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第一章 カーヴァネス編

外伝 デューク国王陛下代理(ルーネ視点)

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 ローゼルエルデ王国史をひもといてみても、女王がこの国を支えていて、その足跡には男性の姿は見えない。

 女王賛美のような状態で、一人の男性が女王不在の国を支えている。

 デューク国王陛下代理。

 僕はデューク国王陛下代理は王国史を彩る一人に加えても良いのではないかと思っている。

 国の三分の一が死に絶えたローゼルエルデ王国を中枢から建て直し、次々に施作を打ち出し外交をして、近代化が始まろうとするこの世界の中で小舟の指揮を取っているのだ。

 隣国ガリア王国は必死で抵抗しているが、アルビオンを筆頭に動き出している。

 不吉だ?

 悪魔だ?

 この時代に古代の伝説なんて。

 僕の敬愛するデューク国王陛下代理。

 僕はあなたの横で、新しいローゼルエルデ王国を見たいのです。
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