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第3章 淫武御前トーナメントの章
54話 レズ調教に堕ち、人形へと変えられ、挿入を強請るエリナ♥
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54話 レズ調教に堕ち、人形へと変えられ、挿入を強請るエリナ♥
シャワールームで快楽に逆上せてしまったエリナは、ナツキと翔子に助け出される形でベッドの上へと運び出されていた。
仰向けに寝かされた赤く火照った少女の裸体。剥かれた果実のような瑞々しいエリナの肌の上を、ナツキと翔子の手の平がサラサラと撫で回っている。
次々と浮かび上がる玉のような汗を、2人の手の平が広げ撫でていく。
「んっ、あ……」
ナツキが作り出した懐かしいホテルには細工がされていた。
まず第一に、エリナが浴びていたシャワーには媚薬成分が混じっていたのだ。
さらには、発情のトラウマを蘇らせるために、マモンの肉棒そっくりのバイブを目に入りやすい位置に備え付けられていたのだ。
全てがマモンの命令によるものだった。
今のナツキは、マモンに逆らうことの出来ない忠実なコマでしかないのだ。
――数刻前、エリナを犯し終えて浴室から出てきたマモンは、2人に命じた。
「愛撫中毒にしておいて」
マモンに堕とされたナツキは、命令に背くどころか、悪態の一つ付けずに、言われたままにエリナに愛撫を尽くすしかなかった。
マモンにとって都合の悪い行動に、制限が掛けられてしまっているのだ。
とはいえ、命令に従い愛撫を施してはいるものの、心の内までは支配されていなかった。ナツキと翔子にだけ許された手段『テレパス』を使って、マモンに知られぬやり取りがされていたのだ。
『オネエ……、ほんとにどうにもならないの? マモンに掛けられた暗示をオネエの暗示で上塗りするとか――』
エリナに愛撫しつつも、ナツキは突破口を模索していた。
一度マモンに完堕ちしてしまったものの、飲尿させられたことで百年の恋も冷める嫌悪感を抱き、恋堕ちからは抜け出していたのだ。
そして、抜け出たからこそ分かるのだ。
ベストな状態で戦えたなら、絶対マモンに後れを取らない、と。
暗示さえどうにか出来れば、この状況から抜け出せる、と。
しかし――。
『無理ね。暗示も契約も最初に掛けたものが優先されるわ。この類の忍術は先に掛けたもの勝ちなのよねぇ』
浅知恵でどうにかなるのなら、オネエのことだ、とっくの前に暗示を解いてくれているだろう。
やはり打つ手はなかった。
『このままだと、……終わるね』
『そうね。――そろそろ新しい命令が来る頃かしら?』
――2人ともー、そろそろさっき渡したバイブを使って虐めてあげて。
(……やはりそう来たか)
マモンへの依存をさらに強めようとする指示だった。
この言い方なら強制力を伴わない。
しかし、動かなければどのみち強制力を伴う命令に変えられるのだ。
それでも毎度のことながら、ナツキはすぐには命令に従わなかった。
それもあって、ナツキよりも先にオネエが陵辱を開始する。
僅かに開いた唇の隙間からスー……、スー……、と寝息を立てている小ぶりな唇へと、ふにっ……、ふにっ……、とバイブの先端でキスをする。
