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外伝2 ティーとルカ
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最初は気の毒だと思ったのだ。
黒と森の宮での直樹の甘い喘ぎ声は、若者には特に『欠けなし』には容赦ない高ぶりを感じさせる。
直樹に一度魅惑の目を使われたルカがすぐに反応し、学びの館の自室で処理をしているのをティーは見るともなしに何度も見てしまっていたからだ。
多分……哀れみだったと思う。
いつも明るいルカが、情けない顔をしていた。
毎日会うたびに口説かれているのは、冗談だと思っていたし悪い気はしなかったが、交合なんて懲り懲りだとティーは思っていた。
「ルカ、いい加減しつこいんだよ。そんなに欲しいなら、くれてやるよ。使い古しをね」
初酒の試飲が深くなり酩酊したティーとルカが、ルカにやや押される形で稲酒蔵の仮眠室で交合してしまったのは、散々口説かれた挙げ句の三年目。
ルカは受け入れてもらったと、勘違いしている。
だから、言わないと……と思う。
「どうしてルカまで着いてくるんです?」
林檎発泡酒と名付けた酒をティーの村に届けに行くのだが、直樹不在の宮からルカも飛び出て来た。
「ティー一人だと心配っす」
「直樹様の黒小袖をいただいているから大丈夫です」
『欠けたる者』が村へ行くために、『黒王使者の小袖』を持つ。王の一部がその地に滞在するありがたみ。その年の実りが違うのだ。
欠けの災いは訪れないという言われはあっという間に浸透し、むしろ『黒小袖』がその地に来ると豊穣を約束されると、喜ばれることが多くなった。
「いや、野盗とか……っす…」
「シンラ様に鍛えていただいた僕の腕が信用できないと?」
第一武官長のくせに、ティーに負けているルカには、信用が置けない。
「いや……あ、村が見えたっすよ、ティー」
新しい黒宮になってから果実の森は近くなり、ティーは収穫の落ち着いた村に入り実家である村長の家の扉を叩いた。
「ティー!あら、ルカ様まで」
武官長の突然の来訪に、ティーの母親と父親が慌てて平伏しようとするのをルカが止めて、何とかわりに自分がティーの両親に平伏したのだ。
「ル、ルカ?」
そして浅黒い顔を上げて真剣な眼差しで二人を見上げ、
「ティーとの魂の和合をお許し致したく、参りましたっす。どうか、お許しくださいっす!」
と再び頭を下げたのだ。
『二人が良いなら、構わないのではないか?』
村長である祖父がルカの突然の宣言に、茫然自失のティーの父母とティーへ声を掛けた言葉に、ルカが歓喜の声を上げた。
何とか自身を取り戻したティーが、危うく落とすところだった林檎発泡酒を祖父に渡し慌てて村を出て闇雲に歩くのを、ルカが追いかけて来る。
「……あ」
村の外れの大きな林檎の木の前に来て、ティーは立ち止まった。
あと一歩で森の領域になるそこは、苦い思いしかない所だ。
「魂の和合なんて……本気で言ってるのですか?」
ルカが小さく結んだ髪をガリガリと掻き、
「もちろんっす」
と答える。
軽い溜め息が出た。言うなら、今だ。
「ここで僕は野盗に襲われ、左目を潰されました。五年間酷い野合の繰り返しでした。背中の傷は犯されながらお頭に斬られた傷です」
ルカが黙っている。これで分かってくれるだろうと思った。
「知ってるっすよ、でも、それは昔の話っす」
ティーはもうひとつの苦しみを晒すしかなくなり、盛大な溜め息をついた。
「……痛かったんです」
「は?い……ってえ……っす」
ティーはシンラ仕込みの素早さと全力で、ルカのみぞおちを殴る。
「痛かったんです。あれだけ野合で犯されたんだから、大丈夫かと思っていたら……。酒も入ってるのに、辛くて苦しくて引き裂かれそうで……」
