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0話「終焉の街」
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白季に連れられ、教場から塑亜先生の準備室に移動する。
准教授である塑亜先生は、講義がある日は大抵ここにいる――ので、学生時代の俺もよく訪れていた。
事前に鍵を借りていたらしい白季のおかげで入室し、手に持っていた講義に必要な教材や提出物を…それと『一名、病欠。二名、提出物忘れ』というメモ書きも一緒に机に置くと白季がひと息ついた。
「まったく…言い訳が笑えないんだよ、他の教科で課題があって忘れたって――軍学科の子達だったから、後で担当教師に伝えてやろうと思うんだよね」
口を尖らせて文句を言う白季に、俺は思わず苦笑してしまった。
…そういえば、軍学科の教師の中に《闇空の柩》のメンバーがいたな。
「俺が言うのもなんだが、まぁ…説教はほどほどに、と前置きしておくんだぞ?」
「わかっているよ…彼らが嘘言っているのを、僕が勝手に気づいただけだからさ…」
そう言うと机の引き出しからだした何かを、白季がこちらに差しだす。
差しだされたそれは、俺の身分証で…そう、これは研究所に勤めていた時のものだ。
軍に入る時、この身分証は塑亜先生に返したのだが…どうして、まだあるのだろう?
首をかしげている俺に、白季は苦笑しながら教えてくれた。
「塑亜が破棄しなかったんだよ…君が少し経ったら考えを改めて、戻ってくるんじゃないかって思ったみたい」
「…そうか」
研究員としての身分証は破棄されているだろうから、客員として入れればと考えていた…が、塑亜先生は残しておいてくれたのか。
後日、塑亜先生にお礼を言わなければ…と考えながら、身分証を受け取って胸ポケットに入れた。
準備室での用事を終え廊下に出ると、白季が扉に鍵をかける。
そして、準備室のプレートの下にある塑亜先生の名札の隣に『外出中』の札を入れた。
おそらく、これも事前に頼まれていたのだろう…
「2~3日、帰ってこない旨は…お知らせしなくてもいいか。そもそも、塑亜の授業…今週はもう無いはずだから」
塑亜先生の予定を把握しているらしい白季は、顎に手をあてて呟いた。
まぁ、相手に急な用がない限り大丈夫だろうが…と、俺は頷いて同意し――そして、塑亜先生の準備室を後にした。
俺達がこれから向かうのは、学舎の地下にある研究所だ。
ちなみに地下へ続く扉だが、学生や他の教職員に知られないよう普段から隠されている。
扉を開くには、この研究所所属であるという身分証と虹彩認証が必要だった。
……研究員としての身分証はあるので、もしかすると俺の登録も生きたままかもしれない。
「…真宮が『別に消さなくていい』って、言ってたみたいだよ?」
俺の疑問に答えたのは自分の身分証を手に持った白季なのだが、また感応能力を使って俺の考えている事を読んだのか…それか疑問が顔にでていたか、のどちらかだろう。
まぁ、消されていたとしても今回は白季がいるので入れるがな……
白季が扉のセキュリティを解除したので、共に研究所内へ入った。
――ちなみにこの扉の付近で秘密警察が監視している為、不審な者が一緒だった場合は一時的に拘束されてしまう。
余談だが…秘密警察所属となった俺の、最初の任務がここでの監視だった。
久しぶりの所内というのもあって、少し緊張してしまい…思わず苦笑する。
白季の先導で歩いていると、突然近くの扉が開いた。
「あぁ…倉世、久しぶりだね。今日は、どうしたんだい?」
「驚いた、瀬里十か…俺はしばらくの間、研究員としてここにいる予定だ。お前こそ、どうしたんだ?」
現れたのは、金髪に緑色の瞳の青年・瀬里十――〈狭間の者〉で、《闇空の柩》のメンバーだ。
…確か、珠雨先生の歳の離れた従弟だと聞いた。
彼は研究者としてこの研究所にいるのではなく、王都にある医院に務める医師である。
一歩前にいた白季が驚いていないところを見ると、彼がいるのは知っていたのだろう……