んふ……、と小さく喘がせて、んむぅ……と亀頭を飲み込ませた。
「ん、んむ……うっ、な、なにしっ、てん、………のっ」
異物感に目を覚まして、エリナが造形物を吐き出すと、オネエはバイブをゆらゆらとチラつかせる。
視線を操って状況を飲み込まされていくエリナ。その表情はぐつぐつ煮込まれていくようにみるみるうちに赤くなっていき、
「なにしてんの!?」
赤味がピークを迎える前にエリナは声を荒らげた。
エリナはシャワーを浴びたままの、何一つ身に付けていない丸裸のままなのだ。
意識が戻ったばかりでは、混乱しかなかった。
「な、なんで裸なのさ!?」
裸にされているとはいえ、3人は同性のくノ一仲間。裸なんて見られ慣れたもの。
それにエリナは生娘というわけでもない。
にもかかわらず、エリナは大げさなまでに恥じらいを叫んだ。
今のエリナの身体は、見られることに慣れた成熟手前の身体ではない。
まだ男を知らない裸体。まだ男の眼前に裸を晒したことのない無垢な身体なのだ。
恥じらいは決して弱いものではなかった。
「は、服部! 何考えてるのさ!? ぐっ、えっ!? な、なんなのこれ!? 服部!!!」
身体を隠そうとしたエリナだったが、両手を腰の後ろで括られていていることに気付き、身体をくねらせ、ガチャガチャ鳴らしながらにさらに激昂した。
そんなエリナの額を、トンッ……、とオネエが指先でノックして寝かし付けた。
「エリナさん。オナニーに夢中でお風呂で倒れていたあなたを介抱しているのよ? 飛んだ言い草ね……ショックよ」
「は、はぁ!? 介抱した!? なんで拘束する必要があるのさ!? 大体バイブを咥えさせた意味なんて尚更ないよね!?」
「医療現場に於いて、術後の身体拘束の誓約は基本よ? このマモンの肉棒そっくりのバイブで慰めていたんでしょ?」
「ち、ちがぁ、あうっ……」
直接ハリボテを使って慰めたわけじゃない、そう否定を叫ぼうとしたエリナであったが、崩れのない陰唇に偽物が触れただけで黙り込んでしまう。
マモンに犯される妄想で、今までの誰とのエッチよりも感じてしまったことを思い出してしまったのだ。
しかし、それは妄想ではない。
現に少し前までマモンの巨物がエリナの内部を埋め尽くしていたのだ。
エリナは知らずとも、身体はしっかりマモンの感触を覚えていて、偽物の側面で撫でられるだけで、ドックッ、ドックッ、とペニスの脈動を思い出した膣壁が痙攣を繰り返す。
「あ、っ、はぁ…………は、あっ、あぁ……」
肉柱の茎にしゃぶり付こうとして、陰唇がざわざわと蠢いた。膣の中まで連動して、ヒクヒクと痙攣を始めて、ドロドロの愛液が溢れ出す。
ドロドロの愛液を茎に馴染ませながら、ねちゃあ……ねちゃあ……と陰唇を撫でられると、瞬く間にエリナの表情は弛んでいった。
「あらぁ。まんざらでもないようね。水飴みたいな愛液が溢れてきたわよ。処女みたいに整ったまんこから」
「うっ、は、服部っ、いい加減にっ、……う゛っ」
悪ノリする服部に怒気を強めるが、ねっとりと陰唇を擦っていたバイブを眼前に晒されて黙らせられてしまう。
ぽたっ、ぽたっ……と南国の常温果実を思わせる、酷く甘い匂いが寄ってくる。
猛烈に唾液を分泌させてくる匂いに、自然と唇が開いてしまう。プルプルと震えた舌が、バイブへと向かっていった。
