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使者団到着 5
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「なんだ。ここに居たのかよ。つか、飛竜、でけーな~」
私を迎えにやってきたエリゴスさんと共に来た始祖様は開口一番に言う。それを聞いたちびもふブラザーズは、始祖様の足元に駆け寄る。
「「じ~じ、リオ兄達とも一緒に遊びたい!!」」
ぎゅっと目を閉じ、一息に言い切ったアルゴス君とマルケス君は緊張した面持ちで審判を受けるかのように始祖様の返事を待っている。普段はお調子者っぽい始祖様も、人としてやってはいけない事をした時はきっちり叱っているから、どちらに転ぶか分からない今、おそらく、子供達の胸は張り裂けんばかりになっているのだろう。ただ見守るしか出来ないリオさんも無表情ではあるが心配そうにしているし、イールとイースに至っては、「ちびもふブラザーズを泣かせたらただじゃおかねぇぞ!!おらぁ!!」とばかりに、恐ろしい視線で始祖様を捕らえている。
「ん?良いんじゃね?ただし、兄ちゃん達は仕事で来てんだ。邪魔すんなよ?」
「「え?」」
「「グル??」」
軽い口調で告げられた始祖様の言葉に、反射的に顔を上げた子供達はぽかんと口を開けている。イールもイースも険しい視線が嘘だったように目を丸くしてぽかんとしている。
「えってなんだよ。皆で遊ぶんだろ?ほら、お仕事に行くママになんか言う事無いか?」
見上げているアルゴス君とマルケス君に、ニッと笑った始祖様が腕に抱く。始祖様の言葉の意味が分かったらしいちびもふブラザーズは笑顔で大きく首を縦に振った。
「「はい!! ママ、いってらっしゃ~い」」
「「グルァ、グルァ~ル」」
満面の笑みで送りだしてくれるちびもふブラザーズに続いて、イールとイースも目を細めて鳴き声を上げると、リオさんが私を見て口を開いた。
「ちびもふ、遊ぶ、美人、待つ、言った」
「はい。行ってきます。皆で仲良く遊んでてね」
「「は~い」」
「「グルァルル、グル~」」
「俺達、任せる、美人、がんばれ、言った」
「リオさん、イール、イース、ありがとうございます。お願いします。」
元気にお返事してくれたアルゴス君とマルケス君には手を振り、皆に頭を下げるとイールとイースは満足げに鼻息を吐いた。それに煽られてたたらを踏んだ始祖様と私達を見て、子供達は楽しそうに笑った。
「よし、じゃあ、俺の事、紹介してくれ」
「「はい。あのね?じ~じは……」」
真剣な表情で飛竜三兄弟に始祖様を紹介する声に背中を向けて、私はエリゴスさんに促されるままに立ち去った。
「あの竜遣いは、飛竜の言葉がわかるのか?」
「はい。リオさんとおっしゃるのですが、飛竜達とは兄弟だそうです」
エリゴスさんに道すがら問われて答えると、彼は目を丸くし、隣を歩く私を見てくる。
「凄いな」
「本当ですよね」
「飛竜は気高く獰猛で、真(まこと)の意味で結び付く事は無いと言われている。それが、兄弟と言い切り、又、互いに信頼しあっているように見えた。本当に凄い」
興奮するように言ったエリゴスさんは、力強く頷くと、はっとこちらを見て、気まずそうに視線を反らした。
「獰猛……」
そんな凶暴な生き物に、許可されたとは言え、幼い子供達を連れて挨拶に近付いた私自身の迂闊さに目眩を覚えた。飛竜三兄弟が理性的で友好的だったから良かったものの、通説のままの獰猛さがあれば、自分も子供達も今こうしている事が出来なかっただろう。
私を迎えにやってきたエリゴスさんと共に来た始祖様は開口一番に言う。それを聞いたちびもふブラザーズは、始祖様の足元に駆け寄る。
「「じ~じ、リオ兄達とも一緒に遊びたい!!」」
ぎゅっと目を閉じ、一息に言い切ったアルゴス君とマルケス君は緊張した面持ちで審判を受けるかのように始祖様の返事を待っている。普段はお調子者っぽい始祖様も、人としてやってはいけない事をした時はきっちり叱っているから、どちらに転ぶか分からない今、おそらく、子供達の胸は張り裂けんばかりになっているのだろう。ただ見守るしか出来ないリオさんも無表情ではあるが心配そうにしているし、イールとイースに至っては、「ちびもふブラザーズを泣かせたらただじゃおかねぇぞ!!おらぁ!!」とばかりに、恐ろしい視線で始祖様を捕らえている。
「ん?良いんじゃね?ただし、兄ちゃん達は仕事で来てんだ。邪魔すんなよ?」
「「え?」」
「「グル??」」
軽い口調で告げられた始祖様の言葉に、反射的に顔を上げた子供達はぽかんと口を開けている。イールもイースも険しい視線が嘘だったように目を丸くしてぽかんとしている。
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見上げているアルゴス君とマルケス君に、ニッと笑った始祖様が腕に抱く。始祖様の言葉の意味が分かったらしいちびもふブラザーズは笑顔で大きく首を縦に振った。
「「はい!! ママ、いってらっしゃ~い」」
「「グルァ、グルァ~ル」」
満面の笑みで送りだしてくれるちびもふブラザーズに続いて、イールとイースも目を細めて鳴き声を上げると、リオさんが私を見て口を開いた。
「ちびもふ、遊ぶ、美人、待つ、言った」
「はい。行ってきます。皆で仲良く遊んでてね」
「「は~い」」
「「グルァルル、グル~」」
「俺達、任せる、美人、がんばれ、言った」
「リオさん、イール、イース、ありがとうございます。お願いします。」
元気にお返事してくれたアルゴス君とマルケス君には手を振り、皆に頭を下げるとイールとイースは満足げに鼻息を吐いた。それに煽られてたたらを踏んだ始祖様と私達を見て、子供達は楽しそうに笑った。
「よし、じゃあ、俺の事、紹介してくれ」
「「はい。あのね?じ~じは……」」
真剣な表情で飛竜三兄弟に始祖様を紹介する声に背中を向けて、私はエリゴスさんに促されるままに立ち去った。
「あの竜遣いは、飛竜の言葉がわかるのか?」
「はい。リオさんとおっしゃるのですが、飛竜達とは兄弟だそうです」
エリゴスさんに道すがら問われて答えると、彼は目を丸くし、隣を歩く私を見てくる。
「凄いな」
「本当ですよね」
「飛竜は気高く獰猛で、真(まこと)の意味で結び付く事は無いと言われている。それが、兄弟と言い切り、又、互いに信頼しあっているように見えた。本当に凄い」
興奮するように言ったエリゴスさんは、力強く頷くと、はっとこちらを見て、気まずそうに視線を反らした。
「獰猛……」
そんな凶暴な生き物に、許可されたとは言え、幼い子供達を連れて挨拶に近付いた私自身の迂闊さに目眩を覚えた。飛竜三兄弟が理性的で友好的だったから良かったものの、通説のままの獰猛さがあれば、自分も子供達も今こうしている事が出来なかっただろう。
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