言葉を切った。ルカの胸元にしがみつく。
「痛いのはもう嫌だ!ルカを感じられない。和合にはならな……」
「やっぱり!痛みを堪えてあの声を。俺の、お、お、大きすぎたんっすか?」
「下手だったんだよ!バカルカ!」
ルカがティーを抱き締めて来て、ティーはそのまま硬直してしまった。
「ティーは俺のこと好きっすよね?」
「……嫌いじゃない……」
「じゃあ、痛くなかったらいいっすよね?」
「そうは言ってな……」
「帰りますっす!」
ひょいと肩に担がれてしまって、ティーは混乱した。
学びの館には誰もいない。
宮にも誰もいない。
稲酒の仕込みは終わり、『欠けたる者』は黒小袖を持って村に一時帰宅している。
マナ様が森に行っていないので、ヤガーも黒小袖を持って村に帰り、いなかった。
去勢し欠けているカナメは、森のジジの知恵の館に行き、その手伝いに行っている。
「ルカ……あの、あっ……」
マントを外され茶色の胴着と肌着の結び目を解かれて、ルカの寝台に寝かされたティーは、首元に唇を這わされながら脱がされてしまい動揺した。
「ルカ、嫌です!」
着衣を引きちぎられ脱がされる恐怖を思い出して、ティーは後退り壁に追い詰められる。
野盗ではないが、この男は武官長で剣を持っているのだ。尻を穿たれ、刃を何度も突き立てられた。
「敬語も使わなくてもいっすよ」
野盗に組み伏せられ懇願することだけを覚えた日々が、活発な子どもだったティーの性格や口調を変化させ、ティーはルカの言葉に戸惑う。
「怖いんだ、脱がされるのが……」
本音が出た。
「森でのことを思い出すから」
「じゃあ、脱がしっこしますっすか?ティーは直樹様にするみたいに俺の結び目を解いて、俺はティーの肌着を脱がすっす。大丈夫っすよ」
「そもそも、僕は……」
好きとは言っていないと言い掛けたティーの唇を、ルカが軽く唇で塞ぎ微かに離してから、
「嫌いじゃないっすよね」
と真剣なまなざしで囁いて来てぞくりと震える。それは、嫌悪ではなく甘美だ。
ティーは寝台に寝かされ下からルカの胴着をと、互いに脱がせ合い、ルカの下履きを下げて鼓動が跳ね上がった。
「これ、ティーのっすよ」
黒松の下に生える黒松茸の笠の張りだしのような剛直に、ルカがティーの手を持ってこさせ、ふしくれ立つ滑らかな感触にティーは逃げようとしたが、ルカの指がぬるりと襞を広げて来る。
「ひっ……」
「いい香りっすね。賃金はたいて買ったっす。緊張しないでっすよ」
くちゅ…と薔薇香油を纏う指が何度も出し入れされ、襞を閉じた二本の指を離してで襞を広げられると、切ない感じがして腰を揺らした。
「ん、ん……」
声が漏れそうで空いている手の甲で押さえ、顔を枕に伏せる。
「大丈夫のようっすね……中も柔らかくなってるっす」
襞を揉むように揺らされ、胸の尖りまでも指の腹で擦られ、ぞくりぞくりと肌が震え息を繰り返し呑んで屹立を握り締めた。
「っ手を離してっ……す。気持ちよすぎっすよ」
ティーは下腹の奥が熱くて堪らなくてどうにかしてほしくて、ルカの首の裏に手を這わすと、短く縛った紐が切れルカの癖のある髪が顔にかかり、その色香に下肢が疼く。
「見てた方が安心するっすよ」
両足を折り曲げられ、膝を掴まれた。
己の滴る屹立が丸見えになる窮屈な体勢をとられ、黒松茸の赤黒い照りを見せつけられ、ティーは目を閉じようとしたが、
「ダメっすよ。ほら」
と顔を向けられ、泣きそうな瞳で裂かれそうな下肢を見た。
入って来る……。
屹立にたっぷりと香油を塗り込んで、ルカが目を細めてティーの潤う襞にひた……と付け、切っ先でゆっくりと広げていく。
「は、あ、あ、あ……」
張り出した笠がくぷ……と入る瞬間ちりりと痛みが走り、涙が溢れた。
しかし襞は貪欲にルカの浅黒さを呑み込み、ルカの手がティーの頬に掛かる。
「先っぽ入ったから、もう大丈夫っすよ。切れてもないし、血も出てないっす」