「あ、はぁ…………、はぁ……、あ……」
匂い以上に、その卑猥な形に媚びを売ろうとしていた。悦びの極地に到達させたマモンの模造品が恋しくなっていたのだ。
キス出来そうな距離感までくると、唇を差し出すように向かわせていた。
――あ、あ、あ……、欲しくなってる……。ナツキにまで見られているのに……。いくら呪いが言い訳になるっていってもっ……。恥ずいっ……。
我慢の支えになっているのは、僅かに残る羞恥心だけだった。
弱点を作ることになってしまう。――そんなマモンへの小さな恐れは繰り返された自慰によって消え失せていた。
唯一残されていた羞恥心さえも、服部がもう一本のバイブをエリナの膣口にぐちゅ、と飲み込ませただけで、軽々と瓦解してしまう。
「んっ、うっ、ちゅう、あっ、んむっ、……あっ、あっ、あっ、あ」
亀頭の半分が膣口に隠れたタイミングで、口の中へも入ってきたマモンの造形。
全ての行為が終わった後のような蜜液に塗れたモノを、エリナは掃除していく。
ちゅっ、と吸いつき、蜜の隠れた亀頭の段差に舌を潜らせては喉を鳴らす。
「ん、っはぁ、はむっ…………んっ、はぁ……」
口ではお掃除フェラ、膣口では亀頭が半分埋まっては抜けて、半分埋まっては抜け出ての焦らしピストン。
ぬちゅ……、ちゅぽ……、ぬちゅ……、ちゅぽ……、何度も何度も繰り返されて少しずつエリナの中を深く満たしていく。
一ストロークにつき一ミリしか進まない侵入。そんなまどろっこしさにエリナは欲情を昂ぶらされていった。
(あ、はぁ……、ぁ、…………ほ、ほしぃ…………、ほっ、ほしいっ……)
快感はある。それも弱くはない幸福感のある快感だった。
しかし、それがあるからまどろっこしさが辛く、欲求が募らされていた。
快感を得て、尚且つマモンを求めるように仕向けられた毒が、ジワジワとエリナの身体を蝕んでいく。
ナツキをほったらかしにした服部から、二刀流とも言えるバイブで責め立てが繰り返されて――。
「あっ、あ、んちゅ、あはぁ、も、もっと、お、奥っ……、も、もっとっ奥っ、お、お願いっ……」
「して欲しいならもっと股を大きく開いて。アナルも見えるように」
「うっ、…………は、っ、……服部っ……」
服部の声は、いつになく厳しかった。
普段なら睨むくらいは出来そうなものだが、エリナの瞳はとろんと垂れたまま。
快感への主導権全てを握られてしまっているのだから、エリナが強気になれるはずもなかった。
「して欲しいんでしょ? なら言うことを聞いて」
――言うことを聞いて。
ここまで呆然と2人の睦み合いを見詰めていたナツキの眉が、ピクンッと跳ねた。過去、服部翔子から傀儡の術を掛けられた時の記憶が、ナツキの脳裏を過ったのだ。
――まさか……。エリナまで傀儡に堕とすつもりなの……?
すでにナツキは、マモンの支配下にある。
これでエリナまで支配下に堕ちると逆転の目は完全に断たれてしまう。
だからと言ってナツキに止める術は無かった。
――エリナが堕ちたら……敗北が確定する。
これまでに無い窮地。だというのに、抱いた感情はどす黒いモノだった。
エリナがオネエのモノになる……。全員がマモンのものになる……。
2人が行為を始めてから続いている胸痛がさらに強まった。胸の中で真っ黒に渦巻く危機感の正体は、嫉妬だった。
何で……?
