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4章
85 僕の選択
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「招れ人よ、そなたの役目は終わった。ユミルの王は叡智を得た。招れ人よ、そなたを元の世界に戻すことにしよう」
光球に戻ったガルド神様が僕の目の前にいます。
ちょ、ちょっと待ってください!僕は思わず叫びました。
「ガルド神様、僕はこのために呼ばれたのですか?こんな風に文明は作られていくのですか?」
「それも一つの流れだ。世界は常に共有している。そなたの世界の急な進歩はまさにこの要因もあろう」
確かに予想もつかない進化の過程や文明の進み方もあります。それが神と呼ばれる者の天啓なんてこともあります。そこに異世界からの叡智があるとは思わなかったです。
「僕の知識は生活に基づく雑学に近いものばかりです。それで進化していくものでしょうか」
「閃きの基礎となるだけでよいのだ。ユミル国のように二回の神降しの叡智を我が物とし停滞した文明も、新しい巨人の王が読み解き広めていくだろう。遅々でもよい、進んでいくのだ。我はそれを望む」
「そうですか……」
僕は様々なことに興味を持ち学びましたが、それは机上の空論、つまり本や見聞きした中途半端な知識に過ぎないのです。それでもそれが役に立ってくれるのなら、それでいいのかもしれません。
「しかし……まさか転生していると思わなかった。大抵は異世界の姿のままなのだが、ごく稀に転生してその地の姿を形取る者もいる。そなたは我が手により叡智を得るべく、真のユミルの王の庇護下で健やかに過ごせたであろう」
「落実だったガリウスのことですか?」
「そうだ」
ま、間違ってはいませんが……ガリウスに出会うまでは辛かったのですよ。誰からも愛されない醜い小人族ドワフ国の元世継ぎの王子として。
「招れ人よ、元の世界に戻るが良い」
「嫌です」
僕ははっきり答えました。ガルド神様の光球が揺らぐのが見て取れました。
「僕は……三回目の僕は、多分狭心症です。倒れた後すぐ亡くなるのでしょう。万が一助かってもしわくちゃのお爺さんはひとりぼっちのまま死んでいくのです。それは嫌です」
そしてここにはいないガリウスに向かい、僕は告げます。
「ガリウスは僕に欲しいものはないかと聞きました。僕は家族が欲しかったのです。僕の伴侶、僕の子供、僕の孫……はまだですけれど。四回目の人生で初めて叶いました。ガリウスは居場所をくれ、家族をくれました。もう欲しいものはあるのです」
三回分の人生で得られなかった家族。ガリウスとセフェム。そしてイベールとベクルとまだ見ぬ二人の子。ソニン様やロキもいて、ギリア、ファビもいます。少し変わった形ではありますが『大家族』を僕は貰いました。優しく可愛く頼もしい大切な人達です。
「だから、だから僕はこの世界に残ります。もっとたくさん子供をなし、僕の知識をひろめて僕が住みやすい世界にします」
ガルド神様は微かに笑ったようでした。嬉しそうな気がします。
「よかろう。招れ人は戻らぬか。そうか、そうか……それもありであろう。小人族に転生し、いらぬ苦労をかけた招れ人に、我は報いなければならぬ。招れ人が厭わぬ限り、我はそなたの力となろう。いつでも呼ぶが良い。我を好きに使うが良かろう。ますは詫びの一つらこちらを受け取るが良い」
ガルド神様が発光しまるで霧散するように姿が見えなくなり、僕は意識を失いました。
ガルド神様
この世界に僕が必要でしたら、僕はここに残りたいと思うのです。
耳元にコトン、コトンと音がします。ずっと続く音と小さな息遣い。そして軽い衣連れ。
「……ん……」
天井が高いです。そして明るい……。ガリウスの政務室の寝室には戻れなかったようです。
僕はため息を付きました。もう転生はしたくなかったのに……。今度はどこなんですか、神様。
コトン、コトンと足元から音がして、横を見ると積み木があります。見える範囲で見ていますと、どうやら薄い掛布の上、ぐるりと積み木で僕は囲まれているようです。
動くと壊れてしまいそうな積み木での、殺人現場保存的な僕の人型の形は何を意味しているのかと思っていました。動こうにも身体は全く動かず、僕は目だけで部屋の中を見ていました。
主に壁と天井でしたが、天井には小鹿と四つ葉のクローバーのレリーフが施されています。小鹿……僕の四回目の転生での紋章でした。小鹿と若蔦草のイヤーカフを三人の夫に渡したのです。夫の一人には二人の美しい妃がいて、でもみんな仲良しです。僕には二人の夫がいて、一人ずつ子供に恵まれ……幸せだったのです。
僕は涙が溢れてしまい、指一本も動かせない中でただ涙を溢しました。あの幸せな生活をずっとつづけたかったのです。
僕の足元まで積み木で囲った小さな息遣いが僕の枕元に来ます。
「何故、泣いているのですか?」
柔らかな巻き髪の金髪に、金の瞳の真っ白に抜けるような肌の子供が寝台の上で僕を見下ろしました。とても綺麗な子です。欧米の子供でしょうか。
僕がどう答えていいか分からずにいると、金髪の子供は横髪を掻き上げて、僕の涙を唇で吸い取ります。
「涙が甘いのですね。お父さんが言っていた通り。僕はナファ。あなたの息子です、お母さん。ああ、イベール兄さん、お母さんが目を覚ましました」
……三回目の僕そっくりの喋り方……え、え、え!