「でも……痛い……裂けそうで怖い……」
「ティー、ほら、見るっす」
剛直はゆっくりと少しずつ肉環を広げて、下生えが重なる程に埋め込まれて、膝を離されぎゅうと抱き締められると、ほ……っと息を吐いた。
痛みが薄れて今度は内壁と襞の収縮に尻肉が疼き、ティーはルカの背中に手を回す。
「少し、動くっす」
ずる…と出され襞が切なくなり、ぐんと入れられると襞が擦れて気持ちいいのが、不思議だ。
「あ……あっ……あぅ……あああ」
今までこんな感じはなかったのに、
「ひっ……やめっ……そこは……ひああっ……」
張り出した笠の縁で抉られ、痺れるような絶頂に白濁を吐き出し、内壁がびくびくと痙攣する。
「も……やめて……っ」
下腹も震えが走り、太股から足指までを突っ張らせた。
「ルカ……ルカ……もう、終わって……っ。おかしくなっ……ちゃう……ひあっ……ああああっ!」
ルカの汗がぱたた……と胸元に落ちて、それすらも感じてしまい、ルカの息を詰めて放つ白濁を絞り上げて、ティーは甘露の雫を再び流す。
「ティー、大丈夫っす?」
ティーの左目に口づけを繰り返してくるルカの首に、ティーは腕を伸ばしてティーからルカにしがみついた。
「大丈夫……じゃない。ルカのは……大きすぎる…」
「でも、気持ちよさそ……いててっ!」
ティーはルカの両耳を引っ張ると、ぱたりと両手を寝台に垂らす。
ルカがまだもの足りなさそうにしていて、ティーは付き合ってやろうと腰を揺らした。
「ティー……うっ……あの」
「魂の和合なんて僕でいいのですか……」
「一目惚れっす……うっ、ティー!」
ルカの屹立はティーの襞を広げて、満々て来る。
仕方ない、付き合ってやろう。
とっくに気持ちはほだされているし、俗物的だが気持ちよすぎて腰がまだ甘く痺れているのだ。
これは、癖になりそうな、悦だ。
「もっと……気持ちよくしてくれたら、考えてみるよ」
ティーは再びルカの温もりに包まれた。
~完結~ありがとうございました!
黒と森の宮での直樹の甘い喘ぎ声は、若者には特に『欠けなし』には容赦ない高ぶりを感じさせる。
直樹に一度魅惑の目を使われたルカがすぐに反応し、学びの館の自室で処理をしているのをティーは見るともなしに何度も見てしまっていたからだ。
多分……哀れみだったと思う。
いつも明るいルカが、情けない顔をしていた。
毎日会うたびに口説かれているのは、冗談だと思っていたし悪い気はしなかったが、交合なんて懲り懲りだとティーは思っていた。
「ルカ、いい加減しつこいんだよ。そんなに欲しいなら、くれてやるよ。使い古しをね」
初酒の試飲が深くなり酩酊したティーとルカが、ルカにやや押される形で稲酒蔵の仮眠室で交合してしまったのは、散々口説かれた挙げ句の三年目。
ルカは受け入れてもらったと、勘違いしている。
だから、言わないと……と思う。
「どうしてルカまで着いてくるんです?」
林檎発泡酒と名付けた酒をティーの村に届けに行くのだが、直樹不在の宮からルカも飛び出て来た。
「ティー一人だと心配っす」
「直樹様の黒小袖をいただいているから大丈夫です」
『欠けたる者』が村へ行くために、『黒王使者の小袖』を持つ。王の一部がその地に滞在するありがたみ。その年の実りが違うのだ。
欠けの災いは訪れないという言われはあっという間に浸透し、むしろ『黒小袖』がその地に来ると豊穣を約束されると、喜ばれることが多くなった。
「いや、野盗とか……っす…」
「シンラ様に鍛えていただいた僕の腕が信用できないと?」
第一武官長のくせに、ティーに負けているルカには、信用が置けない。
「いや……あ、村が見えたっすよ、ティー」
新しい黒宮になってから果実の森は近くなり、ティーは収穫の落ち着いた村に入り実家である村長の家の扉を叩いた。
「ティー!あら、ルカ様まで」