置かれた危機的状況よりも、どういった訳か色恋に胸を灼かれていた。
一度マモンに恋堕ちしてから、オネエへの気持ちが消えた。そう思っていたというのに、胸が圧迫されていた。
オネエに対する恋慕? マモンへの狂恋? 誰へのものかは分からない。
邪悪な気持ちで胸をいっぱいにしながら、ナツキはじーっと睦み合いを見詰める。
エリナを堕としに掛かるオネエに困惑させられる中。
「気持ちよくなりたいなら、あたしを信じて言うことを聞いて。そうすれば呪いも解けるわ」
「わ、分かった、分かったけどっ……んっ――――」
手を伸ばせば助けられそうな距離感の中、エリナは傀儡に堕ちてしまったのだ。
戸惑う余裕すら与えず、オネエが愛撫を続行する。
ズズ、ズッ……、と模型がエリナの奥深くへと入り込んでいく。
型崩れない小陰唇が、左右対称のバイブによって円形に圧し広げられていく。
「あ、ぅ、あ、あっ、あぁあ♥ き、きたっ……」
奥深くまで入ると、ずっちゅ、ずっちゅ、と模型を使ってのピストン運動が開始された。その出入りにあわせて、くいっ、くいっ、とエリナの腰が悩ましい揺れを刻んでいく。
「あ、あっ、あ、あふ、あ、も、もっと…………っ」
奥深くまで入り込んできても、エリナは思いのほか満たされていなかった。
逝けもしない。
そのせいで、次から次へとマモンの性器への求めを口にしてしまう。
「も、もっと、奥までっ、じゅぽじゅぽしてっ、あっ、あっマモンのちんちん奥まで入れてっ!!」
いくら求めを叫べど、オネエは焦らす。そもそも逝かせるつもりなんてないのだ。
気持ちよくさせつつ、さらに欲するようなピストンを繰り返している。逝かさず殺さずの飼い殺しの愛撫を続けているのだ。
『オネエ……どういうつもり』
『ここまで来たら愉しんだもん勝ちよ。どうせもう忍びの負けよ。それならそうと割り切って、思い出を作ったほうがいいわよ。――思考を奪われるんだから』
――逆転の目はない。挙げ句、負けが確定したなら思考を消させられる。動物にされてしまう。
しかし最後の思い出作りと言われたからって、睦み合う2人の間にナツキが入り込む余地なんてなかった。
「あ、あっ♥ は、はっとりっ、そ、そこっ、い、良いっ、あ、あっ……マモンのバイブっでっ、そこ擦ってっ……♥」
「ここかしら? 全て白状なさい。全て正直に答えなさい」
「あ、っあ、はぁ、い、いいっ、気持ちいいっ……♥ マモンの硬いカリ良いっ♥ あっ♥ Gスポットゴリゴリされるのいいっ」
暗示で正直にさせられ、その上で感じるポイントを正確に伝えてしまった。そのせいで、エリナは微弱な愛撫でさえ操られるように喘がされていた。
愛撫を重ねられて、言葉が減っていき、それがさらに甘ったるい喘ぎ声へと変わっていく。そして、とうとうエリナはオネエに挿入を求めるのだった。
「も、もうほ、しいっ、げ、限界っ…………、お願いナツキっ、服部を少しだけ貸してっ、おまんこへんになるっ……、おちんぽじゃないとっ、逝けなさそうっ……」
――操って言わせたんじゃない。完全なお強請りだった。無理やり言わされたならまだ救いがあった。
――回避出来た筈の2人の情交は、結局回避しきれなかった。
どす黒い気持ちが膨れ上がって、ナツキは追い詰められていた。
だが、そんなナツキよりも、さらにエリナは追い詰められることとなる。
ガチャンッ――。
狙ったようなタイミングで、シャワー室の扉が開いたのだ。
そこから現れた男へと、ナツキと翔子の視線が向けられる。