肩をすくめた白季は、瀬里十に声をかけた。
「あれ、もう帰るの?」
「ん、まぁ…一度、医院へ戻るだけだよ。急患で呼び出し…終わり次第、また戻ってくるよ」
実験前に用意しておく特効薬を造る為に来たんだ、と俺に説明しながら瀬里十が答える。
彼は医院とこの研究所を往復し、特効薬を改良していくのだという――結構な重労働になるな。
「あ、珠雨兄さんなら部屋で珈琲飲んでたよ。じゃあ、ちょっと行ってくる…」
珠雨先生のいる場所を教えてくれた瀬里十は片手を上げると、そのまま医院へと向かった。
珈琲を飲んでいる、という事は今休憩中なんだろう……
瀬里十に手を振り見送った白季は、こちらを振り向くと首をかしげた。
「うーん…休憩中なら、購買で何か買ってきたらよかったかな?」
「そうだな。まぁ…それは後でもいいだろう?それより、もう行くぞ」
そう声をかけると、白季は頷いてから再び足を進める。
珠雨先生は部屋に置かれているロッカーに菓子を隠し持っているので、おそらく買わなくても大丈夫だと思うぞ。
だが…新しく買っていけば珠雨先生は喜ぶだろうが、塑亜先生は怒るかもしれない――つい、そんな事を考えていた。
しばらくして珠雨先生の部屋までたどり着くと、白季は扉をノックしてから開ける。
部屋には珠雨先生がひとり、ソファーに座ってお茶を飲みながら新聞を読んでいた。
「おや…白季さんに倉世さん、いらっしゃい」
「瀬里十から聞いたんだけど…珠雨、休憩中なんだってね」
食器棚からだした自分用のカップにお茶を淹れた白季は、珠雨先生の向かい側に座ると訊ねる。
首をかしげた先生は新聞を折り畳むと、もう一度お茶を飲んでから答えた。
「あぁ、瀬里十さんに…彼と打ち合わせを終えたので休憩を、と――」
珠雨先生と打ち合わせをした後、瀬里十は下準備の為に空き研究室にいたらしい。
ひとりではなく、助手として《闇空の柩》のメンバーの者を連れてやっていたようだ…それで、急いでいた瀬里十が部屋に鍵をかけずに行ったわけか。
納得した俺はデスクから椅子を持ってきて座ると、先生にお茶を勧められたが喉は渇いていないので断った。
「そうそう、倉世さんは早いですね。いらっしゃるのが明後日だったかと…」
「知治への引き継ぎが、意外に早く終わったので――」
時間が空いてしまったから珠雨先生の手伝いを…と考え、早めに来た理由を伝えた。
納得したように何度か頷いた先生は、何も言わず視線だけで自分の机を指す。
そこにある…たくさん積まれた書類が視界に入って、思わず二度見をしてしまった。
どういった書類なのかを訊ねると、機密事項が書かれた書類ばかりなのだという。
――結局、たまりにたまった書類を空いた時間すべてを使って処理する羽目になってしまった。
ちなみに白季は大量の書類を確認した後、静かに部屋から脱出していたらしく姿が見えなかった。
おそらく、逃げたのだろう……
***
准教授である塑亜先生は、講義がある日は大抵ここにいる――ので、学生時代の俺もよく訪れていた。
事前に鍵を借りていたらしい白季のおかげで入室し、手に持っていた講義に必要な教材や提出物を…それと『一名、病欠。二名、提出物忘れ』というメモ書きも一緒に机に置くと白季がひと息ついた。
「まったく…言い訳が笑えないんだよ、他の教科で課題があって忘れたって――軍学科の子達だったから、後で担当教師に伝えてやろうと思うんだよね」
口を尖らせて文句を言う白季に、俺は思わず苦笑してしまった。
…そういえば、軍学科の教師の中に《闇空の柩》のメンバーがいたな。
「俺が言うのもなんだが、まぁ…説教はほどほどに、と前置きしておくんだぞ?」
「わかっているよ…彼らが嘘言っているのを、僕が勝手に気づいただけだからさ…」
そう言うと机の引き出しからだした何かを、白季がこちらに差しだす。
差しだされたそれは、俺の身分証で…そう、これは研究所に勤めていた時のものだ。
軍に入る時、この身分証は塑亜先生に返したのだが…どうして、まだあるのだろう?