と、と、と、とんっ軽い足音がして、寝台に銀狼さんが飛び込みました。すぐに獣化を解いて全裸のイベールが僕の首筋に抱きつきました。
「おかーさん、おかーさん、おかーさぁーん、よかったーー!」
僕の周りの積み木は見事にくしゃくしゃになり、ナファが盛大にため息を付きます。
「ナファ、積み木邪魔だよー」
「実況見分ごっこしようって言ったの、イベール兄さんですよ。片付けはしますから、お父さん達を呼んできてください」
イベールが獣化して僕を飛び越えて走って行きますと、ナファと名乗った男の子だけが残りました。
「お母さん、心配しないでください。ここはタイタン国、王城の離宮です。王と王妃、子供の住む宮です。そしてこの部屋はお母さんの寝室です」
僕の周りの積み木を片付け始めるナファは、綺麗な顔で僕に笑いかけました。
「な……ふ……ぁ……」
声が……出にくいのです。ナファが小さな水差しで少し水を飲ませてくれました。
「お母さんは三月も寝ていたのです。でも……」
寝台の上で掛布から僕の左手をそっと出して、僕の掌をナファは頬に押し当てました。
「この手がお父さん達と僕を捥いでくれたことを覚えています。僕はなかなか生まれて来なかった大きな宿り実です。僕はギリアとファビが捥がれる頃から記憶があります」
ナファはガルド神様のマナを浴びたガリウスのように、肌の色が白く金髪のゆるい巻き髪と、金の瞳をしたユミル王族の姿です。ベクルのようにタイタンの筋肉の張り出す体躯ではなく、程よいしなやかな筋肉と上背を持っていました。
「意識のないお母さんに捥いで貰いました。かなり成長してから捥いで貰いましたので、僕は乳の実を飲まなかったのですよ。ギリアやファビと同じ年です。お母さんがタイタン国を選んでくれ、僕を捥いでくれたことに感謝します。もしお母さんが異世界に帰ってしまっていたら、僕はこの世にいなかったのですから」
軽い足音と地面を踏み締める音がして、扉から見たかった二人が入って来ました。ガリウスが僕の頬に触れ、セフェムが額を触ります。
ああ……よかった……僕はタイタンに戻ってこられたのです。
「ターク、ターク、ターク」
ガリウスが寝台の横に跪き、僕の頬を撫でながら泣いています。これでは泣けないではありませんか。そしてセフェムが僕の額を舐めて舐めて……涙を流しています。
「ダメですよ。大人二人が泣いていると……子供達が……」
僕も涙が溢れました。動けない僕の横に、成長したベクルに抱っこされたイベール、その後ろにティンがいます。フェンナもいました。アリスさんとキレンさんもいます。
三月も昏睡していた僕……神降しの代償は大きかったのです。でも、僕は家族の元に帰って来ました。
ーーー
いつもご高覧ご感想誤字報告本当にありがとうございます。あと数話で物語は完結します。
完結後、終章の日常話数本をもって本編全100話にてお話を締めたいと思います。
この話どうなった?など、リクエストがございましたら100話になる前にお声掛けください。
特にないようでしたら、クリム的ストーリーで終わって行きたいと思います。あと少し、ぜひよろしくお願いいたします。
光球に戻ったガルド神様が僕の目の前にいます。
ちょ、ちょっと待ってください!僕は思わず叫びました。
「ガルド神様、僕はこのために呼ばれたのですか?こんな風に文明は作られていくのですか?」
「それも一つの流れだ。世界は常に共有している。そなたの世界の急な進歩はまさにこの要因もあろう」
確かに予想もつかない進化の過程や文明の進み方もあります。それが神と呼ばれる者の天啓なんてこともあります。そこに異世界からの叡智があるとは思わなかったです。
「僕の知識は生活に基づく雑学に近いものばかりです。それで進化していくものでしょうか」
「閃きの基礎となるだけでよいのだ。ユミル国のように二回の神降しの叡智を我が物とし停滞した文明も、新しい巨人の王が読み解き広めていくだろう。遅々でもよい、進んでいくのだ。我はそれを望む」
「そうですか……」