シャワールームから現れたのは、マモンだった。
マモンが、人間に見せたことのない晴れやかな表情で現れたのだ。
対してエリナは惚けたまま。
ダラダラと愛液を垂らした股を閉じようともしない。
「手を加えるまでもないくらいに堕ちてるかな☆? エリナさーん、リベンジして良いー? エリナさーん☆」
「ま、まもんっ……、マモンっ、うっ……」
置かれた状況に気付いたと言うよりも、目の前の敵に反射で身体が動いた。そんな感じだった。
鍛え上げられたくノ一の条件反射は、真っ先にマモンの腰から生えている肉棒を捉えた。手玉に取るべき肉棒を視界に入れたのだ。
しかし、悲しいかな。
あろうことかエリナはマモンの肉棒に釘付けになってしまったのだ。
ハリボテとは全然違う、生きたちんぽに夢中になっていたのだ。
「勝ってそのあと負けて一勝一敗だね。そろそろ決着を付けよう。いいよね? エリナさん☆」
「……っ」
こうして満身創痍のエリナとマモンの最終決戦が始まるのであった。
シャワールームで快楽に逆上せてしまったエリナは、ナツキと翔子に助け出される形でベッドの上へと運び出されていた。
仰向けに寝かされた赤く火照った少女の裸体。剥かれた果実のような瑞々しいエリナの肌の上を、ナツキと翔子の手の平がサラサラと撫で回っている。
次々と浮かび上がる玉のような汗を、2人の手の平が広げ撫でていく。
「んっ、あ……」
ナツキが作り出した懐かしいホテルには細工がされていた。
まず第一に、エリナが浴びていたシャワーには媚薬成分が混じっていたのだ。
さらには、発情のトラウマを蘇らせるために、マモンの肉棒そっくりのバイブを目に入りやすい位置に備え付けられていたのだ。
全てがマモンの命令によるものだった。
今のナツキは、マモンに逆らうことの出来ない忠実なコマでしかないのだ。
――数刻前、エリナを犯し終えて浴室から出てきたマモンは、2人に命じた。
「愛撫中毒にしておいて」
マモンに堕とされたナツキは、命令に背くどころか、悪態の一つ付けずに、言われたままにエリナに愛撫を尽くすしかなかった。
マモンにとって都合の悪い行動に、制限が掛けられてしまっているのだ。
とはいえ、命令に従い愛撫を施してはいるものの、心の内までは支配されていなかった。ナツキと翔子にだけ許された手段『テレパス』を使って、マモンに知られぬやり取りがされていたのだ。
『オネエ……、ほんとにどうにもならないの? マモンに掛けられた暗示をオネエの暗示で上塗りするとか――』
エリナに愛撫しつつも、ナツキは突破口を模索していた。
一度マモンに完堕ちしてしまったものの、飲尿させられたことで百年の恋も冷める嫌悪感を抱き、恋堕ちからは抜け出していたのだ。
そして、抜け出たからこそ分かるのだ。
ベストな状態で戦えたなら、絶対マモンに後れを取らない、と。
暗示さえどうにか出来れば、この状況から抜け出せる、と。
しかし――。
『無理ね。暗示も契約も最初に掛けたものが優先されるわ。この類の忍術は先に掛けたもの勝ちなのよねぇ』
浅知恵でどうにかなるのなら、オネエのことだ、とっくの前に暗示を解いてくれているだろう。
やはり打つ手はなかった。
『このままだと、……終わるね』
『そうね。――そろそろ新しい命令が来る頃かしら?』
――2人ともー、そろそろさっき渡したバイブを使って虐めてあげて。
(……やはりそう来たか)
マモンへの依存をさらに強めようとする指示だった。
この言い方なら強制力を伴わない。