首をかしげている俺に、白季は苦笑しながら教えてくれた。
「塑亜が破棄しなかったんだよ…君が少し経ったら考えを改めて、戻ってくるんじゃないかって思ったみたい」
「…そうか」
研究員としての身分証は破棄されているだろうから、客員として入れればと考えていた…が、塑亜先生は残しておいてくれたのか。
後日、塑亜先生にお礼を言わなければ…と考えながら、身分証を受け取って胸ポケットに入れた。
準備室での用事を終え廊下に出ると、白季が扉に鍵をかける。
そして、準備室のプレートの下にある塑亜先生の名札の隣に『外出中』の札を入れた。
おそらく、これも事前に頼まれていたのだろう…
「2~3日、帰ってこない旨は…お知らせしなくてもいいか。そもそも、塑亜の授業…今週はもう無いはずだから」
塑亜先生の予定を把握しているらしい白季は、顎に手をあてて呟いた。
まぁ、相手に急な用がない限り大丈夫だろうが…と、俺は頷いて同意し――そして、塑亜先生の準備室を後にした。
俺達がこれから向かうのは、学舎の地下にある研究所だ。
ちなみに地下へ続く扉だが、学生や他の教職員に知られないよう普段から隠されている。
扉を開くには、この研究所所属であるという身分証と虹彩認証が必要だった。
……研究員としての身分証はあるので、もしかすると俺の登録も生きたままかもしれない。
「…真宮が『別に消さなくていい』って、言ってたみたいだよ?」
俺の疑問に答えたのは自分の身分証を手に持った白季なのだが、また感応能力を使って俺の考えている事を読んだのか…それか疑問が顔にでていたか、のどちらかだろう。
まぁ、消されていたとしても今回は白季がいるので入れるがな……
白季が扉のセキュリティを解除したので、共に研究所内へ入った。
――ちなみにこの扉の付近で秘密警察が監視している為、不審な者が一緒だった場合は一時的に拘束されてしまう。
余談だが…秘密警察所属となった俺の、最初の任務がここでの監視だった。
久しぶりの所内というのもあって、少し緊張してしまい…思わず苦笑する。
白季の先導で歩いていると、突然近くの扉が開いた。
「あぁ…倉世、久しぶりだね。今日は、どうしたんだい?」
「驚いた、瀬里十か…俺はしばらくの間、研究員としてここにいる予定だ。お前こそ、どうしたんだ?」
現れたのは、金髪に緑色の瞳の青年・瀬里十――〈狭間の者〉で、《闇空の柩》のメンバーだ。
…確か、珠雨先生の歳の離れた従弟だと聞いた。
彼は研究者としてこの研究所にいるのではなく、王都にある医院に務める医師である。
一歩前にいた白季が驚いていないところを見ると、彼がいるのは知っていたのだろう……
肩をすくめた白季は、瀬里十に声をかけた。
「あれ、もう帰るの?」
「ん、まぁ…一度、医院へ戻るだけだよ。急患で呼び出し…終わり次第、また戻ってくるよ」
実験前に用意しておく特効薬を造る為に来たんだ、と俺に説明しながら瀬里十が答える。
彼は医院とこの研究所を往復し、特効薬を改良していくのだという――結構な重労働になるな。
「あ、珠雨兄さんなら部屋で珈琲飲んでたよ。じゃあ、ちょっと行ってくる…」
珠雨先生のいる場所を教えてくれた瀬里十は片手を上げると、そのまま医院へと向かった。
珈琲を飲んでいる、という事は今休憩中なんだろう……
瀬里十に手を振り見送った白季は、こちらを振り向くと首をかしげた。
「うーん…休憩中なら、購買で何か買ってきたらよかったかな?」
「そうだな。まぁ…それは後でもいいだろう?それより、もう行くぞ」
そう声をかけると、白季は頷いてから再び足を進める。
珠雨先生は部屋に置かれているロッカーに菓子を隠し持っているので、おそらく買わなくても大丈夫だと思うぞ。
だが…新しく買っていけば珠雨先生は喜ぶだろうが、塑亜先生は怒るかもしれない――つい、そんな事を考えていた。
しばらくして珠雨先生の部屋までたどり着くと、白季は扉をノックしてから開ける。
部屋には珠雨先生がひとり、ソファーに座ってお茶を飲みながら新聞を読んでいた。
「おや…白季さんに倉世さん、いらっしゃい」
「瀬里十から聞いたんだけど…珠雨、休憩中なんだってね」
食器棚からだした自分用のカップにお茶を淹れた白季は、珠雨先生の向かい側に座ると訊ねる。
首をかしげた先生は新聞を折り畳むと、もう一度お茶を飲んでから答えた。
「あぁ、瀬里十さんに…彼と打ち合わせを終えたので休憩を、と――」
珠雨先生と打ち合わせをした後、瀬里十は下準備の為に空き研究室にいたらしい。
ひとりではなく、助手として《闇空の柩》のメンバーの者を連れてやっていたようだ…それで、急いでいた瀬里十が部屋に鍵をかけずに行ったわけか。
納得した俺はデスクから椅子を持ってきて座ると、先生にお茶を勧められたが喉は渇いていないので断った。
「そうそう、倉世さんは早いですね。いらっしゃるのが明後日だったかと…」
「知治への引き継ぎが、意外に早く終わったので――」
時間が空いてしまったから珠雨先生の手伝いを…と考え、早めに来た理由を伝えた。
納得したように何度か頷いた先生は、何も言わず視線だけで自分の机を指す。
そこにある…たくさん積まれた書類が視界に入って、思わず二度見をしてしまった。
どういった書類なのかを訊ねると、機密事項が書かれた書類ばかりなのだという。
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