武官長の突然の来訪に、ティーの母親と父親が慌てて平伏しようとするのをルカが止めて、何とかわりに自分がティーの両親に平伏したのだ。
「ル、ルカ?」
そして浅黒い顔を上げて真剣な眼差しで二人を見上げ、
「ティーとの魂の和合をお許し致したく、参りましたっす。どうか、お許しくださいっす!」
と再び頭を下げたのだ。
『二人が良いなら、構わないのではないか?』
村長である祖父がルカの突然の宣言に、茫然自失のティーの父母とティーへ声を掛けた言葉に、ルカが歓喜の声を上げた。
何とか自身を取り戻したティーが、危うく落とすところだった林檎発泡酒を祖父に渡し慌てて村を出て闇雲に歩くのを、ルカが追いかけて来る。
「……あ」
村の外れの大きな林檎の木の前に来て、ティーは立ち止まった。
あと一歩で森の領域になるそこは、苦い思いしかない所だ。
「魂の和合なんて……本気で言ってるのですか?」
ルカが小さく結んだ髪をガリガリと掻き、
「もちろんっす」
と答える。
軽い溜め息が出た。言うなら、今だ。
「ここで僕は野盗に襲われ、左目を潰されました。五年間酷い野合の繰り返しでした。背中の傷は犯されながらお頭に斬られた傷です」
ルカが黙っている。これで分かってくれるだろうと思った。
「知ってるっすよ、でも、それは昔の話っす」
ティーはもうひとつの苦しみを晒すしかなくなり、盛大な溜め息をついた。
「……痛かったんです」
「は?い……ってえ……っす」
ティーはシンラ仕込みの素早さと全力で、ルカのみぞおちを殴る。
「痛かったんです。あれだけ野合で犯されたんだから、大丈夫かと思っていたら……。酒も入ってるのに、辛くて苦しくて引き裂かれそうで……」
言葉を切った。ルカの胸元にしがみつく。
「痛いのはもう嫌だ!ルカを感じられない。和合にはならな……」
「やっぱり!痛みを堪えてあの声を。俺の、お、お、大きすぎたんっすか?」
「下手だったんだよ!バカルカ!」
ルカがティーを抱き締めて来て、ティーはそのまま硬直してしまった。
「ティーは俺のこと好きっすよね?」
「……嫌いじゃない……」
「じゃあ、痛くなかったらいいっすよね?」
「そうは言ってな……」
「帰りますっす!」
ひょいと肩に担がれてしまって、ティーは混乱した。
学びの館には誰もいない。
宮にも誰もいない。
稲酒の仕込みは終わり、『欠けたる者』は黒小袖を持って村に一時帰宅している。
マナ様が森に行っていないので、ヤガーも黒小袖を持って村に帰り、いなかった。
去勢し欠けているカナメは、森のジジの知恵の館に行き、その手伝いに行っている。
「ルカ……あの、あっ……」
マントを外され茶色の胴着と肌着の結び目を解かれて、ルカの寝台に寝かされたティーは、首元に唇を這わされながら脱がされてしまい動揺した。
「ルカ、嫌です!」
着衣を引きちぎられ脱がされる恐怖を思い出して、ティーは後退り壁に追い詰められる。
野盗ではないが、この男は武官長で剣を持っているのだ。尻を穿たれ、刃を何度も突き立てられた。
「敬語も使わなくてもいっすよ」
野盗に組み伏せられ懇願することだけを覚えた日々が、活発な子どもだったティーの性格や口調を変化させ、ティーはルカの言葉に戸惑う。
「怖いんだ、脱がされるのが……」
本音が出た。
「森でのことを思い出すから」
「じゃあ、脱がしっこしますっすか?ティーは直樹様にするみたいに俺の結び目を解いて、俺はティーの肌着を脱がすっす。大丈夫っすよ」
「そもそも、僕は……」
好きとは言っていないと言い掛けたティーの唇を、ルカが軽く唇で塞ぎ微かに離してから、
「嫌いじゃないっすよね」
と真剣なまなざしで囁いて来てぞくりと震える。それは、嫌悪ではなく甘美だ。
ティーは寝台に寝かされ下からルカの胴着をと、互いに脱がせ合い、ルカの下履きを下げて鼓動が跳ね上がった。
「これ、ティーのっすよ」