僕は様々なことに興味を持ち学びましたが、それは机上の空論、つまり本や見聞きした中途半端な知識に過ぎないのです。それでもそれが役に立ってくれるのなら、それでいいのかもしれません。
「しかし……まさか転生していると思わなかった。大抵は異世界の姿のままなのだが、ごく稀に転生してその地の姿を形取る者もいる。そなたは我が手により叡智を得るべく、真のユミルの王の庇護下で健やかに過ごせたであろう」
「落実だったガリウスのことですか?」
「そうだ」
ま、間違ってはいませんが……ガリウスに出会うまでは辛かったのですよ。誰からも愛されない醜い小人族ドワフ国の元世継ぎの王子として。
「招れ人よ、元の世界に戻るが良い」
「嫌です」
僕ははっきり答えました。ガルド神様の光球が揺らぐのが見て取れました。
「僕は……三回目の僕は、多分狭心症です。倒れた後すぐ亡くなるのでしょう。万が一助かってもしわくちゃのお爺さんはひとりぼっちのまま死んでいくのです。それは嫌です」
そしてここにはいないガリウスに向かい、僕は告げます。
「ガリウスは僕に欲しいものはないかと聞きました。僕は家族が欲しかったのです。僕の伴侶、僕の子供、僕の孫……はまだですけれど。四回目の人生で初めて叶いました。ガリウスは居場所をくれ、家族をくれました。もう欲しいものはあるのです」
三回分の人生で得られなかった家族。ガリウスとセフェム。そしてイベールとベクルとまだ見ぬ二人の子。ソニン様やロキもいて、ギリア、ファビもいます。少し変わった形ではありますが『大家族』を僕は貰いました。優しく可愛く頼もしい大切な人達です。
「だから、だから僕はこの世界に残ります。もっとたくさん子供をなし、僕の知識をひろめて僕が住みやすい世界にします」
ガルド神様は微かに笑ったようでした。嬉しそうな気がします。
「よかろう。招れ人は戻らぬか。そうか、そうか……それもありであろう。小人族に転生し、いらぬ苦労をかけた招れ人に、我は報いなければならぬ。招れ人が厭わぬ限り、我はそなたの力となろう。いつでも呼ぶが良い。我を好きに使うが良かろう。ますは詫びの一つらこちらを受け取るが良い」
ガルド神様が発光しまるで霧散するように姿が見えなくなり、僕は意識を失いました。
ガルド神様
この世界に僕が必要でしたら、僕はここに残りたいと思うのです。
耳元にコトン、コトンと音がします。ずっと続く音と小さな息遣い。そして軽い衣連れ。
「……ん……」
天井が高いです。そして明るい……。ガリウスの政務室の寝室には戻れなかったようです。
僕はため息を付きました。もう転生はしたくなかったのに……。今度はどこなんですか、神様。
コトン、コトンと足元から音がして、横を見ると積み木があります。見える範囲で見ていますと、どうやら薄い掛布の上、ぐるりと積み木で僕は囲まれているようです。
動くと壊れてしまいそうな積み木での、殺人現場保存的な僕の人型の形は何を意味しているのかと思っていました。動こうにも身体は全く動かず、僕は目だけで部屋の中を見ていました。
主に壁と天井でしたが、天井には小鹿と四つ葉のクローバーのレリーフが施されています。小鹿……僕の四回目の転生での紋章でした。小鹿と若蔦草のイヤーカフを三人の夫に渡したのです。夫の一人には二人の美しい妃がいて、でもみんな仲良しです。僕には二人の夫がいて、一人ずつ子供に恵まれ……幸せだったのです。
僕は涙が溢れてしまい、指一本も動かせない中でただ涙を溢しました。あの幸せな生活をずっとつづけたかったのです。
僕の足元まで積み木で囲った小さな息遣いが僕の枕元に来ます。
「何故、泣いているのですか?」
柔らかな巻き髪の金髪に、金の瞳の真っ白に抜けるような肌の子供が寝台の上で僕を見下ろしました。とても綺麗な子です。欧米の子供でしょうか。
僕がどう答えていいか分からずにいると、金髪の子供は横髪を掻き上げて、僕の涙を唇で吸い取ります。
「涙が甘いのですね。お父さんが言っていた通り。僕はナファ。あなたの息子です、お母さん。ああ、イベール兄さん、お母さんが目を覚ましました」
……三回目の僕そっくりの喋り方……え、え、え!
