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交易の提案 4
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「フォレストが大好きだから、お買い物の時、おじさんが私の作る物を味見させてって言ったんじゃないかな?」
「そっか。美味しいと売れるもんな。そしたら、皆でくるくる出来るもんな」
「果物よりキャンディーは腐りにくいんだもんね?」
子供達は再び腕を組んでムムとしかめっ面になってうんうんと頷いた。
「「でも、くるくるは分かったけど、陛下のお話し、キャンディー出てた」」
「さっきまで話してたのはね?くるくるをフォレストと言う国だけでなく、オーシャンやヴォルケーノにも広げていけないかな~って事だったの」
分かりやすいように、彼等の気に入ったらしい単語の「くるくる」を使ってみると、子供達は首を傾げる。
「「くるくる?」」
かわ……っ!!可愛い!!可愛い!!可愛い~っ!!
叫びだしそうになる気持ちをぐっと抑え、子供達に微笑む。
「そう。腐っちゃう前に腐りにくい食べ物にして、おっきなくるくるにしていけたら良いな~って」
「「キャンディーでくるくる!!」」
両手を上げた子供達は笑顔のままで、二人で手を取り合って楽しそうにくるくる回り出した。そんな二人を遮るように扉がノックされ、許可を促す言葉に入ってきたのはディーバさんとエリゴスさんだった。相当絞られたのか、エリゴスさんはぐったりして見える。
「「あ!!エリゴス!!ディーバ!!」」
どーんとぶつかって行った子供達を難無く受け止めたディーバさんと疲れているように見えても同じくびくともしないエリゴスさんが礼をとって着席すると、子供達がじゃんけんし始めた。負けたアルゴス君がエリゴスさんの膝に座り、勝ったマルケス君が嬉しそうに私の膝に座った。
「原価や流通手段や方法などを知らない状態の私が言ったのでは妄想に過ぎません。ですが、少しでも琴線に触れたのであれば、御検討、お願いします」
原材料の値段も知らずに「良い物だから売ろうぜ」と押し付けるのは押し売りと変わり無いし、非常識極まりないなと思いながらも頭を下げる。静かな声でディーバさんに問われる。
「ミーナ様は市場に行って店主の言葉を聞き、提案されたのですよね?」
「はい」
「どうして提案されたのですか?」
先に、「市場に行って店主の言葉を聞き、提案したのか?」と問われてYESと答えた私に再度尋ねると言う事は私の心情を聞きたいのだろうと見当をつける。
「私はフォレストに骨を埋める覚悟があります。この国が、ひいてはこの世界から憂える事が少しでも減り、子供達が成長して大人になってからも苦労せず、笑っている理想の未来を築きたいのです。その為なら私に出来る事はなんでもします」
一息に告げ、再び頭を下げる。ずずっと鼻をかむ音がした為、顔を上げると、目を真っ赤にして涙を拭いたり、鼻をかんだりと忙しいディーバさんの姿があった。膝の上でもぞもぞしていたマルケス君は私と向かい合うように移動し、ひたすら顔を擦りつけていた。
「ミーナ、ざまがっ、ぞん、なに、ごのぐにをっ、思っで、ぐで、う~っ……」
涙まじりの上、鼻声で最後には言葉にならずに泣いてしまったディーバさんに純粋さと朴訥さを感じる。この優しく純粋な人々はだからこそ騙され易いのではないかと危惧してしまうが、私が来たのは、ママになる為だけではなく、彼等の心をも守る為ではないのかと考える。
「そっか。美味しいと売れるもんな。そしたら、皆でくるくる出来るもんな」
「果物よりキャンディーは腐りにくいんだもんね?」
子供達は再び腕を組んでムムとしかめっ面になってうんうんと頷いた。
「「でも、くるくるは分かったけど、陛下のお話し、キャンディー出てた」」
「さっきまで話してたのはね?くるくるをフォレストと言う国だけでなく、オーシャンやヴォルケーノにも広げていけないかな~って事だったの」
分かりやすいように、彼等の気に入ったらしい単語の「くるくる」を使ってみると、子供達は首を傾げる。
「「くるくる?」」
かわ……っ!!可愛い!!可愛い!!可愛い~っ!!
叫びだしそうになる気持ちをぐっと抑え、子供達に微笑む。
「そう。腐っちゃう前に腐りにくい食べ物にして、おっきなくるくるにしていけたら良いな~って」
「「キャンディーでくるくる!!」」
両手を上げた子供達は笑顔のままで、二人で手を取り合って楽しそうにくるくる回り出した。そんな二人を遮るように扉がノックされ、許可を促す言葉に入ってきたのはディーバさんとエリゴスさんだった。相当絞られたのか、エリゴスさんはぐったりして見える。
「「あ!!エリゴス!!ディーバ!!」」
どーんとぶつかって行った子供達を難無く受け止めたディーバさんと疲れているように見えても同じくびくともしないエリゴスさんが礼をとって着席すると、子供達がじゃんけんし始めた。負けたアルゴス君がエリゴスさんの膝に座り、勝ったマルケス君が嬉しそうに私の膝に座った。
「原価や流通手段や方法などを知らない状態の私が言ったのでは妄想に過ぎません。ですが、少しでも琴線に触れたのであれば、御検討、お願いします」
原材料の値段も知らずに「良い物だから売ろうぜ」と押し付けるのは押し売りと変わり無いし、非常識極まりないなと思いながらも頭を下げる。静かな声でディーバさんに問われる。
「ミーナ様は市場に行って店主の言葉を聞き、提案されたのですよね?」
「はい」
「どうして提案されたのですか?」
先に、「市場に行って店主の言葉を聞き、提案したのか?」と問われてYESと答えた私に再度尋ねると言う事は私の心情を聞きたいのだろうと見当をつける。
「私はフォレストに骨を埋める覚悟があります。この国が、ひいてはこの世界から憂える事が少しでも減り、子供達が成長して大人になってからも苦労せず、笑っている理想の未来を築きたいのです。その為なら私に出来る事はなんでもします」
一息に告げ、再び頭を下げる。ずずっと鼻をかむ音がした為、顔を上げると、目を真っ赤にして涙を拭いたり、鼻をかんだりと忙しいディーバさんの姿があった。膝の上でもぞもぞしていたマルケス君は私と向かい合うように移動し、ひたすら顔を擦りつけていた。
「ミーナ、ざまがっ、ぞん、なに、ごのぐにをっ、思っで、ぐで、う~っ……」
涙まじりの上、鼻声で最後には言葉にならずに泣いてしまったディーバさんに純粋さと朴訥さを感じる。この優しく純粋な人々はだからこそ騙され易いのではないかと危惧してしまうが、私が来たのは、ママになる為だけではなく、彼等の心をも守る為ではないのかと考える。
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