リオ兄は??ランとリーンの頭、ナデナデしてくれてる??」って、そう、聞きたいんだな??マルケス!!
 すごい!!マルケスはへなちょこじゃない!!
 ちゃ~んと周りの、人のことを考えられてる!!
 マルケスの兄弟でよかった!!
 一人じゃないことの意味ってのを俺も考えなきゃな!!
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