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55 甘美な罠
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川沿いにある穀物が取れる宮の村は、森の際の村の何倍もあり喧騒と賑やかさが溢れていた。麦がそよぎざわわざわわと風になびき実鳴りがする。収穫がもうすぐだ。
「森の村の者がどこにいるか聞いて参ります」
カナメが村の奥に行ってしまい、フードを目深に被って直樹はシンラの腕に抱かれたまま村を眺めている。
「う、腕のたつ方、剣客でいらっしゃいますね、お方々」
明とレキとシンラの剣を見て、太った男が蹴躓き、路上で平伏して懇願をした。
「私は村長の使いのものです。野盗が夜な夜な襲いに来るのです。お力を貸してくださいまし」
直樹は驚いて何か言おうとしだが、シンラがしっ……と自分の唇を押さえて無言の態を示し、明がシンラに目配せをする。
「ああ、分かった。こいつを可愛がった後に、お前の家へ行こう」
明が無頼漢のように振る舞い路地裏に入って行く。カナメとティーが少し後ろを歩いていた。
夜の帳が降り始めた路上でシンラも無頼風に直樹の唇を割り込んできて、直樹はシンラの耳を引っ張った。
「やだ、こんな、道端で……っ」
「おい、この村に宿はないか?」
慌てて案内する男の後を着いていくシンラが、肩に乗せた直樹に繰り返しちょっかいを出してきて、直樹は泣きそうになりながらもがく。
宿についてすぐに服を脱がされ、寝台に放り出されるように膝をついて尻に油薬を塗られてぞわ……と震えた。
「シ……ンラ!……ひっ……あっ…やだあ!」
そのまま解れても開いていない襞をずくりと貫かれて、座位のシンラの膝にひくつきながら座らせられる。
「い……たぁい…やぁ……」
襞がきしんで涙が溢れるが、シンラはそのまま無理矢理腰を掴んで深々と挿入出を始め、扉を開けて明が入ってきたかと思うと、
「よう、可愛がってんな。直樹、お礼をしないとなあ。お前のお陰で俺は丸ごと、レキのモンになったし」
と直樹の項垂れた穂先を含んだのだ。
「ひっ…明さ…ま…やっ…」
舐め上げられ切っ先を吸われると、ぞくぞくと火花のような快楽がやってきて、痛みを伴う貫きが和らぎ、明の唇が根元まで含み舌を使って扱き出し、それに合わせてシンラの動きが激しくなり直樹は悶える。
「やっ……ぃやっ……あ、あ、あ、ああああっ!」
襞を突き上げられ屹立を舐め扱かれる初めての体験に、直樹は泣きながら明の咥内に白濁を溢れさせ、尻襞を締めてシンラの白濁を感じてしゃくり上げた。
「お前の薄いなあ……ごちそうさん」
明に飲下され、直樹は恥ずかしさに涙を流す。
「はっ、あっ、いや、嫌です…こんな、ひぅっ!」
木の開け放した窓から上背ある影がぬうっ……と入って来て、直樹は悲鳴を上げそうになった。
手には剣が光っていたからだ。
「子供を相手に野合か。子供を離せ、剣客気取りども」
明が懐から淡く光る玉を出して、部屋を明るくする。
「泣いてるっすね。待ってるっす、おいちゃんが助けて……」
訛りの強り語尾の男は剣を構えて、直樹の背後のシンラを狙っていた。
「直樹、目を使え。黒髪の男だ」
明が低く言い放つ。
「でも……っ」
直樹が躊躇すると背後からシンラの手が直樹の頬に触れ、
「明に教えて貰っただろう?」
ひそりと耳元に話してきて、そのまま耳朶を噛まれ、微かな甘い痛みに震えた。
「あ、あの……っ」
「ん、大丈夫か!今……」
直樹が侵入者をじいっと見上げると、侵入者である男はかくり……と両膝をついて剣を落とす。
「な、なんで……力が……」
男は直樹を見上げるが直樹は真っ赤になったまま目を据えて、泣きそうな小さい声で呟いた。
「もう……もう……見ないでください……」
シンラの楔が入ったまま一人だけ全裸の直樹はそれだけを言うのが精一杯で、完全に毒気を抜かれた男が、
「はい……すみませんっす」
と目を伏した瞬間、扉からカナメが入り、男を取り押さえたのだった。
「シンラもやめて……っんあっ!」