しかし、動かなければどのみち強制力を伴う命令に変えられるのだ。
それでも毎度のことながら、ナツキはすぐには命令に従わなかった。
それもあって、ナツキよりも先にオネエが陵辱を開始する。
僅かに開いた唇の隙間からスー……、スー……、と寝息を立てている小ぶりな唇へと、ふにっ……、ふにっ……、とバイブの先端でキスをする。
んふ……、と小さく喘がせて、んむぅ……と亀頭を飲み込ませた。
「ん、んむ……うっ、な、なにしっ、てん、………のっ」
異物感に目を覚まして、エリナが造形物を吐き出すと、オネエはバイブをゆらゆらとチラつかせる。
視線を操って状況を飲み込まされていくエリナ。その表情はぐつぐつ煮込まれていくようにみるみるうちに赤くなっていき、
「なにしてんの!?」
赤味がピークを迎える前にエリナは声を荒らげた。
エリナはシャワーを浴びたままの、何一つ身に付けていない丸裸のままなのだ。
意識が戻ったばかりでは、混乱しかなかった。
「な、なんで裸なのさ!?」
裸にされているとはいえ、3人は同性のくノ一仲間。裸なんて見られ慣れたもの。
それにエリナは生娘というわけでもない。
にもかかわらず、エリナは大げさなまでに恥じらいを叫んだ。
今のエリナの身体は、見られることに慣れた成熟手前の身体ではない。
まだ男を知らない裸体。まだ男の眼前に裸を晒したことのない無垢な身体なのだ。
恥じらいは決して弱いものではなかった。
「は、服部! 何考えてるのさ!? ぐっ、えっ!? な、なんなのこれ!? 服部!!!」
身体を隠そうとしたエリナだったが、両手を腰の後ろで括られていていることに気付き、身体をくねらせ、ガチャガチャ鳴らしながらにさらに激昂した。
そんなエリナの額を、トンッ……、とオネエが指先でノックして寝かし付けた。
「エリナさん。オナニーに夢中でお風呂で倒れていたあなたを介抱しているのよ? 飛んだ言い草ね……ショックよ」
「は、はぁ!? 介抱した!? なんで拘束する必要があるのさ!? 大体バイブを咥えさせた意味なんて尚更ないよね!?」
「医療現場に於いて、術後の身体拘束の誓約は基本よ? このマモンの肉棒そっくりのバイブで慰めていたんでしょ?」
「ち、ちがぁ、あうっ……」
直接ハリボテを使って慰めたわけじゃない、そう否定を叫ぼうとしたエリナであったが、崩れのない陰唇に偽物が触れただけで黙り込んでしまう。
マモンに犯される妄想で、今までの誰とのエッチよりも感じてしまったことを思い出してしまったのだ。
しかし、それは妄想ではない。
現に少し前までマモンの巨物がエリナの内部を埋め尽くしていたのだ。
エリナは知らずとも、身体はしっかりマモンの感触を覚えていて、偽物の側面で撫でられるだけで、ドックッ、ドックッ、とペニスの脈動を思い出した膣壁が痙攣を繰り返す。
「あ、っ、はぁ…………は、あっ、あぁ……」
肉柱の茎にしゃぶり付こうとして、陰唇がざわざわと蠢いた。膣の中まで連動して、ヒクヒクと痙攣を始めて、ドロドロの愛液が溢れ出す。
ドロドロの愛液を茎に馴染ませながら、ねちゃあ……ねちゃあ……と陰唇を撫でられると、瞬く間にエリナの表情は弛んでいった。
「あらぁ。まんざらでもないようね。水飴みたいな愛液が溢れてきたわよ。処女みたいに整ったまんこから」
「うっ、は、服部っ、いい加減にっ、……う゛っ」
悪ノリする服部に怒気を強めるが、ねっとりと陰唇を擦っていたバイブを眼前に晒されて黙らせられてしまう。
