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8話「真実の刃」
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――真那ちゃん、ごめんね。
これだけは、彼女にどうしても伝えたかった…だから、私は桜矢さんに無理を言って頼んだ。
理由を訊ねられたので真那ちゃんと友達になった事を話すと、彼は快く協力してくれた。
【祭司の一族】分家の分家の者だった私は、彼の存在を知っていた――さすがに直接会ったり、話をしたりはなかったけど。
医院に…十紀先生のところで看護師として働いていられたのも、【祭司の一族】という血筋のおかげだった。
あの日――霧に惑わされている理哉を助けた時、私は自分の運命に気づいてしまった…自分の中にある『何か』が、どうするべきなのかを教えてくれたから。
……あぁ、あの子にも悪い事をしてしまったかもしれない。
お姉さんを失った上に、自分のせいで私も…となったら、責任感の強いあの子は気に病んでしまうかもしれない。
十紀先生や穐寿先生、神代様や古夜さんがフォローしてくれるといいけど……それだけは、もう祈るしかない。
私は護りたい…故郷であるこの集落と、霧に飲み込まれてしまった人々の『想い』を。
これは私にしかできない、私の中にいる『誰か』がやりたかった……とても重要な願いだから。
――今では、私の願いで誰も代わりを務められない使命でもある。
彼女には、絶対に負けない…絶対に!
これだけは、彼女にどうしても伝えたかった…だから、私は桜矢さんに無理を言って頼んだ。
理由を訊ねられたので真那ちゃんと友達になった事を話すと、彼は快く協力してくれた。
【祭司の一族】分家の分家の者だった私は、彼の存在を知っていた――さすがに直接会ったり、話をしたりはなかったけど。
医院に…十紀先生のところで看護師として働いていられたのも、【祭司の一族】という血筋のおかげだった。
あの日――霧に惑わされている理哉を助けた時、私は自分の運命に気づいてしまった…自分の中にある『何か』が、どうするべきなのかを教えてくれたから。
……あぁ、あの子にも悪い事をしてしまったかもしれない。
お姉さんを失った上に、自分のせいで私も…となったら、責任感の強いあの子は気に病んでしまうかもしれない。
十紀先生や穐寿先生、神代様や古夜さんがフォローしてくれるといいけど……それだけは、もう祈るしかない。
私は護りたい…故郷であるこの集落と、霧に飲み込まれてしまった人々の『想い』を。
これは私にしかできない、私の中にいる『誰か』がやりたかった……とても重要な願いだから。
――今では、私の願いで誰も代わりを務められない使命でもある。
彼女には、絶対に負けない…絶対に!
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