黒松の下に生える黒松茸の笠の張りだしのような剛直に、ルカがティーの手を持ってこさせ、ふしくれ立つ滑らかな感触にティーは逃げようとしたが、ルカの指がぬるりと襞を広げて来る。
「ひっ……」
「いい香りっすね。賃金はたいて買ったっす。緊張しないでっすよ」
くちゅ…と薔薇香油を纏う指が何度も出し入れされ、襞を閉じた二本の指を離してで襞を広げられると、切ない感じがして腰を揺らした。
「ん、ん……」
声が漏れそうで空いている手の甲で押さえ、顔を枕に伏せる。
「大丈夫のようっすね……中も柔らかくなってるっす」
襞を揉むように揺らされ、胸の尖りまでも指の腹で擦られ、ぞくりぞくりと肌が震え息を繰り返し呑んで屹立を握り締めた。
「っ手を離してっ……す。気持ちよすぎっすよ」
ティーは下腹の奥が熱くて堪らなくてどうにかしてほしくて、ルカの首の裏に手を這わすと、短く縛った紐が切れルカの癖のある髪が顔にかかり、その色香に下肢が疼く。
「見てた方が安心するっすよ」
両足を折り曲げられ、膝を掴まれた。
己の滴る屹立が丸見えになる窮屈な体勢をとられ、黒松茸の赤黒い照りを見せつけられ、ティーは目を閉じようとしたが、
「ダメっすよ。ほら」
と顔を向けられ、泣きそうな瞳で裂かれそうな下肢を見た。
入って来る……。
屹立にたっぷりと香油を塗り込んで、ルカが目を細めてティーの潤う襞にひた……と付け、切っ先でゆっくりと広げていく。
「は、あ、あ、あ……」
張り出した笠がくぷ……と入る瞬間ちりりと痛みが走り、涙が溢れた。
しかし襞は貪欲にルカの浅黒さを呑み込み、ルカの手がティーの頬に掛かる。
「先っぽ入ったから、もう大丈夫っすよ。切れてもないし、血も出てないっす」
「でも……痛い……裂けそうで怖い……」
「ティー、ほら、見るっす」
剛直はゆっくりと少しずつ肉環を広げて、下生えが重なる程に埋め込まれて、膝を離されぎゅうと抱き締められると、ほ……っと息を吐いた。
痛みが薄れて今度は内壁と襞の収縮に尻肉が疼き、ティーはルカの背中に手を回す。
「少し、動くっす」
ずる…と出され襞が切なくなり、ぐんと入れられると襞が擦れて気持ちいいのが、不思議だ。
「あ……あっ……あぅ……あああ」
今までこんな感じはなかったのに、
「ひっ……やめっ……そこは……ひああっ……」
張り出した笠の縁で抉られ、痺れるような絶頂に白濁を吐き出し、内壁がびくびくと痙攣する。
「も……やめて……っ」
下腹も震えが走り、太股から足指までを突っ張らせた。
「ルカ……ルカ……もう、終わって……っ。おかしくなっ……ちゃう……ひあっ……ああああっ!」
ルカの汗がぱたた……と胸元に落ちて、それすらも感じてしまい、ルカの息を詰めて放つ白濁を絞り上げて、ティーは甘露の雫を再び流す。
「ティー、大丈夫っす?」
ティーの左目に口づけを繰り返してくるルカの首に、ティーは腕を伸ばしてティーからルカにしがみついた。
「大丈夫……じゃない。ルカのは……大きすぎる…」
「でも、気持ちよさそ……いててっ!」
ティーはルカの両耳を引っ張ると、ぱたりと両手を寝台に垂らす。
ルカがまだもの足りなさそうにしていて、ティーは付き合ってやろうと腰を揺らした。
「ティー……うっ……あの」
「魂の和合なんて僕でいいのですか……」
「一目惚れっす……うっ、ティー!」
ルカの屹立はティーの襞を広げて、満々て来る。
仕方ない、付き合ってやろう。
とっくに気持ちはほだされているし、俗物的だが気持ちよすぎて腰がまだ甘く痺れているのだ。
これは、癖になりそうな、悦だ。
「もっと……気持ちよくしてくれたら、考えてみるよ」
ティーは再びルカの温もりに包まれた。
~完結~ありがとうございました!
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