ぽたっ、ぽたっ……と南国の常温果実を思わせる、酷く甘い匂いが寄ってくる。
猛烈に唾液を分泌させてくる匂いに、自然と唇が開いてしまう。プルプルと震えた舌が、バイブへと向かっていった。
「あ、はぁ…………、はぁ……、あ……」
匂い以上に、その卑猥な形に媚びを売ろうとしていた。悦びの極地に到達させたマモンの模造品が恋しくなっていたのだ。
キス出来そうな距離感までくると、唇を差し出すように向かわせていた。
――あ、あ、あ……、欲しくなってる……。ナツキにまで見られているのに……。いくら呪いが言い訳になるっていってもっ……。恥ずいっ……。
我慢の支えになっているのは、僅かに残る羞恥心だけだった。
弱点を作ることになってしまう。――そんなマモンへの小さな恐れは繰り返された自慰によって消え失せていた。
唯一残されていた羞恥心さえも、服部がもう一本のバイブをエリナの膣口にぐちゅ、と飲み込ませただけで、軽々と瓦解してしまう。
「んっ、うっ、ちゅう、あっ、んむっ、……あっ、あっ、あっ、あ」
亀頭の半分が膣口に隠れたタイミングで、口の中へも入ってきたマモンの造形。
全ての行為が終わった後のような蜜液に塗れたモノを、エリナは掃除していく。
ちゅっ、と吸いつき、蜜の隠れた亀頭の段差に舌を潜らせては喉を鳴らす。
「ん、っはぁ、はむっ…………んっ、はぁ……」
口ではお掃除フェラ、膣口では亀頭が半分埋まっては抜けて、半分埋まっては抜け出ての焦らしピストン。
ぬちゅ……、ちゅぽ……、ぬちゅ……、ちゅぽ……、何度も何度も繰り返されて少しずつエリナの中を深く満たしていく。
一ストロークにつき一ミリしか進まない侵入。そんなまどろっこしさにエリナは欲情を昂ぶらされていった。
(あ、はぁ……、ぁ、…………ほ、ほしぃ…………、ほっ、ほしいっ……)
快感はある。それも弱くはない幸福感のある快感だった。
しかし、それがあるからまどろっこしさが辛く、欲求が募らされていた。
快感を得て、尚且つマモンを求めるように仕向けられた毒が、ジワジワとエリナの身体を蝕んでいく。
ナツキをほったらかしにした服部から、二刀流とも言えるバイブで責め立てが繰り返されて――。
「あっ、あ、んちゅ、あはぁ、も、もっと、お、奥っ……、も、もっとっ奥っ、お、お願いっ……」
「して欲しいならもっと股を大きく開いて。アナルも見えるように」
「うっ、…………は、っ、……服部っ……」
服部の声は、いつになく厳しかった。
普段なら睨むくらいは出来そうなものだが、エリナの瞳はとろんと垂れたまま。
快感への主導権全てを握られてしまっているのだから、エリナが強気になれるはずもなかった。
「して欲しいんでしょ? なら言うことを聞いて」
――言うことを聞いて。
ここまで呆然と2人の睦み合いを見詰めていたナツキの眉が、ピクンッと跳ねた。過去、服部翔子から傀儡の術を掛けられた時の記憶が、ナツキの脳裏を過ったのだ。
――まさか……。エリナまで傀儡に堕とすつもりなの……?
すでにナツキは、マモンの支配下にある。
これでエリナまで支配下に堕ちると逆転の目は完全に断たれてしまう。
だからと言ってナツキに止める術は無かった。
――エリナが堕ちたら……敗北が確定する。
これまでに無い窮地。だというのに、抱いた感情はどす黒いモノだった。
エリナがオネエのモノになる……。全員がマモンのものになる……。
2人が行為を始めてから続いている胸痛がさらに強まった。胸の中で真っ黒に渦巻く危機感の正体は、嫉妬だった。
何で……?