と、と、と、とんっ軽い足音がして、寝台に銀狼さんが飛び込みました。すぐに獣化を解いて全裸のイベールが僕の首筋に抱きつきました。
「おかーさん、おかーさん、おかーさぁーん、よかったーー!」
僕の周りの積み木は見事にくしゃくしゃになり、ナファが盛大にため息を付きます。
「ナファ、積み木邪魔だよー」
「実況見分ごっこしようって言ったの、イベール兄さんですよ。片付けはしますから、お父さん達を呼んできてください」
イベールが獣化して僕を飛び越えて走って行きますと、ナファと名乗った男の子だけが残りました。
「お母さん、心配しないでください。ここはタイタン国、王城の離宮です。王と王妃、子供の住む宮です。そしてこの部屋はお母さんの寝室です」
僕の周りの積み木を片付け始めるナファは、綺麗な顔で僕に笑いかけました。
「な……ふ……ぁ……」
声が……出にくいのです。ナファが小さな水差しで少し水を飲ませてくれました。
「お母さんは三月も寝ていたのです。でも……」
寝台の上で掛布から僕の左手をそっと出して、僕の掌をナファは頬に押し当てました。
「この手がお父さん達と僕を捥いでくれたことを覚えています。僕はなかなか生まれて来なかった大きな宿り実です。僕はギリアとファビが捥がれる頃から記憶があります」
ナファはガルド神様のマナを浴びたガリウスのように、肌の色が白く金髪のゆるい巻き髪と、金の瞳をしたユミル王族の姿です。ベクルのようにタイタンの筋肉の張り出す体躯ではなく、程よいしなやかな筋肉と上背を持っていました。
「意識のないお母さんに捥いで貰いました。かなり成長してから捥いで貰いましたので、僕は乳の実を飲まなかったのですよ。ギリアやファビと同じ年です。お母さんがタイタン国を選んでくれ、僕を捥いでくれたことに感謝します。もしお母さんが異世界に帰ってしまっていたら、僕はこの世にいなかったのですから」
軽い足音と地面を踏み締める音がして、扉から見たかった二人が入って来ました。ガリウスが僕の頬に触れ、セフェムが額を触ります。
ああ……よかった……僕はタイタンに戻ってこられたのです。
「ターク、ターク、ターク」
ガリウスが寝台の横に跪き、僕の頬を撫でながら泣いています。これでは泣けないではありませんか。そしてセフェムが僕の額を舐めて舐めて……涙を流しています。
「ダメですよ。大人二人が泣いていると……子供達が……」
僕も涙が溢れました。動けない僕の横に、成長したベクルに抱っこされたイベール、その後ろにティンがいます。フェンナもいました。アリスさんとキレンさんもいます。
三月も昏睡していた僕……神降しの代償は大きかったのです。でも、僕は家族の元に帰って来ました。
ーーー
いつもご高覧ご感想誤字報告本当にありがとうございます。あと数話で物語は完結します。
完結後、終章の日常話数本をもって本編全100話にてお話を締めたいと思います。
この話どうなった?など、リクエストがございましたら100話になる前にお声掛けください。
特にないようでしたら、クリム的ストーリーで終わって行きたいと思います。あと少し、ぜひよろしくお願いいたします。
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