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第一四話 輝く夏の始まりは

第一四話 一四

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「そういうスギナは何か意見があるの~?」
「……」
「も~、文句ばっかりなんだから~」
 ツクシは呆れたため息を吐いて前に向き直った。その間も考え込んでいたウタセが挙手すると、ミトドリが指名した。
「果物飴はどうかな。見た目もきれいだし、予め準備しやすいし」
「なるほど、果物飴か」
 ミトドリは手元のノートにあがった意見を書きつける。ニアは隣からそれを覗き込むと、はっと何か閃いたのか手を打った。
「食事バランスを考えたら総菜屋なんてどう?」
「あまり縁日の感じがしないけれど」
 ミトドリに微妙な顔をされてニアは唇を尖らせたが、すぐに次の意見を出した。
「あとは……作り置きしやすいって意味ではおにぎりは?」
「それなら屋台にもあるよね」
 ウタセが太鼓判を押すと、ミトドリも納得したのかノートに『おにぎり』と書く。
「焼きそばにおにぎり、かき氷に果物飴と仮定したら残りは遊戯系が妥当だろうね」
「シノちゃんは何か新しい遊び、思いつかない~?」
 ツクシに水を向けられた慈乃は慌てながらも、思いつくままの意見を述べた。
「ええっと……。輪投げやくじ引きなどはどうでしょう。景品次第で楽しめる子も多いと思います」
「くじ引きより輪投げの方がいいんじゃないかな。遊んでる感覚がしっかりあるから」
 ウタセがさらに提案すると、スギナも頷いた。
「動いて遊べるってのはいい案だと思う」
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