置かれた危機的状況よりも、どういった訳か色恋に胸を灼かれていた。
一度マモンに恋堕ちしてから、オネエへの気持ちが消えた。そう思っていたというのに、胸が圧迫されていた。
オネエに対する恋慕? マモンへの狂恋? 誰へのものかは分からない。
邪悪な気持ちで胸をいっぱいにしながら、ナツキはじーっと睦み合いを見詰める。
エリナを堕としに掛かるオネエに困惑させられる中。
「気持ちよくなりたいなら、あたしを信じて言うことを聞いて。そうすれば呪いも解けるわ」
「わ、分かった、分かったけどっ……んっ――――」
手を伸ばせば助けられそうな距離感の中、エリナは傀儡に堕ちてしまったのだ。
戸惑う余裕すら与えず、オネエが愛撫を続行する。
ズズ、ズッ……、と模型がエリナの奥深くへと入り込んでいく。
型崩れない小陰唇が、左右対称のバイブによって円形に圧し広げられていく。
「あ、ぅ、あ、あっ、あぁあ♥ き、きたっ……」
奥深くまで入ると、ずっちゅ、ずっちゅ、と模型を使ってのピストン運動が開始された。その出入りにあわせて、くいっ、くいっ、とエリナの腰が悩ましい揺れを刻んでいく。
「あ、あっ、あ、あふ、あ、も、もっと…………っ」
奥深くまで入り込んできても、エリナは思いのほか満たされていなかった。
逝けもしない。
そのせいで、次から次へとマモンの性器への求めを口にしてしまう。
「も、もっと、奥までっ、じゅぽじゅぽしてっ、あっ、あっマモンのちんちん奥まで入れてっ!!」
いくら求めを叫べど、オネエは焦らす。そもそも逝かせるつもりなんてないのだ。
気持ちよくさせつつ、さらに欲するようなピストンを繰り返している。逝かさず殺さずの飼い殺しの愛撫を続けているのだ。
『オネエ……どういうつもり』
『ここまで来たら愉しんだもん勝ちよ。どうせもう忍びの負けよ。それならそうと割り切って、思い出を作ったほうがいいわよ。――思考を奪われるんだから』
――逆転の目はない。挙げ句、負けが確定したなら思考を消させられる。動物にされてしまう。
しかし最後の思い出作りと言われたからって、睦み合う2人の間にナツキが入り込む余地なんてなかった。
「あ、あっ♥ は、はっとりっ、そ、そこっ、い、良いっ、あ、あっ……マモンのバイブっでっ、そこ擦ってっ……♥」
「ここかしら? 全て白状なさい。全て正直に答えなさい」
「あ、っあ、はぁ、い、いいっ、気持ちいいっ……♥ マモンの硬いカリ良いっ♥ あっ♥ Gスポットゴリゴリされるのいいっ」
暗示で正直にさせられ、その上で感じるポイントを正確に伝えてしまった。そのせいで、エリナは微弱な愛撫でさえ操られるように喘がされていた。
愛撫を重ねられて、言葉が減っていき、それがさらに甘ったるい喘ぎ声へと変わっていく。そして、とうとうエリナはオネエに挿入を求めるのだった。
「も、もうほ、しいっ、げ、限界っ…………、お願いナツキっ、服部を少しだけ貸してっ、おまんこへんになるっ……、おちんぽじゃないとっ、逝けなさそうっ……」
――操って言わせたんじゃない。完全なお強請りだった。無理やり言わされたならまだ救いがあった。
――回避出来た筈の2人の情交は、結局回避しきれなかった。
どす黒い気持ちが膨れ上がって、ナツキは追い詰められていた。
だが、そんなナツキよりも、さらにエリナは追い詰められることとなる。
ガチャンッ――。
狙ったようなタイミングで、シャワー室の扉が開いたのだ。
そこから現れた男へと、ナツキと翔子の視線が向けられる。
シャワールームから現れたのは、マモンだった。
マモンが、人間に見せたことのない晴れやかな表情で現れたのだ。
対してエリナは惚けたまま。
ダラダラと愛液を垂らした股を閉じようともしない。
「手を加えるまでもないくらいに堕ちてるかな☆? エリナさーん、リベンジして良いー? エリナさーん☆」
「ま、まもんっ……、マモンっ、うっ……」
置かれた状況に気付いたと言うよりも、目の前の敵に反射で身体が動いた。そんな感じだった。
鍛え上げられたくノ一の条件反射は、真っ先にマモンの腰から生えている肉棒を捉えた。手玉に取るべき肉棒を視界に入れたのだ。
しかし、悲しいかな。
あろうことかエリナはマモンの肉棒に釘付けになってしまったのだ。
ハリボテとは全然違う、生きたちんぽに夢中になっていたのだ。
「勝ってそのあと負けて一勝一敗だね。そろそろ決着を付けよう。いいよね? エリナさん☆」
「……っ」
こうして満身創痍のエリナとマモンの最終決戦が始まるのであった。
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