ずるりと屹立が出されて、まだ排出していないみっしりと太い存在感に圧迫されて、直樹は襞で感じてしまい甘い声を出す。
「反則っすよ、その声……」
男がぼやいた。
「森の村の者がどこにいるか聞いて参ります」
カナメが村の奥に行ってしまい、フードを目深に被って直樹はシンラの腕に抱かれたまま村を眺めている。
「う、腕のたつ方、剣客でいらっしゃいますね、お方々」
明とレキとシンラの剣を見て、太った男が蹴躓き、路上で平伏して懇願をした。
「私は村長の使いのものです。野盗が夜な夜な襲いに来るのです。お力を貸してくださいまし」
直樹は驚いて何か言おうとしだが、シンラがしっ……と自分の唇を押さえて無言の態を示し、明がシンラに目配せをする。
「ああ、分かった。こいつを可愛がった後に、お前の家へ行こう」
明が無頼漢のように振る舞い路地裏に入って行く。カナメとティーが少し後ろを歩いていた。
夜の帳が降り始めた路上でシンラも無頼風に直樹の唇を割り込んできて、直樹はシンラの耳を引っ張った。
「やだ、こんな、道端で……っ」
「おい、この村に宿はないか?」
慌てて案内する男の後を着いていくシンラが、肩に乗せた直樹に繰り返しちょっかいを出してきて、直樹は泣きそうになりながらもがく。
宿についてすぐに服を脱がされ、寝台に放り出されるように膝をついて尻に油薬を塗られてぞわ……と震えた。
「シ……ンラ!……ひっ……あっ…やだあ!」
そのまま解れても開いていない襞をずくりと貫かれて、座位のシンラの膝にひくつきながら座らせられる。
「い……たぁい…やぁ……」
襞がきしんで涙が溢れるが、シンラはそのまま無理矢理腰を掴んで深々と挿入出を始め、扉を開けて明が入ってきたかと思うと、
「よう、可愛がってんな。直樹、お礼をしないとなあ。お前のお陰で俺は丸ごと、レキのモンになったし」
と直樹の項垂れた穂先を含んだのだ。
「ひっ…明さ…ま…やっ…」
舐め上げられ切っ先を吸われると、ぞくぞくと火花のような快楽がやってきて、痛みを伴う貫きが和らぎ、明の唇が根元まで含み舌を使って扱き出し、それに合わせてシンラの動きが激しくなり直樹は悶える。
「やっ……ぃやっ……あ、あ、あ、ああああっ!」
襞を突き上げられ屹立を舐め扱かれる初めての体験に、直樹は泣きながら明の咥内に白濁を溢れさせ、尻襞を締めてシンラの白濁を感じてしゃくり上げた。
「お前の薄いなあ……ごちそうさん」
明に飲下され、直樹は恥ずかしさに涙を流す。
「はっ、あっ、いや、嫌です…こんな、ひぅっ!」
木の開け放した窓から上背ある影がぬうっ……と入って来て、直樹は悲鳴を上げそうになった。
手には剣が光っていたからだ。
「子供を相手に野合か。子供を離せ、剣客気取りども」
明が懐から淡く光る玉を出して、部屋を明るくする。
「泣いてるっすね。待ってるっす、おいちゃんが助けて……」
訛りの強り語尾の男は剣を構えて、直樹の背後のシンラを狙っていた。
「直樹、目を使え。黒髪の男だ」
明が低く言い放つ。
「でも……っ」
直樹が躊躇すると背後からシンラの手が直樹の頬に触れ、
「明に教えて貰っただろう?」
ひそりと耳元に話してきて、そのまま耳朶を噛まれ、微かな甘い痛みに震えた。
「あ、あの……っ」
「ん、大丈夫か!今……」
直樹が侵入者をじいっと見上げると、侵入者である男はかくり……と両膝をついて剣を落とす。
「な、なんで……力が……」
男は直樹を見上げるが直樹は真っ赤になったまま目を据えて、泣きそうな小さい声で呟いた。
「もう……もう……見ないでください……」
シンラの楔が入ったまま一人だけ全裸の直樹はそれだけを言うのが精一杯で、完全に毒気を抜かれた男が、
「はい……すみませんっす」
と目を伏した瞬間、扉からカナメが入り、男を取り押さえたのだった。
「シンラもやめて……っんあっ!」
ずるりと屹立が出されて、まだ排出していないみっしりと太い存在感に圧迫されて、直樹は襞で感じてしまい甘い声を出す。
「反則っすよ、その声……」
男がぼやいた。
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