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運命の出会い 4
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「本当にここなの?」
「俺達を信じろ!!」
何度目になるか分からないやりとりをしながら、その荘厳な扉の前に立つ兵士さんに声をかけた。
「私、水無月 楓と申しま……」
「ママが来たぞー!!」
「……来たよ~!!」
私の口上を遮って、元気よく宣言する二人に、今度こそアタリかとホッと胸を撫で下ろした。
ここまでの道程は、本当に長かった。
始めに案内されたのは二人の部屋、その次がお気に入りのお昼寝スポット1、その次がお気に入りの遊び場1、そのまた次が……と、はしゃぐ二人は寄り道しまくったのだ。
対するこちらも、当たり前なのだが、土地勘の無い見知らぬ場所とあって、諌める事も出来ずに、どんどん体力を消耗させながら二人に着いていく事しか出来なかった。
「申し訳ありません。大変お待たせ致しました」
私の希望が失望に変わる事なく、王様の部屋へと通される。
すでに到着していた三人はお茶を飲みながら私達を待っていた。
「いや、二人が連れ回したのであろう?」
溜め息を零す王様に、黙って頭を下げた。
「ママ、なんで、ごめんなさい?」
「ママ、謝る事ないよ!!」
純粋な疑問として口にするマルケス君と、憤ったように言うアルゴス君。私はしゃがみ込んで、二人と目線を合わせた。
「謝る事。皆の時間を無駄にさせたの。考えてみて?マルケス君もアルゴス君も大切な用事があるのに、すぐ来るはずの人をずーっと待ってたら、どう?」
「……怒るかも」
「……僕、泣いちゃうかも」
眉間にシワを寄せた二人は反比例する言葉をこぼした。
「でしょう?なら、二人はどうすれば良いと思う?」
顔を見合わせていたアルゴス君とマルケス君は、小さく頷くと、王様達に頭を下げた。
「「ごめんなさい」」
よく出来ました。
「マルケス様っ!!アルゴス様っ!!」
微笑んだ私が二人の頭を撫でていると、感極まった様子で病室で出会った優しそうな男性が泣き出した。
ソルゴスさんも王様も、二人が謝るとは思いもしなかったのか、目を丸く見開いていた。
アルゴスくん達をぎゅっと抱きしめると、はにかんだように「えへへ」と笑ってくれた。
「うむ。二人の謝罪を受けよう。アルゴス、マルケス、ミーナ、座りなさい」
「恐れ入ります」
言って、着席すると、右隣のアルゴス君が私の膝によじ登りはじめる。
「あ!!アルゴス、狡い~!!僕も~!!」
「ダメ!!マルケスはそのままでいーじゃん!!」
「ぼーくーもー!!おひざ抱っこ~!!」
きちんと着席していたマルケス君まで、アルゴス君の意図を察して、私の膝だっこ争奪戦を始めてしまう。
「見直した途端、それか。アルゴスはソルゴスに。マルケスはディーバに。それが嫌なら大人しく椅子に座れ」
「「えぇ~」」
「本当にダメ?」と目で訴えてくる二人に、可愛すぎる~!!と心の中で身もだえながら、重々しい表情を作って頷いた。しょんぼりとうなだれる二人に「良いよ」と口走りそうになるがガマンだ。
「先ずは自己紹介からさせてもらおう……」
見当をつけていた通り、黒い髪の彼は王様で、感極まって泣いていた彼がディーバさん。魔術士にして二人の教育係だそうだ。ソルゴスさんは騎士にして二人の近衛だと言う。アルゴス君とマルケス君は兄弟。
そして、種族は違えど、兵士さん達を除いた、この場にいる全員が獣の姿に変身出来るそうだ。
やはりというかなんというか、ここは日本ではないと言う。
ママが欲しい一心でアルゴス君とマルケス君が私をこの地に召喚したようだ。
「俺達を信じろ!!」
何度目になるか分からないやりとりをしながら、その荘厳な扉の前に立つ兵士さんに声をかけた。
「私、水無月 楓と申しま……」
「ママが来たぞー!!」
「……来たよ~!!」
私の口上を遮って、元気よく宣言する二人に、今度こそアタリかとホッと胸を撫で下ろした。
ここまでの道程は、本当に長かった。
始めに案内されたのは二人の部屋、その次がお気に入りのお昼寝スポット1、その次がお気に入りの遊び場1、そのまた次が……と、はしゃぐ二人は寄り道しまくったのだ。
対するこちらも、当たり前なのだが、土地勘の無い見知らぬ場所とあって、諌める事も出来ずに、どんどん体力を消耗させながら二人に着いていく事しか出来なかった。
「申し訳ありません。大変お待たせ致しました」
私の希望が失望に変わる事なく、王様の部屋へと通される。
すでに到着していた三人はお茶を飲みながら私達を待っていた。
「いや、二人が連れ回したのであろう?」
溜め息を零す王様に、黙って頭を下げた。
「ママ、なんで、ごめんなさい?」
「ママ、謝る事ないよ!!」
純粋な疑問として口にするマルケス君と、憤ったように言うアルゴス君。私はしゃがみ込んで、二人と目線を合わせた。
「謝る事。皆の時間を無駄にさせたの。考えてみて?マルケス君もアルゴス君も大切な用事があるのに、すぐ来るはずの人をずーっと待ってたら、どう?」
「……怒るかも」
「……僕、泣いちゃうかも」
眉間にシワを寄せた二人は反比例する言葉をこぼした。
「でしょう?なら、二人はどうすれば良いと思う?」
顔を見合わせていたアルゴス君とマルケス君は、小さく頷くと、王様達に頭を下げた。
「「ごめんなさい」」
よく出来ました。
「マルケス様っ!!アルゴス様っ!!」
微笑んだ私が二人の頭を撫でていると、感極まった様子で病室で出会った優しそうな男性が泣き出した。
ソルゴスさんも王様も、二人が謝るとは思いもしなかったのか、目を丸く見開いていた。
アルゴスくん達をぎゅっと抱きしめると、はにかんだように「えへへ」と笑ってくれた。
「うむ。二人の謝罪を受けよう。アルゴス、マルケス、ミーナ、座りなさい」
「恐れ入ります」
言って、着席すると、右隣のアルゴス君が私の膝によじ登りはじめる。
「あ!!アルゴス、狡い~!!僕も~!!」
「ダメ!!マルケスはそのままでいーじゃん!!」
「ぼーくーもー!!おひざ抱っこ~!!」
きちんと着席していたマルケス君まで、アルゴス君の意図を察して、私の膝だっこ争奪戦を始めてしまう。
「見直した途端、それか。アルゴスはソルゴスに。マルケスはディーバに。それが嫌なら大人しく椅子に座れ」
「「えぇ~」」
「本当にダメ?」と目で訴えてくる二人に、可愛すぎる~!!と心の中で身もだえながら、重々しい表情を作って頷いた。しょんぼりとうなだれる二人に「良いよ」と口走りそうになるがガマンだ。
「先ずは自己紹介からさせてもらおう……」
見当をつけていた通り、黒い髪の彼は王様で、感極まって泣いていた彼がディーバさん。魔術士にして二人の教育係だそうだ。ソルゴスさんは騎士にして二人の近衛だと言う。アルゴス君とマルケス君は兄弟。
そして、種族は違えど、兵士さん達を除いた、この場にいる全員が獣の姿に変身出来るそうだ。
やはりというかなんというか、ここは日本ではないと言う。
ママが欲しい一心でアルゴス君とマルケス君が私をこの地に召喚したようだ。
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